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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1229【臨時号】2014.9.9 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1229 です
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2014年6月下旬にロンドンで開催された第50回ICANNロンドン会議を受けて、
第40回ICANN報告会を2014年8月19日(火)に開催いたしました。本号ではその
レポートをお届けします。Webサイトに掲載した資料も、併せてご確認くださ
い。

  □第40回ICANN報告会 資料
  https://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/20140819-ICANN/

今回の報告会では、前回に続いてICANNの担当者が来日し、ICANNの状況につ
いて発表いただくと共に、日本のユーザーとの意見交換を行いました。また、
「日本インターネットガバナンス会議(IGCJ)」の第2回会合も、この直後に実
施しました。

  □第2回日本インターネットガバナンス会議
  https://www.nic.ad.jp/ja/materials/igconf/20140819/

なお、ICANNロンドン会議自体の報告については、vol.1217でお届けしており
ますので、そちらも併せてご覧ください。

  □第50回ICANNロンドン会議報告
  https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2014/vol1217.html

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◆ 第40回ICANN報告会レポート
                                     JPNIC インターネット推進部 山崎信
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2014年8月19日(火)、東京・六本木にあるシスコシステムズ合同会社 東京本
社会議室にて、JPNICと一般財団法人インターネット協会(IAjapan)の共催で、
第40回ICANN報告会を開催しました。

これは、2014年6月22日(日)から26日(木)までの5日間にわたり、ロンドンに
おいて開催された、第50回ICANN (The Internet Corporation for Assigned 
Names and Numbers)会議の内容をご報告するものです。

また、シンガポールにあるICANNのアジア拠点から来日中の、Kelvin Wong氏
にご登壇いただき、ICANNスタッフと日本のユーザーが直接意見を交換する、
貴重な機会ともなりました。最近注目度を増しているインターネットガバナン
スに関する話題については、直後に同じ場所で開催した第2回日本インター
ネットガバナンス会議(IGCJ)においても報告・議論されたため、ICANN報告会
はいつもよりコンパクトなものとなりました。


■ プログラム(話者敬称略)

1. ICANNロンドン会議概要報告
     一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)
                                                               奥谷 泉
2. ICANN国コードドメイン名支持組織(ccNSO)関連報告
     株式会社日本レジストリサービス(JPRS)                    高松 百合
3. ICANNルートサーバー諮問委員会(RSSAC)関連報告
     株式会社日本レジストリサービス(JPRS)                    堀田 博文
4. ICANN政府諮問委員会(GAC)報告
     総務省総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課          山口 修治
5. 名前衝突関連報告
     一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)
                                                             小山 祐司
6. ATLAS II (第2回At-Largeサミット)関連報告
     インターネットソサエティ日本支部(ISOC-JP)               北村 泰一
7. アジア太平洋地域におけるICANNの公共責任
     The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers (ICANN)
                                                           Kelvin Wong

以下、プログラム順に簡単にご報告します。


■全体概要

JPNICの奥谷より、IANA監督権限の移管、ICANNの説明責任、新gTLD関連動向、
gTLD WHOISの見直しについて主に報告しました。内容については、vol.1217
で既にご紹介していますので、ここでは省略します。


■国コードドメイン名支持組織(ccNSO)関連報告

ccNSO関連報告では、JPRSの高松氏より、主にIANA機能の監督権限移管に関す
る調整グループ(Coordination Group)に参加するメンバーの検討状況(ICANN
会議後決定)についてご紹介をいただきました。


■ルートサーバー諮問委員会(RSSAC)関連報告

JPRSの堀田氏より、RSSACの近況についてご報告いただきました。前回RSSAC
に関して報告いただいたのは2013年8月の第37回ICANN報告会のため、約1年ぶ
りということです。RSSACとは何かということから説明いただき、自身の構造
改革完了後のメンバー、直近の活動として「ルートサーバーサービスの基準
の想定」と「ルートサーバーの挙動等に関する計測の手引き」という文書2点
についてドラフト発行後推敲中であることについてもお話しいただきました。


■政府諮問委員会(GAC)報告

GAC報告では、総務省の山口氏より主に以下の点についてご報告いただきまし
た。

  1. ハイレベル政府会合
  2. 新gTLD関連のGAC勧告の状況
  3. IANA機能監督権限の移管およびインターネットガバナンスの今後の展開

ハイレベル政府会合では、IANA機能の監督権限移管について、GACの業績およ
びICANNにおける政府の役割強化、NETmundial成果の見直しなどについて議論
があったことが報告されました。日本政府からも、

  ・インターネットガバナンスにおける情報の自由な流通の確保
  ・マルチステークホルダーアプローチの重要性を強調し、IANA機能移管に
    向けて政府も、その一員として役割を果たすべき
  ・しかし、行き過ぎたガバナンスとならないよう留意が必要なこと
  ・移管後のメカニズムにおける政府の役割とGAC機能のレビューを一体的に
    捉える必要があること

などを指摘したとのことです。

新gTLDについては、

  ・セーフガード助言に関するもの
  ・.wineおよび.vinについてロンドン会合でも合意できなかったこと
  ・政府間機関(IGO)の名称保護について、理事会新gTLDプログラム委員会
    (NGPC)はGACと意見の異なるGNSOの勧告を採用したため、GNSOとの調整を
    続けることで合意したこと
  ・赤十字・赤新月について、各国での関連名称について恒久的な保護の必
    要性を助言したこと

などが挙げられました。


■名前衝突関連報告

JPNICの小山より名前衝突関連報告として、「既存のgTLDに存在しないから問
題無い」として組織内ネットワークなどで利用されていたドメイン名が、新
しくgTLDとして追加されたドメイン名と衝突してしまう問題である名前衝突
発生時の対策についての枠組み(Name Collision Occurrence Management 
Framework)について話がありました。特にレジストリが実施する対策である、
Controlled Interruption(委任を一時的に中断する方策)について主に報告し
ました。これは委任の停止を90日間実施するとともに、当該TLDへの問い合わ
せに対して、ループバックアドレス「127.0.53.53」を応答するというもので
す。


■ATLAS II関連報告

ISOC-JPの北村氏からは、第2回At-Largeサミット(ATLAS II)について報告い
ただきました。以下五つの主要テーマごとにグループ分けされ討論を行い、
各グループには質問が与えられ回答を提出し、提出された回答をまとめて宣
言(Declaration)として理事会に提出したとのことです。

  1. マルチステークホルダー指向の未来
     (The future of multistakeholderism)
  2. ICANNのグローバル化(The globalization of ICANN)
  3. グローバルインターネット:ユーザーの視点から
     (Global Internet: The User Perspective)
  4. ICANNの透明性と説明責任(ICANN Transparency and Accountability)
  5. ICANNにおけるAt-largeコミュニティとの関与
     (At-Large Community Engagement in ICANN)


■アジア太平洋地域におけるICANNの公共責任

ICANNのKelvin Wong氏からは、ICANNアジア拠点の状況、公共性への責任に関
する部署(Development and Public Responsibility Department: DPRD)が
ICANN事務局に設立されることが発表され、重点活動項目として「教育」
「ローカライゼーション」「次世代の教育」「発展途上国の参加」が提案さ
れたとのことです。ローカライゼーションについては、韓国インターネット
振興院(KISA)と共同でツールキットを開発したことで、ICANNのWeb情報をロー
カライズしやすくなることが紹介されました。


■あとがき

今回は、インターネットガバナンスを議論する場であるIGCJ会合を本報告会
に引き続き開催したため、ICANNでも昨今話題の中心となっているインター
ネットガバナンス関連の報告は、ICANN報告会では控えめとなりました。た
だ、IGCJ会合とのシナジー効果が発揮されたようで、通常より多くの方にご
参加いただけたように思います。最後に、会場を提供していただいたシスコ
システムズ合同会社の皆様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。

                  ◇              ◇              ◇

Webサイトに、報告会の資料も掲載しています。なお、当日の動画は、後日に
同じURLで公開の予定です。

  □第40回ICANN報告会 資料
  https://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/20140819-ICANN/


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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