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ニュースレターNo.33/2006年7月発行

APRICOT2006レポート

APRICOTを一言で言うと、Internet Weekのアジア太平洋地域版、と言ったところでしょうか。アジア太平洋地域のさまざまな団体が集結して会合を行い、非営利で行われるという点など、雰囲気が似ています。

パースは比較的小さな街です。会場となったPerth Convention Exhibition Centre(PCEC)はパースのダウンタウンから近い、湾に面したところに位置していて、窓からは湾の対岸のヨットハーバーが見えたりします。フェリー乗り場へも、ダウンタウンへも、丘の上で眺望の素晴らしいKings Parkへも歩いて行けるような位置で、夏空の開放的な雰囲気の下とても広々とした会場の中で会は進んでいきました。

APRICOTは9日間にわたる長いカンファレンスです。初日水曜日から日曜日まではワークショップと呼ばれる5日間ぶっ通しのセッションで、5つのテーマに関して、ベンダーから持ち込まれた機材を使って世界を第一線でリードする技術者と一緒に、実際にネットワークを組み上げながら知識の習得ができるようになっています。次の月曜、火曜日は座学形式のチュートリアル、水曜木曜日は事例を議論するカンファレンスという形で、どれも毎年最新のテーマが選ばれます。

まだ正式な数字は公表されていませんが、南アジアからの参加者もたくさんいて盛況だったように思います。ティーブレイクだけではなく、昼食もメインホールの前のロビーで提供されました。これは出席者相互のネットワーキングに大きく寄与したように思います。ロビーのいたるところに話の花が咲いていました。日本からもここ数年では最大規模の20名を超える参加者が いらっしゃいました。

私は去年京都で開催されたAPRICOT2005でプログラム委員長を仰せつかったことから、今年もプログラムに関わることになりました。そんな立場からAPRICOT2006を振り返ると、いくつかの問題意識にぶつかります。

一つ目は全体的なプログラムコーディネーションです。並行して3、4トラックが取り持たれるところ、中には相当似通った内容があったり、直前に内容変更が発生したり。APRICOTとAPOPMのセッションでのコーディネーションなど、いくつか改善したほうがよい点があるように思います。

二つ目は非英語圏からの発表、地域内からの発表が少ないことです。日韓中台を中心にブロードバンド浸透度は高く、世界的に進んだ技術的な取り組みがなされている一方で、英語が公用語になっている国は少ないため、それが世界的に共有される機会が少ないように思います。実際私も日本や韓国の先進事例の紹介をお願いしてみたのですが、なかなかAPRICOTまでお金と時間を費やして参加して、しかも英語で発表するというところまで行き着かないようです。個人的には、今後もっともっと非英語圏の中からの発表を増やしていきたいものだと思います。

来年のAPRICOT2007はインドネシアのバリ島で開催されます。バリはヒンズー教をベースとした独特の文化がたくさんの人を魅了する観光地でありながら、2002年10月に起こったテロ以降セキュリティ勧告が発せられていることもあって、敬遠される向きもありました。これに対して現地委員会は所管の省庁も一丸となって精力的にセキュリティ対策に取り組み、ミーティング開催に関する安全情報をたくさん示してくれています。APNICやAPRICOT実行委員会でもこれらを確認した上で積極的に提供していく動きになっています。

(JPNIC IP分野担当理事 前村昌紀)

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