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ニュースレターNo.91/2025年11月発行

インターネットピープルがつなぐ、インターネットへの熱き想い

ビッグローブ株式会社 執行役員 プロダクト技術本部 副本部長
南 雄一

以前、子どもの宿題で「お父さんの仕事は?」と聞かれたとき、 とっさに「インターネットピープル」と答えた記憶があります。 (ちなみに、子どもは「何それ」って笑いながら宿題を提出していましたが、 その後同様の宿題で私に聞いてくることはなくなりました……) そういえば、以前お世話になった上司にも「お前はインターネットピープルだな」と言われたことがあります。 インターネットピープルに明確な定義があるわけではありませんが、 要はインターネットが好きであったり、 インターネットへの理解が深かったりする人、ということでしょう。 確かに私は良く「インターネットが好き」と公言しているようです。 仕事柄いろいろな取材を受けることがあるのですが、 子どもはネット検索をすると父の名前が表示されることを知っており、 たまに検索して記事を読んでは「父、 またインターネットが好き、って言ってたでしょ、 ぶふっ」と笑われたものです。

そう、私はインターネットが好きなんです。 インターネットは広義の通信における一つの技術ですが、 私は「通信」ではなく「インターネット」が好きなんですよね。 好きな理由は、まずその圧倒的な便利さです。 インターネットによってコミュニケーションの幅は格段に広がり、 煩雑だった手続きはDX化で極めて簡素化され、 エンタテイメントの楽しみ方も多様になりました。 もう一つの魅力は、その成り立ちや運営方法にあります。 オープンなシステムで自由度が高く、 自律・分散・協調の精神のもと運用者が巧みに連携しながら運用され、 ポリシーはトップダウンではなくボトムアッププロセスで形成されコミュニティの意見が適切に反映されます。 ある意味、不完全さと危うさを持ち合わせたシステムですが、 世界規模で人類を支える超重要インフラがこのような仕組みで成り立っているのはまさに奇跡的です。 そしてこの奇跡を成立させているものこそが、 インターネットピープルの日々の努力だと私は考えています。

私自身、 インターネットピープルの一員としてこの利便性を誰一人取り残すことなくすべての人に享受してほしいと願っています。 すでに多くの人がインターネットを利用していますが、 まだ100%ではありません。 99%と100%には、 「1%の例外」を考慮する必要があるか否かという絶対的な違いがあります。 インターネット普及率100%の世界は、 きっと今とは比べ物にならないほど便利なものとなるでしょう。 そう考えると胸が躍るものです。 私は全国規模で事業展開するインターネットサービスプロバイダ企業に属しているので、 まずは日本での100%を夢見て日々業務に取り組んでいます。 たとえば、 100%の方にご利用いただくには経済的な障壁を下げる必要があります。 ネガティブに捉えやすい「コストダウン」という活動も、 そう考えると前向きに取り組めるものです。

さて、皆さんの周りにもインターネットピープルは存在するでしょう。 インターネットピープルには変わった特徴を持った人がいますが、 私がネットワークを専門とするため、 主にネットワーク系インターネットピープルの特徴をいくつかご紹介します。 こんな人、周りにいるのではないでしょうか。

  • 手順ややり方を「プロトコル」と呼ぶ
  • 社名ではなくAS番号でトークする
  • 出張先のホテルから自社ネットワークにtracerouteするのが習慣。海外からだと結果を見て「ここで海を越えたな」とか考える
  • 年齢を16進数でごまかそうとする人がいる
  • 「ふくそう」を変換すると「服装」より先に「輻輳」と表示されがち
  • 「家に着くまでがJANOG」とか言う
  • なぜか立食パーティにこなれている
  • peering personalで「selectiveと書いてあるけど実際はopenです」とpeering policyのちょっとした矛盾を吐露する
  • 競合他社のエンジニアと異常に仲が良い
  • BeerとPeerが好き

そしてインターネットを愛するインターネットピープルたちは「Internet Week」、すなわちインターネットな一週間なるものを作り出しました。 ちなみに、ゴールデンウィークは1950年代頃、 シルバーウィークという言葉は2009年頃から使われるようになったそうです。 一方でInternet Weekは1997年からの開催、なんと、 シルバーウィークより歴史が長い! このInternet Weekには多くのインターネットピープルが集まり、 インターネットへの想いを語り合い、 またこれからインターネットピープルを目指そうという人には、 インターネットピープル養成講座とも言うべきものが日々開催されます。 興味のある方はぜひご参加ください。 2025年はオンライン開催が11/18~11/20、 現地開催が11/25~11/27までとなっています。

Internet Weekがインターネットピープルとこれからインターネットピープルを目指す人々をつなぎ、 インターネットへの熱き想いを未来へとつなげていく場になることを願っています。


執筆者近影
プロフィール●南 雄一
1998年、青山学院大学大学院を卒業後、 日本電気株式会社に入社。 入社当時からBIGLOBEのネットワーク運営に携わり、 分社化を経て現在はビッグローブ株式会社執行役員CNO プロダクト技術本部 副本部長としてネットワーク、 クラウド等IGLOBEのインフラ運営全般を統括。 2024年よりJPNIC監事。

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