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【 3 】News & Views Column 「ITがバリアフリー・非侵襲であること」
                        JPNIC CAとアプリケーション専門家チームメンバー
                                                          慶應義塾大学
                                                              宮川祥子
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バリアフリーとは、機器・設備・サービスなどを利用するにあたっての障壁
(バリア)を低くする(なくす)という意味です。非侵襲というのは医学用語
なのですが、検査や治療を行うにあたって、患者さんが痛みを感じたり傷を作
るなどの身体への負担が少ない(ない)ことを指します。どちらもユーザー中
心の生活を考えるにあたっては重要な事柄です。バリアフリーというと、WWW
コンテンツ、あるいは高齢者向けキーボードのようなユーザーインタフェース
を連想される方も多いかもしれませんが、意外と見落とされがちなのが電源や
ネットワークといったインフラ周りのバリアフリー・非侵襲です。

高齢者のいる家庭では、コタツなどのコードにつまずいて転んで骨折してしま
い、そのまま寝たきりになってしまうという事例が多くあります。このため、
転倒を予防するための筋力トレーニングは高齢者のQOL(Quality Of Life:生
活の質)を維持する上で非常に重要です。ところが、多くのIT機器は電源ケー
ブルや機器の接続ケーブルなど多くのケーブルを必要とし、高齢者のいる家庭
のリビングルームにトラップを作ってしまうことがしばしばあります。

例えば、ノートPCのACアダプタはちょうどPC本体と電源プラグの中間地点にあ
り、卓上に置くにも電源側に寄せるにも中途半端な位置にあります。有線LAN
を利用する場合にはLANケーブルが床から浮き上がってトラップとなり、さら
にコンセントが遠い場合には電源の延長ケーブルのタップがこれに加わり、高
齢者にとってはまさに地雷原のような危険な環境になってしまいます。

また、機器がファンレスであることも重要です。とくに常時電源が入っている
ルータやスイッチなどの機器にファンがついていると、高齢者の睡眠を妨害す
ることになります。実験で高齢者のご自宅にIPv6機器を設置したことがありま
すが、機器にファンがついていたためうるさくて眠れないという苦情がきたり、
寝る前に電源を切ってしまうということもありました(寝ている間の生体情報
をモニタリングする実験だったのですが……)。睡眠不足や小さな怪我でも体
調を崩しやすい高齢者にとって、睡眠中のファンの音というのはまさに生活へ
の侵襲です。

高齢者にとってインターネットの利用は生活の幅を広げ、新たな社会参加のきっ
かけとなるなど大きな可能性を持っています。上に書いたような問題を解決し
た機器は、高齢者にとってだけでなく一般のユーザーにとっても使いやすいも
ののはずです。「高齢者仕様の特別なIT機器」ではなく、普通に店頭で手にと
れるPCが当たり前のようにバリアフリー対応になっている、そんな社会の実現
を願っています。

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