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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1052【臨時号】2013.1.16 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1052 です
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『ネトボラ宮城』は、宮城県を中心に、被災地での「ネトボラ=ネットボラ
ンティア」を行う団体です。本号では、Webでの情報収集、周知活動を通して
メンバーが知り得た、「福島県の今」をお伝えします。

ネトボラ宮城活動レポートのバックナンバーについては、以下のURLからご参
照ください。

□ ネトボラ宮城活動レポートバックナンバー
   http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/net-volunteer.html

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◆ ネトボラ宮城活動レポート [第12回]
   ~Webでの情報収集から見る現在の福島県の様子~
                                                 ネトボラ宮城 根津智子
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ネトボラ宮城では、岩手、宮城、福島3県のボランティアセンターや支援団体
からの情報をWebで収集、整理し、それをWikiのページに県ごとにまとめた上
で、Twitter等で更新内容を周知するという活動を行っています。私は昨年
2012年3月からこの活動をお手伝いし始め、約10ヶ月が経ちます。基本的に
月・水・金の週に3回、業務終了後に福島県内のボランティアセンターから発
信される情報を更新しています(岩手県と宮城県は別の方が更新しています)。

  ○岩手県
    http://netvol-myg.w3m.jp/index.php?%A5%DC%A5%E9%A5%F3%A5%C6%A5%A3%A5%A2%CA%E7%BD%B8%BE%F5%B6%B7%A1%A1%B4%E4%BC%EA%B8%A9

  ○宮城県
    http://netvol-myg.w3m.jp/index.php?%A5%DC%A5%E9%A5%F3%A5%C6%A5%A3%A5%A2%CA%E7%BD%B8%BE%F5%B6%B7%A1%A1%B5%DC%BE%EB%B8%A9

  ○福島県
    http://netvol-myg.w3m.jp/index.php?%A5%DC%A5%E9%A5%F3%A5%C6%A5%A3%A5%A2%CA%E7%BD%B8%BE%F5%B6%B7%A1%A1%CA%A1%C5%E7%B8%A9

ここでは、こうしたWebでの情報収集から見る、福島の状況変化などを簡単に
レポートします。


■福島県で大きく被害を受けた地域とは

「福島県」と一言に言ってはしまいますが、福島は北海道、岩手県に次いで
面積が大きい県です。東西は約160kmにもわたり長く、その東西を3分割する
ように、奥羽山脈と阿武隈山脈という二つの山脈が南北に走っています。こ
れらの山脈を境界として、沿岸地域で阿武隈山脈より東側を「浜通り」、奥
羽山脈と阿武隈山脈の間が「中通り」、奥羽山脈より西側が「会津」と、大
きく縦に三つの地域に分けて考えられることが多いです。今回の震災および
原子力発電所の事故で、一番被害を受けたのは、なんと言っても「浜通り」
地方です。

「浜通り」に区分される行政区は、相馬市、南相馬市、相馬郡新地町、飯舘
村、双葉郡広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛
尾村、いわき市の13市町村です。皆様もいくつかの市町村については、ニュー
ス等で今もよく耳にされるのではないでしょうか。

当初ボランティアセンターは、「浜通り」と「中通り」地方に多く設置され
ました。中通りのセンターではボランティアを募集し、浜通りのセンターに
人を送り込んだり、また、避難してきた方に対するケアを行ったりして、浜
通りを支援してきました。1年半以上経過した現在では、この中通りのセン
ターのほとんどは新規のボランティア受付を中止しています。従前通りの活
動を続けているのは、浜通りのセンターがほとんどです。

しかし今もなお、この浜通りのセンターが、全部、浜通りにあるとは限りま
せん。福島第一原発は、この浜通りのほぼ真ん中、大熊町と双葉町にまたがっ
て建設されており、その近辺は避難指示区域となっています(特に福島第一原
発20km圏内は人の立ち入りが厳しく制限されている警戒地域に指定されたの
は、ご承知の通りです)。この区域内である、浪江町の復興ボランティアセン
ターは中通りの二本松市に、富岡町のセンターは郡山市に、そして大熊町の
センターは会津若松市にあります。また、双葉町の行政拠点は埼玉県に移っ
ており、ボランティアセンターはありません。

今では、この避難指示区域の見直しと再編を11の市町村のうち6の市町村が終
えたそうですが、その結果は、住民らの帰還にはとても厳しいもののようで
す。先月見直しを終えた大熊町は、ほとんどの町民が住んでいた区域を、"少
なくとも"5年間は戻れない「帰還困難区域(年間被ばく量50ミリシーベルト
超)として立ち入り禁止としました。同時に数年後の帰還をめざす「居住制限
区域」、早期帰還をめざす「避難指示解除準備区域」も定められましたが、
その区域の住民だけが先に帰還しても生活することはできないからと、町全
体で5年間は帰還しない方針だと報道で知りました。


■福島県内でのボランティア数の推移

県が設置している生活復興ボランティアセンターが、独自に把握して集計し
ている福島県内におけるボランティア活動者数推移(延べ人数)は、以下のよ
うになっています。震災当初半年は、1ヶ月あたり万単位であったボランティ
アも、この1年は1,000人から2,000人の間で落ち着いているようです。

            活動者数 (うち県内      県外)
-----------------------------------------
平成23年3月 20,357      19,868      489
        4月 29,036      20,847    8,189
        5月 34,385      13,556   20,829 ★県外の活動者数が増える
        6月 22,524       8,808   13,716
        7月 16,752       6,302   10,450
        8月  9,150       3,437    5,713
        9月  3,383       1,214    2,169 ☆半年後から徐々に活動者数減少
       10月  3,996       1,728    2,268
       11月  2,289         718    1,571
       12月  1,920         657    1,263
平成24年1月  1,178         459      719
        2月  1,264         486      778
        3月  1,915         547    1,368
        4月  1,273         545      728
        5月  1,670         542    1,128
        6月  1,676         583    1,093
        7月  1,457         457    1,000
        8月  2,079         447    1,632
        9月  1,691         416    1,275
       10月  1,005         283      722
       11月  1,273         288      985
       12月    711         227      484
----------------------------------------
累計       160,984      82,415   78,569    

    ※2013年1月8日時点での集計
      http://www.pref-f-svc.org/archives/6426


■ボランティア内容の推移とWebの更新情報から見る福島県の状況

ボランティアセンターは、地域によって時期は異なるもの、震災発生半年こ
ろまではほとんどのセンターが「“災害”ボランティアセンター」と名乗っ
ていました。しかし震災から1年経ち、私がお手伝いし始めた頃には、支援内
容の変化にあわせて、福島県内でも多くのセンターが「“生活復興”ボラン
ティアセンター」と名称を変えています。内容的には、物資の仕分け、仮設
住宅等での生活支援、引っ越し、イベントのサポートなどのボランティア募
集が目立ちました。

また一時、福島県情報では他県とは違い、「除染(付着した放射性物質を除去
する)ボランティア募集」という文字もWebでは見かけはしましたが、ある程
度の計画性をもって募集されたものではなく、ネトボラ宮城では取り上げた
ことがありません。しかしこれも、安全性の観点からか最近はほとんど見な
くなりました。もし、除染やそのボランティアにご興味がおありでしたら、
次の資料が参考になりますので、ぜひご覧ください。

  ○除染作業への参加を考えているボランティアの方に知ってもらいたいこと
    (発行 福島に寄り添う円卓会議)
    http://www.jpn-civil.net/news/press_release/docfiles/apeal.pdf

地図を用いて説明できないのが残念なのですが、被害を受けた浜通り地方の
真ん中に福島第一原発があり、その周辺はいまだに立ち入ることができない
ところが多いことは先に述べました。このように立ち入りができずに行政拠
点も他の地区へ移ってしまっている町のボランティアセンターの活動情報は、
さまざまな事情からWebではほとんど発信されておらず、電話で問い合わせる
形式となっているため、私も本当の事情はほとんど把握できていません。そ
もそも立ち入り等が難しい上、地理的にも離れてしまっては、積極的な活動
は困難だと思います。Webでも情報が収集できる主な活動は、その地域の北に
位置する南相馬市や、南のいわき市を中心に行われ、警戒が解除になった地
区の整備や、引っ越し、草刈りなどの作業が行われているようです。しかし
最近は、毎日活動するというスタイルより、活動は平日だけとしたり、逆に
週末を中心としたりして、リソースを集約している傾向にあります。

今年の3月で震災から2年経ちます。Webだけで単純に「情報量」の観点から見
ていると、やはり、それなりに収斂の方向へと一歩ずつ向かっているように
は見えます。しかし、その見方だけではきっと不十分なのです。立ち入れな
い、活動できない、そんなところが多く残されています。それがいつ、どう
いう形で解除になるのかはわかりません。多くの方の犠牲の上に私達の生活
が成り立っていることを折に触れて忘れない、そんなことが必要なことでは
ないかと私は思います。


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
       ネトボラ宮城の詳細については、http://netvol-myg.w3m.jp/
                                              もご覧ください。
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 JPNIC News & Views vol.1052 【特別号】

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