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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.2198【定期号】2025.11.17 ◆
_/NIC
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★Internet Week 205★ 11/18(火)から27(木)まで6日間開催! 主催:JPNIC
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変化―『DNSがよくわかる教科書 第2版』発行に寄せて」。ここ数年のDNSの
変化・進化、今後見込まれる変化について、7年ぶりの改訂となる「教科書
第2版」に盛り込まれた内容を紹介しながら、わかりやすく解説します。
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◆ News & Views vol.2198 です
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毎月15日(土日祝の場合はその翌営業日)に発行している定期号では、特集記
事のみならず、業界メンバーのコラムや用語解説、統計などもお届けしてい
ます。
本号の特集では、JPNICに寄せられるドメイン名関連のお問い合わせを通じて
登録前に知っておいていただいた方がよいと感じた、TLDや登録に利用する事
業者を選ぶ際に気になるそれらの違いや、登録後の維持管理の重要性などを
お伝えします。
News & Views Columnでは、いよいよ明日11月18(火)からオンライン Weekが
始まるInternet Week 2025でプログラム委員を務められている、広島大学の
近堂徹さんにInternet Weekが持つ「議論の交差点」としての役割と、技術を
学ぶ楽しさを次世代に伝えることの大切さについて語っていただきました。
また、インターネット用語1分解説では、インターネットコミュニティの協力
関係を構築する際にもよく出てくる用語である、「MoU」について解説してい
ます。
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◆ 目次
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【 1 】特集 「ドメイン名を登録するその前に知っておくとよいこと
~違いを理解して、登録したらしっかり管理~」
【 2 】News & Views Column
「Internet Weekに期待する、学びとつながり」
広島大学 近堂徹氏
【 3 】インターネット用語1分解説
「MoUとは」
【 4 】統計資料
1. JPドメイン名
2. IPアドレス
3. 会員数
4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
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【 1 】特集 「ドメイン名を登録するその前に知っておくとよいこと
~違いを理解して、登録したらしっかり管理~」
JPNIC インターネット推進部 是枝祐
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■ はじめに
JPNICでは、2002年4月に株式会社日本レジストリサービス(JPRS)へJPドメイ
ン名の登録管理業務を移管した後は、ドメイン名の登録管理に関する業務は
行ってはいません。一方で、ドメイン名関連の業務として、JPドメイン名の
紛争処理に関するポリシー策定のほか、JPドメイン名に限らないドメイン名
全般に関する一般的な各種情報提供などを引き続き行っています。
それに関連して、ドメイン名に関する一般的なお問い合わせもいただきます。
それらのお問い合わせを通じて、ドメイン名の登録にあたって知っておいて
いただいた方が良いと感じたことを、JPNIC Webなどでも既にご紹介していま
すし、ご存じの方には今さらと感じる内容も多いとは思いますが、本稿でい
くつか取り上げたいと思います。
■ ドメイン名は見た目が違うだけではなく種類があります
Webサイトを立ち上げたりメールアドレスとして使ったりしたいと考えて、自
社で、もしくは個人でドメイン名を登録しようと考えた際には、「.jp」にし
ようか、それとも「.com」にしようかなどと、登録する文字(ラベル)と合わ
せてTLD (トップレベルドメイン)と呼ばれるドメイン名の一番右側の文字列
を選ぶことになります。その際に、取りたい文字列が空いているかどうかや、
費用が安いか高いかなどだけを気にしていないでしょうか? TLDが短いと覚
えやすいとか、見た感じが格好良いとか、そういう基準もあるかもしれませ
ん。
このTLDですが、単に文字が違うだけというわけではありません。一般のユー
ザーが登録できるドメイン名には大きく分けて2種類あり、分野別トップレベ
ルドメイン(generic TLD; gTLD)と呼ばれるTLDと、国コードトップレベルド
メイン(country code TLD; ccTLD)と呼ばれるTLDがあります。前者は有名な
ところでは「.com」や「.net」などがあり、世界中を対象としたドメイン名
です。後者は「.jp(日本)」や「.de(ドイツ)」「.uk(イギリス)」など、国や
地域ごとに割り当てられたドメイン名です。
ドメイン名の種類
https://www.nic.ad.jp/ja/dom/types.html?nv
■ 種類が違うと管理組織とルールも違います
これらのTLDにはそれぞれレジストリと呼ばれる管理組織があり、例えば.jp
は株式会社日本レジストリサービス(JPRS)がレジストリとして登録管理を行っ
ています。.com なら米国のVerisign社がレジストリです。同じ組織が複数の
TLDの管理を行っているケースもありますが、多くの場合はTLDが異なれば登
録管理を行っている組織も異なります。
また、TLDが異なると適用されるルールも異なります。gTLDでは細かい差異は
あるものの、登録管理にはおおよそ同じルールが適用されます。サイバース
クワッティングなどを対象とした紛争処理についても同様です。一方、ccTLD
は国や地域に管理が委ねられたTLDなので、そこに適用されるルールはまちま
ちです。登録できる対象者についても、gTLDでは世界中から登録ができるTLD
が大半ですが、ccTLDの場合はその国の個人や企業などに登録を限定している
ケースもあります。紛争処理のルールについてもまちまちで、gTLD と同じも
のを採用しているところ、そのTLD独自のルールがあるところ、特段紛争処理
のルールを定めていないところなどさまざまです。こういったTLDの違いに加
えて、「.jp」と「.co.jp」など、同じTLDの中でもルールが異なるドメイン
名も存在します。
こういった管理組織やルールの違いのために、例えば同じドメイン名登録事
業者で複数のTLDを登録をしても、TLDごとに登録料金が違うなどの現象が発
生します。また、ドメイン名をうっかり失効させてしまった際に、あるTLDは
手続きをすれば登録を回復できたのに、別のTLDではそのような仕組みがない
ので回復ができないなどのケースもあり得ます。
■ ドメイン名登録に利用する業者には違いがあります
みなさんがドメイン名を登録される際には、登録管理組織(レジストリ)に直
接登録申請をすることはほぼなく、ドメイン名の登録サービスを提供してい
る事業者経由で申請をされることになると思います(そもそも、gTLDだとレジ
ストリへの直接申請はルール上できません)。
その際に利用する登録時業者についても、あまり意識されている人はいない
かもしれませんが、「レジストラ」と「リセラ」の2種類の事業者が存在しま
す。
○レジストラ
レジストリと契約を結んだ上で、レジストリと登録者の間に立って、ユーザー
からドメイン名の登録や登録内容の変更などの各種申請を受け付ける事業者
です。一つのTLDの下に複数のレジストラが存在します。.jpの場合は指定事
業者と呼ばれています。
○リセラ
レジストラと登録者間に立ち、ドメイン名登録に関する各種申請を取り扱う
事業者です。レジストラと同様に、リセラも一つのTLDに数多く存在します。
レジストラとの違いは、レジストリとの間に基本的には直接契約関係がない
ことです。
ドメイン名の登録
https://www.nic.ad.jp/ja/dom/registration.html?nv
レジストラとリセラの違いですが、gTLDを扱うレジストラについてはgTLD共
通のルールに基づいて業務を実施する義務が課されているため、費用や細か
いサービス面での差はありますが、どのレジストラを選んでもドメイン名の
登録管理自体に関しては、比較的共通したサービスが受けられます。一方、
ccTLDでは全ccTLD共通というわけにはいきませんが、同じccTLD内ではおおよ
そ共通したルールに基づいてサービスが提供されています。
これに対してリセラの場合は、レジストラと違いすべてのリセラに共通する
認定基準などがあるわけではないため、リセラと言いつつも実態はレジスト
ラとほぼ変わらないほど大規模にサービスを展開している事業者もあれば、
個人レベルで申請を代行しているだけのレベルのものまで、多種多様な事業
者が存在しています。
■ レジストラとリセラ、どちらを選べばいいのか?
どこを選んでも最低限のサービス品質が保証されているという意味では、レ
ジストラには安心感があります。一方、登録料金に対しては比較的高めにな
ることが多いです。また、ドメイン名登録以外のサービスも組み合わせて提
供しているところもありますが、多くのレジストラは登録サービスを主軸に
置いていて、その他のサービスについてはリセラの方がより柔軟な印象です。
ドメイン名登録サービスがメインなので、登録管理に関するトラブルが起き
た際は、間に他の事業者を挟まない分問題解決がスムーズに進むことが期待
できます。
リセラはレジストリと比べて制約が少ないため、費用やサービス面での差が
大きいことが特徴です。費用が廉価なところは電話でのサポートがなくメー
ルのみの対応であったり、問い合わせへの返事には日数がかかることを明示
していたりするなど、不慣れな人には不便な面があります。一方、慣れた人
であれば、自分にあった柔軟なサービスを提供している事業者や費用が低廉
な事業者を選択することが可能です。また、元々は他のサービスを提供して
いる事業者がドメイン名登録サービスを提供しているケースが多いので、レ
ンタルサーバやメールサービスなどと一緒にワンストップで契約できたり、
同じ管理画面で管理できたりするなどのメリットがあるリセラもあります。
なお、レジストラとリセラの違いも重要ですが、登録の際には言語サポート
の点も意識しておく必要があります。海外のレジストラやリセラでも日本語
対応が可能なところもありますが、英語のみというところもあり、登録の際
はWebインタフェースなので問題はなくても、問い合わせが必要になった際に
英語で説明をする必要が出くることがあります。また、gTLDの場合は紛争処
理の際に用いる言語は原則としてドメイン名登録合意書の言語となっていま
すので、登録合意書が英語のレジストラで登録をして紛争に巻き込まれた場
合は、英語で答弁書などを書く必要が出てくることがあります。
ドメイン名紛争処理方針(DRP)
https://www.nic.ad.jp/ja/drp/?nv
■ 登録は更新が必要で、怠ると再び誰でも登録できるようになります
「独自ドメイン名を購入」などという宣伝を見ることもあるかと思いますが、
ドメイン名は概念としてはリースに近く、登録を維持している間に限ってそ
のドメイン名の管理が登録者に任されています。そのため、自分が使い続け
るためには一定期間ごとに登録の更新が必要で、多くの場合費用の支払いを
伴います。
この登録更新を忘れるとドメイン名は廃止処理がなされ、一定期間を経て再
び誰もが早い者勝ちで登録できる状態になります。廃止されたドメイン名を
再登録する行為を「ドロップキャッチ」と言いますが、うっかり失効など廃
止するつもりがなかったドメイン名が第三者に登録された結果、メディアな
どで取り上げられるような大騒ぎになったケースもまま見られます。
ドロップキャッチとは
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/dropcatch.html?nv
■ 登録は簡単ですが、維持管理のことも忘れないでください
本稿では、主にドメイン名の登録にあたって事前に知っておいていただきた
いことをご紹介しましたが、最後に少し書いたように登録したらそれで終わ
りではなく、その後も登録の維持が必要ですし、維持するためには適切な管
理が必要です。そして、登録自体はWebなどからの申し込みで30分もあれば完
了しますが、維持管理にはそれなりの手間が必要ですし、使わなくなったド
メイン名を廃止する際にはさらに考えることがたくさん出てきます。
うっかり失効でも意図した廃止でも、事前の準備無しにドメイン名を廃止す
ると思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。そういった事態をなる
べく避けるためにも、ドメイン名登録をする際にはその後の管理やその手間、
使い終わった後のことなども十分に考えて、必要なドメイン名を登録するよ
うにしていただければと思います。
ドメイン名の登録後の話として、更新忘れなどが起こる主な原因やそれを防
ぐための対策などについては、以前に本メールマガジンで紹介しています。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
登録期限切れや手放したドメイン名にご注意!
~うっかり失効やドロップキャッチとその対策~
https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2022/vol1940.html?nv
■ おわりに
2026年には、ICANN (Internet Corporation for Assigned Names and
Numbers)による新しいgTLDの追加募集が行われる予定で、前回2012年の募集
時と同じぐらいであれば1,000を越えるTLDが新たに生まれ、そのTLDを多くの
人が登録・利用するようになります。
ドメイン名は企業のWebサイトやメールアドレスなどとして使われ、今では大
変重要なものとなっており、使えなくなることは企業活動などに大きな影響
を与えます。事後の対応策などもありますが、それなりの時間や費用などが
かかることもありますので、まずはそのようなことが起こらないような事前
の対策を採っておくが重要です。今回取り上げた内容が、少しでも皆さまの
お役に立てば幸いです。
冒頭に書いたように、JPNICではドメイン名の各種情報提供を行っておりま
す。個別のTLDに関する詳細や、申請など具体的な手続き方法などについては
各レジストリ(登録管理組織)やレジストラ(登録事業者)などにお問い合わせ
いただきたいのですが、それ以外の一般的な内容であればJPNICでも問い合わ
せを受け付けております。また、Webページでも情報提供を行っておりますの
で、ぜひご活用ください。
○JPNIC Webサイト
ドメイン名とは
https://www.nic.ad.jp/ja/dom/basics.html?nv
ドメイン名紛争処理方針(DRP)
https://www.nic.ad.jp/ja/drp/?nv
Q&A - ドメイン名
https://www.nic.ad.jp/ja/question/domain.html?nv
○ドメイン名に関するお問い合わせ先
domain-query@nic.ad.jp
※ JPドメイン名に関するお問い合わせは、株式会社日本レジストリサービ
ス(JPRS)宛にお願いいたします(info@jprs.jp)
◇ ◇ ◇
ドメイン名の利用が進み、その価値が上昇するに伴って、それを狙ったトラ
ブルも多数起こるようになっています。そういった情勢を踏まえて、JPNICで
は関係者とも協力した上でドメイン名紛争に関するシンポジウムを2026年は
じめに開催する予定です。シンポジウムでは、商標やドメイン名に関するト
ラブルについて取り上げるとともに、包括的な解決策を解説するセッション
も設ける予定です。詳細が決まりましたら、JPNIC Webや本メールマガジンで
もお知らせいたします。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ◆◇◆◇◆ 本特集のご感想をお聞かせください ◆◇◆◇◆ ┃
┃良かった ┃
┃ https://feedback.nic.ad.jp/2198/b8577b429ab07e7bbb3602068eecd7c1 ┃
┃ ┃
┃悪かった ┃
┃ https://feedback.nic.ad.jp/2198/fefbb9cca39a583c188b75b2d6c50d87 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【 2 】News & Views Column
「Internet Weekに期待する、学びとつながり」
広島大学 近堂 徹
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いよいよ今週11月18日(火)から、Internet Week 2025が始まります。今年の
テーマは「挑戦×経験×世代 ~フルスタックで"不確実"の先へ」。AIが日常
の仕事や学びに自然に入り込み、技術の進化と社会の変化がこれまで以上に
密接に結びついています。そんな時代に、エンジニアに求められるのは、個々
の専門を越えて学び合い、支え合う姿勢だと感じています。
今回、広島地域IPv6推進委員会での活動がきっかけで、初めてInternet Week
のプログラム委員として参加させていただきました(実は過去Internet Week
に参加したこともないのです……)。広島地域では、IPv6の導入・普及促進や
技術的課題の検討を目的に、2000年代初頭から活動を続けています。現在、
各地でたくさんの技術系コミュニティが存在しています。ただ、以前は全国
に存在した「IPv6」を冠するコミュニティやアクティビティも、今も地方で
残っているのは私たちぐらいかもしれません。広島地域IPv6推進委員会では
年2回のセミナーに加えて、ハンズオンや勉強会を通じて、地域の技術者や学
生が世代を越えて学び合う場を提供しています。IPv6というテーマを軸にし
つつも、インターネット技術という共通言語で人と人がつながる"コミュニ
ティ"であることを大切にしています。
モバイル通信やクラウドサービスを中心に、インターネットにおけるIPv6の
普及率も40%を超え、一般利用者の多くが意識せずにIPv6を利用しています。
私の勤務する広島大学でも全学的にIPv4/IPv6のデュアルスタック運用を始め
て10年以上が経ち、私にとってもIPv6は当たり前の技術として運用の中に入
り込んでいます。しかしその一方で、地方の中小企業などでは依然として
IPv4中心の運用も多く、IPv6を意識する機会は限られているのも現状です。
だからこそ、今改めてIPv6の意義や現状、そしてその周辺にある技術を多く
の人が学び、議論し、行動できる場をつくることが重要だと感じています。
Internet Weekという全国的な場は、単に学ぶだけではない、まさに「議論の
交差点」としての役割を果たしてくれるものだと思います。プログラム委員
会に参加して実感したのは、委員の皆さんの多様性です。ネットワーク技術、
運用、開発、セキュリティ、教育など、さまざまな立場の方が集まり、それ
ぞれの経験を持ち寄ってプログラムが検討されています。業務などの都合で
オンラインでの参加しかできず、対面での委員会に参加できないのが残念で
したが、その様子はまさに「フルスタック」という言葉をチームで体現して
おり、委員としての参加でも非常に刺激を受けています。
技術の世界は、たくさんの人が関わってこそ広がり、広がりがあってこそ高
みを目指すことができるものだと思います。お互いに学び合い、挑戦を重ね
ることで、より高く、より遠くまで見渡せる未来を築いていけるのではない
でしょうか。地域の現場で活動している私たちにとって、学生や若手技術者
に"技術を学ぶ楽しさ"やその熱量を伝えていくことが大切な役割なのだろう
と思いを新たにしています。
■筆者略歴
近堂 徹 (こんどう とおる)
広島大学情報メディア教育研究センター長、同大学大学院先進理工系科学研
究科に所属。
高専時代にインターネットに触れたことをきっかけに、広島大学への編入後
からインターネット基盤・運用技術の研究開発に関わるようになる。学生時
代には、MPEG2伝送ソフトウェアの開発やJGNなどのテストベッドを用いた実
証実験にも参加。現在は大学教員として、新しい技術に関心を持ちながら学
生とともに研究を進める一方、地域コミュニティを通じてIPv6の普及と人材
育成にも取り組んでいる。
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【 3 】インターネット用語1分解説
「MoUとは」
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MoUはMemorandum of Understandingの頭文字を取ったもので、日本語にする
と「覚書」または「基本合意書」となります。具体的には、当事者間で合意
された事項を文書化したものです。書簡の交換よりはフォーマルな位置づけ
ですが、契約書や条約ほど厳格ではなく、法的拘束力を持たせないのが一般
的です。
インターネットの世界では、
・ICANNと米国商務省
・ICANNとNRO (Number Resource Organization)
・NROとAfriNIC
の間で交わされたものが有名です。それ以外にも、NIR (National Internet
Registry)間で協力体制を構築する際に交わされることがあります。
■ 参考情報
・ICANNと米国政府の関係 ~JPA終了に向けて~
https://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No43/0610.html?nv
・ICANNとNRO間によるASO MoU(覚書)の締結について
https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2004/20041112-04.html?nv
・AfriNICが権限を委譲され、NRO覚書に併せ調印
https://www.nic.ad.jp/ja/translation/announce/apnic/20050429.html?nv
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【 4 】統計資料
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1. JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2025年6月~2025年11月)
--------------------------------------------------------------------------------------------
日付| AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ PA PJ TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------------------
6/1 | 256 3876 489669 847 41253 12482 5178 6470 1921 2025 1145034 80562 9802 1331 1800706
7/1 | 257 3880 490268 856 41301 12464 5167 6497 1920 2024 1148938 80450 9644 1298 1804964
8/1 | 257 3882 490854 852 41354 12452 5154 6517 1920 2024 1152552 80330 9654 1298 1809100
9/1 | 257 3877 491290 856 41377 12420 5148 6526 1920 2024 1155929 80224 9638 1292 1812778
10/1 | 257 3875 492082 858 41452 12409 5132 6525 1919 2020 1160006 80076 9609 1289 1817509
11/1 | 258 3879 492932 859 41515 12410 5127 6513 1921 2019 1163592 80751 9588 1289 1822653
--------------------------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
PA:都道府県型ドメイン名 ASCII(英数字)
PJ:都道府県型ドメイン名 日本語
2. IPアドレス
o JPNICからのIPv4アドレス割り振りとJPNICへのIPv4アドレス返却ホスト数
(2025年5月~2025年10月)
------------------------------------------
月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
5 | 0 | 512 | 92251784
6 | 1024 | 0 | 92252808
7 | 512 | 0 | 92253320
8 | 0 | 0 | 92253320
9 | 0 | 512 | 92252808
10 | 1536 | 0 | 92254344
------------------------------------------
□統計情報に関する詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/stat/?nv
3. 会員数 ※2025年11月14日 現在
---------------------
会員分類 | 会員数 |
---------------------
S会員 | 3 |
A会員 | 0 |
B会員 | 1 |
C会員 | 4 |
D会員 | 89 |
非営利会員| 9 |
個人推薦 | 28 |
賛助会員 | 36 |
---------------------
合計 | 170 |
---------------------
会員についての詳細は → https://www.nic.ad.jp/ja/member/list/?nv
4. 指定事業者数 ※2025年11月6日 現在
IPアドレス管理指定事業者数 520
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2025.11.18(火)~27(木) Internet Week 2025
(東京都、オンライン・KFC Hall & Rooms)
2025.11.19(水) 第49回JPNICオープンポリシーミーティン
グ (東京都、アーバンネット神田カンファ
レンス)
CENTR74
2025.11.25(火)~27(木) APCERT AGM Conference 2025
(Sydney, Commonwealth of Australia)
---------------------------------------------------------------------
2026.1.26(月)~30(金) APAN61 (Dhaka, People's Republic of
Bangladesh)
---------------------------------------------------------------------
2026.2.2(月)~4(水) NANOG 96 (San Francisco, U.S.A.)
2026.2.4(水)~12(木) APRICOT 2026/APNIC 61 (Jakarta,
Republic of Indonesia)
2026.2.11(水)~13(金) JANOG57 (大阪府、コングレコンベンショ
ンセンター)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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JPNIC News & Views vol.2198 【定期号】
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101-0047 東京都千代田区内神田2-12-6 内神田OSビル4階
@ 配信先変更・停止 https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/#regist
@ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp
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