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◆◆【 2 】News & Views Column
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 ◇ 正しさとは

  「答えは一つしかない」そういう言葉があります。この言葉を見たり聞いたり
  すると「正しい答えとは何か」を考えてしまうことがあります。たとえば、数
  学の証明問題などは、最終的な答えは一つでも、証明過程そのものが答えにな
  りますから、それらすべてをあわせると個々の回答者それぞれに「答え」が出
  てくることになり、「答えは一つではない」ということになります。

   私は現在IRR(Internet Routing Registry)という経路データベースに関する
  調査や提案活動を数名で行っていますが、この「経路」というのも、なかなか
  明確な答えを教えてくれません。もちろん、インターネットが複雑にネットワー
  ク同士を接続してでき上がっている以上当たり前の結果といえばそれまでです。
  しかし、ネットワークを扱うことを生業としている以上、お客さんに向けて
  「複雑ですから」の一言で済ますことはなかなかできないものです。やはり、
  何かを説明するときに根拠となる情報源が必要となります。

   IRRは、インターネットの経路の台帳となるべく生まれたデータベースです。
  有名なものにMerit(米国の研究機関の一つ)が運用するRADBなどがあります。
  これらのIRRは、ネットワーク運用のための登録や情報の更新に対していっさ
  い義務を負うものではありません。むしろ、個々のネットワークをそれぞれが
  適切に管理することが大事であり、このような集合的なものに対して義務はな
  いのかもしれません。とはいえ、IRRは知られているだけで40以上にもデータ
  が分散しており、登録されている情報も正しく管理され更新されているかどう
  かすらわからない状態であり、昨今のIRRから得られる情報は正に「信用のお
  けない」情報になりつつあります。

   インターネットはご存知のとおり、今も広がりを続け複雑さを増し重要な情
  報も流れています。インターネットを運用という観点で見たとき、障害はまさ
  に命取りで、いかに安定させるかは、我々インターネットにたずさわるものへ
  の使命となりつつあります。

   このような状況のなか、インターネットの経路に関して、「ただ一つの答え」
  を導き出す台帳としてのIRRの重要性は次第に増してきていると感じています。
  この機会に、インターネットの経路の正しさとは一体何であり、その答えはど
  のように導き出していくのがよいかを考えてみてはいかがでしょうか。

                     JPNIC 評議委員会リエゾンメンバー
                     近藤 邦昭 (JANOG・(株)インターネットイニシアティブ)

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