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ニュースレターNo.36/2007年7月発行

第18回ICANN報告会レポート

2007年4月25日(水)、全国町村会館(東京都千代田区)にて、JPNICと財団法人インターネット協会の共催で第18回ICANN報告会を開催しました。以下に、報告会の内容をご紹介します。

ICANNリスボン会議概要報告

まず、JPNICの高山より、ICANNリスボン会議(2007年3月24日~30日)の概要報告を行いました。本会合での主なトピック(ICM Registry社による.xxx(sTLD)の申請却下、RAA※1レビューに関する議論、WHOISに関するPDP※2の進捗、新gTLD導入に関するPDPの進捗)や新たに三つのRALO※3が形成されたことについてお伝えしました。

主なトピックの内容は、JPNIC News & Views vol.445で報告したため割愛します。

□JPNIC News & Views vol.445
[特集]ICANNリスボン会議報告
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2007/vol445.html

IDN TLDに関する検討状況

過去2回の会合に引き続き、リスボン会合でも多くの場でIDN※4についての議論がありました。IDN TLDに関する検討状況について、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の堀田博文氏よりご報告いただきました。

IDN TLD導入が持つ意味合いは、gTLD関係者とccTLD関係者とで異なり、gTLD関連の議論では、ドメイン名が増えることでビジネスチャンスも増えるという視点に立つ傾向があるのに対し、ccTLDの議論では、IDN TLDの導入が使い手にとって有益なものとなるかどうかという視点で考えられている、ということが紹介されました。またそれ故に、導入に向けたモチベーションも異なるため、まずはIDN TLDに対する思いのギャップを埋めることが必要とのことです。

しかしながら、ほぼ全てのICANN関連組織が、コミュニティからのIDN TLD導入の要求があることは認識しており、それぞれに課題の抽出と解決に向けた方策の検討を行っているとのことです。2007年後半以降には、ICANN全体としてIDN TLD導入の進め方などを議論していけるのではないか、との見通しが伝えられました。

写真:高橋徹氏
開会に際して、 財団法人インターネット協会の高橋徹氏よりご挨拶をいただきました。

.xxxの否決について

リスボン会合で注目を集めたトピックの一つであった.xxxの否決について、JPNICの丸山直昌より報告しました。

新sTLD※5導入の一環として申請されていた.xxxの契約案に関しては、プロセスを尊重する意味で承認すべきといった賛成意見もあれば、公共政策的な見地から否認すべきとの見解もあり、理事会においても最後まで賛否両論が存在する状況でした。最終的に.xxxに関する契約案および申請を却下すべきとの判断に至ったのは、ウェリントン会議でGACより提出された公式声明で.xxx導入に対する懸念が伝えられたことが大きく影響しているのではないか、との考察が示されました。また、過去にも2回契約案が審議されており、その際には申請者であるICM Registry社に対して公共政策上の課題への対応を促しておきながら、ICANNが担う役割を超えるためにICANNとして関与できないという結論で今回却下しているのは「いわば騙し討ちとも言えるのではないか」との見解も伝えられました。

本件の審議では、sTLDという概念の限界を露呈したと考えられるものの、新gTLD導入に関するPDPを真剣に議論するきっかけとなった側面もあるように感じているとのことです。

伊藤ICANN理事からの報告

株式会社ネオテニーの伊藤穰一氏よりご報告いただいた理事会決議※6のうち、下記2点についてお伝えします。

(1).xxxの否決について

伊藤氏は.xxx導入に賛成票を投じた一人であり、その理由が紹介されました。過去に審議した契約案とは内容面で大きな差がないにも関わらず、今回の契約案を却下するということは、GACの公式声明やパブリックコメントといった周囲のプレッシャーに屈したと理解されかねず、それは好ましくないと感じたことが理由の一つとしてあるとのこと。また、ICANNが提出したRFP※7に沿った申請であるかどうかは理事会が判断すべきものであり、それに適っているのであれば承認すべきであったと考えたことも賛成の理由として挙げられるとのことです。

(2)RAAレビューに関する議論

オペレーション上の問題を抱える認定レジストラに対しては、認定者であるICANNが然るべき措置を取るべきとの議論があった中で、米国RegisterFly社とのRAAを解約したことは、場合によってはICANNが実力行使も辞さないということを示す機会となったと考えられる、との見解が示されました。しかしながら、RAAのレビューに関する議論がPDPを開始するといった話に展開すると、正常なオペレーションを行うレジストラに負荷として影響が及ぶことも考え得るため、それは好ましくないといった批判もあったとのことです。

ICANN政府諮問委員会(GAC)報告

総務省の辰川晶子氏より、政府諮問委員会(GAC)に関する報告がありました。ご報告いただいた内容のうち、次の3点をお伝えします。

WHOISに関する議論では、GACの見解がまとめられGAC原則として採択されたこと、また「WHOISデータの正確性確保」と「gTLDの登録やWHOISの利用に関する情報収集」が提言され、WHOISサービスの適切な在り方を総意に基づく提案としてまとめるよう、GNSOに要請したことが伝えられました。

また、新gTLDの導入・委任・運用に関するGAC原則も採択され、公共政策的側面への取り組みについて、GNSOと対話を促進していく意向にあることが表明されたとのことです。

IDNに関しては、IDN ccTLDで使用する言語や文字について、社会政治的・文化的観点から評価・検討を行うことを確認し、ccNSO・GNSOとともにIDNの世界展開に向けて取り組むことも確認されたとのことです。

ICANN At-Large諮問委員会(ALAC)報告

財団法人ハイパーネットワーク社会研究所の会津泉氏より、At-Large諮問委員会(ALAC)の活動報告がありました。

前回のサンパウロ会合で、ラテンアメリカおよびカリブ海地域にRALOの第1号であるLAC-RALOが設立されたことにより、RALO設立に拍車がかかり、本会合ではアジア太平洋地域、アフリカ地域、ヨーロッパ地域のRALOが設立されました。

ICANNはマルチステークホルダーの参画を求めており、個人ユーザーが参画するための枠組みが暫定委員会のままでは好ましくないという考えもあるようで、RALO設立に対して力を入れてきているとのことです。ICANNスタッフの助力を必要とするALACとしても、活動を行いやすくなってきたようです。

設立が進むRALOですが、実体ある組織となり得るかといった懸念も残っており、今後の課題の一つとして検討されるとのことです。

アドレス支持組織(ASO)報告~IPv4アドレス枯渇に関する議論

IPアドレス関連のポリシーは主にRIRの会議で議論されるため、ICANNの場でIPアドレス関連の話題が議論されることは少ないのですが、IPv4アドレスの在庫枯渇については喫緊の問題とも言えるため、広報の場としてASOのワークショップが開催されました。同ワークショップの模様について、JPNICの穂坂俊之より報告を行いました。

APNICのGeoff Huston氏の予測※8によれば、IANAにおけるIPv4アドレスの在庫は2011年6月に、各RIRの在庫は2012年6月に尽きるとのこと※9で、IPv4アドレス在庫枯渇に対応するポリシーの提案がAPNIC/ARINへ提出され※10議論されていることが伝えられました。

IPv4アドレス在庫枯渇に対応するポリシーを検討すべき時が来た、と認識されるようにはなったものの、世界規模での議論は始まったばかりとのことです。

(JPNIC インターネット推進部 高山由香利)


※1 Registrar Accreditation Agreement:レジストラ認定契約
※2 Policy Development Process:ポリシー策定プロセス
※3 Regional At-Large Organization:地域別At-Large組織
※4 Internationalized Domain Name:国際化ドメイン名
※5 sponsored Top-Level Domain:スポンサー付きトップレベルドメイン
※6 Adopted Resolutions from ICANN Board Meeting
http://www.icann.org/minutes/resolutions-30mar07.html
※7 Request for Proposal:提案要求
※8 IPv4 Address Report
http://www.potaroo.net/tools/ipv4/
※9 2007年5月上旬に、IANA在庫の予測時期が2009年12月と大幅に早まりました。これは2006年から2007年にかけてのIPv4アドレスの消費量が予想以上に多かったため、予測に用いている手法の見直しが行われたためとのことです。
※10 IPv4 countdown policy proposal
http://www.apnic.net/docs/policy/proposals/prop-046-v001.html

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