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JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1161【定期号】2014.1.15 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1161 です
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今日は全国的に寒い地方が多く、関東でも雪が降るところがあるようです。
帰宅の際には足元などにお気を付けになるとともに、風邪など召されません
よう、暖かくしてお過ごしください。

さて、JPNIC News & Viewも本号で1,161回目の発行、今年の8月で発行から13
年目を迎えます。これからも読者のみなさまのお役に立てるよう、タイムリー
で充実した情報発信を心がけてまいりますので、引き続き本年もよろしくお
願いいたします。

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◆ 目次
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【 1 】特集 「2014年のインターネットキーワード」
【 2 】News & Views Column
       「Internet Week 2013 の会場ネットワーク構築チームに参加して」
        日本インターネットエクスチェンジ株式会社  馬渡将隆氏
【 3 】インターネット用語1分解説
       「ドットレスドメイン名(Dotless Domain Names)とは」
【 4 】統計資料
         1. JPドメイン名
         2. IPアドレス
         3. 会員数
         4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー


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【 1 】特集 「2014年のインターネットキーワード」
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インターネットは既に十分、社会インフラとして重要な地位を占めつつあり
ますが、新しいデバイスやサービスも止まることなく次々と登場し、より
人々の生活を豊かにし、可能性を広げています。

2013年には、ドメイン名の世界で新gTLDの委任がいよいよ開始され、ドメイ
ン名空間の拡大=ビジネスチャンスの拡大に向けても一歩大きな前進があり
ました。今後、利便性も向上する一方で、混乱もあるかもしれません。また、
IPアドレスの世界では、アクセス周りのIPv6の導入が着実に進み、これから
の時代に向けた足回りが固まってきた印象があります。

さらに、インターネットガバナンスを巡る動きは大きく広がりを見せ、これ
までの枠組みを超え、全世界的でますます多様かつ複雑な議論が巻き起こり、
それらの動きは国内にも影響を与えつつあります。

2014年は一体どのような年になりそうでしょうか?今年のJPNIC News & 
Views 新年号でも、2014年のインターネットを見通す上で、どのような出来
事に注目すべきなのか「2014年のキーワード」を10名のJPNIC理事/監事に
挙げてもらいました。インターネットガバナンスやデバイスの進化などに、
目が離せないようです。

                  ◇              ◇              ◇

┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:後藤 滋樹 (JPNIC理事長/早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部
                     情報理工学科 教授)

  ◆2014年のInternet Keyword:「ステークの意味を再確認する」

  [理由]
    ステーク(stake)の原義は賭博あるいは賭金、保有株あるいは出資額とい
    うあたりだろう。これを持つ人(ホルダ)は利害関係者である。一方で、
    インターネットの世界ではmultiple stakeholderという麗句が、これま
    で曲解されていたのではないか。multipleと言った途端に、無責任で何
    ら貢献していない人が登場するから事態が混乱する。インターネットの
    運用も資源管理も、手を動かす人が必要であり、決して口だけでは動か
    ない。責任をとれる人が、それぞれの役割を果たすことによって貢献で
    きるような仕組みが必要である。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:江崎 浩 (JPNIC副理事長/東京大学大学院 情報理工学系研究科
                   教授)

  ◆2014年のInternet Keyword:「グローバル」

  [理由]
    インターネットが社会・経済・産業活動のクリティカルインフラストラ
    クチャとなったため、これまで以上に国との関係が複雑化してきている。

    個人や企業の活動はグローバルであり、これを尊重し、その拡大と発展
    を支援するのがインターネットの役割であることを再認識するためのグ
    ローバルな活動が推進・展開されなければならないと思います。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:野村 純一 (JPNIC副理事長/株式会社ミライト 海外事業推進
                     室長)

  ◆2014年のInternet Keyword:「安全・安心・信頼のインターネット」

  [理由]
    インターネットが社会の必須な基盤となっていることから、ユーザーが
    安心・信頼して利用できることは最重要な事項の一つです。言い換える
    と「空気や水のように当たり前の環境として安全は不可欠だ」というこ
    とです。もちろん悪意を持った攻撃者などの存在や全くの偶然が引き起
    こす事故などから「絶対に安全」とはいきませんが、安全性について社
    会的に許容される程度はますます厳しいレベルになっていきます。

    こうした要請に応えるには、インターネットに関わる全ての者が責任を
    持って技術革新の推進と運用品質の向上を担うというチームワークが大
    切と言えるでしょう。そして技術と運用を正しく適切に使うためには、
    合理的なガバナンスの確立と適正なルールの設定と徹底が必要なのです。

    まさにインターネットコミュニティの成熟度が問われます。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:石田 慶樹 (JPNIC理事/日本インターネットエクスチェンジ株式
                     会社 代表取締役社長)

  ◆2014年のInternet Keyword:「インターネット・ガバナンスの10年」

  [理由]
    国連のサミットとしてインターネット・ガバナンスのあり方について議
    論を行った世界情報社会サミット(World Summit on the Information 
    Society; WSIS)チュニス会合が開催されたのは2005年11月であり、これ
    を契機としてインターネット・ガバナンス・フォーラムの開催されるこ
    ととなりました。来年2015年はWSISチュニス会合から10年目にあたり、
    10年の振り返りのためのWSIS+10が予定されています。昨年はスノーデン
    事件によりインターネット・ガバナンスについて大きな関心を呼び、イ
    ンターネット関連10団体によるモンテビデオ声明も発表されました。来
    年のWSIS+10に向けて、今年はこれまで10年のレビューと今後のあり方に
    向けてさまざまな活動が行われることと予想しています。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:岡田 雅也 (JPNIC理事/NTTコミュニケーションズ株式会社
                     第五営業本部 第二営業部門 部門長)

  ◆2014年のInternet Keyword:「ウェアラブルな環境社会」

  [理由]

    今年は午年。十二支の中でも真中であり、大きな変化点の年にあたると
    言われています。昨年はITデバイスも大きく変わり、2010年の3年前の
    CMを見ると携帯電話でのゲームが主流でしたが、現在はスマートフォン
    利用が当たり前になってきています。スマートフォンやタブレット端末
    というデバイスが中心にビジネスも大きく変化してきています。日本で
    は2000年からPDAが発売されてポケットPCとして市場を一時活性化しまし
    た。しかし、これほど現在普及してきている理由として、通信機能が付
    きネットの先のデバイスになった事と、自宅のPC連携に限定されるので
    はなく、クラウドサービスとの連携ができるようになったことが大きい
    と思います。

    昨年は東京オリンピック、パラリンピック決定の話題で、日本全国が湧
    きあがりました。新たな夢と希望を感じたことでしょう。1998年の長野
    オリンピックでNTTは腕時計型PHSを開発しました。2020年には私達は何
    を必要としているのでしょう。少子高齢化を抱える日本として、何が必
    要となるのでしょうか。

    デバイスの先にはコンテンツが重要です。クラウドサービスも海外から
    の波が大きいですが、漫画、アニメ、ボーカロイドの世界では日本は強
    みがあります。楽しさ、豊かさについては日本の底力はまだまだあると
    思います。

    あらゆるものが繋がる時代。M2M拡張の上で、日本ならではの転換期とし
    て、FTTH、携帯電話等で革新してきたように、新たな形でのウェアラブ
    ルなクラウド時代への取り組みができることを期待したいと思います。
    デバイスそのものにアドレスが付く時代も本格的にくるのかもしれませ
    ん。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:藤崎 智宏 (JPNIC理事/日本電信電話株式会社/ICANN ASO/AC
                     /ISOC-JP Chair)

  ◆2014年のInternet Keyword:「インターネットガバナンスの行方」

  [理由]
    昨年、多くの理事の方が関連するキーワードを挙げられていました。そ
    の後一年たち、2014年現在、状況は激変しています。昨年冒頭は、一昨
    年のWCIT-12(ITU世界国際電気通信会議)におけるITR(国際電気通信規則)
    の改正に関連し、"インターネット対ITU(国連)"という色が濃かったので
    すが、昨年中に発生した某大事件により、"インターネットはどこに行く
    のだろう"と考えてしまうくらいに状況が混沌とし、揺れています。この
    中で、"マルチステークホルダ"を基盤とした従来の基盤を再認識し、イ
    ンターネットの本質が今後も変わらないよう、「インターネットガバナ
    ンス」議論の行方を追い、関与していくことが重要だと考え、今年のキー
    ワードとして選びました。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:宇井 隆晴 (JPNIC理事/株式会社日本レジストリサービス 広報宣
                     伝室 室長)

  ◆2014年のInternet Keyword:「継続と進化」

  [理由]
    インターネットは今なお壮大な実験場であり続けています。そしてその
    実験的チャレンジは、技術だけでなく、制度やガバナンスなど、社会的
    な領域にまで広がっています。しかし、新しい仕組みやサービスが生ま
    れ、そして廃れていく一方で、特に基盤領域に近いところでは継続性へ
    の要求が大きなものとなっています。

    JPNICの活動領域もまさに基盤の領域。これからも多くのチャレンジを支
    えるため、基盤としての継続性を重視しつつ、さらなる発展のために自
    身も進化していくことが求められています。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:三膳 孝通 (JPNIC理事/株式会社インターネットイニシアティブ
                     常務取締役)

  ◆2014年のInternet Keyword:「Gadget」

  [理由]
    眼鏡型、腕時計型等、さまざまな情報端末が発表された。スマホでなん
    でもできる、からもう一歩進んだ、それぞれに適したインターフェース
    に変わっていく時代が来ていると思う。

    面倒なく、手軽に使える、わかりやすいGadget (ちょっと気のきいた小
    物)がいろいろと登場してくることを期待して。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:香川 進吾 (JPNIC監事/富士通株式会社 執行役員 (兼)インテグ
                     レーションサービス部門 ネットワークサービス事業
                     本部長 (兼)映像ネットワークサービス事業部長)

  ◆2014年のInternet Keyword:「リアルとバーチャルの融合加速」

  [理由]
    IOT、M2M、ビッグデータ、クラウドなどが進展する中でますますリアル
    とバーチャルの融合が必要不可欠になってきている。生活で便利な例と
    しては家に居ながらに必要な情報がキャッチできると共に必要な時に必
    要なもの(例えば食材や生活必需品)が手に入ることである。しかし実際
    には必要なものはネットで検索するだけでは判断できない質感があり実
    物を五感で確認したいケースが多々ある。この様にネット(バーチャル)
    と実物(リアル)を組み合わせてお客様の満足を高める事が大きな差別化
    の要因になってきている。コンビニなどではオムニチャネル戦略が進め
    られているのもその一環である。リアルとバーチャルの融合はますます
    加速し我々の生活が便利に快適になる。JPNICはその一端を担っており、
    ますます責務は重要になる。
└─────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────┐
  ◆氏名:岸川 徳幸 (JPNIC監事/NECビッグローブ株式会社執行役員 
                     基盤システム本部長)

  ◆2014年のInternet Keyword:「集中コントロールのインパクト」

  [理由]
    インターネットのルーツは分散システムです。個々が分散して独自に組
    み上げていくことで全体的にできていく仕組みを実現しました。昨今、
    インターネットが基盤となりその上での利用場面が広がっていくにつれ
    て、エンド-エンドのサービスを確実にしたり、または、全体としての
    効率を高めることが重要になってきています。そのために、ネットワー
    クの世界も含めSDNをはじめ集中コントロールの世界へと入りつつありま
    す。そして、それをAPIでソフトウェアで制御する世界へと向かってきて
    います。ソフトウェアによるコントロールは、コントロール時間を非常
    に短くしていき、人間の把握できる時間を超えていきます。このコント
    ロールがこれからの世界を大きくかえていくことを期待しています。
└─────────────────────────────────┘

                  ◇              ◇              ◇

いかがでしたでしょうか?インターネットと深く関わっている読者のみなさま
にとって、これらのキーワードが何かしらの示唆になれば幸いです。


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 ┃     ◆◇◆◇◆  本特集のご感想をお聞かせください  ◆◇◆◇◆     ┃
 ┃良かった                                                          ┃
 ┃→ http://feedback.nic.ad.jp/1161/f24c6e958f5b181fb3648719f3f81dc1┃
 ┃                                                                  ┃
 ┃悪かった                                                          ┃
 ┃→ http://feedback.nic.ad.jp/1161/0c5735ccf2079c6de419cdb5072b3550┃
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【 2 】News & Views Column
       「Internet Week 2013 の会場ネットワーク構築チームに参加して」
                     日本インターネットエクスチェンジ株式会社 馬渡将隆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

話の始まりは、2013年夏のとあるイベントの懇親会の場。「今年のInternet
Week 2013の会場ネットワークは、どのようなネットワーク構成にしようか考
えているところなんですよ」と言ったJPNIC某Oさんからの一言からでした。

※少々風変わりな始まりですが、会場ネットワークの検討からInternet
  Week 2013が閉幕するまでの模様をレポート型式にまとめる事で、一つのコ
  ラムとさせていただきました。


○2013年7月ごろ……

JPNICからInternet Week 2013の会場ネットワークについて、ご相談をいただ
いた当時の私は、これまでの会場ネットワークはどう構築されてきているの
かほとんど知らないといった状態でしたが、例年、Internet Week のネット
ワークチームは、学生(大学生・専門学校生)も多く参加されているという事
は、知っていましたので、これから社会に出て行き、ネットワーク関連の業
務に従事していく学生の方々と共に有意義な時間が作れそうだという期待も
あって、会場ネットワークの作業に参加させていただく事を快諾させていた
だきました。

○2013年8~9月……

本格的にどのような会場ネットワークを提供するかについてミーティングが
始まっていきます。何回かの話を重ねた後、Internet Week 2013では、これ
までも提供されてきたデュアルスタックのアクセスポイントに加えて、
IPv6/IPv4共存技術の「464XLAT」と「MAP-E」のアクセスポイントを提供する
事と決定し、必要となる機材の洗い出し、今後のスケジュール確認などを行っ
ていました。

○2013年10~11月……

この時期以降は、参加募集によって集まったメンバーも加わった一つのチー
ムとして作業をしていくようになっていきます。主な作業内容は、ネットワー
クの設計作業、ホットステージ環境での動作確認などです。学生の方々のス
キルに若干の心配はありましたが、余計な心配だったようです。自主的に参
加されている事もあり、自分から作業に取り組んでいく意欲にあふれている
事に感心した瞬間が何度もありました。

○Internet Week 2013会期中……

Internet Week 2013が開催され、会場ネットワークの本格運用が始まります。
会場では同時に最大4セッションのプログラムが別々のセミナールームで進行
されている事もあり、無線LANアクセスポイントの移動作業などが必要な場面
もありましたが、会期中に発生した作業の大半は学生メンバーが対応し、会
場ネットワークの安定運用に努める事ができました。すべての作業が終わっ
た後の打ち上げも良い思い出になっています。


ところで、以前から折に触れて言われている話ですが、特に低レイヤのネッ
トワーク技術に関して興味を持つ学生が減少し、それに合わせて、ネットワー
クエンジニアの高年齢化が進行しているという現実があります。いくつかの
理由があると思いますが、今回の経験によって、学生などの若い人に対して
ネットワークの技術に魅力を見つけられる場を作る事ができているか?興味
を湧かせる情報を発信する事ができているか?を考える事は、この課題に対
して非常に大切な事なのだろうと思うようになりました。

今回のような活動の一つ一つがネットワーク業界をさらに活性化させる一助
となる事を願います。


■筆者略歴

馬渡 将隆(まわたり まさたか)

日本インターネットエクスチェンジ株式会社在籍。インターネットエクスチェ
ンジとして、ISPのIPv6サービス対応をサポートする事を目的に、IPv6サービ
ス展開、IPv4アドレス枯渇対策のソリューションに取り組み、APNIC、IETF
などで活動している。また、IXの運用業務、技術調査の業務にも従事してい
る。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 3 】インターネット用語1分解説
         「ドットレスドメイン名(Dotless Domain Names)とは」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ドットレス(ドットなしの)ドメイン名とは、従来のドメイン名の利用のよう
に、階層ごとに「.」で区切らずに、トップレベルドメイン(TLD)のみを利用
することを前提に、ドットをつけずにTLDだけで構成したドメイン名を指しま
す。

例えば、「.brand」というTLDをセカンドレベルやサードレベルを用いず、そ
のTLDだけで利用する場合、「http://brand/」や「mail@brand」となります
が、階層がないため、「.」で区切る必要がなく、ドットレスのドメイン名と
なります。

2013年8月にはICANNにおいて、このようなドットレスドメイン名の利用禁止
が採択されていますが、現時点でこうした利用へのニーズが浮上した背景に
は、2013年10月から委任が開始された新gTLDの導入があります。

今回の新gTLD導入にあたっては、「トップレベル」のドメイン名を申請でき
ることから、一部の新gTLDの申請者は、セカンドレベル以降の登録を行わな
いドメイン名の利用を想定しました。

しかし、このような利用については、ICANNの「セキュリティと安定性に関す
る諮問委員会 (Security and Stability Advisory Committee; SSAC)」によ
る報告書であるSAC053や、Internet Architecture Board (IAB)による声明に
おいて、以下の通り、技術的な影響に対する懸念が確認されました。

(1) ドットレスドメイン名は、Webブラウザの仕様やDNSスタブリゾルバの設
    定上、ユーザーが本来参照したドメイン名として認識されない場合が多
    い。また、電子メールソフトでは電子メールアドレスとして識別されな
    い。したがって、

    - ユーザーが参照したいWebページを参照できない、また当初指定した
      ページが参照できないことにより、補完されたドメインを利用した、
      他のWebサイトに到達する可能性がある。

    - 電子メールの送受信ができない。

(2) ドットレスドメインを利用したインターネット上のWebサイト、その他
    サーバ等をユーザーが指定しても、組織内のネットワークに閉じて利用
    している名前として認識される可能性がある。

    - これにより、本来インターネット上に流れるべきではないデータが送
      信されてしまう可能性がある。

    - または反対に、ドットレスドメイン名を利用したサイトへの接続が困
      難になる恐れがある。

上記の状況を鑑み、ICANNの新gTLDプログラム委員会(NGPC)は、2013年8月の
決議にて、ドットレスドメイン名の使用を禁止するに至りました。

  http://www.icann.org/en/news/announcements/announcement-30aug13-en.htm

  参考:ドットなしドメイン名(Dotless Domain Names)について
        https://www.nic.ad.jp/ja/in-policy/policy-report-201309.pdf


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 4 】統計資料
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1. JPドメイン名

o 登録ドメイン数(2013年8月~2014年1月)
-------------------------------------------------------------------------------------------
日付|  AD  AC    CO    GO   OR    NE   GR   ED   LG   GEO   GA     GJ     PA   PJ   TOTAL
-------------------------------------------------------------------------------------------
 8/1| 263 3535 359634 621 29736 15543 7158 4781 1840 2504 778817 125678  9815 3123 1343048
 9/1| 262 3536 360245 620 29804 15467 7145 4796 1840 2502 780714 125743  9988 3304 1345966
10/1| 261 3532 360702 625 29889 15454 7125 4807 1840 2494 782811 125821 10347 3351 1349059
11/1|261  3537 361218 622 29991 15424 7106 4814 1840 2490 785559 126188 10696 3397 1353143
12/1|261  3540 361764 622 30051 15386 7106 4810 1840 2488 787278 126241 9452  3130 1353969
 1/1|261  3536 362364 621 30116 15345 7072 4832 1840 2480 789672 126182 8833  2948 1356102
-------------------------------------------------------------------------------------------

 GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
 GJ:汎用ドメイン名 日本語
 PA:都道府県型ドメイン名 ASCII(英数字)
 PJ:都道府県型ドメイン名 日本語


2. IPアドレス

o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2013年7月~2013年12月)
------------------------------------------
  月 |   割振   |   返却   | 現在の総量
------------------------------------------
   7 |     3072 |        0 |   93028542
   8 |        0 |        0 |   93028542
   9 |     4096 |     2048 |   93030590
  10 |        0 |    14336 |   93016254
  11 |        0 |    11264 |   93004990
  12 |     1024 |     1024 |   93004990
------------------------------------------


□統計情報に関する詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/stat/


3. 会員数  ※2014年1月10日 現在

 ---------------------
  会員分類  | 会員数 |
 ---------------------
  S会員     |      3 |
  A会員     |      1 |
  B会員     |      2 |
  C会員     |      2 |
  D会員     |    102 |
  非営利会員|     10 |
  個人推薦  |     33 |
  賛助会員  |     41 |
 ---------------------
  合計      |    194 |
 ---------------------

□会員についての詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/member/list/


4. 指定事業者数  ※2014年1月15日 現在

   IPアドレス管理指定事業者数           406


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  2014.1.13(月)~21(火)        SANOG 23 (Thimpu, Bhutan)
  2014.1.17(金)                IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (香川、高松センタービル)
  2014.1.20(月)~24(金)        37th APAN Meeting (Bandung, Indonesia)
  2014.1.23(木)~24(金)        JANOG33
                               (大分、別府国際コンベンションセンター)
  2014.1.24(金)                IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (広島、広島国際会議場)
  2014.1.28(火)                IPv6早わかりセミナー[後援](愛知、
                               TKP名古屋栄カンファレンスセンター)
 --------------------------------------------------------------------
  2014.2.4(火)                 IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (大阪、大阪アカデミア)
  2014.2.7(金)                 IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (沖縄、ホテルオーシャン)
  2014.2.10(月)~12(水)        NANOG 60 (Atlanta, U.S.A.)
  2014.2.12(水)                第100回通常理事会(東京、JPNIC会議室)
  2014.2.14(金)                IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (福岡、九州ビル)
  2014.2.17(火)                IPv6早わかりセミナー[後援](宮城、
                               TKPガーデンシティ仙台)
  2014.2.18(火)~28(金)        APNIC 37 (Bangkok, Thailand)
                               APRICOT 2014 (Bangkok, Thailand)
  2014.2.20(木)~21(金)        APTLD Members & Annual General Meeting 
                               (Bangkok, Thailand)
  2014.2.23(日)                AP* Retreat (Bangkok, Thailand)
  2014.2.25(火)                IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (長野、JA長野県ビル)
  2014.2.27(木)~28(金)        情報セキュリティシンポジウム道後2014
                               [後援](愛媛、松山市立子規記念博物館)
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  2014.3.2(日)~7(金)          89th IETF (London, England)
  2014.3.4(火)                 IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (石川、TKP金沢ビジネスセンター)
  2014.3.7(金)                 IPv6早わかりセミナー[後援](北海道、
                               TKPガーデンシティアパホテル札幌)
  2014.3.12(水)~13(木)        51st CENTR General Assembly / 
                               2014 Annual General Meeting 
                               (Stockholm, Sweden)
  2014.3.14(金)                第52回臨時総会(東京、アーバンネット神
                               田カンファレンス)
                               第101回臨時理事会(東京、JPNIC会議室)
                               IPv6早わかりセミナー[後援]
                               (東京、AP東京八重洲通り)
  2014.3.18(火)~21(金)        APCERT Annual General Meeting & 
                               Conference 2014 (Taipei, Taiwan)
  2014.3.23(日)~27(木)        ICANN 49 (Singapore, Singapore)


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
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