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ニュースレターNo.63/2016年7月発行

Introducing the APNIC Foundation ~APNIC財団のご紹介~

Asia Pacific Network Information Centre (APNIC) 事務局長 Paul Wilson

In February 2016, the APNIC Executive Council made an important decision for the future of APNIC’s work on Internet Development in the Asia Pacific region. The decision was to establish the “APNIC Foundation” to raise funds, independently from APNIC membership contributions, to support and expand APNIC’s “Development Program”. This followed an earlier decision by the EC, in August 2014, and more than a year’s work by the APNIC Secretariat, investigating options for the Foundation.

APNIC’s work on development of the Internet goes back to our founding Bylaws, which, in addition to the service of allocating and registering Internet resources, also aim “to assist in the development and growth of the Internet in the Asia and Pacific Rim region”. (See Part II 2.a)

This objective has been well supported over the years by APNIC Members, who have seen the mutual benefit of healthy growth and management of the Internet in our region. The modest budget allocated to these activities has come from members, but the APNIC Foundation will bring a new possibility: to contribute more strongly to Internet development through use of additional external funding.
After a review of options, the APNIC EC decided to incorporate the APNIC Foundation in Hong Kong as a limited liability, not-for-profit company, registered as a charity with the objective:

To support Internet development in the Asia Pacific region, though training, education, human capacity building and related projects and activities by fundraising in support of activities delivered by APNIC and partner organisations.

The Foundation will be established during this coming year, with APNIC itself as the sole member, and a Board of Directors appointed by the APNIC EC.

The Foundation will be supported by APNIC during its “incubation” and early operational phase, where fundraising and other support will be required. When it reaches full maturity, the APNIC Foundation will continue to support APNIC and our vision, but it will be administratively self-sustaining.

It's intended that projects funded by the Foundation will be designed and managed by APNIC, in collaboration with funding agencies interested in Internet development, and with a major focus on human capacity building in developing parts of the region. The APNIC Foundation will therefore work firstly to increase professional development activities, as well as direct technical assistance, which is often required according to specific circumstances.

Priority topics for the APNIC Foundation's work should be familiar to JPNIC and APNIC members: promotion and deployment of IPv6, security of routing and DNS infrastructure, development of exchange points and related infrastructure, and promotion of operational security practices; however this “curriculum” will likely increase with demand in future. In the coming APNIC Survey we will find out more about the technical challenges and priorities of the community, which will also help to guide the Foundation’s priorities.

The Internet is a grand project of benefit to all corners of society, and the “network effect” ensures that when one part of the Internet is developed, the rest will also benefit. In practice, Internet development activities are magnified exponentially. The APNIC Foundation will seek support from development agencies and those industries and individuals most dependent upon the Internet, in order to enhance that development and maximise the benefits of the Internet for our region.

If you wish to support the APNIC Foundation, or receive more information, please contact <foundation@apnic.org>

日本語訳

2016年2月にAPNIC理事会は、 APNICが将来にわたってアジア太平洋地域におけるインターネットの発展に向けた取り組みができるよう、 重要な決定を下しました。 その決定とは、 APNIC会費からの貢献に依存せず資金を調達する「APNIC財団」を設立するというものであり、 APNICの「Development Program」を援助し、 さらに拡大させることが目的です。 この決定は、2014年8月に理事会が下した検討着手の決定以降、 事務局による1年以上にわたる財団に関するあらゆる選択肢の調査を経て、 下されたものです。

インターネットの発展に向けたAPNICの務めは、 定款に基づくものです。 インターネット資源の登録管理業務のみならず、 「アジア・環太平洋地域におけるインターネットの発展と成長を支援する」ことも掲げられています(定款パートII 2.Aを参照)。

この目的は、 この地域におけるインターネットの健全な成長と管理が相互の利益になるという観点から、 APNIC会員によって長年にわたりサポートされてきました。 こうした活動に割り当てられた控えめな予算は会員の会費から支出されていましたが、 APNIC財団は、追加の外部資金の利用によって、 インターネットの発展により力強く貢献する新たな可能性をもたらすことでしょう。

さまざまな選択肢を検討した後、APNIC理事会は、以下の目的を掲げ、 有限責任の非営利会社であり慈善団体として、 APNIC財団を香港に登記することに決めました。

トレーニング、教育、能力開発およびそれらに関連するプロジェクトや、 APNICとそのパートナー組織による活動支援のための資金調達を行い、 アジア太平洋地域におけるインターネットの発展を支援する

APNIC財団には、唯一の会員としてAPNIC自体が入り、 APNIC理事会によって任命された取締役会を置き、 1年以内に設立予定です。

財団は、 資金調達などの支援が必要な「インキュベーション」期間(運営初期)には、 APNICによるサポートを受けます。 そして完全に成熟したら、 APNIC財団はAPNICとそのビジョンをサポートするようになりますが、 その運営は自立したものになるでしょう。

財団が資金提供したプロジェクトは、 インターネットの発展に興味を持つ資金提供機関と協力しながらAPNICによって設計・管理され、 アジア・環太平洋の発展途上地域における人材育成に大きな重点が置かれます。 そのためAPNIC財団はまず、 しばしば特定の状況下で必要とされる直接的な技術支援のみならず、 専門的能力開発の活動を拡大する予定です。

APNIC財団における優先順位の高いトピックは、 JPNICやAPNIC会員とも共通するところですが、 IPv6のプロモーションと展開、 ルーティングやDNSインフラストラクチャのセキュリティ、 相互接続点と関連インフラの展開、 そして運用上のセキュリティプラクティスの促進です。 しかし、こうした「カリキュラム」は、 おそらく将来的な需要とともに数多く提供されることでしょう。 そのため、今後のAPNICサーベイでは、 財団の優先順位付けするのに役立つ、 コミュニティの技術的課題や優先順位の詳細を再度調査予定です。

インターネットとは、 社会の隅々に利益をもたらす壮大なプロジェクトであり、 「ネットワーク効果」とは、 インターネットのどこか一部分が発達したら、 残りの部分にも利益を生む、そういうことです。 実際に、インターネットを発展させる活動は飛躍的に拡大しています。 APNIC財団は、その発展を強化し、 私達の地域にインターネットがもたらす恩恵を最大化するために、 こうした促進を援助する機関とその産業界、また、 インターネットを頼る個人からの支援を求めています。

もしAPNIC財団を支援したい、または詳しい情報をお知りになりたい場合には、 foundation@apnic.org にご連絡をお願いします。


執筆者近影 プロフィール●Paul Wilson (ポール・ウィルソン)
インターネットに25年以上関与。アジア太平洋地域の地域レジストリ(APNIC)の事務局長として15年以上、同地域のインターネットの成長と発展に大きく貢献。他地域のレジストリのみならず、IETF、IGF、ICANN、ISOC、APEC-TEL、ITUを含む、ISP、ネットワーク事業者、非営利団体、政府や政府機関等、広範囲なインターネットの発展に関わる地域社会や組織で専門家・リーダーとして活躍。

APNIC以前はオーストラリア初の民間ISPであるペガサスネットワークス社の技術部長兼最高経営責任者(CEO)。技術に精通し、1990年代には発展途上地域のネットワークとサービスを、カナダのInternational Development Research Centre (IDRC)と協同で多く確立した。

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