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文書管理情報
本文書番号 JPNIC-00933
文書名 IPv4割り振り/割り当て申請のためのJPNICガイドライン
発効日 2004/2/9
最終更新日 2009/12/14
この文書によって無効となった文書 なし

IPv4割り振り/割り当て申請のためのJPNICガイドライン

社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター

*本文書について*

本文書は、JPNICによる特定の申請審議要件や、現在最も推奨されている運用方法に関することをまとめたもので、「JPNICにおけるアドレス空間管理ポリシー」を補完することを目的としています。

本ガイドラインは、その他の申請に関するJPNIC文書とは異なり、現在のアドレス環境に適したガイドラインとなるべく、日本をはじめとするアジア太平洋地域、およびグローバルなインターネットコミュニティとの話し合いの中で適宜更新されるものです。

申請にあたっては、その他のアドレス割り当てに関する一連のJPNIC文書をお読みください。


目次

1. はじめに
2. 範囲
3. その他のガイドライン
4. アドレス空間管理の目標
5. ガイドラインの適用
6. 静的/動的 割り当て
 6.1. 一時的な接続のための割り当て
 6.2. 常時接続のための割り当て 7. IPアンナンバード
8. 複数IPアドレスの割り当て
9. バーチャルウェブホスティング
 9.1. ウェブホスティング計画に関する申請審議
 9.2. IPベースのウェブホスティングのための正当化
 9.3. 追加申請の時に、特別な確認が必要になる場合
10. ケーブル/DSLサービス
 10.1. 新規ケーブル/DSLサービスのための初期割り振りに対するブートストラップ要件
10.2. ケーブル/DSLサービスへの追加割り振り基準
11. プライベートアドレス空間
12. ネットワークアドレストランスレーション(NAT)
13. GPRS申請のガイドライン

第1章 背景

1. はじめに

このガイドラインはAPNICおよび日本国内のコミュニティで作成されたものであり、IPv4アドレス空間管理で適用されるポリシーや目標と一貫している。本ガイドラインは、IPv4のみを申請する組織へのサポートを目的としている。

このガイドラインの記述はいずれも、他のJPNICドキュメントで定義されている特定のポリシーに代わる、またはそれらを修正するものではない。また、本ガイドラインで紹介していることが、すべての審議申請ケースに当てはまるものではない。

本文書は、APNICが発行している以下の文書を参考に記述されている。このAPNIC文書はJPNICやJPNICが指定するIPアドレス管理指定事業者を含むすべてのインターネットレジストリをサポートすべく、アジア太平洋地域全体におけるガイドラインについて記述されており、本文書の上位文書にあたる。したがってAPNIC文書が将来的に変更された場合には、本文書もそれにともなって変更されることになる。

『APNIC guidelines for IPv4 allocation and assignment requests』

2. 範囲

本文書は、アジア太平洋地域におけるグローバルIPv4アドレス空間管理において適用される。

実際には、本文書のガイドラインは、特定の技術ではなく、接続性の種別に対して記載されている。

本文書はIPv6、マルチキャスト、プライベートアドレス空間、AS番号には適用されない。このガイドラインと併せて、他のドキュメント、特に「JPNICにおけるアドレス空間管理ポリシー」も参照していただきたい。

3. その他のガイドライン

本ガイドラインは、全体を網羅するものではない。その他のガイドラインや例については、各JPNIC申請フォームやFAQなど、JPNICのウェブサイトから参照可能である。

4. アドレス空間管理の目標

本文書に出てくるアドレス空間管理の目標は全て「JPNICにおけるアドレス空間管理ポリシー」に記述されている、一意性・登録・集成・節約・公平性という目標を指す。

5. ガイドラインの適用

本文書は主として、IPアドレス管理指定事業者が顧客に対し割り当てを行う、あるいはJPNICに対しアドレス申請を行う際のガイドとなることを目的としている。本文書に挙げられている論点は、JPNICが割り振り申請や割り当てのJPNIC審議申請を審議する際に、検討事項となるものの多くを反映している。

第2章 一般的なガイドライン

6. 静的/動的 割り当て

あらゆる割り当ては、アドレスの節約という目標に沿った形で行われるべきであり、アドレスが割り当てられる接続の性質を考慮すべきである。

6.1. 一時的な接続のための割り当て

インターネットへの一時的な接続を行うサービス(例:ダイヤルアップ接続)の場合、現在最も推奨されている運用方法は、接続が行われる際にIPアドレスのプールから動的にアドレスを利用するというものである。

一時的な接続のために静的な割り当てを行おうとする組織は、その申請を裏付ける技術的に十分な正当化が求められる。

6.2. 常時接続のための割り当て

インターネットへの常時接続を行うサービス(例:ケーブル、専用線、DSL等)の場合、組織はさらなる技術的な正当化の必要なく静的割り当てを行ってもよい。

常時接続にも動的にアドレスを利用する場合もある。その場合も、さらなる技術的な正当化の必要なく、行うことができる。

7. IPアンナンバード

IPアンナンバード機能の利用が推奨される。それはIPv4アドレス空間の節約に役立つからである。

IPアンナンバードを利用することで、Point-to-Pointリンクに対して明示的にIPアドレスを割り当てる必要はなく、シリアルインターフェイス上でのIPを機能させることができる。これは静的な経路制御を行っているシングルホームの顧客の接続に適用される。リンクを超えてBGPが使用されているところには適用されない。

8. 複数IPアドレスの割り当て

一般的に、1つのホストに対し複数のIPアドレス割り当てを計画している組織は、技術的に十分な正当化を行わねばならない。9.バーチャルウェブホスティングも参照していただきたい。

9. バーチャルウェブホスティング

バーチャルウェブホスティングは、単一の物理的なホストコンピューター上で、複数の「バーチャルな」ウェブサーバを動かすという処理のことを指す。これは、ネームベースの技術(複数のウェブサイトをホスティングしている単一のサーバに、単一のIPアドレスを割り当てる)か、IPベースの技術(サーバでホスティングされている各ウェブサイトへIPアドレスを1つずつ割り当てる)を利用することで実現できる。

9.1. ウェブホスティング計画に関する申請審議

JPNICは、ネームベースのウェブホスティングの利用を強く推奨する。

IPベースでのウェブホスティングを予定している組織の場合、技術的に十分な正当化を行わねばならない(9.2を参照)。

また、アドレス空間の追加割り振り申請では、さらに追加の情報も求められる場合がある。

9.2. IPベースのウェブホスティングのための正当化

ネームベースのウェブホスティングには、技術的な制約がほとんどない。ゆえに、IPベースのホスティングが必要なサービスの展開を予定している組織は、そのサービスについて説明をしなければならない。

IPベースのホスティングが必要なサービスで、一般的なものは以下のとおりである。

  • eコマース等のためにSSLを使用するウェブサイト。特に各バーチャルドメインに対して別々の認証を行っている場合。
  • 匿名ログイン機能を持つバーチャルFTPサービス

初期のブラウザにはHTTP1.0対応でないものもあるが、APNICによる調査の結果、そのようなブラウザはもはや広く利用されてはいない。ゆえに、大規模なIPベースのホスティングを行う際、HTTP1.0対応でないことが十分な正当化になるとはみなされない。

9.3. 追加申請の時に、特別な確認が必要になる場合

追加申請を行う組織は、次の場合に、追加で情報提供が求められる。

a. 組織がIPベースのウェブホスティングに対し割り当てを行った。
かつ
b. それらの割り当てに/22を越えるものがある。

このような場合、それらの大規模な割り当てに使用されている各IPアドレスと、対応するURLのリストを提供するよう求められる。
この情報は、IPベースのウェブホスティングで、責任をもってアドレス空間を利用しているかを確認するために使用される。

10. ケーブル/DSLサービス

10.1. 新規ケーブル/DSLサービスのための初期割り振りに対するブートストラップ要件

新規ケーブル/DSLサービスで使用するためのアドレス空間を申請する組織は、簡易化した「ブートストラップ」要件の下での審議を選択することができる。

このブートストラップ要件の下では、割り振られるアドレス空間の量は、申請者が自組織のネットワークで各CMTSに/24ずつを割り当てるという仮定に基づいている。

ブートストラップの申請は、ネットワークプランの項目に書かれた機器の説明により裏付けられなければならない。

ブートストラップ要件は、新規ケーブル/DSLサービスを始める既存または新設のどちらのプロバイダも利用できる。

ブートストラップ要件を利用するかどうかの選択は、完全に申請組織の判断による。

ブートストラップ要件で与えられるよりも多いアドレスを申請する組織の場合は、申請書のネットワークプラン項目で、裏付けとなる十分な根拠資料を提供しなければならない。特に記述されるべきものとしては、以下のものが挙げられる。

各ネットワークロケーションにて設置される機器の詳細
各サブネットでIPアドレスを必要とするサーバやデバイスの数量および種類

10.2. ケーブル/DSLサービスへの追加割り振り基準

ケーブル/DSLサービスを行うにあたり、追加割り振りを申請する組織は、以下の情報を提供しなければならない。

  • ヘッドエンド情報(ヘッドエンド毎に計画しているCMTSデバイスの数を明記)
  • 3ヶ月以内の予測加入者数
  • 過去3ヶ月の月次平均成長を元にした成長率(オプションとして、ISPは成長率精査の裏付けとなるMRTGを提供することができる)
  • 12ヶ月以内の予測加入者数(この予測が、成長率から予測される数字よりもはるかに大きいものである場合、追加説明が求められることになる)
  • 機器の領収書(JPNICから要求された場合)

また、/22よりも大きいアドレスがケーブル/DSLネットワークで使用されている場合、JPNICがランダムに抽出したヘッドエンドの詳細な情報による特別な確認が必要となる場合がある。

11. プライベートアドレス空間

RFC1918 Address Allocation for Private Internets (プライベートインターネットのためのアドレス割り振り) では、プライベートなIPネットワーク運用下での「プライベートアドレス空間」利用に関する記述がある。IANAは、次の3つのIPv4アドレス空間ブロックをプライベートネットワーク用としてリザーブしている。

10.0.0.0 - 10.255.255.255 (10/8)
172.16.0.0 - 172.31.255.255 (172.16/12)
192.168.0.0 - 192.168.255.255 (192.168/16)

プライベートアドレス空間の利用は節約の目標に合致し、またユーザがネットワークにアドレスを利用する際により柔軟性をもたらす。この理由により、プライベートアドレスが実行可能な選択肢であることを常にユーザが認識しているべきである。

プライベートアドレス空間の利用は、インターネット接続を必要としない組織に対し、強く推奨される。

プライベートアドレスの利用を予定している組織は、JPNICへ申請を行う必要なく利用可能である。

12. ネットワークアドレストランスレーション(NAT)

RFC1631はNATについて説明している。NATにより、ルーターのような単一のデバイスがインターネットとローカル(もしくはプライベート)ネットワーク間の橋渡し役(mediator)として機能できる。つまり、コンピューターの集まりを示すために、単一、かつ一意なパブリックIPアドレスが必要となる。これによって、パブリックIPアドレスの消費が減るので、節約という目標に貢献することになる。しかしそれにもかかわらず、NAT利用に伴う不利益が数多く言及されている。

JPNICは組織に対してNATの利用を求めない。NATの利用は、完全に個々の組織の判断による。

13. GPRS申請のガイドライン

GPRSネットワークにおけるアドレス空間利用は、他の利用と同じポリシーの適用を受ける。APNICは、GPRS申請のために特別なガイドラインを策定していない。そのため、JPNICも特別なガイドラインは設けない。しかしGSMアソシエーションがそれぞれのRIRコミュニティと話し合った上で、GPRS申請を行う組織に対する一連の推奨事項を策定した。APNICは、GPRSネットワーク運用者にとってこれらが有益なガイドラインであると考える。

"Guidelines for IPv4 Addressing and AS Numbering for GPRS Network Infrastructure and Mobile Terminals"
(GPRSネットワークインフラとモバイルターミナルのためのIPv4アドレスとAS番号利用のガイドライン)は以下のURLで参照可能である。
http://www.gsmworld.com/technology/gprs/guidelines.shtml

この推奨事項を要約している有益なプレゼンテーションは以下のURLで参照可能である。
http://archive.apnic.net/meetings/12/docs/IP_Mobile.ppt

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