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    /P▲          ◆ JPNIC News & Views vol.282【臨時号】2005.8.25 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.282 です
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本号では、昨日のvol.281に引き続き、第63回IETFのレポート[第2弾]として、
IPv6関連WGの動向についてお届けします。


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◆ 第63回IETF報告 [第2弾]  IPv6関連WG報告
                                   JPNIC IPアドレス検討委員会メンバー/
                                     NTT情報流通プラットフォーム研究所
                                                              藤崎智宏
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本稿では、第63回IETFでのIPv6に関連したトピックスとして、IPv6、v6ops、
shim6の各ワーキンググループ(以下、WG)の動向についてレポートします。

◆IPv6 WG (IP version 6 WG)

IPv6基本スペックや、プロトコル自身の挙動に関わる標準を扱っているIPv6
WGのミーティングは、8月2日(火)の午前に一コマ、10:30~12:30の2時間枠で
実施されました(今回のIETFは、夕食時間などのパリの生活事情にあわせて従
来とは時間割が違っており、午前に2コマ、午後3コマが基本になっています)。
前回ミネアポリスでは全体参加者が少なかったこともあり、いつもに比べて少々
参加者が少なかったのですが、今回はIPv6に関するデプロイメントが盛んな欧
州での開催ということもあってか、大きめの部屋にほぼ満員の参加者が集まっ
ていました。

今回の主なトピックスですが、

・既存RFC文書の更改についての議論
  - ステートレスアドレス自動設定のプライバシー拡張(現RFC3041)、PPP
    IPv6(現RFC2472)について、標準段階を進めるために実装レポートの収集
  - ICMPv6のノード情報収集機構について
・エンドサイトへのIPv6アドレス割り当て推奨値の変更議論
・ルータ広告のM/Oフラグの扱いについて
・IPv6 WGの今後について

などについて話し合われています。

まずはチェアより、IPv6 WGでの扱い文書の状況について報告がありました。
ここ数回、時間短縮のために、あらかじめチェアが用意したWebページにまと
められています。以下のURLを是非ご参照ください。

http://www.innovationslab.net/~brian/IETF63/IPv6/IPv6DocumentStatus.html

さて、今回ですが、「エンドサイトへのIPv6アドレス割り当て推奨値の変更」
についての議論が実施されました。このトピックスに関しては、事前に報告者
からIPv6 WGのMLとIPv6のアドレスポリシーを話し合うAPNICのglobal-v6 MLに
て議論提起があり、いくつかの意見が寄せられたものです。現在、IPv6アドレ
スのエンドユーザ割り当てサイズとしては、統一的に/48が推奨されています。
この値は、ユーザごとに約65,000個のサブネットを構築できるものですが、こ
れがSOHOや家庭向けには大きすぎて無駄ではないか、という意見のもと、100 
以上のサブネットを持つかどうかによって/56、/48を使い分けよう、というも
のです。基本的には賛成の意見が多かったのですが、そもそもこのような内容
はIETFで扱うべきではない、との意見ありました。今後、実際にアドレス割り
振りに関する実務を実施しているレジストリでの意見収集が実施される予定で
す。

その他、大きなトピックスとしては、IPv6 WGの今後についての議論がありま
した。IPv6 WGは予定では、今年で終了することになっています。IPv6のデプ
ロイメントも進んできたため、現在、IPv4そのものを扱うWGが存在しないよう
に、IPv6 WGも終了し、トピックスごとに適切なWGで標準化を進めて行くべき
だ、という意見にも基づいています。このために、基本スペックを標準状態に
まで持って行き、WGを終了する方向で、というチェアからの意見提起がありま
した。これに対し、とはいってもIPv6そのものに関連する話題はいくつか残っ
ており、WGを終了するならそれらをどう扱うか、ということを決めなければな
らない、といった意見がありました。引き続き、MLで議論を実施することになっ
ています。

このように、IPv6 WGはWGの終了を見据えた動きが始まっています。意見にも
ありましたが、IPv6 WGで従来扱われていたトピックスが今後どのように扱わ
れるか、注視しておく必要がありそうです。

 □IPv6 WG
   http://www.ietf.org/html.charters/ipv6-charter.html
   http://playground.sun.com/pub/ipng/html/ipng-main.html

 □第63回 IETF IPv6 WG ミーティングのアジェンダ
   http://www.ietf.org/ietf/05aug/ipv6.txt


◆v6ops WG (IPv6 Operations WG)

IPv6のデプロイメントに関する話題を扱うv6ops WGのミーティングは、8月1 
日(月)の午後、14:00~16:00の2時間枠で開催されました。前回より、トンネ
ル技術などの移行技術をこのWGでの範囲外としています。移行技術や、トンネ
ルでのサービス提供技術などは前回のTunneling Configuration BOF、今回別
途開催されたLightweight Reachability softWires BOFにて扱われています。

今回の主なトピックスは、

・既存ドラフトの状況報告
  - 企業でのIPv6利用 (draft-ietf-v6ops-ent-analysis-03.txt)
  - IPv6ネットワーク防御 (draft-ietf-v6ops-nap-01.txt)
・IPv6ネットワークでのICMPv6のフィルタ手法について
・IPv6ネットワークのリナンバリングについて

などです。既存ドラフトについては、RFC化に向けて進んでいます。

ICMPv6のフィルタ手法についての提案では、IPv6ネットワークにおけるICMPv6 
のフィルタの仕方についての議論がありました。昨今、セキュリティ上の理由
からICMPをフィルタする組織も増えていますが、IPv6ネットワークにおいては
ICMPv6が通信上重要な役目を果たすため、すべてをフィルタすることは適切で
はありません。IPv6ネットワークであるべきICMPパケットフィルタについての
考えは重要であるため、引き続き議論していくことになりました。

ネットワークのリナンバリングに関しては、実際に6NET(*1)という実験ネット
ワークにおいて、サービスプロバイダやユーザを含んだネットワークをリナン
バした実例を基に発生した問題点などの報告がなされました。IPネットワーク
ではネットワークのリナンバリングは手間のかかる作業であり、IPv6ネットワー
クにおいてどのようにリナンバリングを確実、簡素に実施するかは注目すべき
話題です。実例ベースで、リナンバリングに利用できるIPv6標準機能の状況な
どのレポートがあり、ルータリナンバリングプロトコルがうまく動作しない、
などが報告されました。

 □v6ops WG
   http://www.ietf.org/html.charters/v6ops-charter.html
   http://www.6bone.net/v6ops/

 □第63回 IETF v6ops WG のアジェンダ
   http://www.ietf.org/ietf/05aug/v6ops.txt


◆shim6 WG (Site Multihoming by IPv6 Intermediation WG)

IPv6に特化したマルチホーム手法を検討していたmulti6 WGでの議論を引き継
ぎ、実プロトコルの標準化を進めるために今回からshim6 WGが開催されていま
す。shim6 WGは、8月2日(火)午前9:00~10:00と、8月3日(水)午前9:00~10:00
の合計2 コマ実施されました。

shim6に関しては、grow WG(Global Routing Operations WG)など他のWGでも
shim6 WGの紹介が実施されており、shim6への期待の大きさが伺われます。今
回は、shim6 WGの方向、shim6の基本アーキテクチャ、及び基本ドラフトの紹
介/内容確認に殆どの時間が使われ、具体的な議論はあまりありませんでした。
引き続きMLにて議論が実施される予定です。

IPv6の普及が進むにつれ、マルチホーム技術の必要性が高まっており、shim6
に関しては今後、早急な標準化とデプロイメントが期待されます。

 □shim6 WG
   http://www.ietf.org/html.charters/shim6-charter.html

 □第63回 IETF shim6 WGのアジェンダ
   http://www.ietf.org/ietf/05aug/shim6.txt

(*1) 6NET: http://www.6net.org/


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