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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.1004【臨時号】2012.9.5 ◆
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◆ News & Views vol.1004 です
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本号では、vol.1001、vol.1003に続き、第84回IETFのレポート[第3弾]とし
て、IPv6関連WGの動向についてお届けします。本号をもって、今回の第84回
IETF報告のレポートは最後となります。

なお、第84回IETFの全体報告およびDNS関連WG報告については、以下URLから
バックナンバーをご覧ください。

□第84回IETF報告 特集
  ○[第1弾] 全体会議報告 (vol.1001)
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2012/vol1001.html
  ○[第2弾] DNS関連WG報告 (vol.1003)
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2012/vol1003.html

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◆ 第84回IETF報告 [第3弾]  IPv6関連WG報告
   ~6man WG、v6ops WG、softwire WGについて~
NTTサービスインテグレーション基盤研究所 ネットワーク技術SEプロジェクト
                                                              松本存史
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カナダで開催された第84回IETFの中で、筆者が会合に参加してきたWGの中か
ら、IPv6への移行技術などについて活発な議論が行われている、6man WGと
v6ops WG、softwire WGの三つのWGを取り上げて、議論の内容をご紹介しま
す。


◆ 6man WG (IPv6 Maintenance WG)

6manは、IPv6仕様の軽微なメンテナンスを行うWGです。新たなトピックを含
め、今回のセッションでは、9個のドキュメントについて議論が行われまし
た。そのうち、新規のものやWGアイテム採択が決まったものなどを中心に、
概況をお伝えします。

1. Reliable Router Solicitations (信頼性のあるルータ要請メッセージ)
   draft-krishnan-6man-resilient-rs-01.txt

現在の仕様では、RS (Router Solicitation)メッセージは、ネットワークイ
ンタフェースの初期化時に規定回数送信するのみとなっています。これらの
パケットが到達しなかった場合、または到達してもその応答のRA (Router 
Advertisement)がホストに到達しなかった場合には、ホストはルータが不在
であると見なし、それ以降RSメッセージの送信は行わないようになっていま
す。しかし、パケットがロストした場合に備えて、信頼性を向上するため、
RSを送信し続けるべきであるとの提案がなされました。この提案は賛成者多
数で、WGアイテムとして採択される見込みとなっています。

2. Optimal Transmission Window Configuration Option for ICMPv6 Router
   Advertisement (ICMPv6ルータ広告の最適転送ウィンドウ設定オプション)
   draft-savolainen-6man-optimal-transmission-window-00.txt

テザリング機能を持ったスマートフォンなど、バッテリーの制約が厳しい装
置がゲートウェイとして動作する場合、その装置の配下にある複数端末から
定期的にパケットが送信され、またそれらの端末が非同期的にパケットを送
信する場合に、3Gリンクのアップダウンが頻繁に繰り返され、バッテリーの
消費が激しくなることが問題として提起されました。その解決策として、RA
を拡張し、これらの定期的なパケットの送信タイミングを合わせるような送
信ウィンドウ情報を、端末に配布する提案がなされました。しかし、「こう
いった下位レイヤの情報を、RAというIPレイヤのパケットで配布するべきで
はない」といった意見や、「送信間隔を合わせるためにゲートウェイ装置に
おいてキャッシュ機能が必要となり、アプリケーションへの影響が懸念され
る」などの慎重意見が出され、WGアイテムとしての採択には至りませんでし
た。

3. Security Implications of Predictable Fragment Identification 
   Values (予測可能なフラグメントID値のセキュリティ問題)
   draft-gont-6man-predictable-fragment-id-02.txt

IPv6でパケットを断片化する際、断片の識別子に予測可能な値を用いている
と、攻撃に利用される可能性があり、これを乱数化するべきであるとの提案
です。実際にいくつかの実装における対応状況の紹介もあり、既に修正が施
されている実装もあるものの、今後新規に出てくる実装などのために、RFCの
修正という形で対応すべきである、との提案がなされました。これを受けて
の議論は「この問題を一般化し、IETF全体としてこのような予測可能な値を
初期値として利用することに対して、警鐘を鳴らすような技術文書を発行す
べきではないか」といった話題が中心となりました。この問題に対するIAB 
(Internet Architecture Board)による一般的な勧告文書の発行と、プロトコ
ル個別の対応が、並行して進められる見込みとなっています。

4. Current issues with DNS Configuration Options for SLAAC
   (SLAAC (Stateless Address Auto Configuration) DNS設定オプションの
    現在の問題点)
   draft-gont-6man-slaac-dns-config-issues-00.txt

RFC6106において、RAを用いてDNSサーバ情報を配布するオプションが規定さ
れていますが、この方式の問題点が指摘されました。複数のルータが存在す
る場合に、使用するDNSサーバがフラッピングしてしまうこと、またこのオプ
ションの有効期間が短いため、RAがロストした場合に、ホストが利用できる
DNSサーバ情報が無くなってしまい、通信ができなくなってしまう、という問
題点が指摘されました。その解決策として、受信側で対処する方法なども含
め、いくつかの方法が提示されましたが、「仕様上のバグである」という認
識が大勢を占め、「既存の仕様を修正する」という方向で進められることに
なりました。


◆ v6ops WG (IPv6 Operations WG)

v6opsは、IPv6の運用やIPv6への移行技術について議論を行うワーキンググ
ループ(WG)です。今回もトピックが多く、会期5日目の2012年8月2日(木)と、
最終日の3日(金)のそれぞれ午前中、2日間にわたってセッションが行われま
した。今回もさまざまな話題が盛りだくさんでしたが、その中で特に議論が
盛り上がった、二つのトピックについてお伝えします

1. 464XLAT: Combination of Stateful and Stateless Translation
   (464XLAT: ステートフルとステートレスプロトコル変換の組み合わせ)
   draft-ietf-v6ops-464xlat

IPv4からIPv6、そしてIPv6から再度IPv4へのプロトコル変換を行うことによ
り、IPv6 onlyのバックボーンを経由して、IPv4の接続性を実現する方式の提
案です。既存の技術を組み合わせた方式であり、新たなプロトコルの策定は
不要であることが特徴です。後述するsoftwire WGのスコープと一部重複して
いるとの意見があり、標準化を進めるWGをどこにするべきか、などについて
議論がありましたが、今回のセッションではv6opsでBCP (Best Current 
Practice)として標準化を進めるという方向が示されました。ただ、
Informationalではなく、BCPということで、どういった環境・適用先
(Applicability)において"Best"なのか、について明示することを求められ、
それを盛り込んだ改版文書をもって、WGLC (WG Last Call)を開始することに
なりました。

2. Semantic IPv6 Prefix (意味を持たせたIPv6プレフィックス)
   draft-jiang-semantic-prefix

「これは悪いアイデアである」と断った上で提案されたのが、IPv6 Prefixに
Semantics(意味付け)情報を埋め込む、という方式です。「IPv6のアドレス空
間を浪費することになり、短所があることは認めるが、ただ多くのサイトに
おいて意味を持たせたアドレッシングを行われることが予想されるため、そ
れをよりうまくする方法を考えよう」という趣旨の提案でした。しかし会場
からは、「そもそものモチベーションが理解できない」、「現状で問題無い」
また「意味を持たせていることがサイト外に知られた場合にセキュリティ脅
威となる」などの否定的な意見が大勢を占める結果となりました。

また、次回のIETF85会合よりも前に、v6ops WGの中間会合(Interim Meeting)
の開催を検討しているとのアナウンスがありました。RIPE65ミーティングと
併催する形で、2012年9月29日(土)を予定しているとのことです。


◆ softwire WG

softwireは、IPトンネルを用いてアクセス網などのネットワークを構成する
技術を扱うWGですが、ここ数年はもっぱら、ISPなどのアクセス網における
IPv4アドレス在庫枯渇対策・IPv6移行促進技術についての議論がメインのト
ピックとなっています。

これまで、IPv6バックボーンを介して、アドレス共有されたIPv4の接続性を
提供し、かつユーザー単位でのステートは中継装置において保持しない方式
について議論が活発に行われてきました。前回のIETF会合では、MAP-E/MAP-T
および4rd-Uと呼ばれる方式が対立し、投票の結果ほぼ同数となり、その後
メーリングリスト(ML)上で、対立する両方式をどちらもWGアイテムとして採
択し標準化を進めるという、チェアからの提案があったという経緯がありま
した。しかし、両方式はやはり目的・適用先が同一であるため、IETFの基本
原則に則って方式を1本化すべきである、との意見が多く、今回のセッション
でも1本化のための議論が行われました。

MAP-E、MAP-T、4rd-U改め4rdという三つの方式についてその差分を明確にし、
その差分が重要であるかどうか、という議論が行われた後に、まず、MAP-Eと
MAP-Tという方式を一つの方式と見なすべきか、それとも別々の方式と見なす
べきか、という挙手が行われました。挙手の結果は、ほぼ同数となったため、
ここで異例のコイントスによって、別々の方式と見なすことになりました。
その後、三つの方式について挙手が行われ、MAP-EがMAP-Tおよび4rdに大差を
付ける票を獲得しました。正式にはMLでの投票をもって決定されますが、長
らく続いたこの議論にようやく終止符が打たれる見込みであり、標準化の先
行きが不透明であったために実装・導入をためらっていたベンダー・事業者
が動き出すことになるかもしれません。

                  ◇              ◇              ◇

次回の第85回IETF会合は、2012年11月4日(日)から11月9日(金)にかけて、
米国のアトランタにて開催されます。


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
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 JPNIC News & Views vol.1004 【臨時号】

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