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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.512【定期号】2008.1.15 ◆
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◆ News & Views vol.512 です
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東京では、昨年末までは比較的暖かい日も多かったのですが、新年に入ってか
らは冬らしい寒い日が続いています。地球温暖化の議論だと冬が暖かいのは大
問題らしいですが、やはり暖かい春が待ち遠しくなってしまう今日この頃で
す。
さて、JPNIC News & Viewsも今年で発行から7年目を迎えます。
これからも読者のみなさまに喜んでいただけるよう、充実した誌面作りを心が
けてまいりますので、本年もよろしくお願いいたします。
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◆ 目次
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【 1 】特集 「2008年のインターネットキーワード」
【 2 】News & Views Column
「レポート作成に見られる学生の根性」
立教大学法学部助教 小川和茂
【 3 】インターネット用語1分解説
「Redemption Grace Period
(削除済ドメイン名のための「請戻猶予期間」)とは」
【 4 】統計資料
1. JPドメイン名
2. IPアドレス
3. 会員数
4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
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【 1 】特集 「2008年のインターネットキーワード」
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インターネットを取り巻く環境は、技術だけでなくユーザーの意識や利用方法
など、ここ数年目まぐるしい速さで変化しています。
毎年、新しい技術や利用方法が生まれ、日々変化を遂げていくインターネット
ですが、今年はどのような動きが生まれてくるのでしょうか?
2008年はどのような出来事に注目すべきなのか、JPNIC理事でありインター
ネットの最先端で活躍される7名の方に、ポイントとなるキーワードをそれぞ
れ一つずつ挙げていただきました。
◇ ◇ ◇
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:後藤 滋樹 (JPNIC理事長/早稲田大学 理工学術院 情報理工学科
教授)
◆2008年のInternet Keyword:「見えるネットワーク」
[理由]
(1) これまでの「読む」ネットワークから「見る」ネットワークへ展開
が深まる。いろいろな議論を含みながらも、インターネットとテレ
ビ放送の融合が進展する。
(2) インターネットが常識となり、縁の下の「目立たない」存在となっ
てきた。しかし、現在のネットワークでは社会の期待に応えるため
に十分ではない。これを認識してもらうために、ネットワークの御
利益(ごりやく)が誰の目にも見えるようにしなければならない。
ネットワークの有難味が「見える」ようにするために、皆でアイデ
アを出し合い考えましょう。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:江崎 浩 (JPNIC副理事長/東京大学 大学院 情報理工学系研究科
教授)
◆2008年のInternet Keyword:「Trust & Identifier」
[理由]
2007年12月にバンクーバで開催されたISOC BoT会合において、今後ISOC
として戦略的に取り組むテーマとして、正式に確認ならびに承認された
方向性である。IPv6の導入と展開も、このテーマに含まれるものである
と捉えることができるであろう。インターネット上のノード(正確には、
インタフェース)を グローバルかつ一意に識別(Identify)するための識
別子(Identifier)としてのIPアドレスを、32ビットから128ビットに円
滑に移行させること。そして、Trust(信頼)の確立に必須となる、エン
ド・ツー・エンドでのトランスペアレンシの確保のための、NATフリー
なインターネット環境のためのグローバルIPアドレスを用いたシステム
の維持。その上で、「Trust & Identifier」を意識した、新世代イン
ターネットの研究開発を推進する必要があるでしょう。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:野村 純一 (JPNIC副理事長/大明株式会社 開発本部長)
◆2008年のInternet Keyword:「インターネットの文化水準」
[理由]
私たちが現在直面している多くの問題(IPv4アドレスの在庫枯渇問題、
セキュリティ問題、コンテンツの問題、など)の解決・改善には、部分
だけでなく全体の最適を目指す必要があります。
そのためには、関係者が高い意識を持った上でGovernanceメカニズムを
有効に機能させなければなりません。言い換えれば、「インターネット
の文化水準」の高さが問われていると思います。
私たちが適切に対応すれば、自律を保ちつつ信頼を得ることができま
す。是非みんなで努力しましょう。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:高瀬 哲哉 (JPNIC理事/エヌ・ティ・ティ・コミュニケーション
ズ株式会社 ブロードバンドIP事業部長)
◆2008年のInternet Keyword:「インターネットらしさ」
[理由]
NGN、携帯のオープン化、有線と無線の融合、通信と放送の融合など、
ここ数年ネットワークの世界にさまざまな革新の萌芽が見られます。
2008年はこういった取り組みが具現化されていく始まりの年になるので
はないでしょうか。こうした中で、「インターネットらしさとは何か」
を改めて見つめ直し、アイデンティティの再構築を進めるような動きが
活発化されるように感じています。インターネットの良さを活かしなが
ら、迷惑メールやネットセキュリティなどの諸問題に取り組み、社会発
展に貢献するインフラとしての使命を全うしていくための努力を、関係
者の皆さんと続けていきたいと考えます。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:竹村 純 (JPNIC理事/株式会社Core Architechture
Technologies 取締役副社長)
◆2008年のInternet Keyword:「人と人とをつなぐ道具」
[理由]
目新しい言葉ではありませんが、インターネットが広く普及するにつ
れ、見せかけの利便性を追求したり、利益重視に走り、本当に必要な事
が軽視されてきているように思う。Metaverceという言葉が聞かれるが、
仮想空間が現実空間を飲み込みつつあるような気がしてならない。一見
便利な検索も、必要な情報がゴミの山に隠れて見つけにくくなってきて
いる。もう一度原点に立ち返り、「人と人とをつなぐ道具」である事を
思い起こしてみたい。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:丸山 直昌 (JPNIC理事/統計数理研究所 データ科学研究系
准教授)
◆2008年のInternet Keyword:「新gTLD」
[理由]
ICANN 設立時からの懸案であった新gTLD追加に関して最近議論が進んで
おり、2008年中にも新たな展開が期待される。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:村井 純 (JPNIC理事/学校法人慶應義塾 常任理事
慶應義塾大学 環境情報学部 教授)
◆2008年のInternet Keyword:「JPNIC」
[理由]
アドレス問題の理解が社会に拡大し、IPv6の多面的な期待が世界から日
本に集まる今、JPNICの真価が、ほんとうに、問われる年だと思います。
私のできることもしっかりやりたいと思います。JPNICとともにできる
ことが沢山あります。がんばりましょうね!
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
◆氏名:山口 英 (JPNIC理事/奈良先端科学技術大学院大学 教授)
◆2008年のInternet Keyword:「統合と分離」
[理由]
現在分離独立して存在しているネットワークサービス基盤は、どんどん
と統合基盤に移行していくだろうが、多種多様なサービスは利益性の高
い個別マーケットを狙って、さらに細かく分離され、セグメント化され
ていくだろう。その両方が激しく進むのが2008年になるのではないか。
このようなサプライヤ主導のマーケット再編が、インターネット関連業
界でも積極的に進められるであろう。逆に言えば、コンシューマに対す
る不利益を発生させないための努力が必要であり、その意味でも注意深
くマーケットを見ていく必要があると思う。
└─────────────────────────────────┘
◇ ◇ ◇
いかがでしたでしょうか? なるほどと思えるものや、意外と思われるものな
どあったかもしれません。いずれにしても、インターネットと深く関わってい
らっしゃる方の多い読者のみなさまにとって、これらのキーワードが何かしら
の指針になれば幸いです。
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【 2 】News & Views Column
「レポート作成に見られる学生の根性」
立教大学法学部助教 小川和茂
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1月半ばも過ぎると、学生達に課した期末レポートの提出期限が間近となりま
す。私が学生であった90年代後半、レポートはワープロで作成したものを提出
するというスタイルでした。もちろん、原稿用紙に手書きというスタイルもま
だ多く見られました。
10年の時が経ち、時代は大きく変わりました。私が担当しているゼミのレポー
トは、紙媒体での提出というスタイルをもはや採っていません。メール本文に
記載するか、MS Word形式等のファイルをメールに添付する形で提出させてい
ます。このような提出方法を採用しているゼミは、最近では少なくないようで
す。
多くの学生からのレポートは、パソコンのメールから送付されてきます。しか
し驚くべきことに、携帯電話のメールからレポートを送付してくる学生が少な
からずいるのです(内容は決して悪くはない点も私を驚かせます)。携帯電話の
猫の額ほどの画面で、5000字程度のレポートを試行錯誤しつつ作成することは
容易なことではないだろうし、下書きがあったとしても、それを携帯で入力し
直すのは容易なことではないでしょう。
もっとも、ケータイ小説が現れているくらいですから、取り立てて驚くような
ことではないのかもしれません。また、そのようなところに労力を使うのであ
れば、パソコンの利用方法を覚えてほしいというのが大方の意見かもしれませ
ん。
そのようなレポートに並々ならぬ学生の根性を感じてしまうのは、私だけで
しょうか。今年も根性を感じさせるレポートが提出されることを、密かに期待
している私です。
■著者略歴
小川和茂
立教大学法学部助教。専門は国際私法、国際取引法、スポーツ法。特に国際商
事仲裁を中心に研究。JPNIC DRP検討委員会資料作成専門家チームメンバー。
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【 3 】インターネット用語1分解説
「Redemption Grace Period
(削除済ドメイン名のための「請戻猶予期間」)とは」
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gTLDに導入されている、Redemption Grace Period(RGP:削除済ドメイン名のた
めの「請戻猶予期間」)とは、ドメイン名の登録が登録者の意図しない形で削
除されてしまった場合、そのドメイン名を他人に再登録されてしまう前に、
元の登録者が取り戻すことができる期間のことを指します。
ドメイン名が登録者の意図によらず削除されてしまう原因としてはさまざまな
ものがありますが、有効期限内に更新をし忘れるなど、登録者によるミスが
もっとも一般的です。そのようなトラブルを減らす目的で導入された仕組みが
RGPです。
RGPを採用しているレジストラでは、ドメイン名が意図せず削除されてしまっ
た場合でも、一定の手続きを経ることによって、当該ドメイン名を削除される
前の状態に戻すことができます。(手続き方法や費用などはレジストラにより
異なります)
JPNIC Web ドメイン名 - gTLD全般のポリシー動向
削除済ドメイン名のための「請戻猶予期間」(Redemption Grace Period; RGP)
http://www.nic.ad.jp/ja/dom/gtld-policy/rgp.html
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【 4 】統計資料
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1.JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2007年8月~2008年1月)
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日付| AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------
8/1| 290 3392 310590 887 23116 17391 8390 4474 2103 3182 438102 134243 946160
9/1| 288 3399 311567 874 23211 17374 8366 4483 2102 3158 444129 136208 955159
10/1| 286 3395 312399 875 23266 17360 8353 4484 2103 3140 449615 137529 962805
11/1| 286 3400 313475 876 23356 17413 8351 4499 2102 3128 456453 139245 972584
12/1| 285 3409 314324 874 23432 17399 8344 4505 2105 3118 462380 140738 980913
1/1| 282 3421 315374 878 23518 17398 8329 4505 2087 3111 468125 141858 988886
--------------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
2.IPアドレス
o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2007年7月~2007年12月)
------------------------------------------
月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
7 | 129024 | 0 | 44365086
8 | 1800192 | 0 | 46265278
9 | 620544 | 0 | 46885822
10 | 497664 | 0 | 47383486
11 | 448512 | 1024 | 47830974
12 | 229376 | 1024 | 48059326
------------------------------------------
□統計情報に関する詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/stat/
3.会員数 ※2007年12月20日 現在
---------------------
会員分類 | 会員数 |
---------------------
S会員 | 3 |
A会員 | 2 |
B会員 | 4 |
C会員 | 5 |
D会員 | 143 |
非営利会員| 13 |
個人推薦 | 39 |
賛助会員 | 36 |
---------------------
合計 | 245 |
---------------------
□会員についての詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
4.指定事業者数 ※2008年1月8日 現在
IPアドレス管理指定事業者数 382
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【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2008.1.20(日)~25(金) 25th APAN (Hawaii, USA)
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2008.2.10(日)~15(金) ICANN (New Delhi, India)
2008.2.17(日)~20(水) NANOG 42 (San Jose, CA, USA)
2008.2.20(水)~29(金) APRICOT 2008 (Taipei, Taiwan)
2008.2.24(日) AP* Retreat Taipei (Taipei, Taiwan)
2008.2.25(月)~29(金) APNIC 25 (Taipei, Taiwan)
--------------------------------------------------------------------
2008.3.6(木)~7(金) CENTR 35 (Brussels, Belgium)
2008.3.9(日)~14(金) 71st IETF (Philadelphia, PA, USA)
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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