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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.526【定期号】2008.3.14 ◆
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◆ News & Views vol.526 です
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第25回APNICオープンポリシーミーティングが、2008年2月末に台湾の台北にて
開催されました。本号では、恒例となりましたAPNICオープンポリシーミー
ティングのレポートをお届けします。
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◆ 目次
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【 1 】特集 「第25回APNICオープンポリシーミーティングレポート」
【 2 】News & Views Column
「80歳の手習い」
JPNIC理事/エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
高瀬哲哉
【 3 】インターネット用語1分解説
「ルートサーバとは」
【 4 】統計資料
1. JPドメイン名
2. IPアドレス
3. 会員数
4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
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【 1 】特集 「第25回APNICオープンポリシーミーティングレポート」
JPNIC IP事業部 奥谷泉
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今回は台北で開催されたAPNIC 25ミーティング(2008年2月25日~29日)につい
てご紹介したいと思います。
この時期のAPNICミーティングとしては例年通り、APRICOTカンファレンスのプ
ログラムとして組み込まれ、APRICOT全体も含めて、台湾のNIRでありccTLDレ
ジストリでもあるTWNICがローカルホストを務めました。余談ですが、TWNICが
APNICミーティングのホストを務めるのはこれで4回目です。
JPNICからはアドレスポリシー担当2名(筆者を含む)、技術担当2名という構成
で、合計4名が参加しました。
■アドレスポリシー提案の結果
アドレスポリシー提案の結果については、以下の通りとなりました。
コンセンサスに至った提案: 3点
[prop-053] IPv4の最小割り振りサイズを/21から/22へ変更する提案
[prop-054] NIR-APNICの運用規定文書変更の提案
[prop-057] IPv6アドレス初回割り振り基準変更の提案
継続議論となった提案:2点
[prop-055] IANAからRIRへのグローバルアドレス分配の提案
[prop-050] IPv4アドレスの移管を認める提案
却下/取り下げとなった提案:3点
[prop-052] RIR間でIPv4アドレス枯渇時期を調整する提案
[prop-056] 枯渇に向けたIPv4ソフトランディングの提案
[prop-058] LIR向けプライベートアドレスの新設
参考:http://www.apnic.net/policy/proposals/
■ポリシー面での議論/結果について
今回もIPv4アドレスの在庫枯渇に向けた提案が多く、合計8点の提案のうち、5
点は枯渇を意識した提案でした。
特に、現在はポリシー上禁止されているIPv4アドレスの移管を認める提案は、
今後のIPアドレス管理のあり方を大きく変えることになり、JPNICとして最も
注目しているものです。また、APNICの他に、ARIN、RIPE地域でも同様の趣旨
の提案が議論されており、今後も動向を注意深く見ていく必要がありそうで
す。詳細は次回のJPNIC News & Views【特別号】IPv4アドレス在庫枯渇関連レ
ポート[第10回]でご紹介します。
また、今回参加者からのコンセンサスが得られたIPv6初回割り振り基準変更の
提案は、国内事業者からの現在の基準は厳しいとの意見を受け、JPNICから提
出したものです。これにより、IPv6の割り振り申請を行うにあたって障壁とな
っていた「2年以内に200の割り当てを行う計画」を提示することが必須ではな
くなりました。
今後はIPアドレス管理指定事業者としてIPv4アドレスの割り振りを受けてお
り、割り振りを受けたIPv6アドレスを2年以内に経路広告するのであれば、
IPv6アドレスの割り振りを受けることが可能となります。
■APNIC EC選挙
今回のミーティングでは現職ECメンバー3名の任期満了に伴い、選挙が行われ
ました。
EC(Executive Council:理事会)は会員を代表し、APNICの円滑な活動を監査す
る役割を担っています。現任であるJPNICの前村昌紀も改選対象となってお
り、候補者10名と厳しい競争が予測される選挙ではありましたが、無事再選と
なりました。このたび選出されたもう2名のECメンバーはChe-Hoo Cheng氏(香
港)[再選]、MaYan(中国)です。
その他現職のECメンバーはこちらからご覧いただけます。
http://www.apnic.net/ec/
■NRO NC選挙
NRO NCはグローバルポリシーについてICANN理事から諮問を受ける役割を担っ
ており、各RIR地域から3名の代表者が選出され、合計15名のメンバーにより構
成されています。
今回APNIC地域を代表するNC1名が任期満了となったため選挙が行われ、6名の
候補者のうち、現職NCであるKenny Huang氏(台湾)が再選しました。現在の
APNIC地域を代表するその他2名のNCは、穂坂俊之(JPNIC)とHyun-Joon Kwon氏
(KRNIC)となっています。
■ミーティングにおける議論の進め方
APNIC地域のミーティングは、他の地域と比べると地域内の参加者による発言
が少なく静かな傾向がありますが、今回は新たな発言者等もおり、メーリング
リストで提案が紹介された時点で活発な議論が行われたミーティングでした。
しかし、それでも発言するのは英語に堪能な参加者であるケースが多く、
APNIC事務局、そしてSIGチェアが議長を務める各セッションでは、どうすれば
英語を母国語としない参加者の発言を引き出すことができるのかについて話し
合いました。
母国語でメモを書いてAPNICスタッフ/チェアに渡せる仕組み、または議論に間
を空け、英語を母国語とする発言者の意見を吸収し、意見を形成する時間を設
ける等の案が出ています。今後これらを試していきながらよい方法を引き続き
模索していくことになると思われます。
■次回のミーティング
次回のミーティングは、2008年8月25日~29日にかけて、ニュージーランド・
クライストチャーチにて開催されます。季節的には冬になるので寒そうです
が、ホスト地紹介の写真を見ると景色は映画のようにきれいです。
■参考情報
下記URLよりミーティングの発表資料、動画、音声、議論を文字におこしたト
ランスクリプトのアーカイブが参照可能です。
http://www.apnic.net/meetings/25/
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【 2 】News & Views Column
「80歳の手習い」
JPNIC理事/エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
高瀬哲哉
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同居している父親は、83歳になります。2年前に私が捨てようとしていたPCを
持っていき、インターネットを教えろと言い始めました。それ以来、お寺の座
禅会のホームページを見たり、毎日和尚さんの講話を聞いたりしているようで
す。
何しろ80過ぎの爺さんのことであり、教えるのが大変です。無線LANとかいろ
いろくっついていますし。いつも教え方が悪いから分からないということにな
り、喧嘩になってしまいます。またインターネット上に潜んでいる危険性につ
いても教えるのですが、なかなか理解はされず気を揉んでしまいます。
インターネットは公道のようなものであり、便利な反面、誰でも簡単に近づい
てくる危険性があるのはご存知の通りです。持論としては、利用する方も十分
に注意を払う必要性があると考えています。しかし、80過ぎの父親が首をかし
げながらPCを操作している姿を見ていると、インターネットの安全性を高める
努力をもっとしなければならないなと思うこの頃です。
■著者略歴
高瀬哲哉
1980年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。同年、日本電信電話公社
入社。現エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社理事・ブロードバ
ンドIP事業部長。入社以来一貫してデータ通信サービスの企画開発に従事。現
在は、企業向けインターネット、IP-VPN、広域イーサネット、VoIPサービス等
を担当。
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【 3 】インターネット用語1分解説
「ルートサーバとは」
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ルートサーバは、ツリー構造を持つDNSの最上位に存在する、「ルートゾー
ン」を保持するネームサーバです。
ルートゾーンでは、トップレベルの各ゾーンを管理するネームサーバがどのIP
アドレスを持っているのかを管理しており、ルートサーバはこのゾーン、すな
わちトップレベルドメイン(TLD)に関する情報を管理しています。ルートサー
バに問い合わせを行い、このルートゾーンを参照することにより、.comや.jp
などを管理している、下位のネームサーバに関する情報を調べることができま
す。
DNSを用いた名前解決では、基本的にはルートサーバを始点として複数のネー
ムサーバに対して繰り返し問い合わせを行うことにより、目的のIPアドレス
(逆引きの場合はドメイン名)を得ます。そのため、DNSにおけるルートサーバ
の役割は非常に重要で、もし停止することがあればインターネット全体に影響
が出ることから、複数のシステムが用意されています。
現在、ルートサーバはアルファベット順にAからMまでの13システムが稼働して
おり、さらに個々のシステムはエニーキャストを利用した複数台のサーバで構
成されています。Aサーバがルートゾーンのマスターを管理し、残りのBからM
の12システムはAサーバのミラーとなっています。この12システムのうち、日
本にはWIDEプロジェクトが管理するMサーバが設置されています。
なお、これもまた歴史的経緯によって、それぞれのルートサーバの管理は各管
理者によってボランティアベースで行われているケースが未だ多い一方、ルー
トゾーンに変更を加える際には、ICANNからの勧告に基づき米国商務省が最終
承認をすることになっています。このようなルートサーバの管理構造について
は、インターネットガバナンスの観点から議論の対象とされることもありま
す。
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【 4 】統計資料
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1.JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2007年10月~2008年3月)
--------------------------------------------------------------------------------
日付| AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------
10/1| 286 3395 312399 875 23266 17360 8353 4484 2103 3140 449615 137529 962805
11/1| 286 3400 313475 876 23356 17413 8351 4499 2102 3128 456453 139245 972584
12/1| 285 3409 314324 874 23432 17399 8344 4505 2105 3118 462380 140738 980913
1/1| 282 3421 315374 878 23518 17398 8329 4505 2087 3111 468125 141858 988886
2/1| 281 3423 315925 876 23592 17378 8303 4504 2063 3099 474167 142559 996170
3/1| 281 3430 316829 886 23672 17356 8275 4497 2061 3095 480890 142013 1003285
--------------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
2.IPアドレス
o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2007年9月~2008年2月)
------------------------------------------
月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
9 | 620544 | 0 | 46885822
10 | 497664 | 0 | 47383486
11 | 448512 | 1024 | 47830974
12 | 229376 | 1024 | 48059326
1 | 151552 | 4096 | 48206782
2 | 647168 | 2048 | 48851902
------------------------------------------
□統計情報に関する詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/stat/
3.会員数 ※2008年3月4日 現在
---------------------
会員分類 | 会員数 |
---------------------
S会員 | 3 |
A会員 | 2 |
B会員 | 4 |
C会員 | 5 |
D会員 | 143 |
非営利会員| 13 |
個人推薦 | 39 |
賛助会員 | 36 |
---------------------
合計 | 245 |
---------------------
□会員についての詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
4.指定事業者数 ※2008年3月5日 現在
IPアドレス管理指定事業者数 383
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【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2008.3.19(水) IPアドレス検討委員会
2008.3.21(金) 第34回通常総会
(東京、八重洲富士屋ホテル)
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2008.4.6(日)~9(水) ARIN XXI (Denver, CO, USA)
2008.4.18(金) IPアドレス管理指定事業者定例説明会
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2008.5.5(月)~9(金) RIPE 56 (Berlin, Germany)
2008.5.24(土)~6.6(金) AfNOG2008 (Rabat, Morocco)
AfriNIC-8 (Rabat, Morocco)
2008.5.26(月)~30(金) LACNIC XI (Salvador, Brazil)
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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