事件番号:JP2012-0004

                    裁 定
1.当事者
  申立人:
  (名称) 医療法人メディケア宇都宮
  (住所) 栃木県宇都宮市平松本町326番地4

  登録者:
  (名称)KURAI-NAIKA.JP
  (住所)東京都渋谷区猿楽町5-10 猿楽ISビル1F

 日本知的財産仲裁センター紛争処理パネルは、JPドメイン名紛争処理方針、JPドメイン名紛
争処理方針のための手続規則及び日本知的財産仲裁センターJPドメイン名紛争処理方針のた
めの手続規則の補則並びに条理に則り、申立書並びに提出された証拠に基づいて審理を遂げた
結果、以下のとおり裁定する。

2 裁定主文
  ドメイン名「KURAI-NAIKA.JP」の登録を申立人医療法人メディケア宇都宮に移転せよ。

3 ドメイン名
  紛争に係るドメイン名は「KURAI-NAIKA.JP」である。

4 手続の経緯
  別記のとおりである。

5 当事者の主張
 a 申立人
   (1)申立人は、1994年5月に申立人理事長によって開院され、その後、2003
    12月18日に医療法人化された「医療法人メディケア宇都宮 倉井清彦内科医院」
    (以下「申立人病院」という。)の運営者である。この申立人病院名は、患者等、関係
    者からは、「倉井内科」として呼ばれている。

     申立人は、2004年6月24日に、「KURAI-NAIKA.JP」という申立人の略称を表示
    したドメイン名を登録し、2009年8月31日まで、約5年間にわたって本件ドメ
    イン名を使用して申立人病院に関する情報提供のウエブサイト(以下「旧申立人サイ
    ト」という。)を運営していた。しかし、本件ドメイン名の管理を委託していた業者が
    更新手続を失念し、そのため本件ドメイン名の登録は2009年8月末に期限切れで
    失効した。

     登録者は、本件ドメイン名の登録が期限切れとなった僅かな隙を見計らって、20
    09年9月1日に、本件ドメイン名を登録したため、申立人は、約5年間にわたって
    利用してきたドメイン名が利用できなくなり、やむを得ず、代替のドメイン名として
    「kurata-naika.net」登録して情報提供のためのサイト運営に利用せざるをえなく
    なった。

      登録者は、本件ドメイン名の登録直後に申立人の名前を無断で使用したサイト
    (以下「本件サイト」という。)を設置し、本件サイト上で、申立人の病院に関係する
    かのような体裁の文章を記載することにより、インターネットユーザーを、所謂アダ
    ルト系出合い系サイトへ誘引して出会い系サイトから紹介ゲートフィーという利得
    を得ることをもっぱらの目的として本件ドメイン名を使用するに至った。そのため、
    申立人の顧客(患者)等は、申立人病院のウェブサイトを訪問する際に、所謂アダル
    ト系出合い系サイトへ誘引されることになり、申立人に対し、問い合わせが相次いだ。
    その結果、申立人は信用を毀損されただけでなく、問い合わせに対する対応を強いら
    れ、精神的にも業務上も多大な損害を被っており、その被害は現在でも継続している。

  (2) 登録者のドメイン名が、申立人が権利または正当な利益を有する商標その他表示
    と 同一または混同を引き起こすほど類似していること

     本件ドメイン名は、2012年1月25日時点においても株式会社日本レジスト
    リー(JPRS)に登録されている。そのため、本件ドメイン名にアクセスしてきた
    ユーザーが本件サイトの出所を申立人であると誤認・混同するおそれは極めて高く、
    実際にも、本件サイトを見て申立人病院に問合せてきた患者らは皆、本件サイトを申
    立人病院のサイトであると誤認してしまっていた。

      申立人が5年間に亘って利用していた「kurai-naika」は,申立人の略称である「倉
    井内科」をそのままドメイン名としたものであり、従って、「kurai-naika」は、申立
    人が正当な利益を有する表示である(以下「本件表示」という)。他方、トップレベ
    ルドメインを除いた本件ドメイン「kurai-naika」は、申立人が正当な利益を有する
    本件表示と同一であり、本件ドメイン名は全体として、客観的に、本件表示と混同を
    引き起こすほど類似しているということができる。

  (3)登録者が、当該ドメイン名に関係する権利または正当な利益を有していないこと
      本件ドメイン名の要部である「kurai-naika」は、申立人が正当な利益を有する表
    示と同一であり、現在JPRSに登録されている名称が虚偽であり、登録者が本件ドメイ
    ン名に関係する権利または正当な利益を有していないことは明らかである。

  (4)登録者の当該ドメイン名が、不正の目的で登録または使用されていること
     i) 本件サイトの目的は専らインターネットのユーザーを出会い系サイトの紹介
      ゲートに誘引することである。
     ii) 登録者の最終的な目的が、ユーザーをリンク先の出会い系ゲートサイトから出
      会い系サイトに入会するよう誘引し、出会い系サイトから紹介ゲートフィーを得
      ることによって商業上の利得を得る点にあることは明らかである。
    iii) 本件ドメインは、2004年6月24日のドメイン名登録以来5年間に亘って
      申立人病院の患者その他関係者に対する情報提供のためにサイト運営に使用され
      てきたものであり、その間「Yahoo!JAPAN」などの著名なポータルサイト、その他
      地域の病院を紹介するサイトなど多数のサイトに登録されていたことから、宇都
      宮市の病院を検索するインターネット上の利用者から多数のアクセスがなされて
      いた。

     iv) 登録者は、2009年当時の本件サイトにおいて、サイト上に申立人の名称や
      住所を記載していた。これは、本件サイトにアクセスしてきたインターネットユー
      ザーに、本件サイトの出所を申立人病院であると誤認混同させ、本件サイトのリ
      ンク先の出会い系ゲートサイトを申立人病院が推奨しているものと誤認混同させ
      て、ユーザーをリンク先の出会い系ゲートサイトに誘引する点にあることは明ら
      かである。
     v) 申立人の患者等は、本件サイトが申立人の設置にかかるものであると誤認し、
      そのため申立人に問合せのきた患者数は数十人以上に登っている。申立人は病院
      経営という関係者からの信頼性が極めて重要な事業を行っているため、個別対応
      の他、病院のパンフレット、診察カード等の印刷物や配布物の回収等を余儀なく
      され、その財産的な被害も甚大である。また、申立人のドメイン名は多数のサイ
      トに登録されていたため、個別連絡によりドメイン名の削除を外部業者を依頼す
      るなど、多大な経済的支出を要したのみならず、精神的負担も大きく、それでも
      なお全ての誤解を解くことは困難な状況にある。

  b 登録者
      登録者は答弁書を提出しなかった。

6 事実認定および判断
(1) 本件において登録者は、答弁書を提出していないが、手続規則第5条(f)項は、「も
  し登録者が答弁書を提出しないときには、例外的な事情がない限り、パネルは申立書に基
  づいて裁定を下すものとする」旨定め、同規則第14条(b)項には、「例外的な事情が
  ある場合を除き、いずれかの当事者が本規則の規定もしくは要件またはパネルの要請を履
  行しないとしても、パネルは適切と思われる判断を下さなければならない。」とされてい
  る。本件においては、例外的な事情が特に認められないので、処理方針第4条a項に定め
  る3要件を充足する事実が、申立人が提出した証拠により認められるかについて検討する。

(2) 規則第15条(a)項は、パネルが紛争を裁定する際に使用することになっている原
  則についてパネルに次のように指示する。
    「パネルは、提出された陳述・文書および審問の結果に基づき、処理方針、本規則お
  よび適用されうる関係法規の規定・原則、ならびに条理に従って、裁定を下さなければな
  らない」。
    また、方針第4条a項は、申立人が次の事項の各々を立証しなければならないことを
  指図している。
  (1)登録者のドメイン名が、申立人が権利または正当な利益を有する商標その他表示と
     同一または混同を引き起こすほど類似していること
  (2)登録者が、ドメイン名の登録についての権利または正当な利益を有していないこと
  (3)登録者のドメイン名が、不正の目的で登録または使用されていること

(3)登録者のドメイン名は、申立人が権利または正当な利益を有する商標その他表示と同一
   または混同を引き起こすほど類似しているか。(4条a項(i)号)

  ア 申立人は、本件ドメイン名「KURAI-NAIKA.JP」あるいは「KURAI-NAIKA」に関する商標
   権を保有していない。そこで、本件においては、本件ドメイン名が、申立人が権利また
   は正当な利益を有する表示と同一または混同を引き起こすほど類似しているかについ
   て検討する。

     本件ドメイン名「KURAI-NAIKA.JP」のうち、「.JP」の部分は、トップレベルドメイ
   ンを構成し国別コードであるから、本件ドメイン名において主たる識別力を有する要部
   は「KURAI-NAIKA」部分である。

     申立人の主張並びに提出された証拠によると、申立人は診療所名称を「倉井清彦内
   科医院」とする「医療法人メディケア宇都宮」を運営しており、この「倉井清彦内科医
   院」は一般的に「倉井内科」と呼ばれ、そのため、申立人は、この略称をローマ字表記
   した「KURAI-NAIKA.JP」を自己のドメイン名として2004年6月24日にドメイン登
   録し、以来2009年8月31日に至る5年余の期間、このドメイン名を使用したサイ
   トを運営して病院の顧客への情報提供を行っている。その5年の間に、申立人のドメイ
   ン名「KURAI-NAIKA.JP」は、「Yahoo!JAPAN」や地域の病院を紹介するサイトなど多数の
   サイトに登録されると共に,病院の印刷物や配布物にも掲載され、申立人の旧ドメイン
   名「KURAI-NAIKA.JP」は、周知性を確保していたと認めることができる。

 イ  他方、登録者に関しては、JPRSの本件ドメイン名の登録者欄には、本件ドメイン名と
   同じ「KURAI-NAIKA.JP」が記載されているが、答弁書が提出されていないため、登録者
   の本件ドメイン名選択の根拠や登録の経緯はこれを知ることができない。

    しかしながら、登録者による本件ドメイン名の登録が、旧申立人ドメイン名登録失効
   日の翌日であるという事実、「ヤフーカテゴリー中古ドメイン取得一覧で最強SEO」に
   おいて、「8月の期限切れヤフカテ ~9月取得可能なヤフカテドメイン一覧」(甲第9
   号証)中に、「倉井清彦内科医院 kurai-naika.jp」が掲載されており、そこには更に、
   「jpドメインの期限が切れるのが9月1日の0時になります。」・「whoisのLast Updated
   の時間と同時にドメインが取得できます。ぴったりに取得ボタンを押してください。」な
   どの記述があること、そして更に、登録者が本件ドメイン名登録後に開設したサイト上
   には、2009年9月からの数ヶ月間、申立人の「倉井清彦内科医院 kurai-naika.jp」
   の名称と住所の一部が申立人に無断で掲載されていたという倉井聖子の陳述書(甲第6
   号証)から、登録者が本件ドメイン名「KURAI-NAIKA.JP」が申立人を指称するものであ
   るということを十分承知した上で本件ドメイン名の登録申請を行い、登録を保有してい
   ることが推考できる。

 ウ 以上の状況を総合的に判断した結果、パネルは、本件ドメイン名の要部である
   「KURAI-NAIKA」は、申立人の「倉井内科」の表示であり、申立人が正当な利益を有する
   表示であって、その表示と同一である本件ドメイン名との間に混同を惹起するものであ
   ると判断する。したがって、本件ドメイン名は、4条a項(i)号の要件に該当する。

(4)登録者が、ドメイン名の登録についての権利または正当な利益を有しているか。
   (4条a項(ii)号)
    JPドメイン名紛争処理手続き4条cは、登録者がドメイン名に関する権利または正当
   な利益に関する判断基準を定めているので、それらの基準に照らして本件を検討する。

 (i)  本件において登録者は、紛争処理機関である日本知的財産仲裁センターから本件申
   立書の通知を受ける前にサイトを開設し本件ドメイン名を使用している。そして、その
   コンテンツは「頼れる医者との出逢い」などとし、一見医院や医者風の体裁をつくろっ
   たものでるものの、患者の求める医院などのアドバイスとはほど遠く、「医者はもてる
   か」、「モテナイ医者もいる?」などとサブヘディングが付けられた上、更に文章中に
   おいて、「不倫出会い」、「逆援助」、「出会い」などには他サイトへのゲートとなる
   ためのアンダーラインが施され、利用者がそれらの語をクリックすれば直ちにそれぞれ
   の出会い系サイトへサーフィンする仕組みを作っている。 (甲第7号証の1)。

     このような本件ドメイン名の使用は、出合い系サイト分野においてはいざ知らず、
   少なくとも医院や医師等と患者との情報分野における「サービスの提供を正当な目的を
   もって行うため」という目的からは甚だしく逸脱し乖離するものであって、更に、真摯
   な情報を求めてアクセスする患者等に対する侮辱ですらあると考えざるを得ない。

 (ii) 登録者は、本件ドメイン名、あるいは本件ドメイン名の要部「KURAI-NAIKA」に関
   する登録商標は所有していない。また、本件ドメイン名の名称の一般への認識度に関し
   ては登録者の業務も職業も分からないため直接的な判断はできない。しかしながら、
   「NAIKA」の語を含む登録者の本件ドメイン名の使用態様は、医師もしくは医院のサービ
   スを正当な目的をもって行っているものではないから、登録者の本件ドメイン名の使用
   が業務との関係において一般に認証されているとは到底判断することはできない。

(iii)登録者は、申立人の表示を利用して患者等の誤認を惹き起こすことにより、商業上の利
   得を得る意図があり、申立人の表示の価値を毀損する意図あるものと考える。また、登
   録者は、他サイトへのゲートを記事中に設け、サイト利用者を誘引しており、誘引行為
   における利得を意図して本件ドメイン名を商業的目的に使用している。

   以上の次第から、パネルは、登録者が本件ドメイン名に関係する権利または正当な利益
   を有しておらず、4条a項(ii)号の要件に該当すると判断する。

(5)登録者のドメイン名が、不正の目的で登録または使用されているか。
  (4条a項(iii)号)

    JPドメイン名紛争処理方針4条a項(iii)号の「登録者の当該ドメイン名が、不正
   の目的で登録または使用されていること」の条件は、申立人が立証責任を負うところ、
   同条b項は、「不正の目的」と認めるべき場合として(i)ないし(iv)号を例示してい
   る。これらの例示は、主として当該ドメイン名の金銭目的の登録、妨害行為のための複
   数回の登録、競業者の事業の混乱を目的とする登録、他人の業務との誤認混同を意図す
   る使用等の登録者の積極的な行為を例示したものである。

     すなわち、同条本文には、「ただし、これらの事情に限定されない」との但し書きが
   付されており、上記例示以外の場合にも、特に、登録者に積極的な行為が認められず単に
   ドメイン名の保有を続ける事例においても、「不正の目的」を認定することが妥当な場合
   が存在すると解される。

 ア 登録者ドメイン名の使用態様を証拠に基づいて検証すると、本件ドメイン名を使用した
  インターネット上の登録者サイトに利用者がアクセスすると、「頼れる医者との出会い-
  内科医と医者と風邪-」が現れ、更に、「内科医とは」、「真の内科医」というサブタイ
  トルのもとに、あたかも信頼できる内科医の選び方を伝授するような文章が綴られている。
  また、記事中に出てくる「不倫出会い」、「セフレ」、「逆援助」、「人妻出会い」、「出
  会い」、「結婚相談所」の文字部分には、たとえば、「医者ときいて、まず思い浮かぶの
  はどの専門医でしょうか。余談ですが不倫出会いをするならどんな医者がいいですか。」
  などのように、アンダーラインが付されていて、利用者がこれらの文字をクリックすると、
  直ちにそれぞれのサイトにサーフィンする仕組みになっている(甲第7号証の1)。

 イ このように、旧申立人ドメイン名「KURAI-NAIKA.JP」と同一の本件ドメイン名
  「KURAI-NAIKA.JP」が登録者により使用され、そのリンク先サイトがアダルト向け出会い
  系ゲートサイト (甲8号証の1~同15号証)と呼ばれるものであるが、申立人の多くの
  顧客(患者)らが、登録者の本件ドメイン名を旧申立人ドメイン名と誤認してアクセスす
  ることは必至であり、その結果、顧客(患者)等は自己の意に反した情報に接触せざるを
  得ない状況に置かれることとなり、そのため、申立人は多大な時間と労力と費用をかけて
  その混乱を回避する手段をとり続けざるを得ない状況にある。

  ウ 登録者は、「NAIKA」(内科)という医院名称の文字を含む本件ドメイン名が、2009
   年8月末日まで申立人のドメイン名であったことを知りながら本件ドメイン名を翌9月
   1日に登録し、直後に本件ドメイン名を使用し、医療とは無関係のアダルト向け出会い系
   ゲートに利用者を誘引するサイトを開設しているのであるから、登録者が本件ドメイン名
   を利用することによって、申立人顧客を自己のサイトに誘引し、そのサイトから出会い系
   サイトにサーフィンさせることにより得られる商業上の利得を目的として、サービスの出
   所や推奨関係などについて申立人のものとの誤認混同を生ぜしめることを意図していた
   ものと云わざるを得ない。

     また更に、登録者は、本件ドメイン名のかかる使用により、申立人の社会的信用が毀
    損されるおそれが生ずることは十分予想し得た筈であり、それにもかかわらず上述の如
    き本件ドメイン名の使用をすることは、誘引行為による商業上の利益を得ることを意図
    しているものと考えざるを得ない。

    以上述べた理由から、パネルは、登録者ドメイン名が処理方針第4条a.(i)から(iii)
  までに定める要件の全てに該当するものであると判断する。

7 結論

  以上に照らして、紛争処理パネルは、登録者によって2009年9月1日に登録されたド
メイン名「KURAI-NAIKA.JP」は、申立人がその前日の2009年8月31日まで5年間に亘り
継続して使用していた周知表示であって、旧申立人ドメイン名と同一であり、両者は現実に誤
認混同を引き起こしているものであること、登録者が当該ドメイン名の登録について権利又は
正当な利益を有しておらず、そして本件ドメイン名は登録者により不正の目的で登録され、使
用されているものと判断する。

  よって、処理方針第4条i項にしたがって、ドメイン名「KURAI-NAIKA.JP」の登録を申立
人に移転するものとし、主文の通り裁定する。


2012年4月2日
                 日本知的財産仲裁センター紛争処理パネル
                        下坂スミ子
                        単独パネリスト


別記 手続の経緯

(1)申立書受領日
   電子メール及び書面 2012年1月25日(電子メール)及び26日(書面)
(2)手数料受領日
   2012年1月27日 申立手数料の受領確認
(3)ドメイン名及び登録者の確認
   2012年1月27日 JPRSへ照会
   2012年1月27日 JPRSから登録情報の確認
      確認内容:申立書に記載された登録者はドメイン名の登録者であること
(4)適式性
   日本知的財産仲裁センター(以下、センターという。)は、2012年1月31日に、
  申立書が処理方針と規則に照らし申立書が適合していることを確認したが、代表者印によ
  る委任状の再提出が必要と判断してその旨を申立人に通知し、補正委任状を2月6日に受
  領した。
(5)手続開始日 2012年2月6日
   手続開始日の通知 2012年2月6日に申立人、登録者、JPRS及びJPNICへ通知(電
  子メール及び郵送)
(6)登録者への通知日及び内容
  1) 2012年2月6日(電子メール及び郵送)
  2) 申立書及び証拠等一式
  3) 答弁書提出期限 2012年3月5日
(7)答弁書の提出の有無及び提出日
   日本知的財産仲裁センターは、提出期限日までに答弁書を受領しなかったので、201
  2年3月6日に「答弁書の提出はなかったものと見做す」旨の答弁書不出通知書を、電子
  メールと郵送にて申立人および登録者に送付した。
(8)パネリストの選任  2012年3月12日
   申立人は1名のパネルによって審理・裁定されることを選択。
   中立宣言書の受領日:2012年3月16日
   パネリスト:下坂 スミ子
(9)紛争処理パネルの指名及び裁定予定日の通知
   2012年3月12日 JPNICおよびJPRSへ通知(電子メール)
              申立人および登録者へ通知(電子メール及び郵送)
   裁定予定日:2012年4月2日
(10)パネリスト指名書及び一件書類受け渡し
   2012年3月12日(電子メール及び郵送)
(11)パネルによる審理・裁定
   2012年4月2日  審理終了、裁定。