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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.465【定期号】2007.7.17 ◆
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┏━━━━━━━━━━━━┓ ★2007年7月23日(月) 13:30~★
┏━┫ 第19回 ICANN報告会 ┣━┓ ★ 東京・九段会館にて ★
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◆ News & Views vol.465 です
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本号では、2007年6月23日から29日にかけて、プエルトリコのサンファンで開
催されたICANN会議のレポートをお届けします。
なお、今回のICANN会議の報告会を7月23日(月)に東京、九段会館で開催いたし
ます。本号では、現在ICANNでどのような議論が行われているかをお伝えする
とともに、報告会では会議参加者からの生の声をみなさまにお届けできればと
考えております。
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◆ 目次
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【 1 】特集 「ICANNサンファン会議報告」
【 2 】News & Views Column
「インターネットの軌跡」
NPO日本ネットワークセキュリティ協会 主席研究員
サイバー大学 IT総合学部教授 やすだなお氏
【 3 】インターネット用語1分解説
「TCP/IPとは」
【 4 】統計資料
1. JPドメイン名
2. IPアドレス
3. 会員数
4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
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【 1 】特集 「ICANNサンファン会議報告」
インターネット推進部 高山由香利
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2007年6月23日から29日まで、サンファン(プエルトリコ)にて開催されたICANN
会議に出席しました。
本稿では、今回の会議における主要トピックからいくつかをご紹介します。
◇ ◇ ◇
◆ドメイン名登録者保護に関する議論
前回のリスボン会議報告(*1)でお伝えしたように、米国のRegisterFly社がRAA
(Registrar Accreditation Agreement:レジストラ認定契約)を解約された一件
を受けて、コミュニティからは登録者保護に向けて契約の見直しをすべきとの
コメントが多く寄せられました。そのため、ICANNではRAAの内容見直しやレジ
ストラが所有するデータのエスクロー(第三者への預託)強化などについて議論
されるようになりました。
本会期中には、登録者保護に関するワークショップが開催され、ICANNにおけ
る登録者保護の取り組み状況が報告されるとともに、参加者からはフィード
バックが寄せられました。
ICANNでは、既にエスクローエージェントの募集を行っており、7組織の応募が
あったこと、また7月初旬に選考を行うことが報告されました。登録者のデー
タを第三者に預託することについては、WHOISと同様にプライバシーの問題を
指摘する人もいましたが、レジストラが機能しなくなった場合にタイムリーに
登録者を救済する必要があるといった現実的な問題を考慮すると、現時点にお
いてはエスクローが最も有効な方策と言えるのではないか、といったコメント
がありました。
ICANNは引き続きコミュニティからのフィードバックを検討しつつ、レジスト
ラ部会と協調してRAA改正案を作成し、パブリックコメントに付すこととなり
ます。
(*1) JPNIC News & Views vol.445 「ICANNリスボン会議報告」
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2007/vol445.html
◆ドメイン名テイスティング
ドメイン名テイスティングに関する課題レポート(*2)がICANNスタッフより提
出され、本会議で議論されました。
GNSO内の課題解決にあたっては、多くの場合PDP(Policy Development
Process:ポリシー策定プロセス)が実施されますが、本課題レポートではドメ
イン名テイスティングに関して、以下のような提案がなされています。
・PDPを開始する前には、さらなる事実調査を行うこと
・PDPがICANNやGNSOのスコープ内であるかどうかを確認すること
・PDP以外にも解決方法がないか検討すること
GNSO評議会では、GNSOメンバーとICANNスタッフでアドホックグループを結成
して、ドメイン名テイスティングについてさらなる情報収集を行うこととし、
その結果によってPDPを開始すべきかを判断することになりました。
(*2) GNSO Issues Report on Domain Tasting - English
http://gnso.icann.org/issues/domain-tasting/gnso-domain-tasting-report-14jun07.pdf
◆IPv6の実装に向けて
ASO(Address Supporting Organization:アドレス支持組織)より、最新のIPv4
アドレスの割り振り予測が報告され、インターネットを継続して安定的に運営
し、また今後も発展させていくためには、IPv6の実装を促進していく必要があ
るとの見解が述べられました。今後は、IPv4だけではなくIPv6でも到達できる
システムを構築する必要があると考えており、RIRは注意を喚起するとともに
実装も促進していく意向にあることが伝えられました。
ASOはIPv6実装の必要性について啓発するようICANNに対して要請し、ICANNは
RIRと協力してIPv6に関する教育活動やアウトリーチ活動を行っていくことを
決議しました。
◆ICANN 2007年-2008年度予算案を承認
2007年-2008年度の予算案が、最終日の理事会で承認されました(*3)。翻訳費
用を27万ドルから47万ドルに増額するなど、コミュニティからのフィードバッ
クも反映された内容となっています。収入は4,937万3,000ドルを見込んでお
り、昨年度に引き続き前年度比で45%増となります。
(*3) ICANN Posts Approved Version of the Proposed Fiscal Year 2008 Budget
http://www.icann.org/financials/adopted-budget-29jun07.pdf
◇ ◇ ◇
ICANNサンファン会議の報告会を、7月23日(月)13:30より九段会館(東京
都千代田区)にて、IAjapanと共催いたします。ぜひともご参加ください。
□第19回ICANN報告会開催のご案内
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2007/20070705-01.html
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【 2 】News & Views Column
「インターネットの軌跡」
NPO日本ネットワークセキュリティ協会 主席研究員
サイバー大学 IT総合学部教授
やすだなお
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インターネットは、当初の目的を超え、社会基盤として使われるようになりま
した。冗談が現実になってしまった感があります。でも基本的なエンジンや仕
掛けは、当初とほとんど同じものが使われてきています。いろいろなひずみや
ほころびも出てはいますが、テレビと同様、まったく同じプロトコルを使用し
てここまでやってきました。技術とはそういうものかもしれません。
私がコンピュータに関わるようになったのは、30年以上昔ですが、そのころの
MulticsやB言語、それからPDPのUNIXに音響カプラーで触れ、さらにVAXや
Sun-WSに出会い、システムの開発の仕方や作り方、ネットワークの仕掛けや使
い方を知ることができました。この経験はまさにインターネットの足跡そのも
のだったかもしれません。いつの間にか、インターネットとともに私も成長し
ていたことになります。この軌跡がこれからどこへ続いてゆくのか、大変興味
があります。見届けたいという思いが強いのですが、次の世代がきっと美しい
虹の架け橋を作ってくれると信じています。私達ももしかしたら昔、虹を作ろ
うとしていたのかもしれません。近づけない虹のたもとを求めて...
■ 著者略歴
やすだなお
日本電気(NEC)に入社し、ACOS6でB言語を使ってLSIの論理シミュレータのコン
パイラを開発し、VAX、Sun-WSを使ったUNIXのシステム管理や開発・教育を行
う。日外アソシエーツに移り、DBMSを使った辞書出版にTeXを使った組版シス
テムを開発した。更にディアイティでインターネットビジネスの開発等に関わ
り、2000年から日本ネットワークセキュリティ協会の設立に参加し、現在主席
研究員として活動。また、2007年からはサイバー大学IT総合学部で後進の教育
にも携わっている。
http://www.jnsa.org/nao/profile.html
http://www.cyber-u.ac.jp/
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【 3 】インターネット用語1分解説
「TCP/IPとは」
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TCP/IPとは、TCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)
という、二つの通信プロトコルを総称したものです。TCP/IPは、インターネッ
トやLAN上の通信プロトコルとして広く使用されています。
TCP/IPではパケット通信の手順が規定されており、この手順に従うことで機器
間で物理形態やOSが異なっていても相互に情報の交換が可能になります。
歴史的にはUNIX の一種であるBSD UNIXに最初に実装され、そのBSD UNIXが普
及するとともにTCP/IPの利用も広まりました。今日ではWindowsなど他のOSに
も実装が進み、多様な機器間で相互に通信が行えるようになっています。
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【 4 】統計資料
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1.JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2007年2月~2007年7月)
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日付| AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------
2/1│ 289 3341 301711 872 22437 17386 8554 4436 2221 3296 399546 125367 889456
3/1| 290 3350 303142 876 22527 17418 8537 4450 2223 3289 405938 126761 898801
4/1| 291 3368 305042 884 22703 17435 8513 4447 2213 3265 412502 127666 908329
5/1| 290 3380 306555 889 22834 17443 8480 4463 2207 3244 418024 129493 917302
6/1| 293 3380 307886 890 22931 17440 8467 4478 2169 3225 422835 131248 925242
7/1| 292 3384 309331 887 23037 17432 8428 4465 2116 3192 429222 132692 934478
--------------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
2.IPアドレス
o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2007年1月~2007年6月)
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月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
1 | 634880 | 40960 | 42373406
2 | 77824 | 0 | 42451230
3 | 907264 | 202752 | 43155742
4 | 30720 | 17408 | 43169054
5 | 964608 | 0 | 44133662
6 | 102436 | 0 | 44236098
------------------------------------------
□統計情報に関する詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/stat/
3.会員数 ※2007年7月4日 現在
---------------------
会員分類 | 会員数 |
---------------------
S会員 | 3 |
A会員 | 2 |
B会員 | 4 |
C会員 | 5 |
D会員 | 146 |
非営利会員| 13 |
個人推薦 | 39 |
賛助会員 | 36 |
---------------------
合計 | 248 |
---------------------
□会員についての詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
4.指定事業者数 ※2007年7月5日 現在
IPアドレス管理指定事業者数 379
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【 5 】イベントカレンダー
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2007.7.17(火) 第12回JPNICオープンポリシーミーティング
(東京、日本教育会館)
2007.7.22(日)~27(金) 69th IETF (Chicago, IL, USA)
2007.7.23(月) 第19回ICANN報告会 (東京、九段会館)
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2007.8.27(月)~29(水) 9th APNG Camp 2007 (Xi'an, China)
2007.8.27(月)~31(金) 24th APAN (Xi'An, China)
2007.8.29(水)~9.7(金) SANOG X (New Delhi, India)
2007.8.29(水)~9.7(金) APNIC 24 (New Delhi, India)
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2007.10.9(火)~10(水) CENTR 34 (Paris, France)
2007.10.17(水)~10.19(金) ARIN XX (Albuquerque, NM, USA)
2007.10.22(月)~26(金) RIPE 55 (Amsterdam, Netherlands)
2007.10.29(月)~11.2(金) ICANN (Los Angeles, California, USA)
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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