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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1903【定期号】2022.2.15 ◆
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◆ News & Views vol.1903 です
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毎月15日(土日祝の場合はその翌営業日)に発行している定期号では、特集記
事のみならず、業界メンバーのコラムや用語解説、統計などもお届けしてい
ます。

本号の特集は、2021年12月上旬に、ポーランド・カトヴィツェの会場とオン
ラインのハイブリッドで開催されたIGF (Internet Governance Forum) 2021
の報告です。来年2023年には、日本にてIGF 2023が開催される予定で、「IGF
2023に向けた国内IGF活動活発化チーム」の活動も行われていますので、本特
集を参考に、活発化チームにもぜひご参加いただければと思います。

その他、News & Views Columnでは、つい先日となる2022年1月下旬に開催さ
れたJANOG49 Meetingにて、NETCON委員長をお務めになったシスコシステムズ
合同会社の嶋勝也さんに、NETCONにかける思いをお書きいただきました。

また、インターネット用語1分解説では、コロナ禍により急速に普及するよう
になった「ウェビナー」について解説しています。

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◆ 目次
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【 1 】特集 「IGF 2021(第16回インターネットガバナンスフォーラム)報告」
【 2 】News & Views Column
       「JANOG49 NETCON を終えて」
         シスコシステムズ合同会社  嶋勝也氏
【 3 】インターネット用語1分解説
       「ウェビナーとは」
【 4 】統計資料
         1. JPドメイン名
         2. IPアドレス
         3. 会員数
         4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー

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【 1 】特集 「IGF 2021(第16回インターネットガバナンスフォーラム)報告」
                                     JPNIC インターネット推進部 山崎信
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2021年12月6日(月)~10日(金)の計5日間にわたり、IGF (Internet
Governance Forum) 2021が、ポーランド・カトヴィツェの会場およびオンラ
インのハイブリッドにて開催されました。本会合については、既にJPNICブロ
グにおいて、会期中の2021年12月10日(金)に概要をお伝えしています。

  IGF 2021速報
  https://blog.nic.ad.jp/2021/7039/

また、IGF 2021の課題領域については、同じく2021年5月にブログ記事でお知
らせしています。

  IGF 2021の準備状況
  https://blog.nic.ad.jp/2021/6343/

本稿では、このIGF 2021について、ブログの速報に続いて詳細なレポートを
お届けします。


■ 全体概要

○参加者数・セッション数

IGF 2021は175ヶ国・地域から合計10,371名の登録者があり、内訳は東欧が
32%、西欧+北米が23%、アフリカが19%、アジア太平洋が13%、ラテンアメリ
カ・カリブ海が6%となりました。ステークホルダーごとの登録者の割合は、
次の通りとなりました。

  市民社会          35%
  技術コミュニティ  12%
  民間セクター      25%
  政府              19%
  報道機関           1%
  政府間組織         8%

現地で発行された参加バッジ数(=現地参加者数)は2,734枚となりました。内
訳は次の通りです。

  市民社会          25%
  技術コミュニティ   9%
  民間セクター      38%
  政府              18%
  報道機関           4%
  政府間組織         2%
  ホスト国政府       2%
  国連関係者         2%

会期中のセッション数は、計313に及びました。

○IGF 2021の特徴

リモート/オンラインでの参加者の便を図るため、3次元の会場シミュレーター
が用意されました。これには、23のバーチャルブースも含まれていました。

Webサイトが会期を前に刷新され、見やすくなりましたが、会議初日にはアク
セスが集中したのでしょうか、ログイン関係の機能が約7時間にわたってほぼ
動作しなくなり、参加者だけでなく遠隔登壇者も、アクセスに必要な情報を
得るのが困難だったようです。全セッションをZoomまたはYouTubeで視聴可能
とはいえ、膨大な数のセッションから目当てにたどり着くためには、Webサイ
トにログインしなければアクセス用のURLを探せなかったため、サイトが落ち
ている間は視聴が難しくなってしまいました。それを補うため、Excel形式の
アクセスURL付きのセッション一覧表が、ポーランド政府のIGF 2021サイトに
掲載されました。


■ 開会式

開会式については、おおむねJPNICブログの記事でカバーしていますが、そこ
で触れなかった国連事務総長のビデオメッセージの概要は以下の通りで
す。

  COVID-19パンデミックはインターネットの力に焦点を当て、デジタル技術
  が多くの人々の仕事、学習、社交を安全にすることに寄与する結果となっ
  たが、デジタルデバイドを拡大し、誤った情報を流し、人々のふるまいを
  操作するなどしている。我々はこれらの挑戦を、以下の強化された協力を
  通じて結束することによってのみ解決できる。

    ・人権と根本的な自由を守る明確な規則の策定
    ・我々自身のデータの支配を取り戻す
    ・誤情報およびヘイトスピーチへの対抗
    ・2030年までにすべての人をインターネットへ接続

  IGFは議論を形作るのに重要な役割を果たしている。開かれており自由で安
  全なデジタルの未来が私の「デジタル協力へのロードマップ」(*1)を支え
  ている。「我々の共通の課題」(*2)に関する私の報告書は「グローバル・
  デジタル・コンパクト」(*3)を提案しており、このビジョンを支持するこ
  とで政府、民間、市民社会に橋渡しをすることをめざしている。

(*1) 「デジタル協力」関連の最新動向で概要を記載しています。また全文の
      日本語訳が国連のサイトに掲載されています。
      https://blog.nic.ad.jp/2020/4874/#_ftnref5
      https://www.unic.or.jp/news_press/info/39975/

(*2) 事務総長報告『私たちの共通の課題(Our Common Agenda)』概要の日
      本語訳
      https://www.unic.or.jp/news_press/info/42716/

(*3) 「我々の共通の課題」中に記載された以下の7項目からなる盟約。

        1. すべての学校を含むすべての人をインターネットに接続
        2. インターネットの分断を回避
        3. データを保護
        4. 人権をオンライン上に適用
        5. 差別および誤解を招くコンテンツに関する説明責任基準の導入
        6. 人工知能に関する規制促進
        7. グローバル公共財としてのデジタル共有地

      今後「国連グローバル・コンパクト(*4)」のような活動となるのでは
      ないかと想像されます。

(*4) https://www.ungcjn.org/gcnj/about.html


■ ユースサミット

12月6日(月)にグローバルユースサミットが開催され、6名の話者が登壇しま
した。サミット開催の準備のため、事前に5回にわたるウェビナーが開催され
ました。主要焦点分野、新興・分野横断課題分野のそれぞれなどについて、
行動すべき点(以下)が列挙された文書(*5)がまとめられました。

・ユニバーサルアクセスと有意義な接続性
・デジタル教育
・環境の持続可能性と気候変動
・包摂的なインターネットガバナンスエコシステムとデジタル協力
・新たな規制:市場構造、コンテンツ、データ、消費者/利用者の権利に関す
  る規制
・サイバーセキュリティ
・プライバシーとデータ保護
・人工知能

(*5) https://www.intgovforum.org/en/filedepot_download/247/20484


■ ハイレベル指導者トラック

すべてのステークホルダーグループからの専門家と指導者たちが、
「Internet United(IGF 2021の全体テーマ)」に関する対話を行いました。
以下の七つのハイレベル交流パネルセッションが開催されました。

1. 世界経済の回復 - 我々は今どこにいるのか?
2. 都市連合:(インターネットへの)接続、環境、包摂
3. 持続可能な価値の創造と包摂的な社会 - デジタル・プラットフォームの
   役割
4. デジタル技術における包摂的で多様なイノベーション、投資機会、企業の
   社会的責任をどのように促進するか?
5. 未来の働き方のための公平な雇用条件と能力の構築
6. デジタルに関する成長および実現能力への投資 - 国境および大陸を越え
   た相乗効果
7. 包摂的で多様なビジネス開発を促進するためのガバナンスモデル - 立ち
   はだかるのは何か?

日本からは、2. に佐々木祐二総務審議官が登壇され、デジタル田園都市国家
構想などについての言及がありました。


■ 議会トラック

2019年および2020年に行われた、各国国会議員が参加した議会円卓会議の参
加者により、各国議会はデジタル政策課題に関して協力して事例交換するこ
とを勧告しました。IGF 2021の議会トラックでは、「利用者中心のデジタル
空間に関する立法府の取り組み」というテーマで、12月7日(火)と8日(水)に
三つのセッション(議員のみが参加できたと思われます)と、円卓会議(IGF
2021のすべての参加者に開放)が開催されました。

○セッション1:デジタル時代のプライバシーとデータ保護立法:問題と取り
               組み方
○セッション2:言論の自由と有害コンテンツとの戦いとのバランス
○セッション3:AIガバナンス:何を、どのように規制するのか
○円卓会議   :利用者中心のデジタル空間に関する立法府の取り組み

これらのセッションに先立ち、2021年9月から11月にかけて準備セッションが
5回開催されました。本トラック最終日の12月8日(水)付で、成果文書が公開
されています(*6)。

(*6) https://www.intgovforum.org/en/filedepot_download/241/20492

この中で、国連経済社会局(UN DESA)、列国議会同盟(IPU)(*7)および今後の
IGF開催国は議会トラックを開催・強化することを奨励する、とありますので、
2023年に日本で開催する際にも開催されることになると思われます。

(*7) 各国議会からなる国際組織。https://www.ipu.org/about-us


■ メインセッション

次の9セッションが、メインセッションとして開催されました。

・信頼が重要:安全・安心なサイバースペース構築の道を探る
・多言語インターネットを実現するには?
・持続可能性とインターネットガバナンスに関して環境データが与える影響
・規制とオープン、相互運用性、相互接続性のあるインターネット:課題と
  アプローチ
・デジタル協力はどこへ行く?
・最良事例フォーラム(BPF) サイバーセキュリティ
・BPF ジェンダーとデジタル上の権利
・危機の時代におけるインターネットの良い点、悪い点、醜い点
・経済的・社会的包摂と人権

この中で、「デジタル協力はどこへ行く?」を採り上げてみたいと思います。
登壇者は、Vint Cerf氏、国連事務総長の技術使節でもあるMaria Francesca
Spatolisano氏、IGFでもICANN会議でもおなじみの論客Milton Mueller氏など
の、そうそうたるメンバーでした。セッションレポートより、議論の結果持
ち帰って欲しい点と、今後の行動への呼びかけを紹介します。

議論の結果持ち帰って欲しい点:

1. 国連事務総長の「デジタル協力へのロードマップ」が、協力の促進や統合、
   断片的でない、より包括的なアプローチの推進に成功しているかどうかに
   ついての認識は非常に多様で、特に国連内の協力をより首尾一貫したもの
   にすることについては意見が分かれた。事務総長共通アジェンダで提案さ
   れた「グローバル・デジタル・コンパクト」は、その突破口にはならない
   だろうと予想されるが、代替手段がない以上、国連事務総長の取り組みを
   支援し、さらに関与していくことが不可欠であることに変わりはない。

2. インターネットの応用が、世界的なCOVID-19パンデミックへの対応策を開
   発するような強力で協力的な能力を同時に生み出し、また有害で国境を越
   えた行動をとる機会を与えていることは広く認識されているので、世界の
   主要国が協力する準備ができたとき、より多くのデジタル協力が行われる
   ことになるだろう。 しかし、「協力する用意がある」とは、侵入型のサ
   イバースパイ活動をやめること、ICT貿易を国家安全保障上の脅威と見な
   すことをやめること、デジタル経済と市民の情報アクセスに壁を作ること
   をやめることを意味する。

3. IGFは政策決定機関ではないし、今後もそうなることはなく、あらゆる種
   類の利害関係者が対等な立場で集うことができる開かれた場である。IGF
   は、影響力を持つ人々のネットワークを一堂に集め、彼らが互いに信頼し、
   互いに学び、場合によっては一緒に何かを行うことで、間接的に政策に影
   響を与える。協力には信頼と親睦が必要であり、IGFはそれを築くのに役
   立つ。

行動への呼びかけ:

1. 未来に適応するために、IGFはインターネットが直面する真の政策論争を
   大胆に取り入れる必要がある。これは、MAGを強化する必要があることを
   意味する。事務局によって運営され、ボトムアップではない別々のトラッ
   クは排除される必要がある。MAGに参加する人々は、どのような問題が重
   要であるかについての真の考えを持った人々であるべきで、あるカテゴリー
   の形に適合しているという理由で選ばれた人々ではないはずである。そし
   て、それらの問題は、真にグローバルなインターネットガバナンスの問題
   であるべきである。

2. グローバルなシステムに対応するためには、グローバルな方法を適用する
   必要がある。したがって、デジタル協力の要請は、法執行や犯罪者の逮捕
   にも及ぶ。最近、国内外の法執行機関と民間企業が、ランサムウェアの追
   跡や逮捕などの業務を支援するために非常に効果的な協力を行っている。
   これを拡大し、継続する必要がある。


■ 閉会式

最初に各ステークホルダーを代表して、ポーランドユースIGFのEmilia
Zalewska氏(ユース)、国際商業会議所(ICC)第一副議長のMaria Fernanda
Garza氏(民間セクター、遠隔)、Alliance for Affordable InternetのSonia
Jorge氏(市民社会)、ICANN事務総長のGoran Marby氏(技術コミュニティ、遠
隔)から挨拶がありました。ポーランド民族舞踊の披露などの後、国連事務次
長補(経済社会担当)のMaria-Francesca Spatolisano氏より、参加者、ホスト
国であるポーランド政府、MAGおよび国連スタッフなどへの感謝とともに、次
のメッセージが述べられました。

  COVID-19パンデミック、気候危機、人々の生活領域すべてへのデジタル技
  術拡大が人権への新たな脅威を作り出しており、(ちょうど73年前に国連総
  会で採択された)世界人権宣言で提示された原則は、あらゆる人へのすべて
  の人権の実現にとって不可欠である。

  COVID-19パンデミックは、グローバルな共有地としてのインターネットと
  その技術の利用および役割を際立たせたが、同時に、根強く広がる対立、
  オンラインプラットフォームを通じて広まる誤った情報やヘイトスピーチ
  の急増、サイバー犯罪、詐欺、プライバシー、セキュリティ、人権問題へ
  の懸念が高まっていることも白日の下にさらしだした。人類の歴史の中で、
  安全で包括的なデジタル環境の必要性が今ほど明白になったことはない。

  我々の多くが当たり前のように利用しているインターネットが、発展途上
  国の29億の人々にとっては依然として、アクセスし難い状況にあることを
  忘れてはならない。事務総長の共通の課題に関する報告書で強調されてい
  るように、IGFは、インターネット・ガバナンスとデジタル化に関するマル
  チステークホルダー・プラットフォームにとどまる。人権保護やインター
  ネットの潜在的なリスクや悪用に関する政策課題に取り組みながら、あら
  ゆる形態のデジタル・デバイドを解消するというIGFの使命を果たすことが
  不可欠である。

その後、ポーランド政府サイバーセキュリティ全権のJanusz Cieszynski氏、
ポーランド政府IGF 2021全権のKrzysztof Szubert氏からの挨拶と続いた後、
2023年の開催国である日本の金子恭之総務大臣から寄せられた、ビデオメッ
セージが投影されました。次いで、2022年のIGF開催国であるエチオピアの情
報通信大臣Huria Ali氏が会場で挨拶された後、エチオピアを紹介するビデオ
が流れました。その後、別の演者による民族舞踊の披露、まずはSzubert氏か
らポーランド政府および国立研究所関係者計12名が紹介され壇上に上がり、
その次はIGF関係要人が壇上に上がり、それぞれ写真撮影タイムとなりまし
た。最後は、吹奏楽団が壇上に上がっての締めくくりとなりました。


■ おわりに

完全オンラインだったIGF 2020とは違い、ハイブリッドとなったIGF 2021は
元来のフォーラムらしさをかなり取り戻したのではないかと思います。エチ
オピアでのIGF 2022年をはさんで、来年にはIGF 2023が日本で開催されます。
近年IGFでますます重要視されるようになってきている国別・地域別IGF活動
(National and Regional IGF Initiatives, NRI)の一環として、日本国内で
のIGF活動を活発化する、つまりマルチステークホルダーにより既存の構造の
垣根を越えた議論を促進するために「IGF2023に向けた国内IGF活動活発化チー
ム」が昨2021年5月より活動しております。皆様もぜひこの活動に参加してい
ただき、IGF 2023につなげていただければと思います。

  過去のIGF報告会およびIGF2023に向けた国内IGF活動活発化チームの記録
  https://www.nic.ad.jp/ja/materials/igf/


 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃     ◆◇◆◇◆  本特集のご感想をお聞かせください  ◆◇◆◇◆     ┃
 ┃良かった                                                          ┃
 ┃ https://feedback.nic.ad.jp/1903/6906fa3a2d50d2290f9e31e45835f472 ┃
 ┃                                                                  ┃
 ┃悪かった                                                          ┃
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【 2 】News & Views Column
       「JANOG49 NETCON を終えて」
                                       シスコシステムズ合同会社 嶋勝也
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

初めまして、インターネットでは「勝男」という名前で活動しています。今
回は、JANOG49にて開催されたNETCONの歴史と今後についてお話しします。

NETCONとは、トラブルシューティング型のNW機器を中心としたコンテストで
す。私には二つの思いがあり、このコンテストを始めました。

    - 目に見える形で成長が体験できる場を増やしたい
    - ネットワークエンジニアが交流できる場を増やしたい

きっかけは学生時代の経験になります。ネットワークの勉強はプログラミン
グの勉強と異なり、環境を容易に用意できず、体系的に学べませんでした。
この経験を基に、ネットワークについて勉強したい人達に対し、学ぶことが
できる環境が必要である、と思いました。特に、「いつでもトラブルが起き
ているネットワークを提供する」ことで、構築とは違った経験が得られる、
と考えました。

2019年2月に初めてNETCONを開催した際は、知名度がないこともあり、参加者
は10人程度でした。その後、福岡や沖縄といったさまざまな地域での実施や、
定期的な開催を重ねることで、最近では50~70人程度の方に参加いただいて
います。複数回参加されている方もおり、アンケート結果(以下参考)を通し
て、コンテスト参加者に成長の場を提供できている、と感じています。

    - 「業務環境で採用する機会のないネットワークOSやネットワーク技術
      について触れ、学ぶことができた」
    - 「日常の業務とはまったく異なる頭の使い方により、問題発見能力や
      検索能力が非常に刺激された」

アンケートの中には、「NETCONに向けた社内勉強会」や「社内版NETCON」を
実施している声をいただいております。加えて、次回開催を望む声もあり、
上記の取り組みはさらに拡大していくと想像しています。

NETCONを開催したことで、"ネットワークエンジニアが交流できる場"になっ
ている、と手応えを感じています。今後の目標は、NETCONの常設化によるユー
ザー数のさらなる増加になります。ただ、実現に向けて取り組んでいく中で、
多くの課題があります。例えば、インフラ基盤(Google Cloud Platform)費用
の負担先や、定期的な問題のアップデート等が挙げられ、解決は困難を極め
ます。もし、目標に向け課題を共に解決したい、という方はお気軽にご連絡
ください。一緒にネットワーク業界を盛り上げていきましょう。


■筆者略歴

嶋 勝也 (しま かつや)

シスコシステムズ合同会社にて、ネットワークの監視や自動化関連などに従
事する。JANOG47,49 ではNETCON 実行委員長を務める。
Twitter: @katu7414


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 3 】インターネット用語1分解説
         「ウェビナーとは」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ウェビナー(Webinar)はWebとSeminarを組み合わせた造語で、文字通りWebを
使ったセミナーのことです。オンラインセミナーと言われることもあります。
2020年以前にも行われていましたが、ウェビナー向けツールや動画配信プラッ
トフォームの利用コストが下がったこと、新型コロナウイルス感染症の流行
で外出に制限がかかったこと、人を集めてのセミナー開催が難しくなったこ
となどから、2020年以降急速に普及しました。

ウェビナーの実施にあたっては、専用のサービスを使う場合や、Web会議シ
ステムを使う場合もあります。受講者からの質問などは、リアルタイム音声
で可能なもの、チャットベースのもの、別の通信手段を使うものなどがあり
ます。これは利用するプラットフォームやツールと、運営側の判断によって
決まります。

ウェビナーはインターネット接続環境さえあれば、時間や場所を問わず視聴
できるメリットがあります。一方で、通信環境によっては音質や画質が低下
することがあるので、注意が必要です。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 4 】統計資料
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1. JPドメイン名

o 登録ドメイン数(2021年9月~2022年2月)
--------------------------------------------------------------------------------------------
日付|  AD  AC    CO    GO   OR    NE   GR   ED   LG   GEO    GA    GJ     PA   PJ   TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------------------
  9/1|253 3756 452101 646 38776 12776 5559 6199 1896 2124 1032874 88571 10008 1723 1657262
 10/1|252 3762 453326 657 38843 12760 5542 6230 1896 2123 1037259 88340 10092 1727 1662809
 11/1|252 3767 454588 661 38894 12779 5531 6239 1895 2122 1041516 88185 10157 1738 1668324
 12/1|250 3769 455585 662 38947 12760 5522 6255 1895 2118 1046709 88081 10150 1778 1674481
  1/1|250 3779 456727 679 39045 12766 5516 6258 1895 2117 1051797 87921 10190 1733 1680673
  2/1|250 3788 457445 693 39114 12764 5510 6261 1896 2116 1055507 87747 10171 1642 1684904
--------------------------------------------------------------------------------------------

 GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
 GJ:汎用ドメイン名 日本語
 PA:都道府県型ドメイン名 ASCII(英数字)
 PJ:都道府県型ドメイン名 日本語


2. IPアドレス

o JPNICからのIPv4アドレス割り振りとJPNICへのIPv4アドレス返却ホスト数
  (2021年8月~2022年1月)
------------------------------------------
  月 |   割振   |   返却   | 現在の総量
------------------------------------------
   8 |    49664 |    46592 |   92231304
   9 |     1536 |        0 |   92232840
  10 |     1024 |        0 |   92233864
  11 |    17408 |    16384 |   92234888
  12 |        0 |        0 |   92234888
   1 |     1024 |        0 |   92235912
------------------------------------------

□統計情報に関する詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/stat/


3. 会員数  ※2022年2月8日 現在

 ---------------------
  会員分類  | 会員数 |
 ---------------------
  S会員     |      3 |
  A会員     |      0 |
  B会員     |      2 |
  C会員     |      3 |
  D会員     |     91 |
  非営利会員|      9 |
  個人推薦  |     29 |
  賛助会員  |     43 |
 ---------------------
  合計      |    180 |
 ---------------------

□会員についての詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/member/list/


4. 指定事業者数  ※2022年2月7日 現在

   IPアドレス管理指定事業者数           485


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー
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  2022.2.14(月)~16(水)         NANOG 84 (Austin, U.S.A.)
  2022.2.14(月)~21(月)         JPNIC技術セミナー (オンライン)
  2022.2.21(月)~3.3(木)        APRICOT 2022/APNIC 53 (オンライン)
  2022.2.22(火)~25(金)         APTLD81 (Laoss、Socialist Republic of
                                Vietnam)
  2022.2.24(木)                 RPKIワークショップ (オンライン)
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  2022.3.2(水)                  AP* Retreat (オンライン)
  2022.3.7(月)~10(木)          ICANN73 (オンライン)
  2022.3.7(月)~11(金)          APAN53 (People's Republic of
                                Bangladesh)
  2022.3.9(水)~11(金)          Security Days Spring 2022 [後援]
                                (東京、JPタワーホール&カンファレン
                                ス+オンライン)
  2022.3.19(土)~25(金)         IETF 113 (Vienna, Republic of Austria)
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  2022.4.24(日)~27(水)         ARIN 49 (Nashville, U.S.A.)


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