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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.1 ◆
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┃◆ JPNIC News & Views創刊にあたって
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インターネットに関する情報提供の重要性は、インターネットが急激に普及
し、新たに関連するさまざまな問題が発生している昨今において、なお一層高
まっています。その中でJPNICは、インターネットの健全な発展を目指し、イ
ンターネットに関する情報提供活動を行っています。
また、今年度はドメイン名管理事業の移管、会員制度の変更と、JPNICにとっ
て変革1年目の重要な年にあたります。これまでのIPアドレス・ドメイン名と
いった資源登録管理業務以外にも、インターネットの情報発信基地としての役
割がさらに期待されています。
このような状況下において、よりタイムリーに、より積極的に情報を提供す
ることは、JPNICの重要なミッションの一つであると考えています。よって、
即時性が高く、確実に情報を配信できる、メールマガジン形式にて情報提供を
行っていきたいと思います。
インターネットに関する最新のトピックス、統計、インターネット用語解説、
また、JPNICの活動レポートなど、インターネットユーザーの皆様のお役に立
てる情報を提供して参りますので、今後のJPNIC News & Viewsにどうぞご期待
ください。
_______________《 インターネット推進部担当理事 佐野晋 》_
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┃◆ 目次
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【 1 】新事務局長着任の挨拶
【 2 】特集
◇ 1. 第51回IETF Meeting
◇ 2. APNIC Open Policy Meeting報告
◇ 3. JPNIC新体制について
【 3 】インターネット用語1分解説 IETFとは
【 4 】統計資料
◇ 1. JPドメイン名
◇ 2. IPアドレス
◇ 3. 会員数
◇ 4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
ドメイン指定事業者説明会・インターネットガバナンス研究会など
【 6 】メールマガジン登録時のセキュリティー不備について
◆◆【 1 】新事務局長着任の挨拶
◆
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8月1日より、JPNIC事務局長として着任しました成田伸一です。生まれは新
潟県で、育ちは神奈川県です。現在も逗子市に住んでいます。この7月までは、
自動車メーカーに勤務し、約10年の米国駐在を含め、主に人事、経理業務に従
事してきました。オイルショックの翌年に入社したので、早いもので、27年間
勤めたことになります。この間、自動車業界は非常に変化に富んだ時期だった
と思っています。
個人的なことを少々ご紹介しますと、趣味は、ジョギングです。50歳を超え
ましたため、老年の部で大会にエントリーできますので、今年の冬は少しトレー
ニングを積んで、どこかの大会で上位を狙ってみたい等と幻想しています。何
故、ジョギングを趣味にしているかというと、その後の風呂上りのビールと枝
豆が止められないからです。でも身体には、ビールの前に水を飲んだ方がいい
ようですが、今のところこの家内の言葉は無視しています。家族は、家内と大
学生の長男、そして「ペロ」という犬の4人です。どうしたわけか、休みの日
の「ペロ」の面倒見は最近私の役目になりつつあります。毎日、帰宅すると必
ず出迎えてくれるのは「ペロ」であることを考えると、彼との絆がますます強
くなってきていると感じる此の頃です。あと好きなものをもう一つ挙げると直
木賞作家佐藤雅美の時代小説です。生まれてこの方駄目なものは、チーズです。
そんな私がJPNICに参りましたのは、これまでの自動車と同じく変化があり
そうなインターネットの世界で新たな発見を期待してのことです。実際に着任
してみますと、予想以上のテンポの速さに正直いってびっくりしています。良
くいえば速い、悪くいえば一つの仕事が完了する前に次の仕事へ進んでしまう
といった感じですね。JPNICに課せられている仕事を90%の完成度ではなく、残
り10%まできっちりやり遂げることが、重要であると感じています。常に走り
ながらということではなく、時には立ち止まって問題をきちんと棚卸し、優先
順位を付け解決していくことも大切と感じています。
昨年JPRS社が設立され、今後ドメイン事業がJPNICから移管されていく中で、
JPNICに対する皆さまのご期待がこれまでと大きく変化するのではと想像して
おります。そうした中、皆さまのご期待に的確に応えるJPNICのイメージ、ビ
ジョンの確立に、微力ながら貢献していきたいと考えていますので、ご指導の
程、宜しくお願い申し上げます。
◆◆【 2 】特集
◆
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◇ 1. 第51回IETF Meeting
2001年8月5日から10日に、ロンドンで第51回IETF Meetingが開催されました。
JPNICに影響のある主なトピックは以下のとおりです。
・Internationalized Domain Name Working Group (IDN WG)
今回はコンセンサス作りを強く意識した準備と進行が行われました。準備と
して6~7月にかけて今後WGが注力するInternet Draftの絞り込みと分類を行い、
進行としては絞り込まれたInternet Draftの評価に関する発表とWGとしての選
択を分類ごとに行うという方式が取られました。
多言語で表記された文字列をアスキー文字列に変換するASCII Compatible
Encoding(ACE)方式は、AMC-ACE-ZをMeetingにおける選択としました。また、
ドメイン名の比較のために、DNSプロトコル上での多言語ドメイン名の表現方
式に関わらず名前の正規化(NAMEPREP)を行う必要があることが確認されました。
DNSプロトコル上での多言語ドメイン名の表現方式としては、アプリケーショ
ンレベルから解決を図るInternationalizing Host Names In Application
(IDNA)方式に多数の支持が集まりました。拡張DNSプロトコルを用いたUTF-8と
ACEの混在方式(UDNS)、多言語ドメイン名の別名を定義するための新しいリソー
スレコードを定義する方式(UNAME)には多数の不支持が集まりました。
・DNSEXT&NGTRANS
IPv6のアドレスレコードはAAAAを標準(standard)とし、A6は実験
(experimental)のステータスとすることになりました。したがって、今後IPv6
のアドレスレコードはAAAAでのみ設定すればよいことになります。
・Provisioning Registry Protocol(Provreg)
レジストリとレジストラ間のドメイン登録に関する手続きの一方式を示した
NSI Registry Registrar Protocol(RRP)ですが、これをNSI(現VeriSign GRS)
以外のドメインレジストリとレジストラ間でも使えるように拡張するGeneric
Registry-Registrar Protocol Requirements(GRRP)の要求仕様と方式を検討す
るWGがProvregです。Extensible Provisioning Protocol(EPP)、Object
Provisioning Protocol(OPP)、Extensible Registry Protocol(XRP)の3方式が
提案されて、WGとしては一つの方式(未定)に注力しようということになりまし
た。
・Whois BoF(Birds of a Feather)
Whoisのqueryやresponseを統一した形式にすることを検討するWGを立ち上げ
ようというBoF。Whoisの形式が統一されると現在のJPNIC方式ではなくなる可
能性が高いので、その場合はシステムの刷新が必要になり広範囲に影響が及ぶ
ことになります。
◇ 2. APNIC Open Policy Meeting報告
8月28日から31日までの4日間、APNIC Open Policy Meetingが台湾の台北市
で開催されました。内容は、APNICトレーニング、各種のSIG(Special
Interest Group)、そしてAPNIC総会などです。
SIGは、Address Policy、IPv6、Routingなど各分野に分かれ、公募により集
まった提案をもとに議論を行いました。そこで、各提案に対するコンセンサス
を確認し、コンセンサスに至った事柄については今後アジア太平洋地域でのIP
アドレスの割り振り・割り当てのポリシやガイドラインに反映されます。
今回、JPNICからは、IPv6 SIGにおいてIPv6の割り振り・割り当ての具体的
ポリシの提案をIPアドレス検討委員会の荒野高志氏が行いました。この提案は、
今年6月に行われたJPNIC Open Policy Meetingやその他の日本のインターネッ
トコミュニティで得たコンセンサスやご意見を反映した内容となっています。
APNICからも同じようにIPv6の割り振り・割り当てのポリシの提案が行われま
したが、最終的にはそれら二つの提案を融合したものが、コンセンサスに至り
ました。今後は、より具体的な部分をメーリングリストで議論していくと共に、
コンセンサスに至った内容をARIN、RIPE-NCCのミーティングに提案していくこ
とになります。
なお、荒野氏の提案やその他のセッションで行われたプレゼンテーションの
詳細は以下のURLから参照が可能です。
http://www.apnic.net/meetings/index.html
◇ 3. JPNIC新体制について
JPNICは、より円滑な組織運営、意思決定を行うために、2001年度より新体
制をスタートさせました。以下、新体制の概要についてご報告します。
1. 昨年度の体制について
企画検討部会にて議論を重ねた結果、2000年度の体制について、「理事会、
事務局担当理事会、運営委員会、部会等の権限や責任が曖昧」「意思決定構造
が複雑で分かりにくい」といった問題点が挙げられました。一方で、「運営委
員会の傍聴、議事録の公開などにより、対外的な透明性が確保されている」と
いった長所も挙げられました。
昨年度の体制は以下のURLをご参照下さい。
http://www.nic.ad.jp/jp/pr/MailMagazine/figure/2000org/
2. 2001年度の新体制方針
以上の長所・短所を踏まえ、2001年度は以下のような方針で体制を再構築す
ることに決まりました。
(1) 総会、理事会、理事会が設置する組織、事務局のそれぞれの権能と役割を
明確にする。
(2) 方針策定のボトムアップ機構を作る。また、その策定のプロセスにはチェッ
ク&バランス機能(具体的には後述の評議委員会)を活用する。
(3) 組織運営に関する事項の決定に関しては、敏速で効率的な意思決定方式を
取る。
(4) 外部の協力を今後も十分に得られる体制とする。
3. 2001年度新体制の説明
上記方針に基づき以下の体制を導入しました。
(1)執行理事会制の導入
事務局担当理事会が担っていた「JPNICの組織運営(オペレーション)の機能」
および運営委員会が担っていた「理事会決議の範囲内での方針・規則の承認機
能」を統合した執行理事会を設置します。この執行理事会制の導入により、意
思決定構造が統一され、円滑な業務遂行が可能となります。
(2)部門担当理事制の導入
執行理事会と事務局部門の調整および部門を統括する部門担当理事を置きま
す。この部門担当理事制の導入により、経営責任者としての理事が業務に責任
を持ち、執行理事会との調整を取れることから、事業を担う職員を更にリード
できるものと考えています。
(3)検討委員会・評議委員会制の導入
理事会は、あるテーマに関してJPNIC内外の意見や力が必要であると判断し
た場合に検討委員会を設置し、特定の課題について諮問します。理事会は各検
討委員会の相互調整および全体調整の役割を担う機構として評議委員会を設置
します。各検討委員会は検討結果を評議委員会へ報告し、評議委員会はさらに
総合的な検討を行ったうえでその結果を理事会へ提案します。理事会は、その
提案を尊重したうえで最終的な意思決定を行うものとします。この検討委員会・
評議委員会制の導入により、方針策定のボトムアップ機構が実現されます。
2001年度の体制は以下のURLをご参照下さい。
http://www.nic.ad.jp/jp/pr/MailMagazine/figure/2001org/
この新体制に基づき、6月1日より執行理事会が開始されました。事務局内の
運営に関する事項や、政策に関わる事項などが、毎週続々と決定されています。
また、7月25日には第1回評議委員会が開催され、ドメイン名検討委員会、DRP
検討委員会、IP検討委員会、技術検討委員会の活動計画の報告などが行われま
した。
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◆◆【 3 】インターネット用語1分解説
◆
◇ IETFとは
IETFは、インターネット技術の標準化を推進する任意団体です。もともとは、
コンピュータシステムを相互接続するための共通技術仕様を策定するために議
論を行うグループから発展したものです。IETFでは、技術分野毎にワーキング
グループ(WG)が設けられ、それぞれで技術標準化の議論が行われています。ま
た、これらの会合やメーリングリストは誰でも自由に参加できます。
IETFにおける技術標準化は、Internet-Draftを投稿 → 6ヶ月間IETFのサー
バ上に置かれる → 広くインターネット業界に有用な情報が含まれていると判
断→ 標準として承認、というボトムアップのプロセスが採用されているのが
特徴です。
http://www.ietf.org/
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◆◆【 4 】統計資料
◆
◇ 1.JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2001年4月~9月)
----------------------------------------------------------------------------
日付|JP AD AC CO GO OR NE GR ED GEO GA GJ TOTAL
----------------------------------------------------------------------------
4/1| 2 302 2481 200485 617 11993 17097 9996 2864 3638 33255 18962 301692
5/1| 2 303 2534 204768 643 12319 17488 10243 2915 3737 35900 20189 311041
6/1| 1 304 2578 208586 653 12631 17845 10442 2978 3850 85669 55919 401456
7/1| 1 303 2604 212053 664 12851 18114 10567 3110 3942 94085 58719 417013
8/1| 1 305 3633 215117 674 13082 18344 10687 3330 3987 99155 59505 426820
9/1| 1 306 2654 217745 686 13309 18552 10787 3467 4029 103926 60237 435699
----------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
◇ 2.IPアドレス
o APNICからの割り振り/返却ホスト数(2001年3月~8月)
---------------------------------------
月 | 割り振り | 返却 | 現在の総量
---------------------------------------
3 | 0 | 0 | 14680064
4 | 0 | 0 | 14680064
5 | 1048576 | 0 | 15728640
6 | 0 | 0 | 15728640
7 | 0 | 0 | 15728640
8 | 0 | 0 | 15728640
---------------------------------------
◇ 3.会員数 ※2001年9月5日 現在
--------------------
会員分類 | 会員数 |
--------------------
S会員 | 6 |
A会員 | 5 |
B会員 | 6 |
C会員 | 13 |
D会員 | 296 |
個人推薦 | 59 |
賛助会員 | 30 |
--------------------
合計 | 415 |
-------------------
◇ 4.指定事業者数 ※2001年9月5日 現在
o 属性型・地域型JPドメイン名指定事業者数 457
o IPアドレス管理指定事業者数 274
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◆◆【 5 】イベントカレンダー
◆
◇ 2001年9月14日(金) IP指定事業者小グループ説明会
◇ 2001年10月上旬 第9回インターネットガバナンス研究会
◇ 2001年10月中旬 IP指定事業者全体説明会
◇ 2001年10月下旬-11月上旬 ドメイン指定事業者説明会
◇ 2001年11月第2週 DRP関連講演会
◇ 2001年12月3日(月)-7日(金) Internet Week 2001
◇ 2001年12月中旬 IP指定事業者全体説明会
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◆◆【 6 】メールマガジン登録時のセキュリティー不備について
◆
メールマガジン登録受付開始当初、JPNICが開始するメールマガジンサービ
スのシステムに第三者の個人情報を自由に閲覧できるセキュリティホールがあ
りました。
この状況は8月28日の購読登録受付開始後に発覚し、その後即座に登録受付
をストップしました。続いて上記問題を解消するための対応を行い、8月31日
に登録受付を再開しております。現在はそのような状況は発生しておりません。
また、システム改善以前に登録された個人情報もデータベースより抹消しまし
た。
既にご登録の皆様には、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げ
ます。
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