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BoF 開催報告書:IPv6 only access network

BoF名 IPv6 only access network
BoF開催団体 WIDEプロジェクトTelepresence Special Interest Group
開催日時 2011年12月1日(木) 18:45〜20:15
参加者数 38名
BoFの概要 下記のアジェンダにて、実施した。
  • 背景、問題の説明 中村 修(慶應義塾大学)
  • IPv6 only access network 実験構成 上野 幸杜(慶應義塾大学)
  • IPv6 only access network 実験結果 櫨山 寛章(奈良先端科学技術大学院大学)
  • 質疑応答
  • まとめ 廣海 緑里(株式会社インテック) 中村 修(慶應義塾大学)

1)背景、問題の説明

 中村から、IPv6 の普及に関する動向の概要説明の後、 「IPv6 only networkに関する運用知見が圧倒的に足りない」 という問題提起と「WIDE プロジェクトの研究会で実施したIPv6 only access network運用実験の結果を報告し、 IPv6 only networkを運用するための知見を共有する足掛かりとなればと思いBoFを開催する」 という本BoFの趣旨の説明が行われた。

 BoF形式であるため、 質問は随時受け付けること旨の説明も行われた。

2)IPv6 only access network 実験構成

 上野から2011年9月6日から9月9日まで開催されたWIDE研究会にて構築したIPv6 only access networkの実験構成に関する説明が行われた。 具体的には、対外線として利用したフレッツ光ネクストの構成、 やIPv6用L2TP実装の概要、NAT64、DNS64の実装、SA46T、 4RDの464トンネルに関する概要と実験ネットワークトポロジーの説明が行われた。

3)IPv6 only access network 実験結果

 櫨山から、 実験結果として参加者から収集したアンケート結果や、 IPv6 onlyの設定に苦労したOS、 IPv6 only access networkでは利用できなかったアプリケーション例、 運用中のトラブル、 DNS64がうまくフォールバックできない不適切なAAAA応答の存在などを報告した。

4)質疑応答

 会場からの質問としては、 主に実験結果の詳細に関する質問が行われた。 特に、Apple iOSやAndroidなどのスマートフォン用OSに関するIPv6 only設定に関する質問や、 特定のアプリケーションやIPSec VPNが利用できなかった技術的な原因に関する質問や議論を参加者から多く頂いた。 残念ながら、 今回の実験ではきちんとした評価軸や計測を行っていなかった点を伝え、 次回2012年3月に実施予定である追実験ではBoF参加者からの意見を踏まえて実施することを伝えた。

 また、インターネットドラフト報告されている上記の実験を引き続き改版していってほしいという要望も参加者から頂いた。

5)まとめ

 BoFのまとめとして、 廣海から知見をためなければいけない領域の概念図の提示があり、 その後、 中村から「このBoFをきっかけに、色々なところでIPv6 only networkの運用を試し、その知見を共有できる活動を行ってほしい。 また、 WIDEプロジェクトとしては次回2012年3月に追実験を行う予定であり、 協力していただける方を募集中である」と伝え、BoFを閉会した。

総括/所感 当初想定してたよりも参加者が多く集まり、 IPv6 only access networkでの運用知見を共有したいという要望が高いことが把握できた。 参加者からも積極的な質問や議論、アドバイスなどがあり、 非常に有意義な会合となった。

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