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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1524【臨時号】2017.8.22 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.1524 です
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2017年7月中旬に、チェコのプラハにて第99回IETFミーティングが開催されま
した。このミーティングのレポートを、本号より連載にてお届けしていきま
す。

連載の第1弾となる本号では、全体会議の模様をご紹介します。次号以降で
は、会期中に開催されたハッカソンの様子や、セキュリティエリアでの議論
の動向などを順次ご紹介する予定です。

また、この第99回IETFのオンサイトでの報告会を、来月9月1日(金)に東京・
渋谷にて開催する予定です。本連載をご覧になり興味を持たれた方は、こち
らにもぜひご参加ください。

    IETF報告会(97thプラハ)開催のご案内
    https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2017/20170815-01.html

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◆ 第99回IETF報告 [第1弾]  全体会議報告
                           JPNIC 技術部/インターネット推進部 木村泰司
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第99回IETFミーティングは、チェコ共和国の首都プラハにある、ヒルトン・
プラハで開催されました。プラハでIETFミーティングが行われるのは4回目で
あるためか、一緒に食事に行った古参の参加者が、食事の後、技術的なディ
スカッションに夢中になっても周りに迷惑がかからないようなビール屋さん
に、慣れた様子で連れて行ってくださいました。


■ 参加人数の近況

IETFミーティングの参加人数は、ここ2年ほどでは1,000名から1,350名の間く
らいで推移しています。Meetechoといったツールを使うリモートの参加者は、
350名から400名ほどです。チェアの発表によると、今回の現地における参加
者の数は1,204名で、そのうち米国が36%、ドイツが9%、中国が7%、イギリス
が5%、フランスが5%、日本は3%でした。日本からの現地における参加者数は
微減傾向にあり、50名を下回るようになっています。


■ IETFハッカソン

IETFハッカソンは、IETFミーティングの直前に2日間かけて行われるイベント
です。IETFハッカソンは、開発者同士の議論や協調を促進するとともに、IETF
で策定されているプロトコルについて、動作する実装を作ることを目的とし
ています。相互接続のテストなども行われており、WGにおける策定の根拠に
つながるような、重要な位置づけになりつつあるようです。

今回は8回目で、199名が参加登録し、そのうち89名が初参加でした。さまざ
まな分野のテーマの中から、ピックアップして紹介します。

 〇ARC

 送信元メールサーバの認証結果をサーバ間で伝えていく技術提案である、
 Authenticated Received Chain (ARC)の相互接続実験です。この仕様は、
 DMARC WGで検討されています。

   Authenticated Received Chain (ARC) Protocol
   https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-dmarc-arc-protocol/

 〇HTTPエラーコード451

 RFC7725となっている、HTTPのエラーコードの一つである451は、違法なリ
 ソースへのアクセスに対する応答用のコードです。調査のために、Webで451
 となるリソースを探すクローラー(crawler)を作成したり、ユーザーに451の
 エラーを通知するWebブラウザのプラグインを作成したりして、IESG
 (Internet Engineering Steering Group)の"インプリメンテーション・レ
 ポート"(実装報告)を準備します。

   An HTTP Status Code to Report Legal Obstacles
   https://tools.ietf.org/html/rfc7725

   HTTP Response 451 (IETF Hackathon)
   https://github.com/451hackathon

 〇マイクロ波リンク制御のためのYANGモデルを使ったSDNアプリケーション

 Common Control and Measurement Plane (CCAMP) WGで検討されている、マ
 イクロ波やミリ波のリンクを使ったパケット通信のインタフェースを、YANG
 (Yet Another Next Generation)モデルを通じて利用する実装のハッカソン
 です。

   A framework for Management and Control of microwave and millimeter
   wave interface parameters
   https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-ccamp-microwave-framework/

 〇DNS, DNSSEC, DNS Privacy

 アクセスされた時に"オンザフライ"(アクセス中に)リソースレコードを生成
 できるBULKリソースレコード(*)の実装の他、DNSに特化したキャプチャ
 フォーマットであるC-DNSに関する実装、DNSのルートサーバにおけるKSKロー
 ルオーバーをDNSサーバの実装においてどのように扱うべきかの議論などを
 行っています。

   Tools to capture DNS traffic and record it in C-DNS files
   https://github.com/dns-stats/compactor

 (*) IPv6アドレスの/64のような、応答が大量のパターンを持つリソースレ
     コードを、一つのエントリーで扱えるようにするための仕組みです。
     ゾーンデータには、動的に応答を生成するためのルールを記述するよう
     になっており、プライマリーサーバからセカンダリーサーバへの転送量
     と、リソースレコードを扱うためのメモリ使用量を、抑えられるように
     なっています。

 〇RIOT

 IoTやセンサーネットワークのプロトコルスタック実装であるOpenWSNを、IoT
 に親和性の高いオペレーティングシステムRIOTに移植する他、低電力でメッ
 シュ型無線ネットワークを作るための、RIOTにおける6LoWPANの改良などを
 行っています。

   RIOT - The friendly Operating System for the Internet of Things
   https://riot-os.org/

 〇QUIC

 UDPを使ったHTTP/HTTPSのためのプロトコルであるQUICの、第1段階実装
 (First Implementation)の相互運用実験。結果はQUIC WGで報告されました。

   First Implementation
   https://github.com/quicwg/base-drafts/wiki/First-Implementation

   QUIC Working Group Minutes - IETF99
   https://datatracker.ietf.org/meeting/99/materials/minutes-99-quic

 〇Multiple Provisioning Domains (mPvD) and Captive Portal detection

 IPv6のルータ広告(Router Advertisement)におけるプロビジョニング・ドメ
 イン(PvD)を使って、無線LANなどのネットワーク利用前に特定のWebページ
 閲覧を強制する"キャプティブ・ポータル"の、URLを伝える仕組みに関する
 ハッカソン。

   IPv6 multiple provisioning domains
   https://github.com/IPv6-mPvD

日本からの参加者によって、取り組まれていたテーマもありました。以下の
二つについては、本IETF報告の連載中において、参加者ご自身に当日の様子
などをお伝えいただく予定です。

  〇DOTS

  DDoSの検出結果などの情報をリアルタイムに伝達するプロトコルである、
  DDoS Open Threat Signaling (DOTS)の実装に関するハッカソンです。
  参加者:西塚要氏(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)
          岡田耕司氏(株式会社レピダム)

  〇MILE

  インシデント情報を交換するプロトコルである、Managed Incident
  Lightweight Exchange (MILE)の実装に関するハッカソンです。
  参加者:高橋健志氏(国立研究開発法人情報通信研究機構)
          鈴木未央氏(国立研究開発法人情報通信研究機構)

この他のテーマについては、IETFミーティングWikiの、ハッカソンのページ
でご覧になれます。

  99hackathon [IETF Meeting Wiki]
  https://www.ietf.org/registration/MeetingWiki/wiki/99hackathon


■ IETF 99全体会議からのトピック

IETFミーティングの全体会議(プレナリー)が、7月19日(水)に行われました。
トピックとして2点報告します。

 ○IETF 102会場の米国以外への変更

 2018年7月に予定されているIETF 102ミーティングの会場が、既に現地のホ
 テルとの契約が結ばれていたにも関わらず、サンフランシスコからカナダの
 モントリオールに変更されました。これは、米国への入国が難しくなりつつ
 ある国が増えているとともに、米国籍を持たないIETFミーティング参加者の
 入国に関して、米国政府は特に待遇を変える様子はないという、ミーティン
 グ委員会の観測によるものでした。11月の開催は北米以外が多いため、2018
 年11月も米国以外での開催である場合、この先2年間は米国では開催されな
 いことになります。

 この変更に関しては、かかるコストや集められた意見についての分析を含め
 て、IETF 99ミーティングの初日にメールで報告がなされました。IAOC
 (IETF Administrative Oversight Committee)としては、全体会議で意見が
 出てくる可能性を考えていたようですが、既にMLなどで議論があったため
 か、直接関係があったのはアジア開催に関する質問くらいで、議論に発展す
 るようなことはありませんでした。

   IETF 102: Change of venue, dates
   https://mailarchive.ietf.org/arch/msg/ietf-announce/WS9N8eeO35tbe876-_6GmrgnSvY

 〇新しいデザインのIETFトップページ ベータ版

 IETFのトップページのデザインを、新しくするプロジェクトが進んでいま
 す。文書の版から、2014年6月には目的やユーザーの想定を定める作業が完
 了していたようです。目的として、以下の七つが挙げられていました。

  a. ナビゲーションの使い勝手を向上させる
  b. ビジュアルデザインのシンプルさを向上させ、モダンなものにする
  c. スマートフォンやタブレットを含めたさまざまなデバイスにおいて、サ
     イトがより良く機能するようにする
  d. 通信速度が遅く遅延のある回線のユーザーでも、サイトをよりよく機能
     するようにする
  e. レスポンシブデザインにする
  f. アクセシビリティを向上させる
  g. コンテンツ管理の工程を向上させる

 この作業の工程や作業の範囲、コンテンツ管理システム(CMS)やセキュリティ
 などについて、考え方が文書にまとめられています。また、議論はGitHubを
 使って進められました。Webデザインの改訂にあたって、参考になるかもし
 れません。

   Internet Engineering Task Force (IETF) Website Revamp Requirement
   https://iaoc.ietf.org/documents/IETF-Website-SOW-20140604-Final.pdf

   IETF | Internet Engineering Task Force (ベータ版)
   https://beta.ietf.org/

   Issues・ietf/www.ietf.org・GitHub
   https://github.com/ietf/www.ietf.org/issues

オープンマイクでは、リモート参加に関する意見が寄せられていました。リ
モート参加には、JabberやMeetechoといったツールが使われています。これ
らについて、現地での話が早すぎてJabberで名前がタイプされないことがあ
るのを改善できないか、リモートの参加者と現地で実際のマイクに並んでい
る人との優先度を再考して欲しい、リモート参加者はhumに参加できず匿名性
がない、といった意見が挙げられていました。IETFミーティング参加者にとっ
て、リモート参加の重要性が上がっている様子がうかがわれます。

              ◇                ◇                ◇

次回のIETF 100は、2017年11月11日(土)から17日(金)まで、シンガポールで
開催されます。


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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 JPNIC News & Views vol.1524 【臨時号】

 @ 発行  一般社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター
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 @ 問い合わせ先  jpnic-news@nic.ad.jp
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