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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1166【臨時号】2014.2.6 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1166 です
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2013年11月下旬にアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されたICANN会議を
受けて、第38回ICANN報告会を2014年1月14日に開催いたしましたので、本号
ではそのレポートをお届けいたします。

今回の報告会では、恒例となっているgTLD関連の話題の他に、ICANNのKuek 
Yu-Chuang氏にご登壇いただき、会場の参加者とのコミュニケーションの場を
設けるなど、新たな試みがなされました。

なお、ICANNブエノスアイレス会議自体の報告については、vol.1159で発行し
ておりますので、そちらも併せてご覧ください。

□ICANNブエノスアイレス会議報告 (vol.1159)
  https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2014/vol1159.html

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◆ 第38回ICANN報告会レポート
                                     JPNIC インターネット推進部 山崎信
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2014年1月14日(火)、東京・六本木にあるシスコシステムズ合同会社 東京本
社会議室にて、JPNICと一般財団法人インターネット協会(IAjapan)の共催で、
第38回ICANN報告会を開催しました。

これは2013年11月17日(日)~21日(木)までの5日間にわたり、アルゼンチンの
ブエノスアイレスにおいて開催された、第48回ICANN (The Internet 
Corporation for Assigned Names and Numbers)会議の内容をご報告するもの
です。今回の報告会には、24名の方にご参加いただきました。

また、新しくシンガポールに開設されたICANNのアジア拠点から、来日中の
Kuek Yu-Chuang氏にご登壇いただき、ICANNスタッフと日本のユーザーが直
接意見を交換する、貴重な機会となりました。


■ プログラム(講師敬称略)

1. ICANNブエノスアイレス会議概要報告
   JPNIC 奥谷泉

2. ICANN国コードドメイン名支持組織(ccNSO)関連報告
   株式会社日本レジストリサービス 堀田博文

3. ICANN政府諮問委員会(GAC)報告
   総務省総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課 山口修治

4. ICANN GNSOレジストリ部会(RySG)及び新TLD申請者グループ(NTAG)の最新
   動向
   株式会社日本レジストリサービス 遠藤淳

5. ブランドTLDを含む新gTLDの状況
   株式会社ブライツコンサルティング 村上嘉隆

6. TLD名前衝突(Name Collision)に関する動向
   株式会社日本レジストリサービス 佐藤新太

7. What ICANN's Expansion in the Asia Pacific Region Means 
   for Japanese Stakeholders (ICANNのアジア太平洋地域への展開が、日本
   の関係者にどう関わってくるのか)
   Kuek Yu-Chuang, 
   The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers

なお、ブエノスアイレス会議そのものの概要については、vol.1159(*1)にて
ご覧いただけます。

(*1) https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2014/vol1159.html

本稿では、このICANN報告会でレポートされた各トピックを、「会議の全体概
要」「新gTLD関連」「ccNSOの動向」「ICANNによる発表」の大きく四つのカテ
ゴリーに分けて、主なものを取り上げてご紹介します。


■ 会議の全体概要

JPNICの奥谷による会議全体の概要報告では、会議の模様、新gTLDの状況、
ICANN戦略計画、シンガポールに開設されたICANNのアジア拠点、gTLDでは
WHOISはどうあるべきかについての見直し、新gTLDに関するセキュリティ関連
の取り組み、および政府諮問委員会(GAC)からのGAC勧告(GAC Advice)などに
ついて、それぞれ概要を報告しました。

前回および前々回の報告会では、個別のプログラムとして取り上げたWHOISに
関する動向については、今回は全体概要の中でご報告しました。主に1ヶ所に
データを集約する仕組みであるAggregated Registration Data Service 
(ARDS)とは異なる方式として新たに提案された、Federated Registration 
Data Service (FRDS)についての説明が中心です。このFRDSは、それぞれの
データは各組織が分散して持つものの、それらを連携して検索できる仕組み
です。


■ 新gTLD関連

新gTLDに関する話題は、奥谷、山口氏、遠藤氏、村上氏からそれぞれ発表が
ありました。

総務省の山口氏からは、ブエノスアイレス会合会期中に公開されたGAC勧告
(助言)の詳細について、以下の内容をご報告いただきました。

- 特定の文字列(地名に該当するもの、原産地名の保護への対応が必要なもの
  など)への対応
- セーフガード助言
  * カテゴリー1:消費者保護、各業界の参入規制などへの配慮が必要な文字
                 列
  * カテゴリー2:排他的な登録
- 政府間機関(IGO)、赤十字/赤新月の名称保護
- 地名およびコミュニティベースgTLDに関する文字列保護プログラムの扱い
  の明確化

株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の遠藤氏からは、GNSOレジストリ部
会(RySG)および新TLD申請者グループ(NTAG)についてと、ICANN外でドメイン
名事業者または新gTLD申請者が設立した団体である、Domain Name 
Association (DNA)とBrand Registry Group (BRG)について、主にご報告いた
だきました。

株式会社ブライツコンサルティングの村上氏からは、新gTLDに関するレジス
トリ契約およびレジストラ契約の締結状況、ブランドTLD向けのレジストリ契
約への追加項目をはじめとする、ブランドTLDの状況について主に報告いただ
きました。

JPRSの佐藤氏からは、新gTLD関連トピックスとして、名前空間の衝突(Name 
Collision)についてご報告いただき、佐藤氏がメンバーとなっている、セキュ
リティと安定性に関する諮問委員会(SSAC)をはじめとする組織が取り組んで
いる、Name Collision関連活動についてご紹介いただきました。なお、Name 
Collisionにつきましては、JPNICでも専門家チームを設立して日本国内での
対応について検討を開始しています(*2)。

(*2) 名前衝突(Name Collision)問題へのJPNICの取り組みについて
     https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2014/20140121-01.html


■ 各支持組織/諮問委員会関連動向

ICANNの方針策定において理事会を支援し、必要に応じて勧告を行う支持組織
(SO)と、理事会に助言を行う諮問委員会(AC)に関連した話題としては、ccTLD
レジストリにより構成されるccNSOの動向が報告されました。

JPRSの堀田氏からは、ブエノスアイレス会議でのccNSO関連の進捗についてご
報告いただきました。まず開催された会合の一覧、IDN ccTLDに関する恒久的
ルールについてICANN理事会への提案が完了し、意見募集中であることが報告
されました。続いて、異体字(Variant)を用いたIDN ccTLDについて導入検討
を行う、IDN Variant TLDプログラムの進捗として、以下二つのパネルの活動
状況について紹介されました。

- 言語・文字の追加および異体字ルールの作成を検討する生成パネル
  (Generation Panel)
- 生成パネルが作成したルールを統合する統合パネル(Integration Panel)

他に、ICANNに対するccNSOの財政面について、ccTLDレジストリ間でセキュリ
ティに関する関係者間の連携についての事例紹介などを、ご報告いただきま
した。


■ ICANNによる発表

ICANNのKuek Yu-Chuang氏より、「What ICANN's Expansion in the Asia
Pacific Region Means for Japanese Stakeholders (ICANNのアジア太平洋地
域への展開が、日本の関係者にどう関わってくるのか)」と題して発表があり
ました。

Kuek氏によれば、アジア太平洋地域からの参加を増やしたいということでし
たが、それに加えて意見が積極的に提出されることで、この地域の意向が反
映されることにつながるものと思われます。そのためには、アジア太平洋地
域の多様な言語への対応、および各地域での会議開催など、会議の開催形態
を見直すことなども、前向きに考えたいとのことです。


■ パネルディスカッション

質疑応答も兼ねたパネルディスカッションでは、まず参加者よりICANNに対し
て、現在のインターネットガバナンスの状況に関する懸念点、および日本に
対する期待値について質問がありました。これに対しKuek氏からの回答は、
ICANNオフィスの世界3拠点化がなされたものの、十分に各国にリーチできて
いないのではないかという点と、日本からもっと声を上げてほしいというこ
との2点が挙げられました。

その後、パネルディスカッションのテーマとして、ファシリテーター役の
JPNIC前村より「ICANNはどうやって日本のコミュニティにエンゲージ(参加)
していくべきか」をはじめとする質問を投げかけ、参加者に挙手およびコメ
ントをお願いしました。

参加者からの、「ICANNサイトに掲載されている情報が多すぎて探しにくい」
というコメントに対しては、「どの支持組織または諮問委員会を対象とする
かを決めれば軽減できるのでは」とのコメントがパネリストの1人よりありま
した。さらにKuek氏からは、「ICANNで新しいWebサイト
(https://new.icann.org/)の公開ベータテスト中であるため、意見を寄せて
ほしい」との補足がありました。

          ◇                     ◇                     ◇

これまでに開催したICANN報告会の発表資料と動画は、JPNIC Webサイトにて
公開しています。

https://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/

なお、今回の第38回ICANN報告会の内容についても、近日公開予定ですので、
ぜひそちらもご覧ください。

次回第49回ICANN会議は、2014年3月23日(日)~27日(木)にシンガポールにて
開催される予定です。


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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 JPNIC News & Views vol.1166 【臨時号】

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