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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.322【臨時号】 2005.12.21 ◆
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◆ Internet Week 2005 レポート <第3弾>
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ~インターネットガバナンス:過去、現在、そして未来~
                                 JPNIC インターネット政策部 高山由香利
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Internet Week 2005期間中の12月7日(水)、「インターネットガバナンス:過
去、現在、そして未来」を開催しました。2003年12月の世界情報社会サミット
(WSIS)ジュネーブ会議に端を発し2005年11月のWSISチュニス会議にて一つの節
目をむかえたインターネットガバナンスの議論に関し、文字通り、「インター
ネットガバナンスの過去、現在、そして未来」について約70名の参加者の皆様
と共に再確認する時間となりました。

以下に、カンファレンスの概要をご紹介いたします。

1. 「インターネットガバナンス」議論の背景(JPNIC理事 前村昌紀)

JPNIC理事の前村昌紀は、「インターネットガバナンス=インターネットを構
築・運営・利用する上で必要なルールと、その制定執行のしくみ」と定義し、
インターネットの歴史を踏まえたインターネットガバナンスの総論について講
演しました。黎明期にはインターネットの作り手=動かし手=使い手であり、
当事者間の信頼関係の上に成り立っていたインターネットですが、その後、コ
ミュニティの拡大、爆発的広がりと技術革新を経て、社会資本として認知され
るまでに至りました。インターネットにまつわる問題は、技術的側面のみなら
ず社会的側面も持つようになり、マルチステークホルダーを意識した議論が必
要となっています。認識される課題は広範に渡っており、各ステークホルダー
が、課題解決に向け社会の要請に協調的に応えていこうとするさらなる姿勢が
必要であると呼びかけました。


2. International AdHoc Committeeが残したもの(JPNIC理事 丸山直昌)

JPNIC理事の丸山直昌は、International AdHoc Committee (IAHC)の歴史を振
り返り、インターネットガバナンスを考える際のキーワードとなる“bottom
up”の精神について説明しました。1996年後半、インターネットコミュニティ
では3つの問題(独占禁止法、トップレベルドメインを増やすことへの要求、商
標権)への対応が求められるようになり、その解決の担い手としてIAHCが設立
されました。その後、bottom upを基本とした検討プロセスを経て、IAHCによ
り諸問題が解決に至るかに見えた1998年初頭、米国主導の議論へとシフトし、
結果として現在のICANNが設立されました。IAHCは解散しましたが、“Shared
Registry System”はレジストリ・レジストラモデルに、“Substantive
Guidelines Concerning Administrative Domain Name Challenge Panels”は
UDRPの原型として姿を変え、IAHCの精神がICANNの運営に引き継がれているこ
とが説明されました。


3. パネルディスカッション「インターネットガバナンスの将来」

JPNIC理事 丸山がコーディネータとなり、6名のパネリストと共にパネルディ
スカッションが行われました。

  <パネリスト>
   Mohamed Sharil Tarmizi:ICANN政府諮問委員会(GAC)議長
                藤本 昌彦:総務省総合通信基盤局データ通信課
                           インターネット戦略企画室長
                加藤 幹之:富士通(株) 経営執行役 法務・知的財産権本部長 
                           兼 安全保障輸出管理本部長
                会津 泉  :(財)ハイパーネットワーク社会研究所 副所長
                堀田 博文:(株)日本レジストリサービス 取締役企画本部長
              前村 昌紀:JPNIC理事

コーディネータから提示された以下のトピックスを中心に、議論が進められま
した。
    ・これまでのICANNをどう考えるか
    ・インターネットガバナンス作業部会(WGIG)の活動をどう評価するか
    ・WSISのチュニスの結論をどう考えるか
    ・インターネットガバナンスフォーラム(IGF)に何を期待するか
    ・今後のICANNの役割はどうあるべきか
    ・今後のGACの役割はどうあるべきか


これまでのICANNの在り方については、「果たしてきた役割は評価できる点が
多いが、改善の余地を残しており今後の改革が期待される」との内容が大方の
コメントでした。WGIGの活動については、諸問題が客観的にまとめられ、今後
の議論への足掛かりとなった点が加藤氏により評価されました。しかしながら、
「各国の状況の違いを越えた協調関係が望まれる」と訴えるSharil氏や「GAC 
での意見の統一化を図りたい」との藤本氏のコメントからは、WSISやGACでの
議論が着地点の見い出しづらい政治的な議論となっている現状が垣間見られ、
問題解決の道程が容易ではないことを感じます。先般のWSISチュニス会合では、
マルチステークホルダーアプローチでインターネットガバナンスについて議論
する場として、国際連合管轄のIGFが設立されました。IGFとの関わりについて
は、「日本の意見を集約し積極的な取り組みが望まれるのではないか(会津氏) 
」や「静観する段階ではないか(掘田氏)」など異なった見解がありますが、各
パネリストともIGFが個々の課題の本質とそれらに対する解決策が議論される
場となるよう期待していることが感じられました。

来場者からは、時間の制約上パネルディスカッションに多く時間を割けなかっ
たことを残念がる声や、本カンファレンスのようなオープンフォーラムを今後
も期待する声を頂きました。JPNICでは、今後も皆様と共にインターネットガ
バナンスの議論に関わっていきたいと考えております。

◆ Webページ
    http://internetweek.jp/program/shosai.asp?progid=C5

◆ 資料
    http://www.nic.ad.jp/ja/materials/iw/2005/main/governance/
              

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