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BOF開催報告

BUGTRAQ-JP BOF

BOF名 BUGTRAQ-JP BOF
BOF開催団体名 名称 BUGTRAQ-JP ML参加者
参照情報 BUGTRAQ-JP@SECURITYFOCUS.COM
開催日時 1999.12.16 18:00-20:30
参加者数 約70名
BOFの概要/要旨 英語で提供されていたBugtraq MLの日本語版Bugtraq-JPのBOFです。 セキュリティホールを追求することを通じて、 高いレベルのセキュリティ技術を身に付けようとしているエンジニア相互の情報交換と、 日本におけるフルディスクロージャについて話し合うことを目的とします。
詳細な内容
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議長:三輪(BUGTRAQ-JPモデレータ)
ログ:糸井
参加人数:30人程度
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  1. セキュリティホールに対する各ベンダーの対応
    • 米Microsoft(1)
      7/26 報告
      8/16 パッチリリース
      #対応は早いが日本の窓口はない
    • 米Microsoft(2)
      10/30 報告
      12/07 パッチ完成
      #OSのマルチユーザ対応が未熟
    • 米Netscape
      8/31 報告
      10/13 パッチリリース
      #受付の窓口対応は早いが、技術の対応は遅い。
      #報告者に対してパッチリリースの報告なし。
      #ユーザに対してもアナウンスしないなど道義的に問題あり。
    • True North Software
      12/2 報告
      12/9 数週間かかるので発表しないでほしいとの連絡
      #まだ未公開だが、他の人から公開されるのは時間の問題か。
  2. セキュリティホールはなぜなくならないか?
    • サーバ製品をインストールして探すと出てくる
      ->メーカはテストをしているのか?
    • バッファーオーバーフロー対策が出来ていない
      ->strcpyを使う
      ->Lengthチェックをしない
    • デフォルト値が悪い
      ->セキュアな設定に対して興味が薄い
      ->デフォルトパスワードが空白など
    • 侵入検知システムに侵入される
      ->製品としてのレベルが低い
    • 製品を選ぶ基準がセキュリティではなく値段
  3. 日本でのセキュリティホールの現状
    • 日本のメーカは米メーカと違って対応に慣れていない
      ->対外的なイメージばかり気にする
      ->報告することでメーカにかかる圧力が少ない
    • セキュリティホールを報告しづらい
      ->報告することで本人が攻撃を受ける
      ->訴えた人の方が損をする
      ->訴訟を起こしても企業が勝つ
      ->発見しても報告しない人は多いかも
      ->Anonymousで投稿できないか?
      ->はがきで報告すれば、ログが残らなくていい!?
    • セキュリティに対する意識が低い
      ->企業において正しく予算が配分されていない
      ->新聞やニュースで取り上げられないと、真剣に取り組まない
      ->身を守る為に身につけた知識に対して批判される
    • セキュリティホールを探す人が少ない
      ->米では元ハッカーが設立した会社が多くバグを見つけることが宣伝効果に
    • システム管理者が忙しい ->米では待遇がよいが日本では重要な仕事である認識が低い
      ->他の業務と兼業でやっている人も多い
    • 不正アクセスの被害者はJPCERTになぜ届けないか
      ->企業としてのたてまえから報告しない
    • 不正アクセス防止法案によってどうなったか?
      ->ISP、システム管理者の責任・仕事が増えた
      ->犯人を捕まえるには現行犯しかない
      ->本気で不正アクセスする人は、捕まらない
    • 常時接続の普及
      ->日本でも常時接続の敷居が低くなってきた
      ->国産ルータは大丈夫か? #案外大丈夫という声も
      ->CATVインターネットでのセキュリティレベルの低さ
    • 日本を不正アクセスから守るには?
      ->政府がまとめてサーバ管理する
      ->日本のバックボーンをフィルタリング
  4. BUGTRAQについて
    • anonymousで投稿できないか
      ->モデレータに知らせ、anonymousで投稿してもらう
    • BUGTRAQを一般に啓蒙することは?
      ->セキュリティの意識を高めるのによい
      ->日経の「私の履歴書」に三輪さんが登場すればよい
      ->あまり意味がない(設定する人さえ知っていればよい)
    • 米BUGTRAQ
      ->情報が氾濫しすぎ
      ->情報を検証しないでDBにのせている
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  議長:坂井(SecurityFocus News Letter 翻訳者)
  ログ:坂井
  参加人数:30人程度
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議題:
  • DEFCON7 レポート
  • フリーディスカッション
    • なぜBUGTRAQ本家のように発言がないのか
    • Exploitコードはなぜ日本産が少ないのか?
1) DEFCON7 レポート
  • 1992年から開催
  • もとは好き物が集まる集会
  • 今年で7回目
  • http://www.defcon.org/ から最新情報が入手可能
  • ネクタイを締めたような人はいないが、自称ハッカー、政府関係者、技術者など様々な種類の人間が集まっていた
  • 割と大きなホテルを借りきって会場にしていた
  • 会場にはネットワークも来ていた
  • BackOrifice 2000の発表があったため、CNN等のメディアが取材に来ていた
  • メディア向けのプレスセンターも準備されていた
  • こっそりメディア関係者の振りをして忍び込んだ
  • BOFは質問が活発
  • 参加者は若者が多い
  • 突発的に開かれるセッションもあった
  • 坂井の感想では、あやしい人/ふつーの人/固そうな人の比率が1/3づつぐらい
  • BO2K の作者の一人 Count0 にインタビュー。彼曰く、「BO2K はホビー」(これに坂井は「椅子を投げつけてやろうかと内心思った」)
  • 最初の DEFCON は細々としていた

DEFCON主催者の弁によると「公安が踏みこんでくるのでは」という危惧があった。

フリーディスカッション
  • Exploitコードはなぜ日本産が少ないのか?
    • Expolitに対する意識が日本では古いのでは?
    • どうやったら意識を高められるか?
    • 良いExploitを書くためには良いソースをみることが大切
    • しかし他人にわからせるのは難しい
    • ドキュメントが英語なのが問題ではないか
    • 新しいものを扱うには英語は避けられないだろう
    • 問題のあるアプリケーションがなぜそのまま流通するのか?
    • ダメだししてそのまま、という例も多い
    • 英語版では修正されたものが日本語版ではfixされないことがあったりする
  • なぜBUGTRAQ本家のように発言がないのか
    • 情報の集りが偏っているのではないか
    • どんな情報が流通するのが良いか?
    • 本家にあるような、セキュリティのありかた的なものの議論なども良い
    • セキュリティチェッカの一覧のような情報の公開は危険?
    • すでに広く知られているものをまとめただけだから、むしろ公開すべきでは
  • Security Focus翻訳に関して
    • 日本ではつかわれていないようなソフトの翻訳は必要か?
    • 知らないところで使われているような状況もあるので、できるかぎり翻訳するように今は心がけている/li>
その他

Internet Week 99 Staff <iw99@jtbcom.co.jp>.