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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.800【臨時号】2010.12.9 ◆
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◆ News & Views vol.800 です
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2010年11月7日から12日の6日間にわたり、中国の北京で第79回IETFミーティ
ングが開催されました。これを受けて、ご好評をいただいている恒例のIETF
レポートを、本号より連載でお届けします。

まず連載の第1弾として、本号では「全体会議報告」をお送りします。

なお、次号以降では「IPv6関連WG報告」「DNS関連WG報告」「セキュリティ関
連WG報告」を順次発行する予定です。

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◆ 第79回IETF報告 [第1弾]  全体会議報告
                           JPNIC 技術部/インターネット推進部 木村泰司
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◆概要

第79回IETFミーティングは、2010年11月7日(日)から11月12日(金)にかけて、
中国の北京にあるShangri-La Hotel Beijingで行われました。Shangri-La
Hotel Beijingは、北京の中心部から少し外れていますが、付近に大型の商店
やカフェがあり、参加者にとって快適な会場であったようです。

   第79回IETFミーティングの開催概要:

       開催期間:2010年11月7日(日)~12日(金)
           会場:Shangri-La Hotel Beijing
       参加者数:1,177名
       参加国数:52ヶ国
         ホスト:清華大学(Tsinghua University)

IETFチェアの発表によると、11月10日時点で参加者数は1,177名で、参加国数
は52ヶ国でした。国別の内訳は、第1位が中国(33%)、第2位が米国(29%)、第
3位が日本(8%)、第4位がフランス(4%)でした。

初日の11月7日(日)に、チュートリアルとレセプションが開かれ、2日目から
最終日にかけて、IETFの全体会議である二つのプレナリ、各ワーキンググルー
プ(WG)のミーティング、BoFが開かれました。本号では、二つのプレナリの模
様を中心に報告します。


◆Operations and Administration Plenary

二つのプレナリのうち一つは、IETFの運営等に関する全体会議である
Operations and Administration Plenaryです。11月10日(水)16:30から行わ
れました。はじめに清華大学のホストプレゼンテーションがあり、次にISOC
のItojun Service Award受賞者の発表、IETFチェアの活動報告が行われまし
た。

今回のホストは中国の国立大学である清華大学です。中国の大学間ネットワー
クであるCERNET(China Education and Research Network)は、清華大学が中
心となり構築と運用が行われています。1988年当初は、X.25をバックボーン
に使った小規模なものでしたが、CERNETはいまや中国の主要な大学間を10Gの
リンクで結ぶまでに発展しています。後述するIADの活動報告で、Bob Hinden
氏が、1991年にビデオ会議システムのCUSeeMeで"Hello from Beijing"という
文字列を見てから、ちょうど20年経ったと述べています。ネットワークの相
互接続のみならずIETFのホストを行うまでに発展したことは意義深いと思わ
れます。

2回目となるItojun Service Awardは、FreeBSDにおけるIPv6の実装に貢献し
たBjoern A. Zeeb氏に贈られました。Itojun Service Awardは、萩野純一郎
氏にちなんで2009年に設立された賞で、IPv6の開発や運用などについて技術
的貢献を行った人に贈られます。受賞者のBjoern A. Zeeb氏は、FreeBSDにお
けるIPv6、IPsec、IPv6のFirewallやSeND(Secure Neighbor Discovery)など
の実装において貢献しました。

IETFチェアのRuss Housley氏からは、第78回IETFミーティング以降の全体の
活動状況が報告されました。現在WGは124あり、108のRFCが作成されました。
IETFチェアの報告内容は以下のWebページで公開されています。

   □Plenary report (IASA)
     http://iaoc.ietf.org/plenary_reports.html

オープンマイクロホンでは、IETFの資料を載せるWebページに資料があまり
アップロードされていない状況を改善してほしいという要望が挙げられたり、
IETFチェアのRuss Housley氏が検討しているBoF枠の割り当ての考え方につい
て、参加人数を考慮してほしいといった要望が挙げられたりしていました。


◆IAB Technical Plenary

技術的な議論を行う全体会議のIAB Technical Plenaryは、11月8日(月)に行
われました。IRTF(Internet Research Task Force)の活動報告とIABの活動報
告が行われた後に"IPv6 Operations Transitional Issues"と題してパネル
ディスカッションが行われました。

IRTFチェアのAaron Falk氏によると、IRTFでは"Machine Learning &
Communication Systems"と"Internet of Things"という二つの新しいリサー
チトピックを扱おうとしているそうです。特に前者は、
irtf-discuss@irtf.org メーリングリスト(ML)で議論が行われることになっ
ています。なお、Aaron Falk氏は2011年3月に引退し、次のIETFで次期IRTF
チェアが決まることになっています。

IABでは、これまでにプレナリで議論されてきた話題をドキュメント化する作
業を進める一方で、ワークショップを開催しています。

   □IESG/IAB workshop "Architectural Oversight Forwarding Plane OAM"
     2010年10月12日~14日開催
     http://trac.tools.ietf.org/area/ops/trac/wiki/oamJDS

   □How can Technology help to Improve Privacy on the Internet
     2010年12月8日~9日開催
     http://www.iab.org/about/workshops/privacy/

最後に、第2部としてRFC Series Editorモデルについて議論が行われました。
2年前の組織構造の見直しで、RFC5620: RFC Editor Model(Version 1)が作成
されましたが、このモデルに合うRFC Series Editorを雇うことに失敗、再度
モデルの見直しを行うことになっています。そのためのVersion 2のたたき台
についての議論です。しかし、会場からはVersion 2の案がこれまでの議論を
反映しておらず、意味がないという指摘が挙がりました。結局、コメントを
再度集めてディスカッションをし直すことになりました。


◆IETFミーティングに合わせて行われたイベント

   - IEPGミーティング

      IEPG(Internet Engineering and Planning Group)は、IETF参加者に加
      えてRIRやISPにおける技術者などが集まり、ルーティングやDNSなど、
      インターネットの運用や研究に関連した話題が議論される会議です。
      参加は無料で、毎回IETFの直前の日曜日(今回は初日の2月7日)に行わ
      れます。今回は、IPv4とIPv6のトランスレーターの性能比較や、DNSと
      DNSSECの性能比較に関する発表が行われました。

         □IEPG
         http://www.iepg.org/

   - ISOCパネル

      第76回IETFミーティング以降、ランチの時間に行われているISOC主催
      のパネルディスカッション"ISOC Panel"は、3日目の11月9日に行われ
      ました。今回のテーマは"Mobility"で、ワイヤレスのモバイル機器に
      広がってきたインターネットについてディスカッションが行われまし
      た。モデレーターであるLeslie Daigle氏の資料や会場の録音データ
      は、以下のページで入手できます。

         □Internet Society Mobility Panel @ IETF 79
         http://www.isoc.org/isoc/conferences/mobility/

   - CNNICツアー

      CNNICは中国のNIR(National Internet Registry)で、IPアドレスやAS
      番号の他にドメイン名のレジストリでもあります。IETF期間中の11月
      7日と9日にCNNICの見学ツアーが行われました。CNNICではDNSSECの実
      験の他に、DNSトラフィックデータに基づいてDNSルートサーバ等に関
      する研究が行われており、技術的にこだわりのあるIETF参加者からも
      注目されて、好評を得ていました。

         □CNNIC
         http://www.cnnic.net.cn/en/index/index.htm

第80回IETFミーティングは、2011年3月27日~4月1日、チェコのプラハで行わ
れる予定です。

                ◇                ◇                ◇

IETFミーティング参加者が希望すると入れるMLは、今回も活用されていたよ
うです。ATM(現金自動預け払い機)の場所について情報共有したり、帰りのタ
クシーに同乗するメンバーやIETF後の観光のツアーメンバーを募ったり、さ
らには観光の感想が投稿されたりしていました。中には、現地特有の安価な
スマートフォンを探している人がいて、眺めているだけでも楽しいMLでした。


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 JPNIC News & Views vol.800 【臨時号】

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