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    /P▲          ◆ JPNIC News & Views vol.332【臨時号】 2006.2.9 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.332 です
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立春を迎えたとは言え、寒い日がまだまだ続きます。暦の上では春ですが現実
の暖かい春はまだ先のようですね。

さて、今年最初の臨時号です。本号では、昨年末のICANNバンクーバー会議を
受けて開催された「第14回ICANN報告会」のレポートをお届けします。

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◆ 第14回ICANN報告会レポート
                                JPNIC インターネット政策部  高山由香利
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2006年1月26日(木)、東京都千代田区のJAホールにて、JPNICと財団法人インター
ネット協会の共催による第14回ICANN報告会を開催いたしました。以下に、報
告会の内容を項目別にご紹介します。

◆ICANNバンクーバー会議概要報告

JPNICの穂坂俊之より、2005年11月30日~12月4日にバンクーバーにて開催され
たICANN会議の概要報告を行いました。会議スケジュールの紹介の後、トピッ
クであったVeriSignとICANNとの和解案の審議および現状、sTLDドメイン名
(.asiaおよび.xxx)の審議内容、WSISワークショップにおけるインターネット
ガバナンスの議論についてご報告しました。

  □詳細は下記をご参照ください
    JPNIC News & Views vol.321【臨時号】2005.12.12
    ICANNバンクーバー会議報告
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2005/vol321.html


◆ccTLDの動向

株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の堀田博文氏より、国コードドメイン
名支持組織(ccNSO)会合で話し合われた議題について報告されました。

ccTLDに関する議論は各国の事情に関係するため、3日半行われたccTLD関連会
合は決議を行う場というよりも情報交換の場として機能しており、そこで得た
情報をいかに各国に落とし込むかが重要になるとのことでした。

最近では、利用者の立場により選択すべき適当なドメイン名とは何かを考える
「マーケティング」についての議論もあり、ccTLD会合における議論の重心が
事務的な内容からコンテンツの議論に移行してきている状況が伝えられました。


◆gTLDの動向

JPNIC理事の丸山直昌より、gTLDに関する最近の動向についての報告と、GNSO 
のポリシー策定プロセス(Policy Development Process、PDP)の説明がありま
した。これは、2002~2003年のICANN改革の際にICANN付属定款のAnnex Aとし
て定められた手続きです。"bottom up"や"rough consensus"を尊重する手続き
で、理事会の恣意的な決定を避ける仕組みであり、ICANN内の議論を進める上
で最適な方法であると考えられるとのことです。しかしながら、すべての重要
案件で利用されているわけではないなど改善すべき点もあり、今後の導入状況
がICANNの在り方にも影響するのではとの意見が述べられました。


◆ICANN政府諮問委員会(GAC)報告

総務省の糸将之氏より、政府諮問委員会(GAC)についての報告がありました。
一つ目のトピックとして、WSISのチュニスアジェンダを考慮し、今後のGACの
在り方について議論されたことが報告されました。今までボランタリーに担わ
れてきたGAC事務局ですが、現在事務局を担当する欧州委員会(European
Commission、EC)の任期が予算の都合上6月末で期限をむかえるため、今後の事
務局の運営方法と活動内容について更にメールベースで検討し、次回ウェリン
トン会合までに結論を出すとのことです。

第2のトピックであるgTLD政策については、継続して検討されている.xxxにつ
いて、日本政府としては現在のところコメントを控えているが、今後の検討の
ためにパブリックコメントを歓迎する旨が伝えられました。


◆ICANN At-Large諮問委員会(ALAC)報告

At-Large諮問委員会(ALAC)の活動に関して、財団法人ハイパーネットワーク社
会研究所副所長の会津泉氏より報告がありました。バンクーバー会合では、初
めてICANN理事会のほぼ全員と会合を持つことができ、ALACが1つのコミュニティ
として認知されていることを実感したとのコメントが印象的でした。ALAC内部
では考え方の対立の表面化など改善すべき点もあることから、市民社会の代表
に相応しい運営の模索がより一層必要との考えが示されました。他に、
VeriSignとICANNとの和解案や.comレジストリの新契約案について、詳細な説
明を行っていただきました。

ICANN Wiki(http://icannwiki.org/)が開設され、そちらでも情報収集が可能
になった旨の情報提供もありました。


◆伊藤ICANN理事からの報告

株式会社ネオテニー代表取締役社長の伊藤穰一氏より、ICANN理事会内の議論
の様子が報告されました。報告内容は、ここまでの5人の講演内容を受け、理
事のお立場で理事会の議論を客観的に伝えるものでしたが、伊藤氏個人として
は、理事会内で批判的なコメントを呈することも多くあるとおっしゃっていた
点は、大変興味深かったです。

.com契約案についてですが、問題の背景にはレジストリとレジストラの力関係
という政治的な問題も影響しているとのことでした。現状、予算への発言権を
持つのはレジストラですが、VeriSignに有利な契約内容となることで予算に対
してもレジストリであるVeriSignの発言権が大きくなることを懸念する声が多
く、レジストラの業界団体CFIT(The Coalition for ICANN Transparency
http://www.cfit.info/)の行動に見られるように、.com契約案に根強く反対す
る面々もあるようです。結果的にVeriSignとの和解案は再検討となりました。
そもそもこの和解案はかなり検討を重ねて提出されているため、再検討の余地
があまりあるとは思えないが、この際は徹底的に議論することも重要でないか
とコメントされていました。

また、domain name parkingというシステムで期限切れのドメイン名を大量に
取り扱うプロのドメイン名登録者が出現しており、登録者と言えども一般の登
録者と立場が異なる登録者が出てきているとのこと。この件については、立場
の違う登録者がいることを踏まえ、ALACが一般登録者の声を代弁していくよう
期待するとのコメントがありました。

これまでにICANNとVeriSignが契約について法律的に争ってきた内容は、契約
内容がドメイン名に関連するか否かの見解の違いによるものであったと言えま
す。しかしながら、新しい契約案ではICANN内で"funnel(じょうご)"と呼ぶよ
うに、ドメイン名に関係すると思われる内容はすべてICANNを通さなければな
らないという契約内容となっており、この条項が追加された点は大変評価でき
るとのことでした。

伊藤氏は、コメント期間を経て出される理事会の結論が、どう展開するかは正
直なところ不透明であり、コメントを受けた理事会内でも今後議論が分かれる
のではないか、との見解を示しました。今後の動向にも注目していきたいと思
います。

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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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