IW2019

B7「インターネットにおける自由とデジタル主権について語るBoF」開催報告

BoF名 インターネットにおける自由とデジタル主権について語るBoF
BoF開催団体 ICTF.JP
開催日時 2019年11月28日 19:00~20:30
参加者数 約20名
BoFの概要

これまで比較的インターネットの自由が保たれてきたとされる日本においても、 海賊版対策の名の下、ブロッキング、リーチサイト規制、 スクリーンショットの違法化等々が議論されるようになりました。 また、海外においてはインターネットの監視と統制によって安心・安全を守ることが国家としての責務であるという主張もされています。

本BoFでは、 以下のようなトピックについて紹介させていただいた後、 今後インターネットにおける自由のあり方がどう変わっていくかについて議論させていただきました。

  • ウェブの誕生とベルリンの壁の崩壊(1989)
  • 世界人権宣言(1948)と図書館の自由に関する宣言(1954)
  • スノーデン事件とIETF88@Vancouver (2013)
  • 政府によるバックドア、中間者攻撃、大規模監視
  • 入国審査とSNS&デバイスチェック
  • デジタル・レーニン主義
  • ティム バーナーズ=リーによる"Contract for the Web" (2019)

なお、 本BoFにおいては一部センシティブ話題を取り扱うため「チャタムハウスルール」(BoF参加者はそこで得た情報を自由に使うことができますが「誰の発言か」また「誰が参加していたか」については他言無用とすること)を参加者にご了解いただいております。

総括/所感

今回はちょうどベルリンで開催中のIGFと日程が重なってしまったこともあり、 大変難産ではありましたが、 登壇をご快諾いただいた講師の方、 また率直な想いを語っていただいた参加者の方々のお陰を持ちまして、 さまざまな論点について理解を深められたBoF開催となりました。

2019年は1989年の「ティム・バーナーズ=リーによるウェブの発明」と「ベルリンの壁の崩壊」から丁度30年目にあたります。 この節目の年に(表立ったところではあまり議論されていないような……)インターネット周辺と国の制度や方針について語り合うBoFを開催できたことを、 本BoFにご参加いただいた皆様、 またBoF開催にご尽力いただいたInternet Week 2019関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。