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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.532【臨時号】2008.4.4 ◆
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◆ News & Views vol.532 です
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2008年3月9日から14日の6日間にわたり、アメリカ合衆国のフィラデルフィア
で開催された第71回IETFのレポートを、本号より連載でお届けします。

まず[第1弾]として、本号では全体会議の報告をお送りします。

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◆ 第71回IETF報告 [第1弾]  全体会議報告
                               株式会社インテック・ネットコア 廣海緑里
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◆概要

映画ロッキーの撮影地として有名で、ペンシルバニア大学など多くの大学があ
る文教都市、全米人口第5位、全米第4位の都市圏を持つなどさまざまな面を持
つ魅力あるフィラデルフィアで、IETF71は開催されました。スギ花粉から逃れ
ることができましたが、都会に特有(?)の埃っぽさと乾燥で体調を崩す参加者
もいたようです。

多くの有名なホテルや歴史的建造物が軒を連ねる一角の、マリオット・フィラ
デルフィア・ダウンタウンにて、今回も多くの研究者やオペレーターが参加し
て、活発な議論が行われました。到着した週末は、大規模なフラワーショウや
1週間早いSt.Patrick's Dayのお祝いがあり、パレードが盛大に行われていま
した。

また、会期中は、America's Best Beer-Drinking Cityに選ばれたお祝いの
Beer Weekも開催されており、ビールを楽しんだ人々も多かったようです。

  会期:2008年3月9日~14日
  会場:Marriot Philadelphia Downtown(Philadelphia,PA,USA)
  参加費:635USD(early registrationの場合)
  セッション数:119(tutorial、training、plenary sessionを除くWGやBoFセ
                ッション数)
  ホスト:Comcast社(アメリカのケーブルTV会社)
  参加登録者数:1,131(1,000人強で常態化しているようです)
  参加国数:49(国別の分類などもUS、JP、FR、CAなど変わらず)

今回のIETFでは、ホストであるComcast社提供によるIPv4-IPv6トランスレータ
を利用した接続実験やGoogle社のIPv6サポート発表などがあり、いつもの議論
重視型だけではない新しさが感じられました。新しい試みもそうですが、新し
く議論となった事項も、IPv6への移行やIPv4との共存、そのために必要な現実
解とその実装提案が多くみられました。また、プレナリセッションで話された
IPTVをはじめとする、大容量通信に必要な技術やセキュリティについての議論
も活発だったように思います。

今回のホテルでは、各BoF会場に通じる広いホワイエに沢山の椅子とテーブル
が用意され、朝食の提供があり、そのまま夜は軽食も提供されるラウンジとな
り、1日中、尽きることなく議論されていました。このラウンジ周辺をはじめ
として、世界中から集まる研究者や技術者がじっくり意見交換できる場として
夜中まで話し込む姿があちこちで見られ、寝る間を惜しんで何かに取り組んで
いる姿を目にし、非常に大きな刺激を受けました。


◆ IETF Operations and Administration Plenary

いつも通り、Operations and Administration Plenaryは、4日目の夜(3月
12日、17:00~19:30)に行われました。開式の挨拶の後は、恒例のホストから
のプレゼンテーションで、今回は、Comcast社のJohn Schanz氏から発表があり
ました。1994年に開催されたIETF31との比較で始まる同氏のプレゼンテーショ
ンでは、"digital generation"をキーワードに、1994年当時の技術と現在の技
術の比較、特に、ユーザーに利用されるアプリケーションの変遷とそれを支え
る基盤ネットワーク技術の推移が整理され、これから先の道筋を考えさせる内
容で、参加者の議論への意識をさらに高めるものでした。

IETFでは、会期中を通して、会場各種設備の他、ネットワークも提供され、そ
の状況については、プレナリセッションで"NOCレポート"として報告されま
す。今回は、前述の通り、Comcast社が持ち込んだトランスレータが会場の
IPv4ネットワークをIPv6に変換してComcast社バックボーンに送り、そこから
接続先に応じてIPv4にあらためて変換し、同社のバックボーンにトランスレー
タ実験環境も提供されていました。また今回、native IPv6環境のみで生活し
てみるIPv4 Outage実験もあり、いつもの無線LAN(802.11a/b/g/n+802.1X、
ipv4-ipv6 dual stack)以外にも、IPv6-ONLYや464といったSSIDが観測できま
した。

NOCレポートは、Comcast社とともに運用を委託されたVeriLAN Event Services
社のMorgan Sackett氏から発表がありました。今回、新しい無線APの機材提供
があり、多少トラブルが発生したことや、アップストリームの帯域が100Gbps
のEthernetの他、10Gbpsx8の光回線が用意されたこと、ピークのトラフィック
ボリュームが45Mbpsであったこと、IPv6については、BGPのピア先では10のう
ち6ISPとv6のピアを持てたことやステートフルなDHCPv6を稼働させたこと、
DNS/SMTP/NTPといったサービスをIPv6でも成功裡に提供されたことが発表され
ました。しかし一方では、IPv6は運用技術そのものや経験についてまだ問題が
あるという発言もありました。

前回のIETF70からの活動報告では、新設されたWGが5、終わったWGが2で、合計
120ものWGが活動中で、全体数は変わらずに推移しています。新しいドラフト
は337提出されており、更新も881あったとの報告がありました。IETF Last
Callのステータスにあるものは60で、承認プロセスが完了し、発行待ちになっ
ているものが50で、RFCとして発行済みの文書は73という状況です。

IANAの活動報告では、IETF関係では1240のリクエスト(761のprivate
enterprise number申請、 92のport申請、125のTRIP ITAD番号申請、30のメ
ディアタイプ申請)処理があったことや、相変わらず文書のレビュー件数は300
を超えていることなどの報告がありました。また、秘書業務の移管がスムーズ
に完了したこと、RFC4748で規定されている知財権に関する文書更新につい
て、関係者の整理を行い権利を明確化したことの報告がありました。

経費報告など定常業務発表の後は、前回提示された「IPv4 Outage 
Experiment」について、取りまとめ役のLeslie Daigle氏から発表がありまし
た。今回は、単なる発表ではなく、参加者が一斉にIPv4 Outage体験をするこ
とによって議論を進めるというもので、プレナリセッションの最後には、この
体験の統計調査についてリアルタイムな報告もありました。

今回の実験は、前回IETF70におけるオープンマイクでのコメントを受け、
IPv6-Onlyなネットワークにしてみて、IETF71参加者が実際に体験してみるこ
とと、将来のプロトコル策定作業の検討材料としての公式なデータ取得を目的
に実施されました。この実験中は、646のトランスレータもなくなり、会場内
も外部へのアクセスも全てIPv6のみとなりました。

ここで、Google社の検索サイトがIPv6に対応したという紹介があり、会場から
は拍手喝采がありました。また、2008年1月29日にGoogle社とNokia社がサンノ
ゼで開催した"Google IPv6 Conference 2008"の短い紹介もありました。当日
の模様は、Google社傘下の動画サービスであるYouTubeでも閲覧できるように
なっています。参加者用のメーリングリストには、「google、techtalk、ipv6
で検索すると出てくるよ」という連絡がされていました。IPv6対応のGoogle検
索サイトは、 http://ipv6.google.com でアクセスできます。IPv6版Googleの
他にも、IETF71でIPv6接続する際の役立つ情報は、IPv4 OutageのWebサイトに
まとめられています。

会場からも、各種端末におけるOSの状況報告、RA(Router Advertisement)で流
れるメッセージ中にM&Oオプション(*1)がなかったという報告、動作したアプ
リケーションの報告、DNSの設定支援がない、といった沢山のコメントが出て
いました。

この実験中に採取したデータについては、利用者の推移状況やトラフィックの
他、到達可能なIPv6アドレスについて約1,000ヶ所観測されたことの報告があ
りました。

IETF71 IPv4 Outage Main WEB Page:
http://wiki.tools.isoc.org/IETF71_IPv4_Outage

こうした、IPv6-Onlyなネットワーク提供だけにしてみる試みは、IETF71の他
に、NANOG42(2008年2月)、APRICOT2008(2008年2月)でも実施されており、そこ
での結果比較なども今後される模様です。

なお、今回で退任となるIESGメンバーは、Sam Hartman氏(Security Area
Director)、IAOC(The IETF Administrative Oversight Committee)メンバー
は、Kurtis Lindqvist氏で、両氏に替わって、IESGにPasi Eronen氏、IAOCに
Ole Jacobsen氏が選出されました。 

(*1) M&OオプションとはMオプション(ManagedFlag)とOオプション
(OtherConfigFlag)のことを言う。


◆ IETF Technical Plenary

最後にTechnical Plenaryについてですが、これも通例の5日目の夜(2007年3月
13日、17:00~19:30)に行われました。

いつものように、IRTFとIABからのレポートから始まり、テクニカルセッショ
ン、オープンマイクという流れでした。

「IRTF Report」は、IRTFチェアのAaron Falk氏の、「今回のIETF71ではいつ
もより大きなクッキー(Cookieと食べ物のクッキーとをかけての発言)を用意し
た。IETFにクッキーはいろんな意味で大事だからね」というコメントから始ま
りました。IETF71の会期中に、七つのリサーチグループ(Internet Congestion
Control、Anti-Spam、Routing、Scalable/Adaptive Multicast、Delay
Tolerant Networking、Host Identity Payload、Network Management)の会合
があったことや、End-Middle-End RG、Internet Measurement RGの二つのグ
ループがクローズしたことといった報告がありました。新しい動きとして、
IABから"unwanted traffic mitigations"に関するリサーチグループ設立の要
望が出ていることや、ネットワークの可視化や、QoSのポリシーフレームワー
クについてトピックが挙がっていることの紹介がありました。

約1年にわたって精力的に続いているRouting RGでは、相変わらず活発な議論
があり、新しいルーティングアーキテクチャの提案に対する評価を実施中とい
う報告がありました。最終的には、2009年3月までに、推奨アーキテクチャと
して取りまとめられる予定です。

Delay Tolerant Networking RGは、会期中、ターミナルルームで相互接続試験
を実施したり、カジュアルなBoF(空いてる場所でアドホックに行う議論)を開
催し、コミュニティベースのDTN実装のリファレンス作りについて話が進んで
いたという報告がありました。

Mobility Optimizations RGについては、大方のトピックについてまとめが終
わり、活動も大詰めにあるようです。その他のRGについても、粛々と議論や文
書が出ているとのことでした。

続いて「IAB update」では、IABの4メンバー交代についての報告がありまし
た。Leslie Daigle氏、Elwyn Davies氏、Eric Rescorla氏、Kevin Fall氏に
替わって、Gonzalo Camarillo氏、Stuart Cheshire氏、Gregory Lebovits氏、
Andy Milis氏の4人が新メンバーに加わりました。

IABとして現在まとめている文書は以下の三つです。

-「Internet上の端末設定の原則」(Principles of Internet Host 
  Configuration, draft-iab-ip-config-01.txt)
-「よいプロトコルの条件」(What makes For s successful protocol?, 
  draft-iab-protocol-success-02.txt)
-「DNS拡張を行う際のデザインの選択性について」(Design choices when 
  expanding DNS, draft-iab-dns-choices-05.txt)

このうち、最後のDNSに関する文書は、"impending publication"となっていま
す。ここで、チェアからあらためて、"impending publication"について説明
がありました。段階としては文字通り"発行直前"で、最後にIETF参加者に文書
へのフィードバックを求め、その後IAB内での意見調整を経て、文書発行とす
るそうです。なお、IAB自身による文書をRFCにする際のプロセスについては、
RFC4845に書いてありますが、この中に、"call for comments"として加えられ
るそうです。ITU-T内にT-MPLSについてのアドホックな委員会が、SG13委員会
の際にあり、引き続き具体的な技術検討を行うための検討委員会が発足したと
いう報告がありました。IETFからは、MPLSのインターオペラビリティに関する
デザインチームがこの検討委員会に参加しており、総勢で20人のジョイント・
ワーキング・チームとなっているそうです。

今回の「Technical Discussion」では、IPTVに焦点をあて、先行開始している
IPTVサービスの状況報告とP2P型ビデオストリーミングについてのケーススタ
ディの報告がありました。はじめに、このセッションのコーディネーターであ
る、IABメンバーのBarry Leiba氏から、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載され
た「TiVo and YouTube to Deliver Web Video to TV(2008年3月12日)」の紹
介がありました。これは翌日にロイター経由で世界各国に配信されたので、日
本のメディアを通じてご覧になった方も多いと思いますが、YouTubeが公開し
たAPIを利用して、TiVo社製のデジタル・ビデオ・レコーダー経由でYouTube
をテレビ画面で視聴できるサービスを開始するというものです。この記事の中
にある、「技術オタクがよく言う"こんなユーザー利用シーン"が一歩近づい
た」といったあたりが読み上げられ、TVとインターネットという全く違うプロ
トコルをどうやって可能にしているのか、まさにそうした流れを作っている人
達にプレゼンテーションをしてもらいます、という宣言の後、2人のプレゼン
ターの紹介がありました。

最初のプレゼンターである、Marshall Eubanks氏(AmericaFree.TV主宰)から
は、"The Video Tsunami: Internet Television, IPTV and the coming wave
of Video on the Internet"というタイトルで、IPTVの最新動向や
AmericaFree.TVの紹介、これからどうなっていくかという予測の話などがあ
りました。「厳密にはまだ決まっていないけれど」と前置きをした上で、ま
ず、TVやIPTVとInternet TVといった言葉の定義が説明されました。

同氏曰わく、TVは放送(broadcast)であり、Internet TVは、インターネット上
でエンドユーザーにvideoチャネルの配信をすること、IPTVは、IPプロトコル
を使ってローカル事業者がローカルネットワーク上でvideoを配信することと
いうことだそうです。

例えば、ケーブルテレビ事業者が提供するセットトップボックス(STB)まで含
めた技術検討がIPTVには必要ですが、Internet TVではSTBの仕様などは含まれ
ません。Eubanks氏の見解では、いずれこの二つの技術の流れは一つにまとめ
られていくだろうとのことです。続いて、ケーブルテレビ業界のIP化の動向や
YouTubeのトラフィックの伸びといった背景説明があり、こうした背景からも
IPTVやInternet TVが流行する兆しはわかるということです。

MINTS(The Minnesota Internet Traffic Studies, http://www.dtc.umn.edu/
mints/home.html)やシスコ社では比較的長期間にわたりトラフィックの傾向分
析を行い、その研究成果も注目に値するという紹介がありました。いくつかの
研究成果を重ね合わせてみた結果として、やがてvideoに関するトラフィック
が全体の50%に成長し、それを支えるのはP2Pによるものになるだろうという観
測になったそうです。

同氏はここで、Zipfの法則(*2)や2-8の法則とロングテイルの関係により、こ
の観測を裏付けました。技術的には、マルチキャストストリーミングがこうし
た流れを後押ししますが、「管理」(Walled garden approach)「自主性」
(Global utility approach)の間で管理を重んじると、発展しない場合も考え
られるという問題指摘もありました。とはいえ、AmericaFree.TVの視聴者は、
英語圏を中心に世界中に広く分布しており、2Mbps以上の帯域を使って高解像
度の画像を見ている人も3割程になってきているそうです。

マルチキャストユーザーも5%程いるそうですが、P2Pについては、こうしたス
トリーム放送にはまだ技術が成熟していないことや、既存の誰もが使えるトラ
ンスポートプロトコルを優先させていることから使っていないそうです。ユー
ザー動向から見えてくる課題はいろいろあるようですが、とりわけ、コンテン
ツについてはロングテイル型の嗜好性が顕著であっても、行動様式としては
webの訪問時間と違い長時間見るため、Webアクセスのモデルを参考にしたネッ
トワーク設計は立ちゆかなくなる可能性が高いことや、ビジネスモデルにも問
題があることが指摘されて、締めくくられました。

会場からのコメントの中には、中国の研究者から「自宅のSTBではIPTVが見え
るが、AmericaFree.TVは視聴できない」というものがあり、"Walled Garden"
の身近な現実について再認識する場面がありました。

(*2) Zipf(ジップ)の法則は、サイズがK番目に大きい要素が全体に占める割合
が1/Kに比例するというもので、氏のプレゼンテーション中では、次の方程
式を用いて表現していました。

Pは使用頻度、Kは定数、Rは順番、ZはZipf指数とした場合;
        z-1
        P=KR

2番目のプレゼンターPolytechnic UniversityのKeith Ross教授による、
"Peer to Peer Live Internet Video"では、YouTubeやjustin.tvを例に「これ
はIPTVだろうか?」という問いかけから始まりました。そうしたvideoチャネ
ルでダウンロードできるものは、エンドユーザーが過去に作ったもので、ス
ポーツ中継のように現在進行形で起きていることを多数の人間が高精細な映像
で共有することはできず、それを可能にしようというのがRoss教授が研究する
"P2P Live Video"だそうです。

P2P基盤は、BitTorrentの仕組みをベースに改良が加えられてきていますが、
あちこちで発展した結果、現在"P2P Live Streaming"と呼ばれるものには、多
くの互換性のないシステムができあがっているという報告がありました。技術
の標準化とそうしたコモン・プロトコルを利用することも重要ですが、よいシ
ステムを機能させるためのインセンティブも必要であるという主張の下、「ア
ップロードすればするほど、品質が上がる仕組み」の提案がありました。実際
にこれを実現するシステムとして、配送する際に、レイヤチャンクと呼ばれる
レイヤ構成を作り、パフォーマンス測定実験などを行っているそうです。

現実の運用状況を見ても、またその技術を広く共有する動きや標準化の努力を
見ても、TVやビデオコンテンツの扱い方をめぐって、新しい技術進展がありそ
うな期待感を持って、このセッションは終了しました。

最後のオープンマイクでは、今回のIETF71での各種IPv6に関係する実験を受け
て、今後はどうしていくべきか、という話が多く出ていました。前回までは、
こういう話の際に、「需要と供給」「マーケット規模」といった話が出てくる
となかなか進展が困難といった議論になっていましたが、今回は、このアプリ
ケーションはサポートできている、できていないといったことがわかり、そう
した現実的な問題を取り扱った議論が多かったように思います。


◆ おまけ

今回のSocial Eventは、冒頭でご紹介したロッキーが、あの有名なロッキース
テップで駆け上がる撮影地、フィラデルフィア美術館を貸し切って行われまし
た。

1人30ドルを払って、事前に購入申し込みをするのですが、直前まで「誰かチ
ケットを譲ってくれないか」というメールが参加者メーリングリストに出てい
るくらい人気がありました。館内は非常に広く、いろいろな年代の絵画や美術
品が広く集められており、かなり駆け足で回らないとセッション終了後からで
は見切れないほどでした。特別展示では、フリーダ・カーロというメキシコの
女流画家の作品や、写真など作品にまつわるものが展示されていました。軽食
と飲み物が提供されますが、最近のアメリカでの食事は結構味がよくなってい
て、丸の内のちょっとお洒落なカフェで食べるワンプレートランチのようでし
た。食事をしながらも、そこかしこで技術談義がされていたようです。

会場ホテルから美術館までの往復に使われたバスは、アメリカとしては古い町
並みのフィラデルフィアに合うような、可愛らしいデザインでした。バスの中
では、「みんなIETF仲間」のような雰囲気で、気軽に自己紹介しあったり、ジ
ョークを言いながらも、合間には、「自分はこんなことをしているんだよ」と
いう話があったりと、たった10分程度の行程でしたが楽しくもあり、どんなと
ころでも技術に関する話が出てしまうところが、IETFならではだなぁと思いま
した。

また、最終日の3月14日は、Pai Day(円周率3.14と日付の3.14をかけた記念
日)ということで、朝の軽食コーナーにはパイが提供されていた模様です。
「気がついて見に行ったらもうなくなってた!」という報告がメーリングリス
トに投稿されていました。日本ではあまりなじみがないですが、アメリカでは
大学を中心にパイでお祝いされるそうです。

次回のIETF72は、2008年7月27日から8月1日まで、アイルランドのダブリン
で、アルカテル・ルーセント社がメインホストで開催されます。なんと現時点
(IETF71終了時)で会場となるホテルの予約がいっぱいという話がされていまし
た。参加予定の方は、稟議や予約はお早めにされてください。


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