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◆◆【 2 】News & Views Column
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 ◇ データの正しさにご用心 -データベースは難しい-

   これまで何百回となく繰り返してきた講義の中で、「コンピュータの特技は」
  と、学生に問いかけます。この中で、データベース屋さんが常に強調すること
  は、「コンピュータは決して忘れない」ということです。

   物理的にデータが破壊されない限り、コンピュータはいつまでも、データを
  覚えています。「律儀なやっちゃな」とほめてやりたくなりますが、必ずしも
  すべてを覚えていることがよいとは限りません。もちろん、最近の研究では人
  も忘れることはなく、単に思い出さなくなるだけだという話もあります。した
  がって、コンピュータも思い出さなくなるとよいのかもしれません。もっとも、
  古いディレクトリをひっくり返すことは、年に数えるほどしかありませんので、
  立派に忘れていっているのかもしれません。(単に人間が覚えていないだけな
  のですが。)

   長い間、種々のデータベースとつきあっていると、「なんでこんなデータが
  入っているの」と叫んでしまうことがあります。入力ミスがありとても使えな
  いデータ、古くなり今では役立たずになったデータ、誰が何のために入れたの
  かすらわからないデータ、等々、どれも、コンピュータは悪くなく、入力した
  人が悪いのですが、つい、コンピュータに向かって悪態の一つもついてみたく
  なります。

   whoisと呼ばれるデータベースにずいぶん関わってきましたが、それほど古
  い歴史のあるデータベースでもないのに、重要性と需要は飛躍的に高くなった
  データベースということができます。しかし、その信頼性はどうなのでしょう
  か。

   データベースはメンテナンスを怠るとすぐに信頼性がなくなります。我々は
  この現象を「腐る」と表現します。いったん腐ったデータベースを再生するの
  は難しいです。腐った食べ物のことを思ってください。これを元通りにするこ
  とは通常は不可能です。そんなとき、つい「腐った」データを忘却の彼方へと
  ばしてくれるディスクがあるといいだろうなと思ってしまいます。しかし、デー
  タが知らない間に消えるディスクなんて本当は使ってられないんですけどね。

   ずいぶん無駄話をしましたが、少なくとも既存のJPドメイン名と汎用JPドメ
  イン名のwhoisの統合は必要でしょう。それから、データの信頼性向上の手だ
  ても必要となるでしょう。その後、各国のwhoisを統合していくのでしょうが、
  どうするかは頭の痛いところですが。

   勝手に忘れてくれるディスクがないのと同様、whoisの信頼性は勝手には高
  くなりません。それなりの努力が必要です。「空想の産物と実際のデータベー
  スを一緒にするな」って声が聞こえそうですが、今や、信頼性のあるデータを
  握った人が勝ちの時代です。それゆえに、データベースの構築もメンテナンス
  も格段に難しくなっています。 

    皆様もデータの正しさにご用心!!  whois には正しいデータを!!

                    JPNICドメイン名検討委員会委員長
                    奥山 徹(朝日大学経営学部教授)

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