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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.954【臨時号】2012.4.5 ◆
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◆ News & Views vol.954 です
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本号では、2012年3月12日から16日にかけて、コスタリカのサンホセで開催さ
れたICANN会議のレポートをお届けします。
新gTLDの申請受け付けが開始された後の会議でしたが、引き続き新gTLDに関
連する話題が議論の中心となっていました。
なお、今回のICANN会議についても、5月8日に都内で報告会を開催する予定で
す。会場やプログラムなど詳細が決まりましたら、JPNIC Webサイトや各種
メーリングリストでお知らせいたします。
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◆ ICANNコスタリカ会議報告
JPNIC インターネット推進部 高山由香利
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2012年3月12日(月)から16日(金)まで、コスタリカの首都サンホセにて開催さ
れたICANN会議に出席しました。コスタリカは中米に位置する自然豊かな国
で、自然愛好家に人気のようです。開催地となったサンホセは、比較的標高
が高いところにあるため、会議期間中の気候は夏の高原のように過ごしやす
く、例えるならば避暑地のようでした。私にとっては、寒い日本を離れて、
つかの間の避寒となりました。
インターネット関係者のみならず、多くの人々が関心を寄せる「新gTLD」の
申請期間が2012年1月12日に始まり、今回の会議はその申請期間の真っ只中で
行われたということもあってか、会議前にアジェンダを確認する限りでは、
特に目を引くようなトピックはなかったと言えるように思います。実際に現
地で会議に参加しても、新しいトピックが出てきたというよりは、新gTLDに
関連する話題が継続して議論されていたという感じでした。プログラムとし
ても、新gTLDプログラムの進捗状況等をICANNスタッフが説明する「New gTLD
Program Update(*1)」のセッションのみならず、さまざまな切り口で新gTLD
について議論するセッションが開かれました。よって、「コスタリカ会議」
として個人的に印象に残っているのは、やはり「新gTLD関連の議論」です。
3月12日(月)に行われた開会式では、ICANN理事会チェアのSteve Crocker氏
が、新gTLD導入の取り組みについて「これまでで最も大変な仕事であり、成
功に向けて、なおも多くの努力が注ぎ込まれている」といった内容のことを
語っており、新gTLD関連の話題がそう簡単に収束しないことも何となく納得
してしまいます。
(*1) New gTLD Program Update
http://costarica43.icann.org/node/29529
以下に、コスタリカにおける、新gTLDに関連する議論の様子をお伝えします。
・Batchingについて
新gTLDプログラムでは、申請数が500を超えた場合にはすべての申請を一度に
処理せず、一定数ごとのグループに分けて(batching)申請手続きを進めるこ
ととしています。ただ、新gTLDのRFP(募集要項)となる新gTLD申請者ガイド
ブックでは、batchingには「secondary time-stamp processを用いる」といっ
た内容のことが書いてあるだけで、その具体的な内容についてはコスタリカ
会議までに示されませんでした。そのため、コミュニティからも政府諮問委
員会(GAC)からも、batchingについての質問が多く出ました。申請予定者から
すれば、組み入れられるグループによって自組織が行った申請の取り扱われ
方が変わってしまっては堪らないので、客観的な基準に基づく公平な方法が
構築されることを求む、といったコメントが多く聞かれたように記憶してい
ます。ICANNからは、そういった要望に応えられるような方法を策定する、と
いった内容の回答がされていました。
・文字列保護
2011年6月のICANNシンガポール会議でガイドブックの主要部分が承認された
際には、国際オリンピック委員会(IOC)および国際赤十字・赤新月社運動(Red
Cross/Red Crescent, RCRC)に関係する文字列を、トップレベルにおいて保護
することも承認されました(*2)。そこで、その実装方法については、分野別
ドメイン名支持組織(GNSO)評議会が設立したチームが、GACメンバーと協力し
て検討を行っていました。
チームが作成したIOC/RCRCの文字列保護に関する提案は、2012年3月2日(金)
に意見募集に付されました(*3)。新gTLD申請期限が2012年4月12日(木)に迫っ
ている関係で、意見募集期限は3月23日(金)までと短めの設定となりました
が、それでもコスタリカ会議は意見募集期間中と重なりました。そのため、
「意見募集中になってしまうが、コスタリカ会議でのGNSO評議会会議では、
本提案を理事会に勧告する採決を行う見込みである」との断り書きもついて、
この意見募集は始められました。
そして、GNSO評議会の会議では、予定通りに、IOC/RCRCの文字列保護に関す
る提案を理事会に勧告することが審議されました。提案を作成してきたメン
バーを含む提案賛成派は、何とか現在進行中の申請ラウンドに提案実装を間
に合わせたいという思いでコスタリカ会議に臨んだわけですが、意見募集期
間中であったため、寄せられる意見を待たないのはICANNのボトムアップの精
神に反する、という理由から提案に賛成できないという意見も呈されました。
双方の立場の意見がすいぶんと出て、結局はコスタリカでのGNSO評議会では
採決に至りませんでした。ただ、コスタリカ会議から間もない3月26日(月)
に、本件についてのみ議論するための臨時の電話会議が開催され、GNSO評議
会としては多少の修正が加わった提案を採択し、理事会に勧告することを決
議しました(*4)。
(*2) Approved Board Resolutions | Singapore
http://www.icann.org/en/minutes/resolutions-20jun11-en.htm
ICANNトピックス:ICANN理事会(2011年6月20日開催)決議全文
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2011/20110706-02.html
(*3) Proposal to Protect International Red Cross and International
Olympic Committee Names at the Top Level in New gTLDs
http://www.icann.org/en/news/announcements/announcement-2-02mar12-en.htm
(*4) GNSO Council Resolutions 20120326-1
http://gnso.icann.org/resolutions/
・理事会決議
年3回、公開で行われるICANN会議は、月曜日から木曜日まで各セッションで
行われる議論が、最終日金曜日の理事会(会議)決議で山場を迎える、といっ
た構成であるため、理事会決議がどのように出されるかは参加者の気になる
ところです。ところが、コスタリカ会議の3月16日(金)に行われた理事会で
は、consent agendaと呼ばれる、理事会の承認確認を残すのみの議題だけで、
あっさりと終わってしまいました。これはイレギュラーなことなので驚きま
したが、実は3月14日(水)に、新gTLDに関連して理事の利害相反に関する議題
とサービス提供者との契約に関する議題が決議されていました(*5)。しかも、
3月14日の会議開催については、事前通知を免除する決議が後追いで3月15日
(木)に行われており(*6)、事の詳細は不明ながらも、ICANNや理事会として時
間的余裕がない中で対応しなければならなかった様子が垣間見られます。
(*5) Approved Board Resolutions | Special Meeting of the ICANN Board
Board Member Conflicts of Interest -- New gTLD Program
http://www.icann.org/en/groups/board/documents/resolutions-14mar12-en.htm
Approved New gTLD Resolutions | Special Meeting of the ICANN
Board Approval of New gTLD Service Providers
http://www.icann.org/en/groups/board/documents/resolutions-2-14mar12-en.htm
(*6) Aapproved Board Resolutions | Special Meeting of the ICANN Board
Waiver of Meeting Notices
http://www.icann.org/en/groups/board/documents/resolutions-15mar12-en.htm
新gTLD関連の議論以外で印象に残ったのは、木曜日に行われたICANN Public
Forumにおいて、運用が開始されて25年以上になる27TLDに対して、ICANNから
証書が贈られたことです。この中には、1986年8月に村井純個人に委任された
.JPも含まれ、その後JNIC、JPNICでの登録管理を経て、現在の.JPのレジスト
リである、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)も表彰されました。四半
世紀を超える日本におけるインターネット資源管理の歴史については、JPNIC
でも関係者に協力を仰ぎつつ編纂作業を進めているところですので、ご期待
いただきたく思います。
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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