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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1606【定期号】2018.7.17 ◆
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◆ News & Views vol.1606 です
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毎月15日(土日祝の場合はその翌日)に発行している定期号では、特集記事の
みならず、業界メンバーのコラムや用語解説、統計などもお届けしています。

本号では、2018年6月下旬に開催された、ICANNパナマシティ会議のレポート
をお届けします。今回の会議は、EUの一般データ保護規則(GDPR)施行後初の
会合ということで、会期中も本件に関する議論が多く行われました。また、
IANA監督権限の移管に伴って設置された、説明責任に関するコミュニティ横
断作業部会の作業が完了したことも、今回の会合での大きなトピックとなり
ました。

News & Views Columnでは、Internet Weekのプログラム委員も務められてい
る株式会社新潟通信サービスの櫻井佑樹氏に、地域ISPで八面六臂の活躍をさ
れている日常の経験とともに、専門外の世界にも飛び込むことの楽しさを語っ
ていただきました。インターネット用語1分解説では、IANA監督権限の移管に
伴いICANNの説明責任機構として新しく設けられた、「Empowered Community」
を解説しています。

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◆ 目次
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【 1 】特集 「第62回ICANNパナマシティ会議報告」
【 2 】News & Views Column
       「何でも屋さん」
         株式会社新潟通信サービス  櫻井佑樹氏
【 3 】インターネット用語1分解説
       「Empowered Communityとは」
【 4 】統計資料
         1. JPドメイン名
         2. IPアドレス
         3. 会員数
         4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー

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【 1 】特集 「第62回ICANNパナマシティ会議報告」
                                   JPNIC インターネット推進部 前村昌紀
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2018年6月25日(月)から28日(木)まで、パナマ共和国の首都パナマシティに
て、第62回ICANN会議が開催されました。毎年6月のICANN会議は、「ポリシー
フォーラム」と呼ばれるフォーマット(*1)での開催でした。コミュニティ横
断セッションが数多く配置され、ポリシー議論を深化させることに重点を置
くとともに、オープニングセレモニー、パブリックフォーラム、公開理事会
などのフォーマリティを排除し、4日間という一番短い会期です。他の二つの
フォーマットに比べて、大きく異なる簡素な仕立てです。新たな会議フォー
マットが導入されてから、これが3回目のポリシーフォーラムとなりますが、
慣れるに従ってこの簡素な仕立てを好感する声も、多く聞かれるようになり
ました。

今回のICANN会議は、欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)が施行されて初め
ての会議ということで、GDPRに大きな関心が寄せられました。本稿でもこれ
を中心に、会議の模様をお伝えします。

(*1) ICANN会議には、6日間構成の会議A(コミュニティフォーラム)、4日間構
     成の会議B(ポリシーフォーラム)、7日間構成の会議C(年次総会)の3種類
     があります。


■ オープニングおよびマルチステークホルダーエートス賞授賞式

簡素を旨とするポリシーフォーラムのオープニングは、一般のセッションが
始まる前の午前8時半から、会議室の中ではなくホワイエに参加者が参集して
立ったままで行うという、簡素さを強調した仕立てになっています。また、
このタイミングで、ICANNコミュニティにおける貢献が顕著な人を毎年表彰す
る、マルチステークホルダーエートス賞の発表が行われます。

今年は、2018年3月に惜しくも事故で亡くなった、フランスのStephane Van
Gelder氏に授賞されました(*2)。Van Gelder氏は、分野別ドメイン名支持組
織(GNSO)評議会の議長や、指名委員会(NomCom)議長などの要職で活躍し、コ
ミュニティからの信望を集める人物でした。そのため、エートス賞の選定プ
ロセスでは、参加組織が早い時期から次々と、Van Gelder氏推薦を打ち出し
ていました。当日は、奥様のJulieさんがご挨拶なさり、ホワイエに集まった
コミュニティメンバー全員で、故人の人柄と業績を振り返りました。

(*2) https://www.icann.org/news/announcement-2018-06-25-en


■ GDPR施行直後のICANN会議

パナマシティ会議までの2ヶ月間は、ICANNの内外でGDPR関係の出来事がいく
つか並びました。詳細に関しては、参考資料として示したJPNICの情報提供を
ご覧ください。

 1) 2018年5月17日:gTLD登録データのGDPR適合のための暫定仕様書を理事会
    が承認(*3)
 2) 同5月25日:GDPR施行
 3) 同6月18日:暫定仕様書では検討待ちとなっている、非公開データ項目に
    対するアクセス認定要領の議論に向けた、いわゆる統一アクセスモデル
    (UAM)の発表(*4)

(*3) https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2018/20180521-02.html
(*4) https://blog.nic.ad.jp/blog/whois_unified_access_model/

1)に関して、この暫定仕様書はコミュニティでの議論や意見聴取を通じて検
討されたものの「暫定」に過ぎず、今後GNSOのPDP(ポリシー策定プロセス)を
踏む必要があります。今回は、十分に検討範囲が限定され、かつ1年以内とい
う短期間で仕様の正式化が求められるため、Expedited PDP (EPDP)という、
初期調査などを割愛した迅速なプロセスのPDPが、初めて使われることになり
ました。

6月25日(月)の17時から開催された、「High Interest Session: Community
Input to GNSO Expedited PDP Charter Development」(*5)は、このEPDPに関
する公開セッションでした。EPDPにおいても、通常のPDPと同様、チャーター
と申請書を準備した上で、作業チームの設立をGNSO評議会で承認する必要が
あります。このセッションは、チャーターと申請書のドラフティングチーム
(DT)が、準備状況を説明した上で、コミュニティの意見を聞くものでした。

(*5) https://62.schedule.icann.org/meetings/707710

セッションは、チームの人員構成、スコープ、意思決定方法などのエリアに
分かれて、それぞれ担当のDTメンバーが説明し質疑に答えるという形式で進
められました。七つの各セクションで、限られた時間ながら活発な質疑が交
わされ、それぞれに関する検討状況が説明されました。DTメンバー、フロア
からの発言者ともに、1年という限られた時間でEPDPを進めるべく、効率的、
建設的に検討を進めようとしている印象を強く受けました。

GNSO評議会では当初、会期中の6月27日(水)に開催される評議会会合で、EPDP
の開始を決議する予定でしたが、チャーターの検討が完了しなかったことか
らこの決議を延期し、7月19日(木)の次回評議会電話会議で採択が予定されて
います。

3)は、GDPRへの適合のために、暫定仕様書の中で非公開とされた登録データ
に対して、どのような資格のユーザーに、どのような手続きでデータを提供
するのかに関して、モデルの構成要素が提示され、コミュニティの議論を喚
起するものです。したがってこちらも、パナマシティ会議が初の対面議論の
場となりました。

会期中の6月26日(火)の17時から開催された、「Cross-Community Session:
Accreditation and Access to Non-Public WHOIS Data Post-GDPR」(*6)が、
この統一アクセスモデル(UAM)に関する公開セッションでした。こちらはUAM
の発表が、会期の前週と直前だったことから、GNSO評議員、セキュリティと
安定性に関する諮問委員会(SSAC)チェア、欧州委員会担当官、ICANN事務局を
はじめとする、9人のパネリストが自身の考え方を示すセッションでした。

(*6) https://62.schedule.icann.org/meetings/707718

パネリストたちが示した重要と考えるポイントを、以下に列挙します。

・欧州委員会の担当官、Cathrin Bauer-Bulst氏:
  GDPRはデータ処理を禁じているわけではなく、正当な目的に基づいて責任
  を持って行うことを求めている。プライバシーとデータ提供のバランスを、
  認定、認証、アクセス、説明責任の観点で取っていくことが重要。

・レジストリ部会のKeith Drazek氏:
  認定認証とアクセスに対する法的整合性、および、その法的根拠が管轄法
  によって異なり得ることから、モデルが柔軟であることが重要。

・ICANN CEOのGoran Marby氏:
  異なる目的の利用者は異なる要請を持っており、それを擦り合わせて「統
  一した」モデルを作ることが重要。

・知的財産部会のFabricio Vayra氏:
  UAMは単なる議論のためのモデルであり、これから認定、認証、アクセスを
  行う機構を早期に構築することが重要。

また、SSACチェアのRod Rasmussen氏は、SSACが会期直前の6月14日(木)に発
表した、SAC101「SSAC Advisory Regarding Access to Domain Name
Registration Data」(*7)を紹介し、その中で指摘されている、RDS
(Registration Directory Service)へのアクセスに関する問題点の勘案を求
めました。

(*7) https://www.icann.org/en/system/files/files/sac-101-en.pdf

暫定仕様書においては、非公開データに対するアクセスは、レジストリが照
会に応じて個別に処理している状況で、法執行機関、セキュリティ専門家、
知的財産権専門家など、それぞれの業務のために非公開データへのアクセス
が必要な立場からは、早期の解決が望まれています。多様な観点があるだけ
でなく、認定基準、認証方法などの詳細にもさまざまな課題があり、今後の
議論に注視が求められます。

また、GDPR関連で面白いセッションとしては、レジストラ関係者会議のセッ
ションとして6月27日(水)9時から行われた「GDPR: Tucows' Lessons from 1
Month into Tiered Access」(*8)が挙げられます。これは、レジストラ大手
のTucows社が取り組んでいる、Tiered Access(用途資格に基づいた非公開デー
タの提供)の紹介を中心とするもので、このサービスは、ICANN全体としては
UAMの議論を通じて構築する機構の、先行的な提供と言えます。

(*8) https://62.schedule.icann.org/meetings/699482


■ 説明責任に関するコミュニティ横断作業部会の作業完了

今回のパナマシティ会議でGDPR以外に大きな節目となるものとして、説明責
任に関するコミュニティ横断作業部会(CCWG-ACCT)の、作業終了が挙げられま
す。CCWG-ACCTは、IANA監督権限移管の議論が行われた際に、米国商務省電気
通信情報局(NTIA)による監督がなくなった後の、ICANN自身の説明責任機構強
化を検討するために設置されました。監督権限移管までに必要な事項を検討
するワークストリーム1 (WS1)が完了した後は、それ以外の内容を扱うワーク
ストリーム2 (WS2)が進行中でした。WS2はパナマシティ会議の会期中、6月24
日(日)に全体会議(*9)を行い、九つの領域に関する勧告を含む最終報告書
(*10)を仕上げて作業を終了しました。今後、最終報告書はCCWGに参加する各
支持組織、諮問委員会に送られ、それぞれの承認を待つことになります。

(*9) https://62.schedule.icann.org/meetings/699433
(*10) https://community.icann.org/display/WEIA/Documents?preview=/59641302/88574243/FINAL%20WS2%20Integrated%20Report_June%202018.pdf


■ 終わりに

ここでご紹介した会期中の活動以外に、理事は会期の前日まで、理事会ワー
クショップとして3日間、さまざまな検討を行いました。ここではご紹介しま
せんが、ICANN報告会では毎回理事会の活動をご報告しています。パナマシ
ティ会議の報告会は現在日程調整中ですので、決定次第ご案内します。

パナマと言えば、パナマ運河。ディナーの一つがパナマ運河沿いのレストラ
ンで行われたので、運河を見ることができました。大型タンカーが閘門に留
まり、水位が調節され上下するさまは圧巻でした。パナマシティにはラテン
アメリカ議会が設置され、ラテンアメリカの政治的な中心地として有名です
が、今回の訪問で魚がおいしいことにも驚きました。会期中は、サッカーワー
ルドカップの期間中でもあり、会議中であっても試合の進行が言及されるな
ど、会議の内容以外にも印象深い会議となりました。

次回のICANN会議は、2018年10月20日(土)から25日(木)にかけて、スペインの
バルセロナで開催される年次会合です。

  ICANN63 | Barcelona
  https://meetings.icann.org/en/barcelona63


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 ┃     ◆◇◆◇◆  本特集のご感想をお聞かせください  ◆◇◆◇◆     ┃
 ┃良かった                                                          ┃
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 ┃悪かった                                                          ┃
 ┃  http://feedback.nic.ad.jp/1606/375485230da97eadbe87c8c74a2f5c24 ┃
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【 2 】News & Views Column
       「何でも屋さん」
                                     株式会社新潟通信サービス 櫻井佑樹
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『専門研究員 櫻井 佑樹』と書かれた名刺を渡すと、相手は名刺を凝視しな
がら決まってこう質問してきます。「専門研究員ってどんなことをされてい
るのですか?」。すると私も慣れたもので、決まってこう答えるのです。
「専門研究員なんて書いてはあるんですけどね、実際やっているのは何でも
屋です。レイヤー1から8まで何でもやります!」。

私の勤める会社は地方の小さなインターネットプロバイダーです。従業員も
10人に満たないくらいです。この人数でインターネット環境を提供し、県内
に専用線を張り巡らし、ホスティングを行い、などとやっていると、一人ひ
とりを一つの業務に専任させることはできません。その人に何かあったら業
務が滞るからです。ですので、社員一人ひとりが何となくメインの業務を持
ちつつも、それ以外の業務も関わり、常に情報共有を行い、穴を埋められる
ような体制を敷いています。結果、自然と社員全員が何でも屋になるんです
よね。

お客様の建物にドロップケーブルを通して光コネクタを取り付けた日の午後
に、VLANスイッチを設定したり。古いベアサーバーに収容されているホスティ
ング利用者の移行のために仮想サーバーを準備しながら、何故か通ってくれ
ないネットワークのルーティングを確認してみたり。社内のネットワーク組
み換えのための設計図作成に集中したいけれど、お客様のメールの設定方法
を電話越しに説明するのに時間を奪われたり。「専門研究員」なんていう名
刺の肩書とは対称的に「自分にはこれ!」という専門はないんです。面白い
ですね。でも、何でもできるって楽しいですよ。

先日、自宅のサーバーに仮想サーバーをたてて、それをオンラインゲーム用
のサーバーにしたんですよ。オンラインゲームといってもMINECRAFTを友人と
マルチプレイするためのサーバーなんですけどね。サーバーをたてて、ネッ
トワークを通して、っていうのは普通なんでしょうけど、快適にプレイでき
るようにサーバーをチューニングしたり、いつでも同じタイミングでログイ
ンできるわけではないので、ログインしていない間にあった会話を確認でき
るように、毎日ログから会話の行を吐き出してHTMLに加工して公開するスク
リプトを組んでみたり、ログインしなくても伝えたいことをコメントできる
ようにPHPで掲示板を作ったり、などなど。

皆さんも、たまには自分の専門以外の分野にも手を出してみると、新しい発
見があるかもしれませんよ?なんて書きつつ、自分は何かもっと専門的な知
識を身につけないとなぁ、と思う次第であります。


■著者略歴

櫻井 佑樹(さくらい ゆうき)

2008年に株式会社新潟通信サービスに入社。サーバーの構築・運用・保守を
メインに、光コネクタの成端からネットワーク運用、ホームページのデザイ
ン・作成まで幅広く担当。越後ネットワーク・オペレーターズ・グループ
(ENOG)に参加し、2017年よりInternet Weekプログラム委員を務める。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 3 】インターネット用語1分解説
         「Empowered Community」とは
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Empowered Community (EC、エンパワード・コミュニティ)とは、IANA監督権
限移管(*1)に際して、新たな説明責任機構として設けられた枠組みです。

ECを含むIANA監督権限移管後の体制に移行するまで、ICANNの法人としての重
要な意思決定はすべて理事会が行っており、理事会による決定に不服がある
場合、再検討要求(Reconsideration Request)や独立審査プロセス
(Independent Review Process)といった方法以外には、それを覆す手段があ
りませんでした。

非営利団体において一般的に採用される方法は、団体を構成する会員が、自
らが選定する理事会に団体の業務執行を委ねるとともに、会員総会が理事会
に優越する権限を持つことにより、理事会での業務執行を統制するというも
のです。しかし、ICANNではステークホルダーごとの支持組織(*2)や諮問委員
会があるものの、ICANN自体に対する会員が定義されているわけではありませ
ん。

これらの状況を勘案した上で、IANA監督権限移管に伴うICANNの説明責任機構
強化の検討においては、支持組織や諮問委員会によって構成されるコミュニ
ティ代表体に対して、理事会に優越する権限を与えることが検討され、この
検討の結果、ECが規定されました。ICANN付属定款では、第6章でECについて
規定されています(*3)。

ECは、アドレス支持組織(ASO)、国コードドメイン名支持組織(ccNSO)、分野
別ドメイン名支持組織(GNSO)、At-Large諮問委員会(ALAC)、政府諮問委員会
(GAC)の五つを構成員(決定権参加者(Decisional Participant)と呼ばれます)
として構成され(付属定款6.1項)、以下の権限を持ちます(同6.2項)

(1) 各理事(投票権付き)の任免
(2) 理事会全体の解散
(3) 理事会が承認したICANN予算、IANA予算、事業計画、戦略計画に対する
    拒否権の行使
(4) 付属定款の通常条項に関する改変の拒否
(5) 付属定款の基本的条項、基本定款に関する改変の承認
(6) PTI (Public Technical Identifiers、IANA機能を運営する子会社)(*4)
    の重大な経営事項の決定に対する拒否
(7) IFR (IANA Functional Review、IANA機能レビュー)勧告の決定、特別IFR
    勧告の決定、SCWG (Separation Cross-Community Working Group、IANA
    分離に関するコミュニティ横断作業部会)組成の決定、SCWG勧告決定の拒
    絶に関する理事会への再検討の要請
(8) コミュニティ再検討要求の開始、コミュニティ独立審査プロセスの仲裁
(9) 上記(1)~(9)に示した権限の行使や法廷プロセスにおいて必要となる対
    応の実施

ちなみに、カリフォルニア州法上、ECは付属定款第6条を基本定款(設立文書)
とする社団として取り扱われており、州法に基づいた社団の権利によって、
上に示した権能の付託が可能となっています。

ECに関する詳細は、ICANN WebのECページをご参照ください。

  Empowered Community - ICANN
  https://www.icann.org/ec


(*1) IANA機能の監督権限の移管について
     https://www.nic.ad.jp/ja/governance/iana.html

(*2) インターネット用語分解説「支持組織(Supporting Organization)とは」
     https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/supporting-organization.html

(*3) ICANN付属定款 第6章
     https://www.icann.org/resources/pages/governance/bylaws-en/#article6

(*4) インターネット用語分解説「PTIとは」
     https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/pti.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 4 】統計資料
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1. JPドメイン名

o 登録ドメイン数(2018年2月~2018年7月)
--------------------------------------------------------------------------------------------
日付|  AD  AC    CO    GO   OR    NE   GR   ED   LG   GEO   GA     GJ     PA   PJ   TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------------------
  2/1|257 3604 405143 584 35189 13528 6180 5274 1886 2258 909794 104507  9431 2501 1500136
  3/1|257 3612 405934 585 35317 13501 6171 5283 1886 2256 914596 104252  9455 2490 1505595
  4/1|257 3620 407169 576 35461 13460 6154 5301 1886 2254 917863 103424  9475 2485 1509385
  5/1|257 3618 408311 575 35573 13431 6136 5274 1886 2247 920503 102946  9453 2443 1512653
  6/1|257 3623 409632 572 35655 13403 6121 5281 1886 2245 923087 102509  9462 2428 1516161
  7/1|256 3629 410777 573 35736 13392 6105 5281 1886 2241 926416 102200  9444 2243 1520179
--------------------------------------------------------------------------------------------

 GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
 GJ:汎用ドメイン名 日本語
 PA:都道府県型ドメイン名 ASCII(英数字)
 PJ:都道府県型ドメイン名 日本語


2. IPアドレス

o JPNICからのIPv4アドレス割り振りとJPNICへのIPv4アドレス返却ホスト数
  (2018年1月~2018年6月)
------------------------------------------
  月 |   割振   |   返却   | 現在の総量
------------------------------------------
   1 |     6144 |     4096 |   93141960
   2 |     3072 |        0 |   93145032
   3 |     7168 |     6144 |   93146056
   4 |     2304 |        0 |   93148360
   5 |     8192 |        0 |   93156552
   6 |     1024 |        0 |   93157576
------------------------------------------


□統計情報に関する詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/stat/


3. 会員数  ※2018年7月13日 現在

 ---------------------
  会員分類  | 会員数 |
 ---------------------
  S会員     |      3 |
  A会員     |      1 |
  B会員     |      2 |
  C会員     |      2 |
  D会員     |     94 |
  非営利会員|     10 |
  個人推薦  |     33 |
  賛助会員  |     43 |
 ---------------------
  合計      |    188 |
 ---------------------

□会員についての詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/member/list/


4. 指定事業者数  ※2018年7月4日 現在

   IPアドレス管理指定事業者数           429


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  2018.7.14(土)~20(金)        IETF 102 (Montreal, Canada)
 ---------------------------------------------------------------------
  2018.8.2(木)~10(金)         SANOG 32 (Dhaka, Bangladesh)
  2018.8.5(日)~9(木)          APAN46 (Auckland, New Zealand)
  2018.8.28(火)                第25回日本インターネットガバナンス会議
                               (IGCJ)会合 (東京、JPNIC会議室)
 ---------------------------------------------------------------------
  2018.9.6(木)~13(木)         APNIC 46 (Noumea, New Caledonia)
  2018.9.20(木)~21(金)        APTLD74 (Tashkent, Uzbekistan)
  2018.9.24(月)~28(金)        LACNIC30/LACNOG 2018
                               (Rosario, Republica Argentina)


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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      転送にあたっての注意や新規登録については文末をご覧ください。
                  ◇              ◇              ◇
       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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 JPNIC News & Views vol.1606 【定期号】

 @ 発行  一般社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター
          101-0047 東京都千代田区内神田3-6-2 アーバンネット神田ビル4F
 @ 問い合わせ先  jpnic-news@nic.ad.jp
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