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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.1879【定期号】2021.10.15 ◆
_/NIC
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◆ News & Views vol.1879 です
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毎月15日(土日祝の場合はその翌営業日)に発行している定期号では、特集記
事のみならず、業界メンバーのコラムや用語解説、統計などもお届けしてい
ます。
本号の特集は、9月中旬にオンライン開催されたAPNIC 52カンファレンスの内
容について、全体概要とアドレスポリシー関連の動向を中心にお伝えします。
7件のポリシー提案の議論結果についても、コンパクトにご紹介しています。
その他、News & Views Columnでは、JANOGなどのコミュニティ活動に積極的
に取り組んでおられる株式会社シナプスの中野龍さんに、同社における「エ
ンジニアは外に出る」取り組みについてお書きいただきました。同社は、2022
年1月に鹿児島で開催される「JANOG49 Meeting」のホストもお務めになりま
す。
また、インターネット用語1分解説では、法人・個人共に多くの人々が利用す
るようになった「クラウドサービス」について解説しています。
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◆ 目次
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【 1 】特集 「APNIC 52カンファレンス報告
全体概要およびアドレスポリシー関連報告」
【 2 】News & Views Column
「エンジニアは外に出るという取り組み」
株式会社シナプス 中野龍氏
【 3 】インターネット用語1分解説
「クラウドサービスとは」
【 4 】統計資料
1. JPドメイン名
2. IPアドレス
3. 会員数
4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
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【 1 】特集 「APNIC 52カンファレンス報告
全体概要およびアドレスポリシー関連報告」
JPNIC IP事業部 中川香基
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APNIC 52カンファレンス(以下、APNIC 52)が2021年9月13日(月)~9月16日(木)
にかけて、オンラインにて開催されました。今回のAPNIC 52は、2015年の
APRICOT 2015/APNIC 39(福岡市)以来の日本開催(札幌市)が予定されていまし
たが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行状況に鑑み、
APRICOT 2021/APNIC 51に引き続きオンライン開催となりました。本稿では、
APNIC 52の開催概要とアドレスポリシーに関する議論の動向についてご紹介
します。
■ APNIC 52開催概要
APNIC 52では、初のオンライン開催となったAPNIC 50では行われなかった
「ワークショップ」に当たるものとして「チュートリアル」プログラムを用
意し、初日の13日(月)に行われました。その他のコンテンツは、従来と同じ
く、アドレスポリシーやNIR (National Internet Registry; 国別インター
ネットレジストリ)、ソーシャルな課題など特定分野に関心を持つ人達で議論
が行われる「SIG (Special Interest Group)」、カンファレンスの総括およ
び全体報告が行われる「AMM (APNIC Member Meeting)」、その他各種技術に
関する講演やライトニングトーク等が行われました。
主催者報告によると、今回のAPNIC 52では世界48の国と地域より706名が参加
しました。APNIC 50の参加者は473名であったことを考えると、約1.5倍と非
常に多くの参加者が今回集まったと言えます。
会期中のセッションは動画、資料、発言録がWebで公開されています。もし興
味のある内容がありましたらぜひご確認ください。
APNIC 52プログラム
https://conference.apnic.net/52/program/schedule
■ 選挙結果のご紹介
APNIC 52ではNRO NC (The Number Resource Organization Number Council)
を選出する選挙が行われました。
NRO NCは、ICANN理事会がグローバルポリシーを承認する上で、アドバイスを
行う役割を担います。ポリシーフォーラムより選出された2名と、RIR
(Regional Internet Registry; 地域インターネットレジストリ)の理事会が
指名する1名の合計3名を、各RIR地域の代表者としています。五つのRIRから
合計15名で、NRO NCを構成しています。
今回は、Aftab Siddiqui氏の任期満了に伴い、選挙が行われました。今回の
選挙では現職のAftab氏は立候補せず、新人のDi Ma氏が立候補しました。立
候補は1人のみであったため、そのままDi Ma氏が就任することが決定しまし
た。NRO NCの任期は2年となっており、2022年1月から2023年12月まで当職を
務めることになります。Di Ma氏は、中国のZDNS社に所属しており、APNICで
はRouting Security SIGの初代コチェアとして活躍されてきました。今後ま
すますの活躍を期待したいと思います。
■ ポリシーSIGでの議論とその結果
今回のAPNIC 52では7件の提案が行われ、提案の数や注目度もあり、約130名
の参加者が集まりました。前回のAPRICOT 2021/APNIC 51ではコンセンサス形
成のための意思表示に、オンサイトの時から活用されているConfer
(https://confer.apnic.net)が使用されていましたが、今回はZoomの投票機
能を利用する形に変更となりました。Conferは視覚的に議論参加者の意見や
流れを見ることができたので、一部参加者からは戸惑いの声も聞こえました。
以下では、7件のポリシー提案の議論結果についてご紹介します。提案の内容
や事前情報に関しては、JPNICブログにまとめていますので併せてご確認くだ
さい。また、IP-USERSメーリングリストでは、カンファレンス開始前にJPOPF
運営チームによって、日本語での提案紹介および意見募集が行われています。
今後の動向把握には、IP-USERSメーリングリストの登録をぜひお願いします。
APNIC 52でのIPアドレス・AS番号分配ポリシーに関する提案ご紹介
https://blog.nic.ad.jp/2021/6664/
IP-USERSメーリングリスト
https://www.nic.ad.jp/ja/profile/ml/mailman.html#join-ip-users
○prop-135:「提出ドキュメントに関する記載の修正」
提案者:Amrita Choudhury氏, Simon Sohel Baroi氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-135/
概要:セクション5.6項「アドレス空間取得に関する要件」、5.6.1項「必
要となる書類」を統合する。
結果:コンセンサス
APNICではポリシー文章の見直し、簡潔化をめざした取り組みとして、ワーキ
ンググループを立ち上げ、検討を行ってきました。本提案はその一つとして
提案されたものです。5.6項と5.6.1項は統合可能な内容であり、簡潔にでき
ると説明しています。実質的な内容の変更はないことから、会場から反論は
挙がらず、コンセンサスとなりました。
○prop-136:「申請条件に関する記載の修正」
提案者:Simon Sohel Baroi氏, Amrita Choudhury氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-136/
概要:セクション5.3項「登録申請に関する条件」以下で5.3.1(IPv4)、
5.3.2(IPv6)、5.3.3(AS)を統合する。
結果:コンセンサス
こちらもprop-135と同じく、ドキュメントの見直しに関する提案です。5.3項
では種類別に申請条件を定義しますが、文言に重複があるため、これらを一
つにまとめようという提案でした。内容に変更はないため、反対意見はなく
コンセンサスとなりました。
○prop-137:「アソシエイトメンバーへのIPv6割り当て」
提案者:Aftab Siddiqui氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-137/
概要:アソシエイトメンバーは申請を行うことで/48を無審査で割り当てら
れることができる。
結果:継続議論
APNICでは、保有アドレス数に応じて会員クラスを区分しています。IPv4アド
レスの割り振りを受けているメンバーは、無審査で/32までのIPv6アドレスの
割り振りを受けることができます。アソシエイトメンバーはIPv4・IPv6共に
保有していないメンバーのクラスです。本提案では、このアソシエイトメン
バーに関しても無審査でIPv6の分配を受けられるようにすることで、中小企
業や学術系組織のIPv6導入を促進しようというものでした。
この理念には参加者も賛同し、ポリシーSIGでは一度コンセンサスの判断が下
されました。しかし、APNIC ECによると、現在の提案のまま実装してしまう
と、アソシエイトメンバーの概念が変わってしまう(=IPv6の分配を受けた後
に適合する会員ランクが存在しない)ことから、料金体系の見直しが必要とな
り、もう少し慎重に検討をする必要があると判断したとのことでした。その
結果、提案者およびポリシーSIGチェアの同意のもと、AMM内で差し戻しとし
て対応する旨が表明されました。
なお、JPNICではAPNICとは異なる会員体系をとっているため、同提案が採用
された場合でも直接の影響はなく、別途検討となる見込みです。
○prop-138:「ROA登録可能なAS番号の制限」
提案者:Aftab Siddiqui氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-138/
概要:ROA登録の際の誤登録を避けるために、APNICのROA登録システムで以
下の番号が登録できないよう制限をかける。
- 23456 # AS_TRANS RFC6793
- 64496-64511 # 文書およびコード用 RFC5398
- 64512-65534 # プライベートAS RFC6996
- 65535 # 予約済みAS RFC7300
- 65536-65551 # 文書およびコード用 RFC5398
- 65552-131071 # 予約済みAS
- 4200000000-4294967294 # プライベートAS RFC6996
- 4294967295 # 予約済みAS RFC7300
結果:ガイドラインに記載する方向で調整(ポリシーではないのでコンセン
サス確認は無し)
ROA登録において、誤登録を行ってしまうとネットワークにおいて大きな影響
が出ることが予想されます。誤登録の可能性を少しでも減らすために、APNIC
のROA管理システムにおいて、プライベートAS、予約済みASの番号を入力でき
ないようにシステム的に制限をかけて誤登録を防止しようという提案です。
誤登録を防止する活動には意義があるものの、具体的なAS番号をポリシーに
記載すると、これらのAS番号が割り当てられるといった状況の変化が起こっ
た場合、ポリシー改定のプロセスを踏む必要が出てしまいます。一方で、ガ
イドラインに記載すると、ポリシーに記載する場合と異なり強制力がないこ
とが課題となるとしました。
本提案では、コンセンサス確認の前に、ポリシーもしくはガイドラインのど
ちらに載せるのが適切であるかについて、投票機能を利用して確認が行われ
ました。約2/3がガイドラインに投票したことから、チェアの判断により、ガ
イドラインに記載する方向でAPNIC事務局を交えて調整を行っていく方針が定
められました。
○prop-139:「セカンドオピニオン(割り当て審議)の廃止」
提案者:Jordi Palet Martinez氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-139/
概要:セカンドオピニオン(割り当て審議)およびアサインメントウインド
ウに関する記述を削除し、廃止する。
結果:コンセンサス
現行のポリシーでは、各組織に設定されたアサインメントウインドウを越え
るサイズの割り当てを行う際には、申請内容が問題ないかをRIR/NIRと審議を
行ってきましたが、APNICでは近年その申請はほとんどないとしています。形
骸化した不要な文言であるとして、ワーキンググループの提案の一つとして
提案されました。事実上稼働していない制度の廃止提案のため、反論の声は
上がらず、そのままコンセンサスとなりました。
○prop-140:「エンドサイトに関する定義の明確化」
提案者:Jordi Palet Martinez氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-140/
概要:2.9項で「エンドサイト」の定義明確化
2.10項での「エンドユーザー」定義
この用語定義に伴う、10.1.4.1項「初期割り当て」を以下のように
修正する。
「割り当ての最小サイズはエンドサイトごとに/48とする。」
結果:コンセンサス
こちらもポリシー文書の見直しを行うワーキンググループによる提案の一環
です。現行のポリシー文書では「エンドサイト」という用語がIPv4を念頭に
記載されており、「エンドユーザー」の定義がないことから用語の混同が生
じているため、これらを定義し、修正を行うという提案です。JPOPFが主催す
るAPNIC 52に向けた事前の意見交換ミーティング
(https://www.jpopf.net/20210825announce)では、提案箇所のみではなく、
もっと広い範囲での見直しが必要なのではないかと意見が出ていましたが、
会場からは質問等は挙がらず、結果コンセンサスとなりました。
○prop-141「IPv4アドレスの最大割り振りサイズの/23から/23+/24への変
更」
提案者:Simon Sohel Baroi氏, Aftab Siddiqui氏
https://www.apnic.net/community/policy/proposals/prop-141/
概要:新規メンバーのIPv4アドレス割り振り上限を/23(512IP)から/23+/24
(768IP)に変更する。2019年2月28日以降に上限での割り振り(/23)を
受けたメンバーは追加で/24を申請することができる。なお、APNIC
の在庫量に合わせて以下のステージを設定し、最大割り振りサイズ
は変動する。APNICが返却などで在庫が増加した際は、それに伴いス
テージも変動する。
ステージ1 - 900,000以上 /23 + /24
ステージ2 - 900,000未満,256,000以上 /23
ステージ3 - 256,000未満190,000以上 /24
ステージ4 - 190,000未満になる場合、APNIC-127 5.1.1 Reserved
/16を利用可能なプールに追加する。最大割り振りサイ
ズは/24
結果:継続議論
今回最も注目が集まったポリシー提案は、こちらではないでしょうか。2019
年2月28日に実装されたprop-127により、IPv4アドレスの最大割り振りサイズ
は/23とされてきました。提案者は、APNICの在庫はまだ一定数残っており、
現在のペースだと完全枯渇までには2027年ごろまでかかると推測しています。
また、最大割り振りサイズが小さくなったことで困っている事業者も存在す
るとし、今必要な組織に対してIPv4アドレスを割り振り活用していくべきだ
として提案が行われました。
議論では、大きな懸念点としてステージ移行の仕組みについて指摘がありま
した。ステージ2からステージ3にかけては、割り振り件数やアドレスの返
却、APNICによる未使用アドレスの回収状況などによって、ステージが行った
り来たりを繰り返す可能性があります。例えば、一度ステージ3に入ったとし
ても、割り振りが少なく、返却が多かった時にはステージ2に戻ってしまいま
す。ステージ移行に関しては、多大な注意と迅速な変更が求められると予想
されることから、RIRおよびNIRにはオペレーションに大きな負荷がかかって
しまう可能性が指摘されました。この点に関しては修正が必要である旨を、
提案者も理解した様子でした。
結果的にコンセンサス確認では半数以上が賛成票を投じたものの、一定数の
反対者もおり、もう少し議論の余地があるとチェアが判断したことで、今回
のコンセンサス形成は見送られました。
■ 次回以降のAPNICカンファレンスについて
次回のAPRICOT 2022/APNIC 53は、2022年2月21日~3月3日に開催を予定して
います。引き続きフルオンラインでの開催が決定しています。
APNICカンファレンスは、APNICメンバー以外の方にも広く門戸を開いていま
す。ポリシー動向はもちろん、インターネットに関心をお持ちの方は、ぜひ
一度参加されてみてはいかがでしょうか。英語でのカンファレンスですが、
同時英語字幕等、初心者や非ネイティブスピーカーへの配慮もなされている
ので、英語を得意としない人も参加しやすいカンファレンスとなっていま
す。まずはYouTube Liveを覗いてみる、アーカイブの動画を見てみることも
できるので、ぜひチャレンジしてみてください。みなさまと、APNICカンファ
レンスの場でお会いできることを楽しみにしています。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ◆◇◆◇◆ 本特集のご感想をお聞かせください ◆◇◆◇◆ ┃
┃良かった ┃
┃ https://feedback.nic.ad.jp/1879/2b7bf9d6e5a23cc769d5ae1a0e1d3e70 ┃
┃ ┃
┃悪かった ┃
┃ https://feedback.nic.ad.jp/1879/eb1c5103ca126ba2ec7e71e27e3345aa ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【 2 】News & Views Column
「エンジニアは外に出るという取り組み」
株式会社シナプス 中野龍
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2017年5月より、以下の目的をもって『エンジニアは外に出る』という取り組
みを技術部門で始めました。
・世の中/お客様のニーズを正しく把握したい
・鹿児島と鹿児島のエンジニアを盛り上げたい
・他社エンジニアとの交流を通じて、自分たちのできていること/できてい
ないことを客観的に認識したい
・自分たちの成長につなげたい
それまでも、技術コミュニティ等への参加はありましたが、ごく一部のエン
ジニアが個人的に参加している状況で、たまに「御社ってエンジニアがいな
い会社だと思ってました」などと言われることも。
そんな印象を払拭するため、会社として勉強会/セミナー等へ参加し、日々の
業務で得られた技術的な知見や取り組みのアウトプットを推奨することに方
針転換しました。また、まずは質より量に拘り、技術部門においては、イベ
ントの参加回数や登壇回数などの目標を設定して取り組みました。
この取り組みで得られたことは、以下のようなことでした。
・扱ったことのない技術を知ること・触れることができた
・自分たちのできていること/できていないことを、客観的に知ることがで
きた
・技術の最新動向を知ることができた
・人との繋がり
特に最後の『人との繋がり』の影響は大きく、勉強会への参加を通して、他
社のエンジニアとの関係を築くことができ、「御社のエンジニア、最近よく
見かけますね」「これ、御社でできないですか」「今度、何か一緒にやりま
しょう」と言われることが増えました。
そして、この取り組みの大きな成果の一つとして、2022年1月に鹿児島で開催
される「JANOG49 Meeting」において、ホストを務めることとなりました。
今回のJANOG49 Meetingのテーマは『乗り越える』です。COVID-19パンデミッ
クもですが、日々のさまざまな困難や課題についても議論を深め、一つ一つ
乗り越えていきましょう。
それでは、JANOG49 Meetingで皆様と交流できることを楽しみにしています。
■筆者略歴
中野 龍 (なかの りょう)
1976年生まれ。1997年に短大卒業後、ネットワークインテグレーターで企業
向けの専用線/ATM/広域イーサによるWANの設計・構築を経験。2004年より
株式会社グッドコミュニケーションズおよび株式会社シナプスにて、ISPの
バックボーンネットワークの設計・構築・運用・保守を担当。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 3 】インターネット用語1分解説
「クラウドサービスとは」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クラウドサービスとは、業者が用意したハードウェア/ソフトウェア/プラッ
トフォームを、ネットワーク経由でユーザーが利用するサービスです。シス
テムのメンテナンスを業者に任せて、利用量に応じた料金を支払う従量課金
制が基本です。単なるレンタルと違うところは、高い拡張性と即応性にあり
ます。ミニマムな処理能力で開始して、必要になった時点で処理能力を拡張
することが、簡単な手続きと短い時間で可能です。
歴史的には、1990年代後半に、サーバーを1台丸ごと借りるレンタルサーバー
や、1台のサーバーを複数のユーザーで共有するホスティングサービスが始
まっていました。これらがSaaS (Software as a Service)やPaaS (Platform
as a Service)、IaaS (Infrastrucuture as a Service)を経て、より使いや
すくなったのがクラウドサービスだ、とも考えられます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 4 】統計資料
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1. JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2021年5月~2021年10月)
--------------------------------------------------------------------------------------------
日付| AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ PA PJ TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------------------
5/1|253 3744 447815 635 38532 12825 5618 6157 1896 2137 1014771 89543 9498 1602 1635026
6/1|253 3745 448731 634 38599 12815 5605 6157 1896 2133 1018602 89187 9574 1600 1639531
7/1|253 3743 450138 633 38671 12804 5584 6175 1896 2130 1023569 88999 9747 1645 1645987
8/1|253 3749 451102 637 38738 12784 5576 6200 1896 2128 1028646 88831 9861 1632 1652033
9/1|253 3756 452101 646 38776 12776 5559 6199 1896 2124 1032874 88571 10008 1723 1657262
10/1|252 3762 453326 657 38843 12760 5542 6230 1896 2123 1037259 88340 10092 1727 1662809
--------------------------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
PA:都道府県型ドメイン名 ASCII(英数字)
PJ:都道府県型ドメイン名 日本語
2. IPアドレス
o JPNICからのIPv4アドレス割り振りとJPNICへのIPv4アドレス返却ホスト数
(2021年4月~2021年9月)
------------------------------------------
月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
4 | 512 | 0 | 92225672
5 | 1024 | 0 | 92226696
6 | 512 | 0 | 92227208
7 | 1024 | 0 | 92228232
8 | 49664 | 46592 | 92231304
9 | 1536 | 0 | 92232840
------------------------------------------
□統計情報に関する詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/stat/
3. 会員数 ※2021年10月14日 現在
---------------------
会員分類 | 会員数 |
---------------------
S会員 | 3 |
A会員 | 0 |
B会員 | 2 |
C会員 | 3 |
D会員 | 91 |
非営利会員| 9 |
個人推薦 | 29 |
賛助会員 | 44 |
---------------------
合計 | 181 |
---------------------
□会員についての詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
4. 指定事業者数 ※2021年10月7日 現在
IPアドレス管理指定事業者数 479
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2021.10.11(月)~15(金) LACNIC36 / LACNOG 2021 (Montevideo,
Oriental Republic of Uruguay)
2021.10.15(金) WebとWebトランスポートに関わる標準化
動向 勉強会 (オンライン)
2021.10.19(火)~20(水)、 ARIN 48 (オンライン)
28(木)
2021.10.23(土)~28(木) ICANN72 (オンライン)
---------------------------------------------------------------------
2021.11.1(月)~3(水) NANOG83 (Minneapolis, U.S.A.)
2021.11.2(火) JPNICトークラウンジ第4回 (オンライン)
2021.11.8(月)~12(金) IETF 112 (オンライン)
2021.11.11(木)~12(金) 第21回迷惑メール対策カンファレンス
(オンライン)
2021.11.15(月) 2021 Annual CENTR Meeting (Brussels,
Kingdom of Belgium)
2021.11.16(火)~26(金) Internet Week 2021 (オンライン)
2021.11.30(火) 第41回JPNICオープンポリシーミーティン
グ(オンライン)
---------------------------------------------------------------------
2021.2.6(月)~10(金) IGF 2021 (Katowice, Poland)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
◇ ◇ ◇
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