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ニュースレターNo.63/2016年7月発行

JPNIC第58回・59回総会報告~2016年度事業計画・収支予算、2015年度事業報告・収支決算、新役員のご紹介~

2016年3月18日(金)、第58回JPNIC臨時総会を東京都千代田区のアーバンネット神田カンファレンスにて開催し、2015年度の事業計画案および収支予算案を会員の皆様にお諮りしました。また2016年6月17日(金)には、第59回JPNIC通常総会を東京・飯田橋のホテルメトロポリタン エドモントにて開催し、「JPドメイン名登録管理業務移管契約第13条に基づくJPRSの責任事項に関する実績評価結果報告」等の4件のご報告とともに、2015年度の事業報告、収支決算および役員改選の3議案を、審議事項として上程しました。本稿では、この二つの総会について簡単にご報告します。

第58回JPNIC臨時総会(2015年度事業計画・収支予算)※1

報告事項:2016年度以降の補正予算の総会への議案上程について

前回の第57回総会において、議長より2016年度以降の補正予算の扱いについて今後検討していくことを説明しました。その検討結果として、第111回理事会(2016年2月10日開催)において、2016年度より補正予算の総会への議案上程は必要に応じて行うことにすると決議され、その経緯や理由等について事務局長の林宏信より説明いたしました。

毎年12月に開催していた総会が見送られると、会員の皆様との直接の対話や交流の機会が減じてしまうという懸念がありますが、今後新たに会員の皆様と直接のコミュニケーションが図れるような施策(イベント等)を検討し、対応したいと考えています。

第1号議案:2016年度事業計画案承認の件

2016年度の事業計画について、まず事務局長の林より全体的な説明を行い、続いてIP事業部次長の伊勢禎和およびインターネット推進部部長の前村昌紀から、各事業部の事業計画を説明しました。ここでは、2016年度にJPNICとして注力したいポイントを記載します。

JPNIC全体に関わる事項
  • 事業活動は、従来の事業を継続するとともに、インターネットの環境変化や社会的な要請を考慮し、新たな事業等の検討も行う
  • 社団法人の基礎である会員と、より一層密接な関係の構築に努める
  • これまで接点・交流の少なかった分野とも関係を深め、新規会員の獲得もめざす
  • 会員を含めた法人内外の知恵、知見を法人運営に積極的に取り入れることとし、そのための体制構築や施策に取り組む
IPアドレス事業 インターネット基盤整備事業
  • IPレジストリシステムのサーバ整理統合を検討し一部実施する。また、認証システムの統合について検討する
  • 番号資源やポリシー動向に関する調査分析と一般向けの情報を提供する
  • 契約組織に関する属性データを分析し整理するとともに、それに基づき新たに申請業務等に関し的確な情報提供を行う
  • 技術面ではレジストリデータベースを活用した基盤技術、政策面では資源管理以外も含めたインターネット政策について調査、研究を実施する
  • 知っておくべき広範囲な知識をわかりやすく、そして低廉に提供する媒体、場を実現する
  • 地方との連携も重視した、インターネットの基盤技術等への理解を深める情報発信、セミナー等を継続して実施する
  • 国内における議論の一層の喚起と、グローバルな議論の場において日本のコミュニティがプレゼンスを拡大できるよう、諸団体との協調・連携を維持・充実させる

第2号議案:2016年度収支予算案承認の件

事務局長の林より、第1号議案の事業計画を実行するための予算案について説明を行いました。2016年度は、以下の予算規模で事業が展開されます。

経常収益予算 510,680,000円 (前年度比   +6,590,000円)
経常費用予算 559,850,000円 (前年度比 +30,230,000円)
当期経常増減額 -49,170,000円 (前年度比  -23,640,000円)
正味財産期末残高 1,868,056,832円 (前年度比  -49,320,000円)

これら2議案につき質疑応答が行われ、各議案の賛否を会場にお諮りした結果、原案の通り承認可決されました。

第59回JPNIC通常総会(2015年度事業報告・収支決算、新役員選任)※2

第1号議案:2015年度事業報告案承認の件

2015年度の事業報告について、全体的な説明を林事務局長より行った後、各事業部の報告があり、原案の通り承認可決されました。ここでは、2015年度に注力したポイントを記載します。事業報告書では、JPNICが2015年に行った事業内容をグラフや写真を織り交ぜつつ読み易くまとめていますので、総会資料をぜひご覧ください。

全体
  • 2015年度も事業計画および収支予算に沿い、IPアドレス事業とインターネット基盤整備事業の二事業体制を継続し、安定的な法人運営を行った
  • 会員増に注力し、新たな会員特典として出張セミナーを追加した
IPアドレス事業 インターネット基盤整備事業
  • リソース証明書を利用したネットワーク運用手法の活用を促進するための勉強会や意見収集を行い、RPKIの登録数は29組織となった
  • 2015年11月9日より、JPNICが管理する逆引きゾーンのネームサーバへDNSSECを導入し、2015年度末までに6組織の登録があった
  • IPアドレス管理指定事業者以外に、PI (プロバイダ非依存)アドレス、AS番号の各割り当て組織に対しても、各種情報提供を充実させて、セミナーやJPNICオープンポリシーミーティング等への参加促進を行った。また、ブログを活用した情報提供の充実を図った
  • インターネット基盤技術に関するセミナーに関しては、「JPNIC技術セミナー」を年4回実施したことに加え、IPv6の普及啓発に向けたハンズオンセミナー等を、東京以外の地域(高松・岡山・名古屋・福岡)で積極的に行った
  • WSIS (世界情報サミット) 10周年評価等に向けた情報収集・分析・意見提出を行ったとともに、IANA監督権限の移管に関してもグローバルな調整に積極的に関わった。また、それらの情報提供および国内コミュニティにおける議論喚起もタイムリーに実施した
  • より迅速な情報発信をめざし、新たな情報提供媒体としてJPNICブログを新設した

第2号議案:2015年度収支決算案承認の件

事務局長の林より、第1号議案で説明した事業報告に基づく収支を示した各財務諸表について説明を行い、原案の通り承認可決されました。

経常収益 535,464,273円 (前年度比   -8,499,797円)
経常費用 521,748,743円 (前年度比  +3,065,034円)
経常増減額
(評価損益等調整前)
13,715,530円
(前年度比 -11,564,831円)
正味財産期末残高 1,970,422,574円 (前年度比 -11,271,950円)

正味財産増減計算書 2015年4月1日から2016年3月31日まで

(単位:円)

科目 当年度 前年度 増減
経常収益計 535,464,273 543,964,070 △8,499,797
 ① 特定資産運用益 (14,120,376) (13,329,682) (790,694)
 ② 受取会費 (97,200,000) (99,200,000) (△2,000,000)
 ③ 事業収益 (399,273,038) (407,469,620) (△8,196,582)
 ④ 雑収益 (24,870,859) (23,964,768) (906,091)
経常費用計 521,748,743 518,683,709 3,065,034
 ① 事業費 (435,105,201) (431,818,295) (3,286,906)
 ② 管理費 (86,643,542) (86,865,414) (△221,872)
評価損益等調整前当期経常増減額 13,715,530 25,280,361 △ 11,564,831
特定資産評価損益等 △ 24,380,829 △ 5,328,172 △ 19,052,657
当期経常増減額 △ 10,665,299 19,952,189 △ 30,617,488
当期経常外増減額 △ 536,651 △ 5,484,497 4,947,846
税引前当期一般正味財産増減額 △ 11,201,950 14,467,692 △ 25,669,642
法人税、住民税及び事業税 70,000 70,000 0
当期一般正味財産増減額 △ 11,271,950 14,397,692 △ 25,669,642
一般正味財産期首残高 1,981,694,524 1,967,296,832 14,397,692
一般正味財産期末残高 1,970,422,574 1,981,694,524 △ 11,271,950

第3号議案:役員選任の件

今後約2年間JPNICの運営を担うこととなる役員が選任されました。今回の理事候補については、18名の候補者のうち14名が前期理事会からの推薦、また4名がJPNIC会員から推薦された候補者でした。監事候補者3名に関しては、全員理事会からの推薦となりました。候補者数は理事、監事ともに、定款で定める定員(理事20名以内、監事3名以内)であったため、誰を選任するかという投票ではなく、信任するかどうかの投票を行った結果、全候補者が信任され、候補者からは就任が承諾されました。今回、全21名の役員中、7名が新任の役員です。その後、総会終了後に引き続き理事会が開催され、次ページの「新役員のご紹介」の通り、各役員の役割が決められました。

報告事項

その他報告事項として、「JPドメイン名登録管理業務移管契約第13条に基づくJPRSの責任事項に関する実績評価結果報告」、「IPアドレス等料金に対する消費税増税の対応について」、「公益目的支出計画実施報告」、「中長期課題の検討状況について」などについて報告しております。

(JPNIC 総務部 手島聖太)

新役員のご紹介

(役職順に50音順、氏名の下は所属、中段  枠内はJPNIC内での分担、下段はこれからの2年に向けての抱負)

理事長(代表理事)

写真:後藤 滋樹氏

〈理事会推薦〉

後藤 滋樹

早稲田大学 理工学術院
基幹理工学部
情報理工学科 教授

執行理事・人事委員会委員
インターネットの利用形態が変化しています。それに応じてJPNICの役割も変化します。JPNICの会員諸兄は時代の先陣を切っています。皆様のご協力を得てJPNICの社会的な役割を考え続けたいと思います。

副理事長(代表理事)

写真:江崎 浩氏

〈理事会推薦〉

江崎 浩

東京大学大学院
情報理工学系研究科 
教授

執行理事・人事委員会委員・分野担当(セキュリティ)
インターネットは、いよいよ第3の波を経験しようとしていると感じています。実空間との融合とともに、人工知能との融合です。その中で、世界で唯一の共有される透明なグローバルな基盤を維持・発展させるために重要な2年間になるのではないでしょうか。
写真:野村 純一氏

〈理事会推薦〉

野村 純一

株式会社ゲンザイ
代表取締役

執行理事・人事委員会委員
インターネットを取り巻く環境変化に対応するために、JPNICの中長期課題について検討しています。これから2年間はこの検討成果を活かして、「より活動的な、より価値貢献のできる、より会員や外部のステークホルダーを志向したJPNIC」をめざしていきます。

常務理事

写真:石田 慶樹氏

〈理事会推薦〉

石田 慶樹

日本ネットワーク
イネイブラー株式会社
代表取締役社長

執行理事・人事委員会委員・分野担当(ドメイン名)
これからの2年間は、さまざまな環境変化が起こる時期であることが予想されます。その中で変化に取り残されることなく、やるべきことを粛々と進めていきたいと考えています。
写真:伊藤 公祐氏

〈理事会推薦〉

伊藤 公祐

一般社団法人
重要生活機器連携
セキュリティ協議会
事務局長

執行理事・人事委員会委員
IPv6普及時代に描いた将来サービスがIoTという形で実現しつつあるが、クラッカーはセキュリティ対策が遅れているIoTを狙い始めている。インターネットの健全な発展には、端末ベンダだけでなく、ネットワークオペレーター、IoTサービサー全体で守る環境整備を考えたい。
写真:佐野 晋氏

〈理事会推薦〉 

佐野 晋

株式会社
日本レジストリサービス
代表取締役副社長

執行理事・人事委員会委員・分野担当(セキュリティ)
インターネットも単なるコンピュータ・ネットワークから、実社会に近いものになってきた。その潜在的能力により、生産性も犯罪も実社会のそれ以上のものとなりつつある。我々は、そのようなインターネットをいかに手なずけるか重要な課題である。
写真:藤崎 智宏氏

〈理事会推薦〉

藤崎 智宏

日本電信電話株式会社
ネットワーク基盤技術研究所
ネットワーク技術SEプロジェクト
主幹研究員

執行理事・人事委員会委員・分野担当(IPポリシー、グローバル)
インターネットの在り方に関する議論は一段落したという見方がありますが、米国FCCやITUの動き等、引き続き注視、対応が必要です。オープン、イノベイティブなインターネットの維持・発展のために活動をしていきたいと存じます。
写真:三膳 孝通氏

〈理事会推薦〉

三膳 孝通

株式会社
インターネットイニシアティブ
技術主幹

執行理事・人事委員会委員・資産運用委員会委員
「ネットワークに繋がっていて当たり前」な社会が到来し、インターネットの利用を意識することなく情報が流転し続けている。真の情報社会における「インフォメーション・センターが果たすべき役割」を見出していきたい。

理事

写真:宇井 隆晴氏

〈会員推薦〉

宇井 隆晴

株式会社
日本レジストリサービス
経営企画室 室長

資産運用委員会委員
インターネットが社会の基盤となっていく中で、JPNICの役割・関わりも広がっています。JPNICがさまざまな業界・コミュニティを繋ぎ、よりよいネットワーク社会の発展に貢献できるよう、会員の皆様とともに考えていきたいと思います。
写真:斎藤 重成氏

〈理事会推薦〉

斎藤 重成

KDDI株式会社
理事 技術統括本部
ネットワーク技術本部長

分野担当(新技術)
インターネットは、今後、IoTにより「人」、「モノ」がつながり、スマートコミュニティを実現することで、社会の隅々まで快適にするインフラになると思います。インターネットの安定的な運用、IoT時代で重要となるセキュリティ技術研究などインターネットの新たな技術への取り組みを行うJPNICの理事の一人として、会員の皆様とともにインターネットの発展に貢献していきたいと思います。
写真:曽根 秀昭氏

〈理事会推薦〉

曽根 秀昭

東北大学
サイバーサイエンスセンター
教授

分野担当(DRP)
インターネット技術のラフコンセンサス+ランニングコードの文化から見ればよく設計されていると思われるJP-DRPも、紛争処理の現場でお世話になる法律界との間で詳細な規定まで新たな調整が要るように感じています。
写真:高田 寛氏

〈理事会推薦〉

高田 寛

株式会社シーイーシー
データセンターサービス事業部 
データセンターサービス部 
特別顧問

分野担当(新技術)
インターネットはとても便利なのですが、反面悪意を持った使い手にとっても便利だということも言えます。正しい情報と、確かな技術が必要とされており、Internet Week等を通じて情報発信に努めていきたいと考えています。
写真:橋川 和利氏

〈会員推薦〉

橋川 和利

株式会社STNet
通信システム本部
ネットワークセンター 部長

分野担当(非営利・地域)
IoTによって、世界のあらゆる「モノ」がネットワークに繋がる社会が実現しようとしている。セキュリティ強化、IPv6への移行などインターネットの課題について早期に解決策を見出してIoTを推進していきたい。
写真:長谷部 克幸氏

〈理事会推薦〉

長谷部 克幸

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ
株式会社
ネットワークサービス部
販売推進部門
第三グループ長

分野担当(IPv6推進)
知らず知らずのうちに、生活や行動のすべてがネットワークに繋がり便利になる反面、世界中からの脅威と直接対面することなってます。忍び寄る脅威に対し、利用者だけでなく事業者の双方で取り組み、より豊かな未来に向け、さらなる変革と超越を推進していく必要があります。
写真:馬場 聡氏

〈会員推薦〉

馬場 聡

北海道総合通信網株式会社
理事 ソリューション運用部長

分野担当(非営利・地域)
ネット社会を脅かす、サイバー攻撃、マルウェア、不正送金などを根絶させ、安心・安全なインターネット環境づくりを、ISP・会員の皆様とコミュニケーションをとりながら、取り組んでいきたい。
写真:松崎 吉伸氏

〈理事会推薦〉

松崎 吉伸

株式会社インターネット
イニシアティブ
サービス基盤本部
インフラ企画部 技術企画課

分野担当(グローバル)
世の中には自分や組織のためではなく、誰かが担わないといけない役割があるようです。JPNICがその組織としての目的を達成できるように、いくらかでも貢献できればと考えています。
写真:山田 茂樹氏

〈理事会推薦〉

山田 茂樹

国立情報学研究所
研究戦略室 特任教授

資産運用委員会委員
IPアドレスを中心とする資源管理を行っているJPNICが、IoT・クラウド時代においてどのような役割を果たしていくべきかを考えていきたい。
写真:脇山 俊一郎氏

〈会員推薦〉

脇山 俊一郎

仙台高等専門学校
情報ネットワーク工学科
教授

分野担当(非営利・地域)
地方において地域ネットワークの運営や産学官連携での人材育成に携わってきた経験をもとに、JPNICにおける地域や学術研究ネットワークコミュニティとの連携、次世代の人材育成などに貢献していきたく思います。

監事

写真:青木 邦哲氏

〈理事会推薦〉

青木 邦哲

株式会社ASJ
専務取締役
最高執行責任者

 
私は、独立の立場を保持し、公平不偏の態度をもって自らの信念に基づき行動しようと考えています。業務および財産状況の調査助言だけでなく、課題の認識を深め積極的に意見表明するよう努めて参ります。
写真:飯島 淳一氏

〈理事会推薦〉

飯島 淳一

富士通株式会社
ネットワークサービス
事業本部長

 
ビジネスプラットフォームとしてのインターネットを活用して、さまざまなイノベーションが生まれていきやすい環境を整備していきたい。
写真:岸川 徳幸氏

〈理事会推薦〉

岸川 徳幸

ビッグローブ株式会社
技術主管

人事委員会委員
利用者の使い方も様変わりして、トラヒックが大きく伸びているインターネット。さらに変化する状況でも継続的に発展していくため、世界との調整は必須。JPNICはその一翼を担っており、その発展に微力ながら寄与していきたい。

※1 第58回臨時総会 資料・議事録
https://www.nic.ad.jp/ja/materials/general-meeting/20160318/
※2 第59回通常総会 資料・議事録
https://www.nic.ad.jp/ja/materials/general-meeting/20160617/

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