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JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

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								 1995/01/20
								 資料1-2-2

議題番号:	94-015-S

議題:		「JPNIC会員ネットワークによるIPアドレスの割り当てに関するガイ
		ド」の改正

決議内容:	「JPNIC会員ネットワークによるIPアドレスの割り当てに関するガイ
		ド」を添付資料1 の通りに改正する。

添付資料:       1. 「JPNIC会員ネットワークによるIPアドレスの割り当てに関する
		ガイド」(公開)

タイプ:		簡易vote

審議開始日:	94/12/26

承認日:		95/01/09

担当者:		IP-AS WG (吉村)


資料1:
============================================================================


     JPNIC会員ネットワークによるIPアドレスの割り当てに関するガイド

1. はじめに

  近年、インターネットに接続される組織の数は、世界的に指数関数的な増大
傾向を示しています。それにともない、それらの組織に対して割り当てられる
IPアドレスの数も急速な勢いで増加しつつあり、近い将来次のような問題に直
面することが予測されています。

  1. クラスBのアドレス空間の枯渇
  2. ルータのルーティングテーブルのエントリー数の急速な増大により、それ
     を処理するための、ルータのメモリ等のハードウェア資源やルーティング
     管理に関わる人的資源の不足
  3. 現在の32ビットのIPアドレス空間そのものの枯渇

  これらの問題のうち、1 および 2 は、比較的短期間の内に深刻化すること
が予測され、3 に対する根本的な解決(IPngの仕様決定および運用開始)がなさ
れるまでの間、CIDR( Classless Inter-Domain Routing )[1]と呼ばれる方式
を採用し、これらの問題に対処していくことがIESG ( Internet Engineering
Steering Group )で合意されました。これを受け、JEPG/IP( Japanese
Engineering & Planning Group/IP )のAddress Space TaskForceでも日本国内
でのCIDRにのっとったIPアドレスの割り当て、ルーティングの実現に向けて、
各方面との技術的な調整を進めてきました。またJPNIC ( Japan Network
Information Center )では、文献[2]や文献[3]に基づき、CIDRを意識したIPア
ドレスの割り当てを現在国内で行っています。

  今後さらに、CIDRに対応可能な形でのアドレスの割り当てや、文献[1]や文
献[4]に述べられているCIDRのもとでの階層的なルーティングの管理の実現を
促進するために、JPNIC運営委員会では次のような新しいIPアドレスの割り当
て方式を検討しています。

  すなわち、各JPNIC会員ネットワークの運営するネットワークに接続される
組織(既に接続されている組織もふくむ)にIPアドレスの割り当てを行うために、
CIDRに対応した連続したIPアドレスのブロックをJPNICが各ネットワークに割
り当て、そのアドレスブロックの中に含まれるネットワークアドレスの割り当
て作業を各会員ネットワークに委任するというものです。

  以下に、JPNIC会員ネットワークに委任されるIPアドレスの割り当て作業の
範囲、また実際に割り当てを行う際に従うべき手順およびその他の注意事項と
を概説します。

2. 割り当て委任されたアドレスの扱い

  本手続きによって、会員ネットワークに委任されるアドレスは、JPNIC 
が行うアドレス割り当てを、委任するもので、会員ネットワークに対して割り
当てられるものではありません。アドレスは会員ネットワークより、参加組織
に割り当てられ、JPNIC データベースに登録された時点で有効になります。

3. 割り当て委任の申請

  割り当ての委任を希望する会員ネットワークは、IP-AS 作業部会へ申し出て
ください。IP-AS 作業部会では、申請に対して、事情聴取を行い、JPNIC運営
委員会への審議を依頼します。

  割り当て委任を受けた会員ネットワークが、文献[3]により定めるものから
逸脱したアドレスの割り当てを行っていることをJPNIC委員会が認めた場合に
は、その会員ネットワークへの割り当て委任を即刻打ち切り、以後そのネット
ワークに関わるアドレスの割り当ては全て JPNIC が引き継ぎます。

4. JPNICによる、会員ネットワーク用アドレスブロックの割り当て

  JPNICは、パイロットプロジェクトに参加するネットワークのそれぞれに対
して、アドレスブロックを割り当てます。このアドレスブロックは、CIDRブロッ
クとして取扱うことができる連続した 64 または、128 または、256個のClass
C を単位とします。各会員ネットワークがパイロットプロジェクトに参加をし
た時点で、JPNICはそれぞれのネットワークに対して独立したアドレスブロッ
クを1つ割り当てます。以後、各パイロットプロジェクト参加ネットワークに
接続される組織に対するIPアドレスの割り当ては、そのネットワークに割り当
てられたアドレスブロックの中から行われます。

  割り当てられているアドレスブロックが残り少なくなった場合には、JPNIC
に対して新たなブロックの割り当てを申請することができます。新たなブロッ
クの申請をいつ行うかは、すでに確保されているブロックの4分の3の割り当て
が完了した時点を目安とします。アドレスブロックの割り当て申請は別途用意
するフォーマットを用いて行うものとします。

5. 会員ネットワークによるアドレスの割り当て方式

  会員ネットワークに委任され
るのは、会員ネットワークに接続される組織に対する、Class C
2個までのIPアドレス申請の審議と、各ネットワーク用に割り当てられたアド
レスブロックの中からのIPアドレスの割り当てです。2章に述べたように、接
続されない組織に対するアドレスの割り当ては一切行うことはできませんので
注意して下さい。

  会員ネットワークは、希望組織からのIPアドレス取得申請
を文献[3]に示される規準にしたがって審議して下さい。審議を行う際に注意
が必要なのは、その組織の既取得アドレスの種類と個数も審議の際に検討しな
ければならないということです。単純に新規申請アドレスの種類と個数のみで
審議して、割り当てを行ってはいけません。

  すなわち、会員ネットワーク参加組織がJPNICによる審議を待つこと無く割り当
てを行えるのは、既取得アドレスと新規に割り当てられるアドレスとをトータ
ルしたものを、文献[3]に示される基準と照らし合わせ協議した結果 Class C
2個以下に収まる範囲まで、ということになります。つまり、既取得アドレス
を持たない組織に Class C 1つまたは2つを割り当てる場合と、既に1つClass
Cを割り当てられている組織に対して、Class Cをもう1つ割り当てる場合の2通
りということです。ですから、審議を行う前には必ずJPNICデータベースを参
照して、申請組織の既取得アドレスの種類と個数を確認して下さい。なお、後
者の場合、新規に割り当てるアドレスとして、既に取得しているアドレスと
CIDRとして連続したアドレスを割り当てられない場合には、既取得のアドレス
を返還して、改めてCIDRに準拠した2つのアドレスを割り当てる事を申請者側
に推薦して下さい。ただしこれはあくまで推薦であって、強要する事はできな
いものである事に注意して下さい。

  審議の結果 Class C 2個以下の割り当てが妥当と判断され、申請組織との間
で合意が取れた場合には、あらかじめJPNICから割り当てられているアドレス
ブロックの中からIPアドレスの割り当てを行って下さい。それ以外の場合は、
全てJPNICが従来どおり申請内容の審議を行いますので、JPNICに対してその旨
を通知して下さい。JPNICが申請内容を審議した結果、割り当てられるアドレ
スが Class C を含む場合は、割り当てるべき個数を通知しますので、各ネッ
トワーク用のアドレスブロックの中から割り当てを行って下さい。

  判断が難しい場合として、申請組織が2つ以上のネットワークに接続される
場合があります。その組織が一つのネットワークのアドレスブロックに含まれ
るIPアドレスのみを使用する場合は、これまでに述べた基準で割り当てを行っ
ても問題はないでしょう。それ以外の場合で、2つ以上のネットワークに接続
されるような組織からの申請があった時は、会員ネットワーク側
での審議を行わずに、JPNICにその旨通知して下さい。

  なお、審議を行う際の規範となる文献[3]は、最新の状況を反映させるため
に内容が変更されることがありますので、常に最新のものを手に入れて、それ
に従ってください。

  申請組織に対して割り当てられたアドレスの通知を行う際に必ず、JPNICの
データベースの更新申請をして下さい。IPアドレスの割り当てがJPNICのデー
タベースに反映された時点で、その割り当てプロセスは”完了”したと見なさ
れます。但し、JPNICデータベースの更新申請を受け取った時点で、そのIPア
ドレスの割り当てが技術的な問題を起こすと認められる場合には、JPNICはそ
のアドレスの割り当てを差し止めることが出来るものとします。

  また、会員ネットワークへ接続される組織が直接JPNICへアドレスの申請を
行った場合、アドレスの申請をした組織が同意した場合にかぎり、JPNICでは
その申請に関する審議を行うことなく、一旦会員ネットワークへ
申請内容を転送し、以後の処理はその会員ネットワークが行うも
のとします。アドレス申請組織が複数のネットワークへ接続される場合には、
どのネットワークからアドレスの割り当てを受けるか、もしくは、受けたくな
いかは申請組織が選択する事が出来るものとします。申請組織がどのプロジェ
クト参加ネットワークからもアドレスの割り当てを受けないことを選択した場
合には、JPNICは従来どうりの手順でその組織に対してアドレスの割り当てを
行います。その際、特定のネットワークに割り当てられているアドレスブロッ
クには含まれないアドレスの割り当てを行うものとします。

6. アドレス割り当て状況の報告

  会員ネットワークは、5章でも述べたように、アド
レスの割り当てを行った場合はいかなる場合でも、速やかに割り当てた内容を
JPNICデータベースに反映させて下さい。JPNICデータベースへの割り当て済み
アドレスの登録は、現在JPNIC内部で使用しているフォーマットをそのまま利
用して頂きます。フォーマットの提出は電子メールで行ってください。また、
2ヵ月に1度それまでに割り当てを行った内容のサマリーを提出して下さい。こ
ちらも現在使用しているフォーマットがありますので、そちらをご利用頂きま
す。

7. その他

本割り当て委任の作業の進め方に関するいかなる疑問、質問がある場合に
はJPNICに相談するようにして下さい。

参考文献

 [1] 	V. Fuller, et al., "Classless Inter-Domain Routing(CIDR): an
	Address	Assignment and Aggregation Strategy", RFC1519, Sep. 1993.

 [2] 	E. Gerich, "Guidelines for Management of IP Address Space",
	RFC1466, May. 1993.

 [3]	JEPG/IP, Address Space TaskForce, 「IPアドレス取得に関する技術
	ガイド」, Feb. 1993. 

 [4] 	Y. Rekhter, et al., "An Architecture for IP Address Allocation 
	with CIDR", RFC1518, Sep. 1993.


--
補足 1

既に IP アドレスの割当を受けている組織が、既割当分のアドレスを組織内の
みで用い、その経路情報をインターネットに対して割当を受けたプロバイダ経
由ではアナウンスしない場合、既割当分の個数にかかわりなく、会員ネットワー
クに委任されたブロックの中から、C 1 個に限り割当を受けることを認める。
この割当は、接続プロバイダを変更するときは、アドレスを返却し、新たにプ
ロバイダから割当を受け直すこととする。

既取得アドレスの返却を行う場合の割当は通常通り処理する。

---------------------------------------------------------------------------

      CIDRブロック割り当ての作業手順について


1. はじめに
 
  この文書は、文献[1]の第5章「JPNIC 会員ネットワークに
  よるアドレスの割り当て方式」および第6章「アドレス割り当て状況の報告」
  の内容を補足し、会員ネットワーク(以下プロバイ
  ダ)が実際のIPアドレス割り当て作業を薦めて行くための具体的手順に付い
  て解説したものです。

  以下では、

     1. プロバイダに割り当てられたブロックから割り当を行ったIPアドレス
        のJPNICデータベースへの登録
     2. Internic提出用フォーマットの記入
     3. JPNICへのアドレス割り当てサマリーの提出

  のそれぞれの具体的な方法について解説します。

2. クラスCを2つ以下割り当てる場合

  この場合プロバイダが行う必要のある処理の流れは以下のようになります。

     1. 申請内容の審議、アドレスの割り当て
     2. 申請者に割り当てられたアドレスのJPNICデータベースへの登録

  これらのうち、1に関しては、文献[1]、[2]に述べられている判断基準を元
  に審議しアドレスの割り当てを行って下さい。

  2のJPNICデータベースへの登録に関しては、ネットワーク情報に関する
  JPNIC登録フォームを用いるものとします。登録フォームは、付録1を参照し
  て下さい。登録フォームに割り当てを行ったIPアドレスその他の必要な情報
  を記載の上、

			apply@db.nic.ad.jp

  までメールを出して下さい。同時に apply@ip.nic.ad.jpをCc:に指定して、
  同じメールのコピーを送って下さい。

  フォームの記載内容に不備がある場合には、apply@db.nic.ad.jpからその旨
  通知がありますので、フォームが受理されるまで修正作業を行って下さい。

  apply@db.nic.ad.jpから、フォームが受理され登録が完了したとの通知を受
  け取った時点でプロバイダ側の作業は完了します。

3. クラスCを4つ以上割り当てる場合

  この場合プロバイダが行う必要のある処理の流れは以下のようになります。

     1. JPNICへの申請内容の審議の依頼
     2. JPNICでの審議結果に応じた、申請者との間での申請内容の調整作業
     3. IPアドレスの割り当て
     4. 申請者に割り当てられたアドレスのJPNICデータベースへの登録

  1は、プロバイダが申請内容に応じてIPアドレス取得申請書を記入し、
  staff@ip.nic.ad.jpあてにメールを送って下さい。この内容に応じてJPNIC
  スタッフで申請内容を審議します。2の作業が必要な場合には、申請者に
  JPNICでの審議内容を説明し、調整を行って下さい。調整の結果は随時
  staff@ip.nic.ad.jp宛にメールで報告を行って下さい。

  4の処理は、クラスCを2つ以下割り当てる場合の処理2と同様です。
  
4. Internicへの登録

  JPNICでは日本国内で割り当てられたIPアドレスをInternicに登録する作業
  も行っています。この登録作業自体はJPNICが行わなければいけないもので
  すが、今回プロバイダに割り当てられるアドレスブロック内からの割り当て
  に関しては、フォームの記入をプロバイダ側で行って下さい。

  JPNICデータベースへの登録作業が終了した時点で、付録2のフォームを記入
  しstaff@ip.nic.ad.jp宛に、データベース登録フォームとは別のメールで送
  付して下さい。

  これらは、JPNIC側である程度まとめてInternicに登録申請を出します。

5. サマリーの提出

  プロバイダはJPNICが予め指定した期日(原則的にJPNIC運営委員会の前日)ま
  でに、付録3のフォームでパイロットプロジェクトに参加を行った時から
  割り当てを行った全てのIPアドレスに関して、サマリーの提出を行って下さい。

  提出は、staff@ip.nic.ad.jp宛に電子メールで行って下さい。
  
6. データベース登録フォーム提出者メールアドレスの登録

  各プロバイダが割り当てを行ったIPアドレスの、JPNICデータベースへの登
  録申請は、プロバイダ毎に予め登録されたメールアドレスからのもの以外は
  受け付けないものとします。

  したがって、プロバイダはプロジェクトに参加を行った後速やかに登録申請
  の提出をするメールアドレスを申請して登録を受ける必要があります。

  これは、staff@ip.nic.ad.jp宛に、電子メールで登録するメールアドレスを
  申請して下さい。複数のアドレスを登録する事も可とします。

7. その他

  以上解説した手順は、パイロットプロジェクトを通して変化しないものでは
  ありません。パイロットプロジェクトという性格上、なにか不都合が生じた
  場合、また、よりよいやりかたが見つかった場合には、それに応じて変化し
  うるものです。この点に付いてご理解いただいた上で、手順の変更等が発生
  した場合には、それに柔軟に対処するようお願いします。
  
付録1.  JPNICデータベース登録フォーム

Network Information: [ネットワーク情報]
a. [IPネットワークアドレス]	
b. [ネットワーク省略名]		
f. [組織名]			
g. [Organization]		
h. [郵便番号]			
i. [住所]			
j. [Address]			
k. [組織概要]			
l. [Description]		
m. [運用責任者]			
n. [技術連絡担当者]		

     上記 m, nで新規登録が必要な場合にはそれに関連する個人情報
     もつけること。

Personal Information: [個人情報]
a. [JPNICハンドル]		
b. [氏名]			
c. [Last, First]		
d. [電子メイル]			
e. [NICハンドル]		
f. [組織名]			
g. [Organization]		
h. [郵便番号]			
i. [住所]			
j. [Address]			
k. [部局名]			
l. [Division]			
m. [肩書]			
n. [Title]			
o. [電話番号]			
p. [FAX番号]			

付録2.  Internic提出用登録フォーム

==========================================================================
Netnumber: 
2a.     Nic handle (if any): 
2b.     Technical POC name (lastname, first name): 
2c.     Technical POC Title: 
2d.     Mail Address:
2e.     Phone:
2f.     Net Mail Address: 
3.      Network Name:
4a.     Postal Address for Main Headquarters Network Site: 
4b.     Name of Organization:
==========================================================================

付録3.  JPNIC提出用サマリーフォーム

  <プロバイダ名称>  Assigned Report 
  ------------------------------------------------------------------------
  Date       Address        C Network      Organization
  931215 203.001.000.000-   1 Anet         ○×株式会社
  931216 203.001.001.000-   4 Bnet         ○○株式会社
  ------------------------------------------------------------------------
  Total(開始~)           100     
             
  注意:IPアドレスの各オクテットは3桁で記入すること。2桁以下の場合には、
        上の例にあるように、0を補って3桁になるようにする。

参考文献

[1]     「JPNIC会員ネットワークによるIPアドレスの割り当てに関するガイド」
[2]	JEPG/IP, Address Space TaskForce, 「IPアドレス取得に関する技術ガイド」
            

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