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【 1 】特集「VoIP/SIP相互接続検証タスクフォースの取り組み」
             JPNIC理事 / WIDEプロジェクトボードメンバー/東京大学教授  
                                                             江崎 浩 
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IP電話あるいはVoIPは、インターネット上で音声通話を提供するサービスです。
電話のネットワークを用いて普及・発展してきたインターネットという構図が、
インターネットを用いて電話のサービスが提供されるという構図に逆転した象
徴であるかもしれません。SIPは、IP電話のみならず、いわゆるマルチメディ
ア通信をインターネット上で実現するために標準化されたプロトコルであり、
IP電話サービスの提供であれば、そのサブセット(これをプロファイルとも呼
ぶ)を利用すれば十分です。しかし、IP電話あるいはVoIPサービスが、インター
ネットサービスと電話サービスのビジネス構造の変革の時期に登場したためか、
各インターネットサービスプロバイダ間で必ずしも共通なものとはなっておら
ず、個別にIP電話サービスのためのSIPのサブセットを定義し、顧客へ
のサービスを開始しました。そのため、プロバイダ間での相互接続やユーザ機
器のプロバイダとの間での相互接続性の不完全性などが、顕在化してきました。

そこで、JPNICでは、WIDEプロジェクトおよびJGN2(*1)と協力して、VoIP/SIP 
相互接続検証タスクフォースを2004年12月に設立し、関係組織(例えば、
TTC(*2)、HATS(*3)、VoIP推進協議会)との協力体制を確立し、SIPを用いた
VoIPサービスのポータビリティーと相互接続性の確立を推進するタスクフォー
スを設立した次第です。

本タスクフォースは、ビジネス構造や政策、あるいはビジネス戦略には関与せ
ず、以下の3点を主な目標・目的としています。
・純粋に技術的な観点から、相互接続確立のための問題点の解決
・ユーザの利便性の向上と、ユーザからの要求を満足させることができる
  VoIP/SIP 網の構築に向けた相互接続性の確立
・運用アーキテクチャの構築に向けた技術的なコンセンサスの形成と知見
  の共有
また、世界最先端のブロードバンドインターネット環境を構築し実際に商用で
の運用を行っている貴重な経験から、今後VoIPシステムを導入展開する国々に
対して、その導入をスムーズに実現させるために必要な実践的な技術面での知
見の共有と標準化、ならびに運用技術の確立を行うことは、我が国に課せられ
たグローバル社会への責任とも言えるでしょう。既に、3回の相互接続検証実
験と、2005年6月のINTEROP東京2005(千葉県幕張市開催)におけるデモンストレー
ションを行い、多方面より高い評価を得ることができました。

今後は、相互接続性を確立すべき機能の充実と、IP-PBXを含めたVoIP/SIPシス
テムの技術課題とシステムアーキテクチャに関する実践的観点から、次世代イ
ンターネット基盤の確立に資する具体的で実践的な活動を推進展開する予定で
す。

(*1) JGN2: 研究開発用ギガビットネットワーク
            http://www.jgn.nict.go.jp/
(*2) TTC : 社団法人情報通信技術委員会
            http://www.ttc.or.jp/
(*3) HATS: 高度通信システム相互接続推進会議
            http://www.ciaj.or.jp/hats/

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