Internet Week 2006

 
T14 : PKI 普及後の展望
日時 12月6日(水)15:00-18:00
主催 Internet Week 2006 プログラム委員会
講師

日本電気株式会社
古川 潤

略歴
1999年  東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程退学
1999年 日本電気株式会社入社 暗号プロトコルの研究に携わる
2006年 東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻博士課程修了(日本電気在職のまま)博士
参加料 事前料金 \15,000 当日料金 \18,000
内容 PKI(公開鍵暗号基盤)は、 ネットワーク上で個人を認証する手段及び個人が内容を秘匿して通信する手段を与える技術で、 身元の詐称や通信の盗聴を防ぐために有効です。 現在PKIはサービス提供者の認証には比較的良く使われていますが、 個人の認証等に広く使われるには未だ至っていません。 しかし、社会のインターネットへの依存が増大するにつれ、 インターネットを利用した犯罪の対策のために、 個人の認証においても近い将来には必須となると思われます。


PKIは認証を厳密に行える反面、 実社会ではある程度存在する匿名性が完全に喪失する、 これにより個人の行動を追跡して解析できる、 通信の形によっては処理が重たくなる、 鍵の紛失が致命的になる、等の問題が新たに発生します。


現在、このような問題を解決できる暗号プロトコルとして、 電子投票や匿名通信に有効なミックスネット、 一定の匿名性を保ったまま認証が可能なグループ署名、 大量の受信者に同一文書を効率的に配付できる放送型暗号、 鍵の紛失時の被害を軽減することができる隔離鍵暗号方式等が、 研究されています。 これらは、 PKIを利用した個人認証が一般化した後に普及することが予想されます。


本セミナーでは、上記暗号プロトコル、その研究動向、 及びその開発状況を紹介します。 そして、PKI が広く普及したネットワーク上において暗号技術のセキュリティ技術に果たす役割を展望します。
対象者 インターネット上で高いセキュリティを有するサービスを提供する、あるいはそのようなサービスを考えている方。暗号プロトコルに関心のある方。
キーワード 公開鍵基盤、公開鍵暗号、電子署名、匿名認証、匿名通信、放送型暗号、隔離鍵暗号、電子投票、アクセスコントロール、セキュリティ、なりすまし、プライバシー、公開鍵、電子署名、認証、情報漏洩、著作権
問合せ先 Internet Week 2006事務局
E-mail:iw2006-info@nic.ad.jp