メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索

ニュースレターNo.12/1998年12月発行

2.最新トピックス

2.1 最近のAPNICをとりまく状況

(APNIC Task Force)

<はじめに>

 APNICはオーストラリアに移転してから、その人事やルールを一新しました。

 APNICからJPNICへのIPアドレス割り当てに時間がかかっているなど、業務委任会員のみなさまにもご迷惑をおかけしています。JPNICでは、このような情勢のなか、IPアドレス・AS番号割り当て検討部会、国際連携部会メンバを中心に、APNIC Task Forceを立ち上げました。本報告では、その経緯や今後の予定などをご説明いたします。

1.APNICの最近の情勢

 APNIC(Asia Pacific Network Information Center)はアジア太平洋地域のIPアドレス・AS番号管理等を行なっている組織です。APNICは全世界のアドレス空間全体を管理しているIANA(Internet Assigned Numbers Authority)から割り当てを受け、その会員組織に再割り当てを行ないます。

 APNICにはJPNICをはじめとして233会員が所属しています。

 APNICにはこの1年で大きな変化がありました。1つは今年初夏にオフィスを東京からオーストラリアのブリスベンに移転したことです。もう1つは、人事です。David Conrad氏がDirector Generalの職を辞職し、後任として公募によりオーストラリア人のPaul Wilson氏が選出されました。このほか、ヨーロッパの管理組織であるRIPE NCC出身のAnne Lordさんが、ホストマスターとしてIPアドレス・AS管理の実務の責任を負うようになりました。

 また、APNICアドレス割り振りのためのルール群も、ドラフトベースですが新しいドキュメントとして公開されました。特にコンフェデレーション(注)に関するドラフトでは、今まであまり明確でなかった部分がAPNIC/コンフェデレーション会員両者の合意事項としてまとめられています。JPNICをはじめとするコンフェデレーション会員はこれらについては同意していないものの、APNICはその基本的な考え方を暫定運用方針として採用しています。具体的には、コンフェデレーションが自分の割り当てプールを使い果たしてAPNICに対して追加申請する際に、APNICはそのきっかけとなったコンフェデレーションの会員組織ISPについて詳細に調査して、そこに問題がなかった場合にのみ、コンフェデレーションに割り当てを行なっています。実際の例では、そのISPのインフラストラクチャでのアドレスの使い方や、エンドユーザへの個々のアドレス割り当てなどについてAPNICが詳細質問を行ないました。

 このため、この春ぐらいからJPNICがAPNICから受けるアドレス割り振りに、以前よりも時間がかかるようになってきました。

2.AP-TFの活動

 このような情勢を解決するために、JPNICでは’98年8月にAP-TF(APNIC Task Force)を立ち上げました。主な目的はAPNICからのアドレス割り振りをスムーズに受けられるようにすることですが、それ以外にもAPNICとの緊密な関係を構築すること、APNICの健全な発展をサポートすることもそのスコープとしました。

 AP-TFの目標と期限は’98年の12月までに、APNICに対し問題点の指摘と提案書を提出することとし、必要に応じ、その目標設定と期限は延長していきます。また、KRNICなど他のコンフェデレーションもアドレス割り振りに時間がかかっているなど、JPNICと同様の状況にあることから、横の連携もとっていきながら、APNICと交渉していくこととします。

 この原稿を執筆している現在までに、AP-TFとしては、

  • APNIC現ドラフトの問題点の整理と提案、
  • ドラフト決定プロセスの問題やAPNIC組織上の問題点の整理と提案、
  • ARINやRIPE NCCなど国際的な情勢の把握、
  • APNICとJPNICルールの差異の整理とそれに対するJPNICの対応方針の検討

などを精力的に行なっています。また、本号の別コラムにも掲載されていますが、10月中旬にはKRNICを訪問し、互いに協調路線をとってAPNICとの交渉に当たることを確認しました。

3.今後の予定

 今後の予定としては、11月に業務委任会員のみなさまと問題を共有し、その意見をAPNIC交渉へ反映させます。また、12月初旬にはKRNICと2回目の打ち合わせを持ち、具体的な提案書の内容について詰めを行ないます。12月中旬にはJPNIC/KRNICでAPNICに提案書を提出する予定です。また、3月にシンガポールで開かれる予定のAPNIC総会がAPNICにおいて意思決定を行なううえでの重要な会議となることから、この機会を次のターゲットとして取り組んでいきたいと考えています。

注: APNICには通常のISPが加入する一般会員と、JPNICなど各国NICやISPの連合体が所属するコンフェデレーション会員の2つの種別があります。

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
よろしければ回答の理由をご記入ください

それ以外にも、ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2024 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.