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Principles for Delegation and Administration of ccTLDs Presented by Governmental Advisory Committee
翻訳文

この文書は、2000年2月23日に公開されたhttp://www.icann.org/committees/gac/gac-cctldprinciples-23feb00.htmを翻訳したものです。


政府諮問委員会(GAC)の提案によるccTLDの委任と管理のための原則
(2000年2月23日)

1. 序文

 RFC 1591の発行から5年の間に、インターネットはコンピュータとネットワークの研究のためのツールから、商取引、教育、通信のためのグローバルなメディアに進化した。インターネットの新たな現実、例えば国家的な経済成長のための手段として重要性を増したこと、そしてインターネット・コミュニティの拡大と多様化が進んだことにより、インターネットの技術的機能を管理・運営する従来の方法を変革することが必要になった。

 その結果、DNS関連の諸機能(DNSルートサーバーシステムの管理、ドメイン名の登録と割当のためのポリシー策定、インターネット・プロトコルの調整、インターネット・プロトコル番号の委任を含む)が、ICANNプロセスを通じてより明確化され、正式なものになりつつある。同様に、ccTLDの委任と管理の責任に関する手続と枠組みも、さらに強固で、確実な、信頼性のある体系に進化させる必要がある。

 進化が求められる一方、RFC 1591の原則は有効であり続ける。ccTLD管理者は、地域コミュニティのために公的サービスを遂行するものであり、したがって、指定管理者には地域コミュニティに奉仕する義務がある。指定管理者はまた、グローバルなインターネット・コミュニティに対する責任も負っている。「グローバルなインターネット・コミュニティ」とは、特定の法的または国際的な存在を意味するものではなく、現在または将来、当該TLDの運用による影響を受けるすべての人々のことを指すものと解釈している。これは、そうした運用が、複数の管轄権に及び、当該国・地域の中にいる個人・団体、そして、その外にいる個人・団体両方の利益に影響を与える可能性があるためである。これが、RFC 1591で使用されている「グローバルなインターネット・コミュニティ」という意味に対する我々の解釈である。

2. 本文書の目的

 本文書の目的は、ccTLDの委任と管理のためのベストプラクティス(最善の行動規範)策定の補助となる原則を提案することである。これらの原則は、以下のモデル作りに寄与することを意図している。

  • 当該政府または公的当局とICANNの間の取り交わし文書
  • ICANNと被委任者の間の取り交わし文書
  • 当該政府または公的当局と被委任者の間の取り交わし文書

3. 定義

 本文書では、以下の定義を適用する。

3.1 「裁判外紛争処理」(Alternative Dispute Resolution、ADR)は、裁判所による訴訟手続以外の紛争処理制度を意味し、仲裁、調停、および、(ドメイン名)紛争処理手続を含む。

3.2 「取り交わし文書」(Communication)は、法律、規則、合意書、文書、契約、覚書、もしくはその他の文書を適宜に含む。

3.3 「国コード・トップレベルドメイン」(Country code top level domain)すなわち「ccTLD」は、ISO 3166-1規格「国およびその領域の名称を表すコード」の2文字コードに従って割り当てられる、グローバルなドメインネームシステムのトップレベルに位置するドメインを意味する。

3.4 「委任」(Delegation)は、ICANN/IANAによる、DNSルート内にあるTLDの管理責任の委任を意味する。

3.5 「被委任者」(Delegee)は、ccTLDの公的信任機能を行使するために当該政府または公的当局によって指定され、その結果、ICANNと指定組織の間の取り交わし文書を通じてその目的のために承認された組織、企業、または個人を意味する。ccTLDの被委任者は、ccTLDの管理・運用機能を被委任者が別組織に委託契約することによって被委任者自身が遂行しないようにする限りにおいては、当該政府または公的当局自身、あるいは当該政府または公的当局が指定する管理機関でもよい。

3.6 「指定」(Designation)は、当該政府または公的当局による被委任者の指定を意味する。

3.7 「DNS」は、ドメインネームシステムを意味する。

3.8 「ICANN」は、Internet Corporation for Assigned Names and Numbersを意味する。

3.9 「当該政府または公的当局」は、関連する国家政府、または、独自経済地域の公的当局を意味する。これは、ICANN定款およびGAC運用原則で使用されている用語であると同様に、国際的フォーラムで認められているものである。

3.10 「当該地域コミュニティ」は、ISO 3166-1コードの文脈における地域コミュニティを意味する。この定義は、本文書で定められた目的に限定しているものであり、それ以上の意味は持たない。

3.11 「トップレベルドメイン」すなわち「TLD」は、グローバルなドメインネームシステムのトップレベルに位置するドメインを意味する。

4. 被委任者の役割

4.1 ccTLDの被委任者は、委任されたドメインの受託管理者であり、ISO 3166-1の文脈における当該国または地域の住民に奉仕する義務、およびグローバルなインターネット・コミュニティ(この用語の解釈は本文書の序文に示されている)に奉仕する義務を負う。そのポリシー策定の役割は、ccTLDの運用、管理、マーケティングと区別する必要がある。これらの機能を遂行するのは同一の組織でも異なる組織でもよい。ただし、当該政府または公的当局とICANNの同意なしに、委任そのものを下請けさせること、ライセンス供与すること、あるいは売買することはできない。

4.2 私的な知的財産権またはその他の財産権はccTLD自体に存在してはならない。また、委任の結果として被委任者にそれが生じることがあってはならず、また、ccTLDの運用、管理、またはマーケティングの結果としていかなる団体にもそれが生じることがあってはならない。

4.3 ccTLDに付随するその他の管理・運営機能の稼働において、売買可能な商品やサービスが発生してもよい。

4.4 被委任者は、当該ccTLDに関する最終的な公共ポリシー策定権限が当該政府または公的当局にあることを認識すべきである。

4.5 被委任者は、当該ccTLDの設立対象となった国または地域の当該政府または公的当局に、その当該政府または公的当局の枠組み及び公共ポリシー目的の範囲内で、協力すべきである。

4.6 被委任者および被委任者の運用担当者は、当該政府または公的当局の領域および(もしくは)法域の居住者もしくは法人とすべきである。被委任者、運用担当者、または技術担当者が当該政府または公的当局の領域および(もしくは)法域の居住者もしくは法人でない場合でも、被委任者は、当該政府または公的当局の法規と公共ポリシーに一致した方法で運用すべきである。

5. 政府または公的当局の役割

5.1 当該政府または公的当局は、最終的にccTLDの委任の対象となった国または地域の人々の利益を代表する。したがって、当該政府または公的当局の役割は、公共ポリシー、関連する法律および規制の問題を考慮の上、ccTLDが公共の利益のために運用されることを確実にすることである。

5.2 当該政府または公的当局は公共ポリシーの目標に対する責任を負う。公共ポリシーの目標には、透明性および差別のないビジネス慣行、あらゆる種類のユーザーに対してより多くの選択肢・より低い価格・より良いサービスを提供すること、個人のプライバシーの尊重、消費者保護の問題などがある。これらの利益を保護する責任を考慮の上、当該政府または公的当局は、それぞれのccTLDに対する最終的なポリシー策定権限を持ち、それらが国内の公共ポリシー目標、法規制、および国際法や準拠国際条約に違うことなく運用されることを確実にすべきである。

5.3 ICANNの政府諮問委員会(GAC)が以前、公共または共通の利益のためにその機能が運営される必要があるという意味で、インターネットのネーミングシステムは公的な資源だとする一般原則を採択したことが想起される。

5.4 当該政府または公的当局は、ccTLDでのDNS登録が適切なレベル・規模で、効果的かつ公平な競争条件から恩恵を被ることを確実にすべきである。

5.5 当該政府または公的当局の公共ポリシーの利益を有効ならしめるため、政府または公的当局は、第9条に記述された条件を被委任者との取り交わし文書に含めることを確実にすべきである。

5.6 政府または公的当局は、被委任者を指定するに当たって、ccTLDの運営・管理およびDNSの長期的安定性の重要性を考慮すべきである。ほとんどの場合、そうした安定性は、特定の個人よりも組織や企業の指定によって得られるものと思われる。

6. ICANNの役割

6.1 ICANNの第一の役目は、グローバルなDNSの運用に関連する技術標準と行動規範を確立し、普及させ、その実施を監督することである。この立場において、ICANNは以下の項目を含むインターネットの一連の技術的な管理機能を運営する。

  • IP番号ブロック割当ポリシーの確立
  • 権威あるルートサーバーシステムの管理
  • 新TLDをルートシステムに追加する条件決定のためのポリシー策定
  • インターネットの普遍的な接続性の維持に必要な、インターネットのその他の技術パラメータの割当の調整
  • 特定のDNS管理機能の調整に必要なその他の活動

6.2 特にccTLDの管理・運用に関連したところでは、ICANNの役割は下記第10条の規定を満たすポリシーを策定し、実施することである。

7. 委任に関する原則

7.1 当該政府または公的当局と被委任者との間に取り交わし文書が存在している状況で、ICANNが当該政府または公的当局より、被委任者が取り交わし文書の条件に違反している旨、または指定期間が満了している旨の通知を受けた時には、ICANNは当該政府または公的当局と調整の上、早急に委任の再割当を行なうべきである。

7.2 ccTLDの指定、委任、管理を行うために取り交わし文書に基づく体制が早急に必要とされているにもかかわらず、当該政府または公的当局とccTLD管理者の間にそうした取り交わし文書が存在していない状況で、ccTLD管理者が当該地域コミュニティおよび当該政府または公的当局の支持を得ていないか、あるいはRFC 1591のその他の重要規定に違反し、その修正を怠っているという証拠が当該政府または公的当局から提出された場合、ICANNは当該政府または公的当局と調整の上、早急に委任の再割当を行なうべきである。

7.3 ICANNが当該政府または公的当局に対して、当該ccTLDがDNSもしくはインターネットの安定性を脅かすような方法で運用されている旨、あるいはICANNと被委任者の間の取り交わし文書(その原則は第10条に記述されている通り)のその他の重要規定に違反し、その修正を怠っている旨の通知があった場合、当該政府または公的当局は、その状況を是正するため、またはccTLDの委任の再割当を果たすために、ICANNに協力すべきである。

7.4 今後の委任または委任の再割当に関しては、ICANNはccTLDの管理を当該政府または公的当局が指定する組織、企業、もしくは個人に限定して委任すべきである。

7.5 被委任者は、その責務の遂行において、準拠法に基づく適切な権限を行使すべきであり、ICANN、当該政府または公的当局による差別的または独断的な行動、方針、手続に従うべきではない。委任の再割当に当たっては、当該ccTLDの登録者には継続して名前解決が提供されるか、もしくは別のTLDへ移行する十分な期間が与えられるべきである。

8. 当該政府または公的当局とICANNとの取り交わし文書に関する原則

8.1 第2条に記述した当該政府または公的当局とICANNの間の取り交わし文書には、当該政府または公的当局内の指定連絡先、並びに、承認された被委任者の名前と連絡先の詳細およびその承認期間を含めるべきである。この取り交わし文書の一部として、またはそれに続く取り交わし文書によって、当該政府または公的当局は、指定の条件および(もしくは)被委任者の役割の遂行と委任の管理について明確にした、被委任者との間のすべての取り交わし文書の写しをICANNに送付すべきである。

8.2 当該政府または公的当局は、被委任者に対して、下記第9条に記述する条件に従うことをどのような形で要求するかについてICANNに伝えるべきである。

8.3 いかなる新gTLDの創設においてもICANNにはコンセンサス形成の責務があるという認識の上で、ICANNは、新gTLD創設においては、当該政府または公的当局の合意がある場合を除き、周知かつ著名な国・領域・場所の名前、周知かつ著名な国・領域・地域の言語または人々を表す記述、または各国言語を表すISO 639コードの使用を避けるべきである。

9. 当該政府または公的当局と被委任者の間の取り交わし文書に関する原則

9.1 当該政府または公的当局と被委任者の間の取り交わし文書には、以下の規定を含めるべきであり、その写しまたは要約がICANNに転送されるべきである。

9.1.1 期間、履行に関する条項、見直しの機会と取消の手続。

9.1.2 当該地域コミュニティおよびグローバルなインターネット・コミュニティの利益のために当該ccTLDを運用するという被委任者の公約。

9.1.3 当該ccTLDの管理・運用については、最終的権限を持つ当該政府または公的当局に従うということ、また、関連する国内法規制および国際法と国際条約を遵守しなければならないという被委任者の認識。

9.1.4 当該ccTLDが公共の利益の信託に基づき運用され、被委任者はccTLD自体に対する財産権を取得しないという確約。

9.1.5 何らかの理由により、新たな被委任者への再割当が必要になった場合に、指名後任者へ関連DNSデータすべてを移転することを保証するための条件。

9.1.6 ドメイン名登録に起因する紛争の効率的かつ効果的な解決のための条件。ccTLD登録ポリシーが当該地域外に居住する団体または個人によるドメイン名登録を許可または奨励している場合、当該被委任者は、当該領域外に居住し他の管轄権に属する人々も含めた全登録者および第三者の利益が考慮されていることを保証する紛争処理方針を実施すべきである。紛争処理方針は、国際的に認められた知的財産権法、消費者保護法、およびその他の関連法などに対する相応の配慮を含め、共通原則に可能な限り従うべきであり、また、すべての被委任者によってそれが実施されるべきである。被委任者は可能な範囲内で、裁判所による訴訟手続の利用を除外することなく、オンラインで実施される裁判外紛争処理手続を導入すべきである。

9.1.7 第10条に示されている通りICANN策定ポリシーに従うという被委任者の公約。

9.1.8 ccTLD登録ポリシーが当該領域外の団体・個人からのドメイン名登録を許可または奨励している場合、被委任者は、第10条に別段の規定がない限り、そのようなccTLDに適用可能な全てのICANN策定ポリシーに従うことを公約する。ただし、被委任者が、そのようなICANNポリシーの実施を法律によって禁止されているか、あるいは当該政府または公的当局から書面によって自制するよう指示されている場合を除く。

9.1.9 上記の条件は被委任者に適用される。当該地域コミュニティの領域外の居住者および(もしくは)法人が被委任者になっている場合もこれに含まれる。

9.2 被委任者は、ccTLDレジストリの技術運用の一部または全部を下請契約させる場合、その請負人がICANNの要求する技術資格を持つことを保証し、かつその旨ICANNに通知すべきである。

9.3 ccTLDレジストリの技術運用またはccTLDの運営・管理機能を下請けさせる場合、下請契約書には、委任そのものが公的権利の行使であり財産権とはならないこと、また、第7条の規定に一致しない限り新たな被委任者への再割当はできないことを明記しなければならない。

10. ICANNと被委任者の間の取り交わし文書に関する原則

10.1 ICANNと被委任者の間の取り交わし文書には、ICANNの以下の責務を含めるべきである。

10.1.1 各ccTLDの関連情報データベースを、安定的に、安全に、権威あるものとして、また、一般利用が可能なものとして維持する、または維持されるようにする。(下記参照)

10.1.2 そのデータベースから権威ある正確なルートゾーン情報を生成することを保証し、また、ルートサーバーが安定的かつ安全な形で運用されることを保証する。

10.1.3 ccTLDの委任に関する権威ある記録と監査証跡、およびその関連記録を維持する、または維持されるようにする。

10.1.4 ICANNの連絡担当者情報が変更になった場合、被委任者に即座に通知する。

10.2 ICANNと被委任者の間の取り交わし文書には、被委任者の以下の責務を含めるべきである。

10.2.1 インターネット中のユーザーが当該ccTLDの名前解決が十分にでき、また、ユーザーが管理権限を持つすべてのサブドメインについても同様な状態になるように、当該ccTLDの権威あるプライマリおよびセカンダリ・ネームサーバーを安定的かつ安全に運用・維持させるようにする。また、そのゾーンファイルおよび正確かつ最新の登録データを、当該ccTLDの運用の安定性を検査し、確実なものにすることを目的として、ICANNが継続的に入手可能なようにする。

10.2.2 ICANNが保持する当該ccTLDの連絡担当者情報が変更になった場合、ICANNに即座に通知する。

10.2.3 レジストリ・データベースの安全性と完全性を保証する。これには、被委任者によって管理される登録データのデータエスクロウまたはミラーサイトに関するポリシーの確立も含まれる。エスクロウ・エージェントまたはミラーサイトは、当該政府または公的当局および被委任者双方によって承認されるべきであり、また、被委任者の管理下に置かれるべきではない。

10.2.4 何らかの理由により、新たな被委任者への再割当が必要になった場合に、指名後任者へ関連DNSデータすべてを移転することを保証する。

10.2.5 以下の事項に関するICANN策定ポリシーに従う:DNSおよびインターネットにおけるccTLDとその他の部分の相互運用性、ccTLD運用者の運用能力と運用業務、ドメイン名登録者の正確かつ最新の連絡先情報の取得と保守およびその情報への一般からのアクセス。

10.2.6 ICANN運営費に対するccTLDの貢献としての支払いを確実にする。その支払いは、コンセンサスを基にICANNが作成したICANNの全体的な資金要件(積立金を含む)に基づいた公正なはかりに従うものとする。

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