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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1433【臨時号】2016.9.6 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1433 です
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2016年6月下旬にフィンランド・ヘルシンキで開催された第56回ICANN会議を
受けて、2016年8月4日に第46回ICANN報告会を開催いたしました。本号では、
この報告会のレポートをお届けします。

今回の報告会では、新しく導入されたICANN会議の構成に関する報告や、パネ
ルディスカッションのテーマとして取り上げたWHOISを巡る議論など、新しい
話題もいくつか取り上げられました。

なお、本号の発行に合わせて、今回取り上げた第46回ICANN報告会の資料を、
本日JPNIC Webにて公開いたしました。vol.1417で既にお届けしたICANNヘル
シンキ会議自体の報告ともども、本号をお読みいただく際にはぜひ併せてご
覧ください。

□ 第56回ICANNヘルシンキ会議報告
   ~会議フォーマット変更後、初の小規模構成での開催~
   https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2016/vol1417.html

□ 第46回ICANN報告会 資料
   https://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/20160804-ICANN/

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◆ 第46回ICANN報告会レポート
                                     JPNIC インターネット推進部 山崎信
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2016年8月4日(木)に東京・神田のJPNIC会議室にて、JPNICと一般財団法人イ
ンターネット協会(IAjapan)の共催で第46回ICANN (The Internet Corporation
for Assigned Names and Numbers)報告会を開催しました。これは、2016年6
月27日(月)から30日(木)までの4日間にわたり、フィンランドの首都ヘルシン
キにおいて開催された第56回ICANN会議の内容に加え、その後のICANN関連動
向も含めご報告するものです。報告会の直後には、第14回日本インターネッ
トガバナンス会議(IGCJ)も開催され、ICANN報告会の参加者も引き続き参加す
ることができました。

■ プログラム

今回のICANN報告会のプログラムは、次の通りでした(話者敬称略)。

1. ICANNヘルシンキ会議概要報告
   ICANN                                        Kelvin Wong・大橋由美
2. 国コードドメイン名支持組織(ccNSO)関連報告
   株式会社日本レジストリサービス                           高松 百合
3. ICANN政府諮問委員会(GAC)報告
   総務省 前 総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課企画官 菅田 洋一
4. GNSOにおけるポリシー策定活動状況報告
   株式会社日本レジストリサービス                           村上 嘉隆
5. ICANNルートサーバー諮問委員会(RSSAC)報告
   株式会社日本レジストリサービス                           堀田 博文
6. WHOIS/次世代登録ディレクトリサービス(RDS)に関するディスカッション
   モデレーター:
     一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター 前村 昌紀
   パネリスト:
     総務省総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課         金子 裕介
     一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター   佐藤 晋
     GMOドメインレジストリ株式会社                          田村 宜丈
     株式会社日本レジストリサービス                         堀田 博文
     警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課                   松岡 竜一郎
     ICANN GNSO非商用ユーザー関係者部会(NCUC)            Rafik Dammak

以降、それぞれの報告の内容について、簡単にご紹介します。


■ ICANNヘルシンキ会議概要報告

これまでのICANN報告会では、会議全体の概要についてはJPNICからご紹介す
ることが大半でしたが、今回は趣向を変え、ICANNアジア太平洋ハブオフィス
(APAC Hub) Kelvin Wong氏、ICANNジャパン・リエゾンの大橋由美氏より、会
議の概要をご報告いただきました。

vol.1417(*1)でも報告した通り、今回よりICANN会議のフォーマットが変わ
り、開催規模などに応じたA、B、Cの3種類の分類が導入されました。今回の
第56回はB会議形式という、ポリシー検討とコミュニティ間交流を重視する、
最も開催期間の短いものとなりました。会議形式の詳細については、vol.1417
をご覧ください。

(*1) https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2016/vol1417.html

また、ヘルシンキは開催地としては初めて、新たに事務総長兼CEOに就任した
Goeran Marby(ヨーラン・マービー)氏にとっては初めてのICANN会議となりま
した。

会期は短縮されましたが、参加者数は1,436名、セッション数も計199と決し
て少なくはありませんでした。実際、その前の第55回マラケシュ会議ではセッ
ション数の合計は200程度でしたので、ほぼ変わっていません。

Kelvin氏の報告では、コミュニティ横断セッションに焦点が当てられていま
した。このセッションでは、

 - 次回の新gTLD募集に関する手順
 - 次世代登録ディレクトリサービス(RDS)
 - 全gTLDにおける、すべての権利保護メカニズムのレビュー

といった重要課題のほか、

 - 新gTLDオークション収益
 - 将来のコミュニティ横断作業部会(CCWG)に関する原則
 - 作業負荷の管理とスケジューリング
 - ICANNのアカウンタビリティ強化(第2次作業班)

といったテーマも取り上げられていたそうです。

他にもGNSO評議会、IANA監督権限移管の状況、アジア太平洋地域からの参加
者向けAPACスペース(次回新gTLD募集手順の検討状況等)などについて、ご報
告いただきました。

最後に報告会時点での、ICANNが実施中の意見募集についてもご報告いただき
ました。


■ 支持組織(SO)・諮問委員会(AC)に関する報告

○国コードドメイン名支持組織(ccNSO)

今回のハイライトは、以下の2点でした。

(1) 移管後におけるIANAの活動内容のうち、ドメイン名に関する機能部分を
    顧客としてgTLDおよびccTLDレジストリがIANAをレビューするための委員
    会である、顧客常設委員会(Customer Standing Committee, CSC)への
    ccNSOからの代表選出

(2) TLDの委任・権限取り消し・撤退のそれぞれに関する、プロセスの定義と
    明確化についてポリシー策定プロセスの開始

○政府諮問委員会(GAC)

総務省の菅田氏からは、GACの動向についてご報告いただきました。報告の主
な内容は、IANA監督権限移管提案実施方法に関する議論の状況でした。中で
も、説明責任強化議論の結果、従来よりもコミュニティから理事会に対する
牽制機能が強化されましたが、そのような権限を持った「強化されたコミュ
ニティ」について、次の2点が主な論点となりました。

(1) GACが議決権を行使することの是非
(2) 議決権を行使する場合の範囲および基準

これらの議論では、各国の立場は明らかになりましたが、結論は出ず継続検
討となりました。

他にGACでは、今後のgTLD追加プロセスについて議論を行った結果と、WHOIS
に関連するプライバシー/プロキシサービスに関して、会期中に助言を行っ
たとのことです。

○分野別ドメイン名支持組織(GNSO)

JPRSの村上氏からは、GNSOにおけるポリシー策定活動の状況に関して、現在
活動中のポリシー策定作業部会(PDP WG)のうち、以下の主なもの二つについ
てご報告いただきました。

(1) 全gTLDにおける、すべての権利保護メカニズムのレビューWG

    商標権等を侵害するドメイン名を減らすことを目的として新gTLD導入時
    に追加された、Uniform Rapid Suspension (URS)やTrademark 
    Clearinghouse (TMCH)などの新たな権利保護メカニズムについて、2018
    年1月を目標としてレビューを実施予定。UDRPも対象になっているが、終
    了時期は未定。

(2) 新gTLD次回募集に向けた手続策定WG

    WGでは、主に次の2点が意見として挙げられたとのことです。
    - スケジュール:次回募集に向けたポリシー検証に多くの時間を要して
      いること、(一部レジストリ部会メンバーより)早期の新gTLD次回募集
      を求めること
    - 名前衝突(Name Collision):次回募集に向けた分析などがなされてい
      ないこと

○ルートサーバー諮問委員会(RSSAC)

JPRSの堀田氏からはRSSACについて、以下の3点を報告いただきました。

- ルートサーバーの概要について
- RSSACが公開している文書
- RSSACワークショップの報告:ルートサーバーにおける課題の明確化につい
  て議論


■ WHOIS/次世代登録ディレクトリサービス(RDS)に関するディスカッション

今回の報告会における特別企画セッションで、ヘルシンキ会議における焦点
の一つとなった、WHOISおよびWHOISを置き換える次世代登録ディレクトリサー
ビス(RDS)について、6名の方々にご登壇いただきパネルディスカッションを
行いました。

最初に、モデレーターを務めたJPNICの前村より、現在の状況のまとめを行い
ました。主な内容は「これまでの検討の経緯」「ポリシー策定プロセス(PDP)
上のステータス」「現在行われている検討の対象」「PDPで議論する点」「現
在Next-Generation gTLD Registration Directory Service (RDS) PDP WGで
議論中の内容例としてのユースケース例」などとなります。

次に、各パネリストより自己紹介と、各自の立場から最も関心を寄せている
ことなどの、考えを述べていただきました。

次いで、モデレーターよりパネリストの方々に、以下の質問を投げかけた上
で議論いただきました。

a. PDPで議論すべきポイントのうち特に重要と考える要素は何か?
   ユーザー・目的、アクセス制御、データ正確性、データ要素、プライバ
   シー、新旧システム共存、コンプライアンス(ポリシー準拠強化策)、シス
   テムモデル、コスト、利益、リスク

b. データの正確性およびプライバシー・プロキシサービス(*2)について
   フィッシングなどの攻撃元を確認するためにWHOISを利用すると、ドメイ
   ン名によっては実在しない連絡先などの情報が登録されていることがあり
   ます。本来、ドメイン名を登録する際には、常に登録情報は最新のものに
   することが、レジストラなどの約款により義務付けられていますが、中に
   はそうなっていないドメイン名も見受けられます。

   (*2) プライバシー・プロキシサービス
        WHOISに登録した登録者の情報を非表示にしたり、登録者の情報を
        サービスプロバイダの情報などで置き換えて表示したりするサービ
        ス

c. シンクロナイズドRDSアーキテクチャーについて
   利用目的に応じたアクセスおよびデータの提供を行うため、現在のWHOIS
   では分散して管理されているシステムの、一元化を行うことを意味しま
   す。

パネルディスカッションでは、登録者のプライバシー保護と、WHOISを使って
フィッシングサイトなどに連絡を取る際に重要な、データの正確性について
の議論が主となりました。「WHOISに登録された情報を基に迷惑メールが送ら
れている現状と、その対策として捨てメールアドレスを登録した結果、本当
に連絡が必要な際に連絡がつきにくい現状があるのではないか、それもあり、
プライバシー・プロキシサービスが出てきたのではないか」という観測が示
されました。また、「登録者としての個人と組織では、対応を変えるか、も
しくは違うWHOISが必要なのか」という意見もありました。さらに、「そもそ
も何のためにWHOISが存在するのか」という質問がパネリストからあり、それ
に対しては「サイバー空間上の識別子と、現実社会の連絡先などを結びつけ
るものだ」というコメントがありました。

パネリストより、「これだけのものを実現する際のコストのしわ寄せは、レ
ジストラや登録者にいくのでは」というコメントがありましたが、「ドメイ
ン名関連の犯罪が増えてきたため、このような議論が行われているのだと思
う」「お金がかかるのは分かるが、今のうちにやっておいた方がよいと思う」
という意見もありました。

参加者より、「全世界的に実現可能なのか」「理想を語っていて、本当の目
的を詰め切れていないのではないか」との質問がありました。これに対して
は、「要件定義対象に対してフィードバック/コメントをしていくことが重
要なのではないか」「検討の上でトレードオフとなる点を見つけなければな
らないのでは」というコメントがありました。

また、「本件はある意味、マルチステークホルダーで要件を検討するとこう
なる、ということを示したということかもしれず、結果的にとてつもない要
件の山になり、いざ全部実装しようとすると費用が掛かりすぎるので、利用
者に転嫁ということなりはしないか」という、当然の懸念も示されていまし
た。

          ◇                     ◇                     ◇

今回の第46回ICANN報告会の発表資料は、JPNIC Webサイトにて公開していま
す。近日中に動画も追加する予定ですので、ぜひ併せてご覧ください。

https://www.nic.ad.jp/ja/materials/icann-report/20160804-ICANN/


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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