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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.1179【臨時号】2014.3.25 ◆
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◆ 第52回JPNIC臨時総会および講演会の報告
JPNIC 総務部 手島聖太
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2014年3月14日(金)、第52回JPNIC総会(臨時総会)を東京都千代田区のアーバ
ンネット神田カンファレンスにて開催いたしました。今回の総会では、2014
年度の事業計画案および収支予算案の2議案につき、会員の皆様にお諮りしま
した。本稿では、各議案について簡単にご報告します。
◆ 理事長挨拶、その他
総会開会に先立って後藤滋樹理事長から出席会員へ挨拶が行われました。そ
の中で、2014年6月開催予定の次回第53回JPNIC総会にて実施される役員改選
に向け、現在、会員推薦による役員候補者の受付期間中であることなどが伝
えられました。その後、理事長挨拶に続き、議長選任、議事録署名人指名を
行いました。
◆ 第1号議案:2014年度事業計画案承認の件
2014年度の事業計画について、まず事務局長の林宏信より以下の全体的な説
明を行いました。
・一般社団法人に移行後も会員の関心事項・意見・要望に向き合い、さま
ざまな業務を通じて会員の満足度向上に努める。
・2014年度もIPアドレス事業、インターネット基盤整備事業の2事業体制を
継続する。予算の執行については、事業計画に基づくすべての活動を予
算の範囲内で実施するように、費用の抑制と効率的な業務運営に努める。
また、続いてIP事業部次長の伊勢禎和およびインターネット推進部部長の前
村昌紀から、各事業部の事業計画について説明を行いました。ここでは、次
年度の注力ポイントに関して記載します。
【IPアドレス事業】
・JPNICが管理するゾーンの逆引きネームサーバへのDNSSEC導入に向け、
具体的な開発計画の立案と開発に向けた準備を進める。
・IPアドレス管理指定事業者が実際に割り当てられているIPアドレスおよ
びAS番号に連携する形で証明書を発行できるようにし、本格的な検証を
開始する。
・今後の番号資源管理やIPv6普及促進の面で、アジア太平洋地域の各国別
インターネットレジストリ(NIR; National Internet Registry)との連
携、協調を進めていく。また、国際会合への国内参加者間の情報交換促
進と、日本からの情報発信力強化につなげられるようにする。
【インターネット基盤整備事業】
・インターネット全般の状況を可視化する場面を増やし、インターネット
のさらなる促進へ寄与する。
・セミナー、講演会、勉強会等を開催し、インターネット・コミュニティ
等のステークホルダーエンゲージメントも意識した教育・普及活動を展
開する。
・インターネットガバナンスの議論に関して、ICANNに限らず多方面から
の情報収集・分析を実施し、情報発信や意見提出等の適切な対応を行
う。
◆ 第2号議案:2014年度収支予算案承認の件
事務局長の林より、第1号議案の事業計画を実行するための予算案について説
明を行いました。2014年度は当面、以下の予算規模で事業が展開されること
となります。
経常収益予算 515,390,000円(前年度比 +14,889,800円)
経常費用予算 545,920,000円(前年度比 +11,110,000円)
当期経常増減額 -30,530,000円(前年度比 +3,779,800円)
正味財産期末残高 1,893,328,287円(前年度比 -30,770,000円)
上記2議案につき質疑応答が行われた後、その後各議案の賛否を会場にお諮り
した結果、原案の通り承認可決されました。
以上をもって、総会は閉会となりました。
◇ ◇ ◇
総会に引き続き、恒例となっている講演会を行いました。今回は、総務省 総
合通信基盤局 電気通信事業部 消費者行政課 課長補佐の森里紀之氏による
「サイバー攻撃への適正な対処の在り方について~研究会での議論を通じ
て~」および、JPNIC 新gTLD大量導入に伴うリスク検討・対策提言専門家
チーム 松浦孝康氏(株式会社日本レジストリサービス)による「名前衝突(Name
Collisions)の問題と、JPNICの取り組みについてのご紹介」の、以上二つの
ご講演をいただきました。以下に、それぞれの講演を簡単にまとめます。
◆「サイバー攻撃への適正な対処の在り方について~研究会での議論を通じ
て~」
インターネット等の情報通信技術において、情報セキュリティ上の脅威が多
様化、悪質化していますが、「法律における通信の秘密との関係性」が、情
報セキュリティの確保に障害となる場合があるため、それを現在開催してい
る「電気通信事業におけるサイバー攻撃への適正な対処の在り方に関する研
究会」で整理しているとのことでした。
その研究会においては、まず、サイバー攻撃に関する現状認識が共有され、
その認識を解決するため、
1. マルウェアの感染防止と駆除の取り組みを行うACTIVE (Advanced Cyber
Threats response InitiatiVE)の普及展開
2. マルウェア感染駆除の拡大について
3. DNS Amp攻撃の防止
4. SMTP認証の情報を悪用したスパムメールへの対処
を具体的に実行することが必要であると整理されたそうです。その上で、そ
うした施策の円滑な実施に向け、その前提として通信の秘密との関係性が整
理されたものが今回、「第一次とりまとめ案」として、その時点でパブリッ
クコメントに付されているとの紹介がありました。
サイバー攻撃の深刻度は日に日に増しており、対策は苦慮の連続です。こう
した取り組みにより、事業者の負担も、またユーザーの被害も減る方向にあ
ると好ましいと感じました。
◆「名前衝突(Name Collisions)の問題と、JPNICの取り組みについてのご紹
介」
名前衝突(Name Collisions)に関する基本的な概要およびその問題点について
共有された後、海外(ICANN)における取り組みの状況について説明されまし
た。
JPNICによる専門家チーム設立の経緯については、
・本問題は、企業や一般ユーザーなども含む広範囲に影響を与える可能性が
あること
・被害規模は不透明で、問題の存在自体もあまり知られていないこと
以上の2点が挙げられ、日本国内における本問題の検討および周知が必要であ
ると考えられたため、設立に至ったと紹介されました。その後、専門家チー
ムの概要が説明され、まずは検討内容を2014年3月末に報告書として取りまと
めることが報告されました。また、周知活動については、チームとしての活
動が終了する4月以降も、継続して実施するとの説明が行われました。
新gTLDの大量導入による問題が懸念されておりますが、こうした問題に取り
組んでいくことは、JPNICの重要な一つの使命であると考えています。そのた
め、報告書が完成した暁には、JPNICとして、その周知にもしっかり取り組ん
でいく所存です。
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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