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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1781【臨時号】2020.7.13 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1781 です
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2020年3月に開催された第67回ICANN会議を受けて、2020年4月21日に第57回
ICANN報告会を開催いたしました。新型コロナウイルス感染症の流行を受け
て、ICANN会議と同様に本報告会もオンラインでの開催となりました。

今回の報告会では、ICANN会議で大きく話題となったDNS Abuseや.orgのレジ
ストリ移転などのトピックスをご紹介したほか、引き続き議論されている新
gTLD関連の議論の動向などをご報告しました。

なお、本報告会の資料および動画をJPNIC Webで公開しておりますので、こ
ちらも併せてご参照ください。

  第57回ICANN報告会
  https://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/20200421-ICANN/

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◆ 第57回ICANN報告会レポート
                                 JPNIC インターネット推進部 藏増明日香
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2020年4月21日(火)に、57回目となるICANN (The Internet Corporation for 
Assigned Names and Numbers)報告会を、完全オンラインにて開催しました。
報告の対象となる第67回ICANN会議(ICANN67)は、2020年3月7日(土)から12日
(木)の4日間にわたり開催されました。同会議は、当初はメキシコ・カンクン
にて開催予定でしたが、新型コロナウイルスの影響を受け、急遽初の完全オ
ンライン会議として開催されました。


■ プログラム

今回のICANN報告会のプログラムは、次の通りでした(話者敬称略)。

1. ICANN67会議概要報告
   ICANNジャパン・リエゾン 大橋 由美

2. 国コードドメイン名支持組織(ccNSO)関連報告
   株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 高松 百合

3. ICANN政府諮問委員会(GAC)報告
   総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 データ通信課 内藤 めい

4. DNSルートサーバーシステム諮問委員会(RSSAC)報告
   株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 堀田 博文

5. ICANN理事からの報告
   JPNIC 前村 昌紀

6. レジストリ・レジストラ部会報告
   株式会社インターリンク ジェイコブ・ウィリアムズ

7. ICANN WHOIS暫定ポリシー策定プロセス検討状況
   GNSO評議会副議長 ラフィク・ダンマク

それぞれの報告の内容について、以下、簡単にご紹介します。


■ ICANN67会議概要報告

ICANNジャパン・リエゾンの大橋氏からは、ICANN67の概要についてご報告い
ただきました。通常のICANN会議であれば、開催されるセッション数は300程
度であるところ、ICANN67で開催されたセッションは65セッションのみだった
とのことでした。参加人数は130の国/地域から1,752人となり、比較的多い
参加数だったそうです。大橋氏は本会議での主な話題として、新gTLD次期募
集およびWHOIS暫定仕様の他、DNS Abuse、DoH/DoT、マルチステークホルダー
環境におけるサイバーセキュリティと地政学、.orgの移管を挙げられました。
また大橋氏からは、現在策定しているAPACの2021-2025年度地域計画を紹介
し、日本からも意見を提出するよう呼びかけがありました。


■ 国コードドメイン名支持組織(ccNSO)関連報告

JPRSの高松氏からは、ccNSO関連会合についてご紹介いただきました。ICANN
67では、ccNSOの会合は行われなかったそうです。プログラムや話者等の詳細
は決まっていたものの、ICANN67がオンライン会議となったため、無理に開催
する必要はなく、次回会議で開催すれば良いとの判断となったとのことでし
た。ccNSO関連セッションの今後のあり方に関する検討では、小グループでの
開催や議論を想定するセッションは、ICANN会議内のセッションといった形で
はない開催形式を検討していくことが、話し合われたそうです。

高松氏からは他に、ccNSOの議長および副議長の選任についてお話しいただき
ました。今回は、議長/副議長の席数と立候補者数が同じだったため選挙は行
われずに決定し、議長はラトビア(.lv)のKatrina Sataki氏が再任となり、副
議長は2名中1名が交代したとのことでした。


■ ICANN政府諮問委員会(GAC)報告

総務省の内藤氏からは、GAC関連の会合で議論された、以下のトピックスにつ
いてご報告いただきました。

- 「.org」売却問題
- 欧州GDPRとWHOIS
- 新gTLDの拡大

GACでは、ICANN会議に合わせて会期中に年3回の会合を予定しています。3月
の会合はA会合、6月の会合はB会合、秋の会合はC会合と呼び、ICANN67での会
合はA会合にあたります。A会合は通常6日間かけて開催する予定ですが、
ICANN67がオンライン会議となった影響を受けて、4日に短縮して行われたと
のことでした。最も関心を呼んだ話題は「.org」売却問題であり、GACとして
強い懸念を表明したいフランスと、この問題に踏み込みたくない米国の間で、
意見の対立が見られたそうです。

欧州GDPRとWHOIS問題については、PDP WGの1次報告書への意見をGACとして提
出することを確認し、調整が行われたということでした。

新gTLDの拡大に関する問題について、文字列が一般名詞などのgTLD(.book等)
の使用を1組織に認める場合には、そのTLDの利用が公益性を持つ必要がある
との意見をGACは過去に提出しており、同内容の意見を引き続き、次期募集ラ
ウンドにおいても主張していくことが確認されたそうです。


■ DNSルートサーバーシステム諮問委員会(RSSAC)報告

JPRSの堀田氏からは、RSSACの活動状況についてお話しいただきました。

RSSACは2018年に、理事会にRSSAC037(ルートDNSサーバーのガバナンスモデル
案)を提出しました。RSSAC037は、資金面含を含めボランティアベースでの運
営となってしまっており、明確なガバナンスルールも無いルートDNSサーバー
のための、将来的な運営方法の案を示したものです。

ICANN理事会は2019年、RSS GWG (Root Server System Governance Working
Group)の立ち上げを決め、同WGは2020年から稼働を開始したそうです。なお、
堀田氏も同WGにメンバーとして参加しています。同WGは2020年の2月に初会合
が行われ、予定としては2022年1月には活動を終え、その時点で具体的な組織
を作ることをめざしているとのことでした。

RSS GWGは、上記の通り活動を開始した次第ですが、RSSACもさまざまな観点、
例えばRSS関連の用語の定義作りや、技術的なパフォーマンス測定用メトリク
スの検討作業等を進めています。RSSAC内では、ガバナンスに関与するのであ
れば、現在は参加していないEmpowered Communityに、RSSACも参加するべき
ではないか等の意見も出ているとのことでした。


■ ICANN理事からの報告

JPNICの前村からは、ICANN理事としての報告を行いました。一つ前のカナダ・
モントリオール会議以降の理事会会合や、理事会決議概要について説明し、
また、ICANN67の完全遠隔開催決定をめぐる経緯についてお話ししました。


■ レジストリ・レジストラ部会報告

株式会社インターリンクのジェイコブ・ウィリアムズ氏からは、契約当事者
の立場から、ICANN67でのレジストリ・レジストラ関連会合等についてご報告
いただきました。

レジストラ部会では、Abuse行為とAbuse監査の問題を中心に、WHOISのEPDPお
よびRDAPの話題が上り、またレジストリ部会では、Abuse行為および新gTLD次
期ラウンドに向けた進捗が話題に上ったということでした。

Abuseについては、レジストラ部会の中にAbuse Sub Teamというチームがあ
り、同チームがAbuse対策ガイドをまとめ、公開したとのことです。現在、迷
惑行為に遭遇した場合の、適切な報告手順を示したWebサイトも作成中とのこ
とですが、こちらは完成までに、少し時間がかかりそうだとのことでした。
ICANN67がオンライン会議になってしまった関係で、ICANNコンプライアンス
チームとの会議は行われなかったそうです。レジストラのAbuse対策監査も、
夏頃開始される予定だったそうですが、新型コロナウイルスの影響で延期に
なり、開始予定時期は未定とのことでした。

WHOISのEPDPに関連する議論においては、SSAD (Standardized System for 
Access/Disclosure、登録情報の開示に関する標準システム)開発費用が誰の
負担になるのか(レジストラ負担になってしまうのではないか?)、あるいは、
情報開示の仕組みの自動化(リクエストを自動で処理してよいのか?)等の懸
念が表明されていたとのことでした。

レジストリ部会でも、Abuse関連の話がかなりの部分を占めたそうですが、レ
ジストリ部会会合でAbuse対策について特に新しい情報はなく、レジストリと
しては、契約通りの対策は採っている等以上の情報はなかったそうです。ウィ
リアムズ氏は、どちらかと言うとレジストラの方が、(恐らくは、実際の日々
の業務で影響を受けるため)Abuse対策に熱心な印象を受けたと言っていまし
た。

ウィリアムズ氏からは他に、新gTLD次期ラウンド開始に向けた進捗状況につい
て、簡単に報告がありました。次期ラウンドに向けた検討作業では、GACが積
極的に参加しており、このため2012年のラウンドの時のような、案が固まっ
てからGACが意見を提出しラウンド開始が遅れるといった事態は、今回は回避
できそうだとのことでした。


■ ICANN WHOIS暫定ポリシー策定プロセス検討状況

最後に、GNSO評議会副議長 ラフィク・ダンマク氏から、WHOIS暫定ポリシー
策定プロセス(EPDP Phase 2)における進捗について報告いただきました。

EPDP Phase 2においては、最優先検討事項として登録情報開示のための標準
システム/開示システムに関する議論があります。また、最優先検討事項より
は優先順位を下げて扱われる課題としては、法人情報と個人情報の取り扱い
の区別に関する問題や、登録情報の正確性に関する問題、WHOISにおける都市
項目の見直し(削除)といったものがあります。

ICANN67では、同会議がオンライン会議になったことを受け、当初の予定より
開催セッション数を減らし、セッションは二つのみ開催したとのことでした。
セッションでは、公開連絡先としての一意な連絡先の実現、公開情報におけ
る都市項目の見直し、情報開示プロセスの自動化、SSADのための見積もりと
いった問題について検討したのことです。また、情報の正確性の問題は、そ
もそもEPDP Phase 2の検討対象なのかという点について、GNSOに照会を行っ
たということでした。

なお、Phase 1での未決事項として、情報収集の目的の定義(「目的」の定義
の一部を理事会が最終的に承認しなかった)という問題もありましたが、この
問題については当初の「目的」の定義を修正することで、一応は解決済みの
状態となっています。EPDP Phase 2は、1次報告書およびaddendum(追加報告
書を)を2020年2月と3月に公開し、意見募集が行われました。Phase 2のチー
ムは寄せられた意見を検討しつつ、現在最終報告書を作成中ですが、全体的
に作業は遅れてしまっており、2020年7月中にGNSOに最終報告書を提出できる
かどうかという状況にあります。


■ 終わりに

ICANN報告会を完全オンラインで開催したのは今回が初めてでしたが、音声が
一部聞き取りづらいなどは若干あったものの、特段大きなトラブルもなく無
事に会を終えることができました。報告会の情報量としても、実際に一堂に
会して開催する会議と遜色ない情報量を提供できたと考えております。ただ、
各話者からも報告があった通り、ICANN会議では完全オンライン開催となった
ことを受けて、開催セッション数がかなり減らされたようです。カンクン時
間での開催となったため、時差の関係で当初参加を予定していたセッション
全部には参加できなかったと発言する話者もいました。

今回報告したICANN67に続いて、ICANN68 (2020年6月22~25日開催済み)、
ICANN69(2020年10月17~22日開催予定)も、完全オンラインでの開催です。こ
れでICANN会議は3回連続で完全オンラインにて開催されることになりますが、
遠隔地の人が参加しやすくなる一方、ICANN67ではセッション数が限られたこ
とから、会議の場以外で議論が行われることも見受けられるようになりまし
た。そうした状況があまり続くと開かれた会議ではなくなっていく不安もあ
るようにも思われ、実開催の具体的なめども立って欲しい思うところです。
ICANN報告会においても、みなさまに安心して現地会場を設けられるようにな
ることを期待してやみません。


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      わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
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