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ニュースレターNo.31/2005年11月発行

第20回APNICオープンポリシーミーティング

今回のAPNICミーティングは、ベトナムのNIR(国別インターネットレジストリ)であるVNNICがローカルホストを務め、2005年9月5日(月)~9日(金)、ハノイで開催されました。

ハノイの街は東南アジア特有の強い太陽の日差し、道の半分以上を占めて走るバイク等、熱いエネルギーを発散してはいながらも、街の所々に湖と緑があり、「しっとり」と「喧騒」のミックスした都市というのが個人的な印象です。

本稿では、ミーティング全体の概要をご紹介します。

APNIC総会の様子
APNIC総会の様子

ミーティングプログラム

プログラムは従来通り、各種チュートリアル、BoF、SIG、APNIC総会から構成され、5日間にわたり開催されました。SIGは分野ごとに参加者が集まって 議論を行うセッションであり、現在は7つSIGが存在します。このうち「ポリシーSIG」(9月4日)がJPNICオープンポリシーミーティングに該当する、ポリシーについて議論を行うSIGになります。

ミーティングプログラム
http://www.apnic.net/meetings/20/programme/

参加者

約30カ国からの参加者200名弱のうち、日本からの参加者は15名、JPNICからは3名のスタッフ、そしてIPアドレス分野担当理事の前村昌紀が出席しました。また、参加者はアジア太平洋地域に限らず、ヨーロッパ、北米、ラテンアメリカ、アフリカ等、他のRIRのスタッフも毎回参加しています。

主なトピックス

  • NRO NC※1選挙
  • ポリシーSIG Co-Chair(副議長)の選出
  • 参加者によるコンセンサスが得られた提案事項は4点

NRO NC選挙

現NRO NCである荒野高志(JPNIC理事)の任期満了に伴い、9月9日(金)のAPNIC総会ではアジア太平洋地域を代表するNRO NCの選挙が行われました。

候補者: Eugene Lee(中国)、Kenny Huang(台湾)、穂坂俊之(日本)(順不同)
結果: 現職NCでもあるKenny Huangが当選 合計投票数110票弱、うちオンライン投票数は40票弱
任期: 2006年1月1日より2年間

今回の結果は日本の皆様からもありがたいご支援を頂いていたところ誠に残念です。今後はKennyをサポートしながらAPコミュニティへの貢献を続け、次の機会につなげたいと考えています。

ポリシーSIG Co-Chairの選出

ポリシーSIGの最後に、Chair(議長)をアシストするCo-Chair(副議長)の選出が行われました。こちらは投票ではなく、会場での参加者の挙手により、選出されます。

候補者: Ahmad Alkazimy(インドネシア)、Eugene Lee(中国)、Billy Cheon(韓国)(順不同)
結果: Eugene Leeが選出。現ポリシーSIG Chair Kenny Huang、Co-Chair 穂坂俊之は継続
任期: 期限なし

提案事項の結果

以下の提案はミーティング参加者からのコンセンサスが得られました。今後8週間の間に該当するSIGのメーリングリストで大きな反対意見がなければ、その後の定義されたプロセスを経て、APNICポリシーとして施行されます。

○コンセンサスの得られた提案
 1)IANAからRIRへのIPv6割り振りポリシー
 2)NIRに対するIPv6割り振り手数料の課金廃止
 3)APNICによるip6.intでの逆引きゾーン対応停止
 4)Pv6アドレスにおける追加割り振り利用率の変更

○コンセンサスの得られなかった提案
 5)IPv6アドレスにおけるデフォルト割り当てサイズの変更
 6)独立したネットワークおよびナショナルピアリングに関する提案

○その他
Pv4の追加割り振りにおけるHD-ratio適用については調査の結果割り振りサイズと利用率の問題との関係性は見つけられなかったため、当面ポリシー変更が行われることはない。

コンセンサスの概要

 1)IANAからRIRへのIPv6割り振りポリシー
IANAからRIRに対するIPv6アドレスの割り振りポリシー。最小割り振りサイズは/12、追加割り振り時の利用率を50%と定義(以前提案されたものが他のRIRコミュニティとの調整のもと、再提案)

 2)NIRに対するIPv6割り振り手数料の課金廃止
NIR共同名義で提案。NIRに対してAPNICから課金されているIPv6割り振り手数料を暫定的に廃止。NIRに対する課金体系の抜本的な見直しも今後中長期的に取り組む。

 3)APNICによるip6.intでの逆引きゾーン対応停止
APNICにおけるip6.int方式による逆引きゾーンの委譲を2006年6月1日以降に廃止。具体的な日程は他のRIRと調整のうえ決定。

 4)IPv6アドレスにおける追加割り振り利用率の変更
IPv6アドレスの寿命を延長すべく、IPv6アドレスの追加割り振りを計算するうえで必要な値、HR-ratioを0.8から0.94へ変更。

日本における影響

  • NIR向けのIPv6割り振り手数料が廃止された場合、JPNICもIP指定事業者向けIPv6割り振り手数料を廃止する方向で検討を進める。ミーティング開催後、APNICメーリングリスト上で強い反対意見も表明されており、施行されない可能性もある。
  • HD-ratioの変更に伴うIPv6追加割り振り利用率の変更。これにより、/32の割り振りでは利用率が10%⇒50%、/20では2%⇒31%へアップ
  • ip6.int方式で逆引きゾーン委譲を行っているIP指定事業者は、ip6.arpa方式への移行が必要
    (当該事業者へは2005年9月22日に連絡済)

所感

大きな焦点であったIPv6ポリシー変更の提案、NIRに対するIPv6割り振り手数料の撤廃も含め、全体として議論が活発で活気のあるよいミーティングだったと思います。

特にポリシーSIGでは議論の時間が足りなかったとの指摘があり、これについては改善の余地はありますが、しっかりと意見交換が進められていたしるしと受け取ることもできそうです。

ミーティングの公式プログラム以外のJPNICとしての収穫としては、これまで密接な連携を進めてきたKRNIC、TWNICに加え、CNNIC、VNNIC等、ここ最近アドレス管理に力を入れるようになってきたNIRとの交流を強められたことです。特にNIRに対する課金体系の中長期的な見直し等、これまで以上にNIR間の情報 交換、連携が必要となることが予測されます。個々の国によって考えや事情は異なり、必ずしもすぐに意見が一致するとは限りませんが、スタッフ同士が顔をあわせて交流を深めることによって、少なくとも対話に必要な基盤はできあがっていくのではないかと思います。

最後に余談ですが、ハノイのタクシーはメーターでも信用してはいけません。メーター表示で2倍以上の請求を何度か体験!必ず相場をおさえ、メーターがケースで守られているものにお乗りになることをお勧めします。

(JPNIC IP事業部 奥谷泉)

参考URL

「20th APNIC Open Policy Meeting」
http://www.apnic.net/meetings/20/
「APNIC Policy Proposals」(AP地域での提案事項一覧)
http://www.apnic.net/docs/policy/proposals/

※1 NRO NC(NRO Number Council)
RIRによる共同組織である「NRO」の諮問委員会。また、実質的にはICANN ASOのAddress Councilメンバーとして、グローバルアドレスポリシーをICANNが承認するにあたり、ICANN理事会に対して提言を行う。各RIR地域からそれぞれ3名のNCが代表し、うち2名が選挙で選出される。

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