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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.991【臨時号】2012.7.26 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.991 です
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2012年7月4日(水)~6日(金)の3日間にわたり、岡山県倉敷市でJANOG30ミー
ティングが開催されました。この会議の様子を、本号より前後編の2号に分け
てお届けします。

前編となる本号では、全体報告をお送りします。

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◆ JANOG30ミーティングレポート [前編] ~全体報告~
                                               JPNIC IP事業部 角倉教義
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JANOG30ミーティングは、2012年7月4日(水)~6日(金)、株式会社倉敷ケーブ
ルテレビのホストの下、私の故郷でもある岡山県倉敷市で開催されました。
会場は、観光地として有名な倉敷美観地区に程近い倉敷市芸文館および倉敷
アイビースクエアでした。

今回のミーティングは、1997年にJANOGが設立されてから15周年の節目にあた
り、2日間の本会議に前日の15周年記念イベントを合わせた、3日間の日程と
なりました。


■15周年記念イベント(DAY0)

初日の15周年記念イベントは、総務省時代、インターネット戦略企画室長補
佐でいらしたことから、この業界についての造詣も深く、当時、政府として
日本のインターネットの発展に大いに寄与してくださった伊東香織倉敷市長
の挨拶に始まり、その後、基調講演とパネルディスカッションが倉敷アイビー
スクエアにて行われました。

いずれの話題も、JANOGコミュニティに関わるネットワークオペレーターの在
り方を考えさせる内容で、パネルディスカッションでは、パネリストより自
身のオペレーターとしての体験談や、インターネットの成長してきた様子の
振り返りがありました。会場からは、JANOGミーティング参加経歴を踏まえ、
自分がJANOGミーティングに参加する理由、自分がJANOGミーティングに参加
することで所属組織に何を還元できるかなど、自分とJANOGの関係についてあ
らためて見直すきっかけになったという意見がありました。その他、今
JANOGミーティングに参加している世代が組織内で早く管理的な立場を担い、
若いオペレーターがJANOGをはじめとしたミーティングに参加しやすい環境を
作っていくべきといった、組織改革を促す発言もありました。

また、15周年記念イベント終了後に行われた前夜祭では、地元岡山出身であ
り、かつてIPv6普及・高度化推進協議会でも活躍された前衆議院議員の橋本
岳氏が挨拶に訪れ、JANOG15周年のお祝い、一層のJANOGの活動への期待とと
もに、政界にとってもインターネットがわかる人間が必要であるというご意
見を述べられました。

次に、その後に続いた2日間のJANOG本会議において、個人的に印象に残った
プログラムについて簡単にご報告します。


■本会議1日目(DAY1)

あいにくの雨模様の中、倉敷市芸文館にて本会議がスタートしました。

1日目は、IPv4アドレスの共有技術およびIPv6アドレスに関連する技術に関す
るプログラムが中心でした。IPv4アドレスの在庫枯渇から1年半近く、IPoEと
PPPoEを使ったIPv6による外部接続サービスが本格化してから1年が経過し、
World IPv6 Launch等を経て本格的にIPv6の普及が進んでいく状況において、
これらはネットワークオペレーターにとって重要な課題であると言えます。

中でも私がユニークに感じたのは、「IPv6時代のIPv4を考える ~第二章~」
のプログラムです。このプログラムでは、P2Pの対戦ゲームをさまざまな
IPv4・IPv6共存/移行技術のネットワークで動作させてみた結果の考察が紹介
されました。

当日会場では、IPv6ネットワークを介してIPv4接続を可能にするトンネリン
グ技術である4rdを使った実験ネットワークが、設備等の提供をされている3
社によりそれぞれに構築されていました。そしてこれらのネットワークを使っ
て、NAT配下におけるP2Pアプリケーションの接続性の実証が行われていまし
た。

同じ4rd環境といっても、P2Pアプリケーションが通信できるネットワークと
通信できないネットワークがありました。通信できなかったネットワークを
構築した担当者からは、JANOGメーリングリスト上で原因の分析が行われてい
ました。

また、ビデオ通話のアプリケーションの接続試験を実施した参加者もおり、
場ネットワークが相互接続試験の場として役立てられている面もありまし
た。
 
この日最後のプログラムとしてJANOG update & オープンマイクが行われまし
た。オープンマイクの中では、今後のJANOGについての議論が行われました。
運営委員から提示された議題に基づき、JANOGミーティング初参加者の数名か
らミーティングに参加してみた感想が述べられました。また、今後のJANOG
の運営に関する議論では、ミーティングで若い世代の発表時間を確保したら
良いのではないか、といった意見が会場から出ていました。JANOGミーティン
グでの発表や発言の場に、若い世代が参加しやすい環境を作っていく必要が
あるという点は、運営委員とミーティング参加者で共通の認識であることが
明確になったと思います。

また、本プログラムで、JANOG30ミーティングをもってJANOG会長が池尻雄一
氏から川村聖一氏へ交代し、新たに副会長として仲西亮子氏が選任されたこ
とが発表されました。

会議終了後には、倉敷アイビースクエアにて懇親会が行われました。この時
間までにはなんとか雨が上がり、野外ビアガーデンで、みんなで語り合った
り、議論したり、楽しい時間を過ごしました。
 
 
■本会議2日目(DAY2)

2日目は、サイバーテロやDDoS対策、スマートフォンの普及やビデオコンテン
ツ等によるトラフィック増大といった、ネットワークに関する問題の対策、
暗号鍵の生成・保管に用いられるハードウェアセキュリティモジュール(HSM)
の紹介やリソースPKIを使ったルーティングオペレーションの検証結果の報告
など、インターネットセキュリティに関する最新の話題が取り扱われました。
 
インターネットセキュリティについては、話としてはいろいろなところで耳
にする機会はありましたが、最新の状況と今後の対策がまとまっておらず、
不明な印象を持っていました。今回のミーティングでのインターネットセキュ
リティ関連プログラムにおいて、最新の実装状況等が共有される中で、皆が
解を求めて、徐々に具体的なサービスや製品ができているという印象を強く
持ちました。

また、リソースPKIについては、本ミーティングをもってJANOG会長を退任さ
れる池尻氏が本会議を振り返る中で、「JPNICがお手本になれるように
Communityで後押ししよう!」と述べられるなど、コミュニティでの意識も高
まってきている印象を持ちました。まだまだ未来の技術なのかもしれません
が、私もJPNICの一員として、今後の周りの動向も注目しつつ、使えるサービ
スとすることができるよう尽力していきたいと思いました。

  - JANOG30閉会宣言
    http://www.janog.gr.jp/meeting/janog30/doc/janog30-closing.pdf

各プログラムおよび公開資料については、下記をご参照ください。

  - JANOG30ミーティング プログラム
    http://www.janog.gr.jp/meeting/janog30/program/index.html


■終わりに

JANOG30ミーティングでは、15周年の節目に過去を振り返るというよりは、今
後のJANOGコミュニティの在り方を模索する未来志向の内容で、インターネッ
トの世界をJANOGから盛り立てていこうという意思が感じられるものでした。

次回のJANOG31ミーティングは、グリー株式会社のホストで、2013年1月24日
(木)~25日(金)に六本木の東京ミッドタウンにて開催される予定です。新た
な運営体制で開催される最初のミーティングとなります。どのような議論が
交わされるのか、開催はまだ少し先ですが、今から期待しています。
 
  - 過去・今後のJANOGミーティング
    http://www.janog.gr.jp/meeting/index.html


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
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 JPNIC News & Views vol.991 【臨時号】

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