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ICANN Strategic Planning Process for the July 2007 - June 2010 Strategic Plan
翻訳文

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新2006年10月30日

この文書は2006年9月13日に公開された
http://www.icann.org/announcements/announcement-13sep06.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。


ICANNの2007年7月-2010年6月のための戦略計画プラン

2006年9月13日

第一次コンサルテーションプロセスにおいて特定された問題

[フランス語/イタリア語/スペイン語]

背景

 ICANN戦略計画は、年に1回レビューされアップデートされる3ヶ年計画です。 ICANNの計画予定表は、個々の2ヶ月のセグメントに分けられています。 戦略計画は、その年度の最初の6ヶ月の間に作られ、 運営計画と予算が次の6ヶ月で作られます。 現在の戦略計画及び運営計画は、それぞれ http://www.icann.org/announcements/strategic-plan-22jun06.htm と、 http://www.icann.org/announcements/operating-plan-22jun06.htm で見ることができます。

 マラケシュでのICANN会議では、 2007年7月-2010年6月のためのコンサルテーションプロセスが始まりました。 コンサルテーションセッションは、英語、スペイン語、 フランス語そしてアラビア語で行われました。 また、マラケシュ会議に出席できなかったICANNコミュニティメンバーがコンサルテーションプロセスに寄与?することができるよう、 オンラインのフォーラムには質問事項が掲載されました。

 これは3ヶ年計画の年1回のレビューにおいて期待されていることかも知れませんが、 2006年7月-2009年6月の戦略計画に記載されたもので関連し続ける問題が多くあります。 加えて、計画は7月に運用を開始されたばかりであり、 計画において特定された戦略の影響はまだ見えていません。 そのため、2006年7月-2009年6月の戦略計画における課題と 2007年7月-2010年6月の戦略計画における課題との間には、 かなりの重複が見られます。 この課題ペーパーではその重複を認めており、 2006年7月-2009年6月の戦略計画で特定された課題や機会を、 最近のコンサルテーションから作られた資料と組み合わせています。 2006年の戦略計画プロセスに関与していたコミュニティのメンバーは、 昨年の計画プロセスで展開した多くの共通のテーマや、 アイデアが継続されるのを見ることになるでしょう。

 課題ペーパーに対するコメントは、 issues-paper-comments@icann.org 宛に投稿することができ、 http://forum.icann.org/lists/issues-paper-comments で見ることができます。

ICANNにとって鍵となるチャレンジと機会

 ICANNを取り巻く環境の中には、 "インターネットの速度"で変わるという側面があるものの、 主要なドライバーの多くは長年に渡ってより安定し、関係し続けます。 下記のチャレンジ事項と機会の一覧は、 昨年特定された課題に基づいて作られており、 最近の一連のコンサルテーションで得られたコメントを含んでいます。

  1. 真にグローバルなコミュニケーションの手段としてのインターネットの継続的な成長及び、真にグローバルな利害関係者達のニーズにICANNが合致することの必要性。
  2. 脅威が増大した環境下で安定性、安全性を保障すること。
  3. 多様で重要な商用及び連絡手段のアプリケーションに利用するインターネットのインフラストラクチャーの重要性がより増したこと。
  4. ICANNの戸口で行われる可能性もある、インターネット環境での様々な不正行為。
  5. インターネットを利用する機器数およびユーザ数によって引き起こされるであろう規模の増大に対して安定性を維持すること。
  6. インターネットの運用やプロトコルに複数且つ複雑な変更が生じ、これには予測されていない根本的なものも含まれるが、それを並行して管理していく必要があること。
  7. 処理されなければならないポリシー及び管理作業量の著しい増大。
  8. インターネットを利用する商用アプリケーションやビジネスモデルの継続的発展。
  9. 技術的プロトコルや政府の行為によって課される明らかな制限に満足できなくなりつつある一部のユーザーによってもたらされるかもしれない、現在のシステムの分裂が起り得ること。
  10. インターネット機能に関与する国際的な機関による広範な集団においてICANNが適切な役割を果たすこと。
  11. MOU終了後の環境において、ICANNのプロセスのレビューとリニューアルを最も効果的に運用する義務を保障するだけの、代替のある、安全な、安定した歳入及び十分な予備費を開発すること。

2007年7月-2010年6月の戦略計画内で検討されるべき主たる課題

 このセクションは、 ICANNが2007年7月-2010年6月の期間の計画における戦略の優先順位を確立するために検討がなされる必要がある課題についてのコミュニティの見解をまとめたものです。

I. 国際化はICANNコミュニティにとって重要な課題であり続けます。 真にグローバルな意味でのインターネットの継続的な成長はICANNに多くを求めるでしょう。

  • 多くのコミュニティメンバーは、ICANNが、発展途上の国々のインターネットコミュニティの発展をよりアシストするためにもっと行動すべきだと考えています。これには、インターネット上の課題の認識、技術的な課題についてのトレーニング、ICANNが果たす役割についての教育を含むかもしれません。特に、ICANNが発展途上国におけるインターネットの発展にもっと援助を提供すべきだと提唱した方もありました。これには、安全性や安定性を維持する一方で、その発展の限度に関する分析や利用を容易にするために地域のコミュニティやその他の利害関係者と作業することも含まれているかもしれません。
  • ICANNのビジネスのプロセスは、ドキュメントの翻訳に留まらず、多岐に渡るビジネス文化の容認や、世界中の方々に公平な競争の場を確実にする実践により、より国際的な枠組みへと移行し続ける必要があります。北米や西ヨーロッパ以外の方の多くは、米国ビジネス/法的枠組みの中で英語で仕事をしている方にとってはICANNのプロセスの中にはより理解し易いものもあると感じています。これは、もしICANNが真に国際的になり、世界中の利害関係者に高いレベルのサービスを提供するためには、変更される必要があります。
  • 同様の記載として、ICANNはその文化やプロセスにおいて、“米国を中心としたアプローチ”を減らす必要があるとの意見をお持ちの方もあり、中には米国を基盤とする企業であることを徐々に変える必要があると示唆した方もありました。
  • ICANNによるコミュニケーションや会議の実施はより国際的である必要があり、特に、鍵となるドキュメントやその他のコミュニケーションにおいて、英語以外の言語の使用を広げる必要があります。
    • 翻訳が重要だと多くの方が信じる一方で、いずれのドキュメントが翻訳されるべきかについて、また、いずれの言語が使用されるべきかについて、コメント者間に明確なコンセンサスがありません。この関心事項を対象とするであろう作業は、2006-7年の運営計画の対象となっています。
    • ICANNの会議におけるフランス語、スペイン語、アラビア語によるフォーラムの提供は、大変好評で、これらのセッションへの参加者は自身の母国語による作業の機会の継続を促進されることとなりました。
  • ICANNの更なる国際化のための最も重要なステップは、地域プレゼンスの確立だとする方もいます。これを示唆する多くの理由があります。地元のコミュニティにおける教育や技能の確立は、地域プレゼスを通じてより容易に達成されるでしょう。更に、地元の法律、文化、そしてICANNのビジネスプロセスを改善するための背景事情について、より知識をもたらします。文化によっては、ICANNのスタッフあるいはその代表が、地域および類似する文化圏から利用可能にすることは、ICANNの役割を有効なものとします。地域プレゼンスが重要な最大の理由は、『同じタイムゾーン』でサービスを提供することにより、ビジネスプロセスがより利用可能となることにあると示唆した方もありました。その他、地域プレゼンスには好意的ではない方もあり、特に、ICANNによる地域活動は、既存の資源(即ち、ISOC、CENTR、ccTLD資源)と重複してはならないと警告します。ICANNのサービスと機能のうちいずれが一つの中央の位置から提供されるのが最も良く、いずれが(もしあるとしたら)地域をベースに提供されるのが最も良いかということが、この計画のサイクルにおける議論の鍵となる事項です。

II. 全ての利害関係者が効果的に参加するというチャレンジは、 国際化の課題に緊密に関係します。 翻訳や会議についての上記コメントが確かにここに関係すると同時に、 課題は更に根深いものになります。 コミュニティのメンバーの中には、 インターネットのインフラストラクチャに依存しつつある技術的な集中は、 ICANNのコミュニティに含まれる必要がある新たな利害関係団体があるかもしれないことを意味するものと確信する者もあります。 ICANNは、ICANNのポリシープロセスに新たな (あるいは拡大した、あるいは再編された) 支持団体を検討する必要があるかもしれません。 加えて、支持団体のメンバーシップを拡大/強化し、 ICANNのポリシープロセスへの参加を増やす必要があると多くの方が確信しています。

III. 運用を強化することは、 コンサルテーションにおいて重要なテーマであり続けます。 改善が達成されているという見方があります。 2006-7年の運用計画において、 運用とサービスを改善するための多くのプロジェクトが特定されています。 しかしながら、継続的な改善が必要です。 特に、コミュニティの多くのメンバーは、 今年の運用計画に含まれている運用に関する成果物の明確な基準とそのターゲットを熱望しています。 また、ICANNがレジストリやレジストラの過失に対処できるよう準備すべきとの見解とともに、 リスク管理の問題も挙げられました (この問題を対象とするプロジェクトは、2006-7運用計画に含まれてています)。

IV. 加えて、ポリシー策定強化も重要な課題であり続けます。 特に関心が向けられているのは、 現行のSO/ACの境にまたがるポリシー課題を扱うプロセスの策定、 あるいはこれらのグループのうち一つ以上に十分なインプットを求めることです。 その他挙げられた課題は、 ポリシーの作業に関与するICANNのコミュニティのメンバーのスキルを向上させることでポリシープロセスの効率や効果を向上させる必要があるということでした。

V. 特に、2007年7月-2010年6月の戦略計画のために特定された、 運用やポリシー策定の主要な分野を含む三つの主たるプロジェクトや約束があります。 これらの分野において多くの作業が進行中ですが、その完成は最も重要であり続けます。

  • IDNの導入。
  • 新gTLDの導入。
  • 安全性と安定性に関する継続的課題

次のステップ

 この課題ドキュメントは、コミュニティによって提示された課題をレビューし、 戦略計画を準備する流れにおいて有益だと思うコメントを何でも出せるよう、 支持組織(SO)および諮問委員会(AC)に送られます。

 加えて、このドキュメントはICANNのWebサイトに英語、フランス語、 スペイン語およびアラビア語で掲載され、 コミュニティのメンバーはオンラインのフォーラムを通じてコメントすることを奨励されます。

 SO、AC、およびその他のコミュニティのメンバーからのフィードバックに基づき、 鍵となる課題についてのドキュメントが準備されます。 これは次の3年についてのICANNの戦略的な対象のうち主たる分野(案)を示す短いドキュメントになります。 鍵となる課題は、SO及びACに配布され、ICANNのWebサイトに掲載されます。 SO、ACおよびコミュニティメンバーからのコメントに基づき、これらの優先事項は、 戦略計画が11月にコメントを求めて準備及び配布されるための基礎となります。 計画の最終版は、サンパウロ会議に向けて準備されます。 サンパウロ会議で理事会で承認されるよう、期待されています。

ICANNからのアナウンス(2006年9月13日)

"ICANN Strategic Planning Process for the July 2007 - June 2010 Strategic Plan"

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