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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1180【特別号】2014.3.28 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1180 です
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東日本大震災から、3年が経ちました。被災地でのインターネット環境の整備
や、ボランティア情報の集約と周知等の活動を行っている「ネトボラ宮城」
からのメッセージを、不定期の連載でお届けしてきたこの特別号も、今号を
もって最終回となります。

ネトボラ宮城の代表である佐藤大さんからの、3年を迎える被災地の現在の様
子、そしてメッセージをお届けします。このメッセージが、今一度被災地に
目を向けたり、災害時のコンピューターネットワーク構築に思いをはせたり、
そうした何かのきっかけとなれば幸いです。

なお、ネトボラ宮城活動レポートのバックナンバーは、以下のURLから参照い
ただけます。この機に、JPNICに、ネトボラ宮城に、何かご要望やご提案があ
れば、ぜひお聞かせください。

□ ネトボラ宮城活動レポートバックナンバー
   http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/net-volunteer.html

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◆ ネトボラ宮城活動レポート [第14回(最終回)]
   ~3年~
                                  ネトボラ宮城代表/東北大学病院 佐藤大
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東日本大震災の発生から、この3月で丸3年が経過しました。3月11日を控えた
1週間ほどのテレビは、震災番組のオンパレードでした。津波到来の映像もた
くさんあって少しぐったりしたのですが、それだけではなく、現在の生活や
復興の様子を報じている番組もいくつもありました。しかし自分で見てきた
町の雰囲気や匂いとは、頭の中でなかなか一致しません。何が違うのか上手
く表現できませんが、テレビ越しだと現実感が無く、『リアルなドラマ』で
あって『リアルではない』ように映ってしまうのかもしれません。

『3』という数字は、なぜだかちょうど良い感じがします。「お菓子を配るけ
ど、一つだけじゃなんだから三つずつにしよう。」とか。「あれからちょう
ど○年経つので、これを期に……」なんていう時も、2や4だとなぜか今一つ
落ち着きません。そう感じるのは私だけではないようで、「あれからちょう
ど3年」というこのタイミングで、活動を一区切りする支援団体がいくつもあ
ります。ネトボラ宮城からツイッターで配信してきた情報を見ていても、宮
城や岩手ではこの3月で活動を停止するボランティアセンターもいくつか見受
けられます。3年を目安に一区切りというところでしょうか。われわれネトボ
ラ宮城も、週3日の県別ボランティア情報のWeb更新と定期ツイートを、3年目
の3月11日で終えることにしました(ただし不定期ツイートは今後も続きま
す)。

   https://twitter.com/netvol_myg/

                ◇                ◇                ◇

先日、2014年3月8日の土曜日に、約3年にわたり活動してきたネトボラ宮城ツ
イッター隊の4人と私とが、仙台に集まりました。実はこのメンバー、全員が
リアルに顔を合わせるのは初めてのことでした。もっとも「リアルでは初め
まして」などと言いつつも、オンラインでは一緒に活動してきた仲間です。
夜からのミーティング(居酒屋で)では、ずっと前からの知り合いのように、
和気あいあいと話し込みました。このミーティングに先駆けて、各自、朝か
ら昼ごろにかけて三々五々宮城入りし、日中は、気仙沼に行く人あり、石巻
を見に行く人あり、という感じでした。私は午後から、ツイッター上での表
記で『(や)の人』『(ね)の人』と3人で、仙台より南側の沿岸の様子を見てき
ました。

仙台港のすぐ南にある仙台市若林区の蒲生(がもう)は、砂州に囲まれた干潟
が有名なところです。津波で砂州が流されて一時は外海と一体になってしま
いましたが、そのあと1年ほどで砂州が再形成されたそうです。この干潟に
行ってみると、鳥の足跡やカニやゴカイの物と思われる巣穴があり、生き物
は少しずつ戻ってきているようでした。しかし、かつて『日本一低い山』だっ
た標高5mの日和山(ひよりやま)は津波で流されて影も形も無いし、干潟を囲
んでいた芦原もありません。周囲には津波で流された家々の土台が残ったま
までした。壊れた家屋も残っています。近辺の堤防も流され、新しい堤防の
建設が着々と進んでいました。

名取川を渡った名取市閖上(ゆりあげ)では、巨大な瓦礫の山がすっかり無く
なっていました。またわずかに残っていた建物がいくつか取り壊されて更地
になっていました。港のそばには、蒲生にある山と同じ名前の日和山という
築山(標高6.3m)があって祭壇などが設置されています。日和山のそばにはプ
レハブの復興商店街ができており、以前感じた『ダンプや重機が動くだけの
無人の荒野』という雰囲気からはずいぶん感じが変わっていました。

阿武隈川河口の南隣にある亘理(わたり)の『鳥の海』では、亘理港の脇の仮
設店舗で『ほっき飯』を食べました。ほっき飯はここに来るたびに食べてい
るのですが、相変わらず美味しい!ここでも瓦礫の山が無くなっていて、海
岸沿いでは津波で流された防波堤の建設が進んでいました。亘理港に泊まっ
ている漁船の数は増えているし、水揚げした魚を競る魚市場も再建されまし
た。しかし周囲の住宅地は、まだ更地のままです。

震災の発生から丸3年が経ちますが、どこも町づくりは始まっていませんでし
た。未だに瓦礫が残っている地域もあるようですし、瓦礫が片付いたといっ
ても更地になっただけでは、経済活動が再開できません。

宮城県が毎月発表している「復旧・復興の進捗情報(*)」の3月11日版による
と、県内在来線の総延長457.1kmのうち約2割にあたる85.4kmが今も運休中で、
津波で流された仙石線や石巻線、気仙沼線、常磐線、大船渡線では、バスに
よる代行輸送が続いています。仮設住宅で暮らす人もたくさんいます。県内
で36,520戸、86,718人もの方々が、今も応急仮設住宅に入居しています。災
害公営住宅15,000戸の建設も始まっていますが、完成したのはまだわずか330
戸(2%)です。またこの他に、県外へ非難されている方が8,124人おられるそう
です。高台への集団移転などのための土地の造成には、174地区(全体の90%)
で着手していますが、完了して住宅建築が可能になったのは5%だけです。

  (*) 宮城県「復旧・復興の進捗情報」
      http://www.pref.miyagi.jp/site/ej-earthquake/shintyoku.html

                ◇                ◇                ◇

3年という『ちょうど良い』時間が過ぎました。

被災した家屋が残っていたり、更地になっていたり、プレハブ店舗ができて
いたり、商業施設が復活していたりと、場所によって景色はさまざまに違い
ます。眺めるだけでは分かりませんが、そこで暮らす方々の状況は、さらに
さまざまでしょう。『被災者支援』と一括りに扱える時期はとうに過ぎて、
一人一人の暮らしを考えた支援が求められているのだと思います。私の中の
イメージも、震災直後には「支援はこうあるべき」という明確な物でしたが、
だんだんとぼやけ、裾野が広がり、おぼろげな物になってきました。人によ
り、土地により、時期により、何をするにもケースバイケースです。

そのような状況は、ネトボラ宮城が今までしてきたような手法では直接的に
打破できるものではありません。しかしネトボラ宮城としては、引き続き頑
張らずにのんびりと、しかし決して被災地のことを忘れさせないよう、これ
からも自分たちのペースで活動を続けます。特に『被災地のことを忘れさせ
ない』はすべてに共通する鍵であり、原動力です。今後もこの言葉を胸に、
誰かが何かを言い続けることで、被災地の一つ一つのケースが、快方に向か
うことを願います。

またもう一つ、『次』に対する備えも必要です。首都直下地震や南海東南海
連動型地震の津波高予想が話題になってはいますが、被害の中心は津波では
ないかもしれません。もしくは、次に来る大災害は地震ではないかもしれま
せん。そもそも備えるべき対象は大災害ではなく、例えば大島のような地滑
りかもしれないし、山梨のような豪雪かも知れません。そんなさまざまな
『次』に対して、われわれは何ができるのか、コンピューターネットワーク
は何に使えるのか、何を準備しておくべきなのか、皆さんと一緒に考えてい
きたいと思っています。

これを読んで何かが気になった方は、是非とも宮城に(岩手に、福島に、青森
に、茨城に、……)足を運んでください。是非とも災害のことを心配するイベ
ントを企画してください。是非とも隣の人に「何か気になるんだよね」と話
しかけてください。どこに行ったら良いか、何をしたら良いかが分からなけ
れば、「JPNICのメルマガで見たんだけどー」と、気軽にお声掛けください。
ズバッと解決はできないかもしれませんが、一緒に悩みます。もしくは打ち
合わせをしましょう。たぶん居酒屋で。

東日本大震災やこれから起こるであろう災害のことをテーマに、共に語り、
考え、悩み、提案し、試し、失敗し、もがき続けることが、東日本大震災を
経験したわれわれの世代の責務なのだと思います。何か、やりましょう。


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
       ネトボラ宮城の詳細については、http://netvol-myg.w3m.jp/
                                              もご覧ください。
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