今年(2011年)も7月にBINDの重大な脆弱性が発表されました。 DNSを運用している人は、 安定したサービスを継続提供するために即時の対応が要求されます。 一方、ソフトウェアの更新は不安定要素でもあり、 十分な検証なしに実施できるものではありません。 この矛盾をどのように乗り越えて行けばよいのか。 また、DNSSECの導入が開始されている中で、 脆弱性有無にかかわらずソフトウェアの更新が求められるようになってきています。 新たな技術を獲得し、 安定したサービスとして提供するためにはどのような工夫をして行けばよいのか。 DNS運用に関して大きな転換期にある今、 その課題を共有し今後の方向性を議論します。

司会：
　石田 慶樹(日本DNSオペレーターズグループ 代表幹事/日本インターネットエクスチェンジ株式会社)

略歴
1988年　東京大学助手に採用
1994年　九州大学講師に昇任
1998年　メディアエクスチェンジ株式会社入社
2005年　株式会社パワードコム入社
2006年　合併によりKDDI株式会社に所属
2006年　日本インターネットエクスチェンジ株式会社に出向
2007年より同社代表取締役社長

13:00〜14:30	1) DNS Update 講演者: 加藤 朗(慶應義塾大学大学院/WIDEプロジェクト) 阿波連 良尚(株式会社日本レジストリサービス) 小山 祐司(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター) 西岡 孟朗(NTTコミュニケーションズ株式会社) 宇井 隆晴(株式会社日本レジストリサービス) 内容: 以下の項目に関するこの1年間の動向をアップデートとして報告します。 DNS Update (Root その他) JP DNS 逆引きDNS(NIR) キャッシュDNS ドメイン名
14:30〜15:30	2) DNSに関する最近の話題 講演者: 島村 充(株式会社インターネットイニシアティブ) 森 亮二(弁護士法人英知法律事務所) 大本 貴(株式会社ブロードバンドタワー) 内容: キャッシュサーバにおいて、 特定のドメイン名に対する応答をフィルタしたりブロックすることが行われるようになってきています。 その理由や背景、実現方法などを解説します。 AAAAフィルタ 児童ポルノブロッキング DNSSECの現状
16:00〜18:30	3) DNSを安定運用するために 講演者: 藤川 浩一(Infoblox株式会社) 民田 雅人(株式会社日本レジストリサービス) 今泉 充司(KDDI株式会社) 市川 剛(株式会社ライブドア) 末原 孝積(GMOインターネット株式会社) 谷田 隆貴(ソフトバンクテレコム株式会社) 内容: DNSソフトウェアの脆弱性公開やDNSSECなど新しい技術の導入により、 DNSの運用は日々(とまでは言わないまでも)変化しています。 その変化に対応しつつ、 インターネットの基盤サービスの一つとしてDNSを安定運用していくためにはどのような点に注意すればよいのか、 どのような工夫が行われているのか、 どのようなツールやサービスが使えるのかといったことを、 事例を交えながら議論していきます。 事例紹介(DNS安定運用のための注意点、工夫、ツール、サービス等) アプライアンスベンダ DNSエキスパート ISP ホスティングプロバイダ レジストラ SIer パネルディスカッション(DNS安定運用の今後の方向性等)