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ニュースレターNo.53/2013年3月発行

ルーティング関連WG報告

本稿では、ルーティングに関連するWGの動向について報告します。IETF 85にて会合が開催されたルーティングに関連するWGは、次の17のWGでした。

  1. ccamp (Common Control and Measurement Plane)
  2. karp (Keying and Authentication for Routing Protocols)
  3. rtgwg (Routing Area Working Group)
  4. pim (Protocol Independent Multicast)
  5. pwe3 (Pseudowire Emulation Edge to Edge)
  6. roll (Routing Over Low power and Lossy networks)
  7. idr (nter-Domain Routing)
  8. l2vpn (Layer 2 Virtual Private Networks)
  9. pce (Path Computation Element)
  10. mpls (Multiprotocol Label Switching)
  11. manet (Mobile Ad-hoc Networks)
  12. forces (Forwarding and Control Element Separation)
  13. nvo3 (Network Virtualization Overlays)
  14. rtgarea (Routing Area)
  15. isis (IS-IS for IP Internets)
  16. l3vpn (Layer 3 Virtual Private Networks)
  17. sidr (Secure Inter-Domain Routing)

この中から、(3)rtgwg、(7)idr、(13)nvo3、(14)rtgareaに関して詳しい動向を報告します。

rtgwg (Routing Area Working Group)

まず、rtgwgに関して報告します。rtgwgは、ルーティングに関連するプロポーザルで、既存のWGに当てはまらないものを引き受ける役目を担っています。そのため、さまざまな提案や発表が行われています。

今回のIETF 85では、MRT (Maximally Redundant Trees)を使ったFast-Rerouteに関する提案や、BGPのプリフィクス単位での経路収束に関する提案が議論されていました。障害時の迂回に関して、既存のルーティングプロトコルやイーサネットでの冗長化プロトコルを用いた迂回では収束時間がかかりすぎるとの意見が多く、MPLSレベルでのFast-Rerouteに関する話題が多く議論されていました。

idr (Inter-Domain Routing) WG

次に、idr WGに関して報告します。idr WGは、主にBGPプロトコルの拡張やポリシー制御に関する提案を議論する場です。IETF 85においては、BGPを用いたMPLSトラフィックエンジニアリングや、BGPルートリフレクターに関する拡張提案、またBGPメッセージにサービス広告や遠隔ネクストホップといった新たな属性を追加する議論が行われました。

BGPを用いたMPLSトラフィックエンジニアリングでは、新たなBGP NLRI (Network Layer Reachability Information:ネットワーク層到達性情報)属性であるLSP (Link State Packet) Information NLRIを追加する提案や、TE/LS (Traffi c Engineering/Link State) NLRIといったリンク状態も含めたNLRI属性を追加する提案に関して議論が行われました。また、BGPの遠隔ネクストホップ属性は、VPNを用いたオーバーレイネットワークを構築するに当たっての、トンネルエンドポイントやカプセル化方式に関する情報を、BGPを用いて広告するという提案です。どの提案もまだ議論が収束する段階には至っておらず、今後も議論が継続される模様です。

nvo3 (Network Virtualization Overlays) WG

nvo3 WGは、データセンター内部にて仮想マシンを用いたマルチテナント環境を構築するネットワーク技術に関して議論を行う場です。まだ設立されて間もないWGであるため、IETF 85では、WGが想定するデータセンター内ネットワークのフレームワークに関する議論や、マルチテナントネットワークを実現するための要求事項に関する議論が行われていました。また、NVE (NetworkVirtualization Edge)という概念を用いて、データセンター間をオーバレイネットワークにて連結し、オーバーレイネットワークを網として制御するための技術に関しても議論が行われました。近年のデータセンターの構造や需要に合わせたネットワーク技術が議論されているため、会合には多くの人が参加し、会場は混み合っていました。

rtgarea (Routing Area) Open Meeting

最後に、rtgarea (Routing Area) Open Meetingについて報告します。rtgareaでは、ルーティングに関連するWGが集まり、それぞれの状況を報告し合う場となっています。本報告の冒頭で挙げたWGの各チェアが集まり、WG内部での議論について報告しました。傾向としては、

  • MPLSを用いたトラフィックエンジニアリングや冗長化技術等の下回りを支える技術
  • nvo3 WGでのオーバーレイネットワーク技術
  • sidr (Secure Inter-Domain Routing) WGでのルーティング基盤の認証による信頼性の向上

といった、いわゆる従来のIP層におけるルーティングプロトコルとは異なった部分での技術に関する議論が主流になってきているように思われます。

写真:VeriSign社により提供された飲料水
●会場ではVeriSign社により飲料水が提供されていました(写真提供:砂原秀樹氏)

(東京大学 情報基盤センター 関谷勇司)

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