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【 2 】News & Views Column 
     「インターネットを取り込んだ社会文化の再構築」
                        JPNIC CAとアプリケーション専門家チームメンバー
                                                    牧野総合法律事務所
                                                             満塩 尚史
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仕事でインターネット上の電子署名などの仕組みに関するコンサルティングを
することが多い。電子署名がPKI(公開鍵暗号基盤)を使って実現できることは
言うまでもない。しかしビジネスで実際に利用できる電子署名の仕組みを構築
する中で、重要なのはPKIの技術の話だけではない。電子署名を社会文化的な
仕組みとしてどう構築していくかも重要である。

たとえば、「電子署名を検証する」ことの難しさである。「電子署名を行う」
ことはよく実体社会の「押印する」ことになぞらえることが多く、イメージも
しやすい。しかしながら「電子署名を検証する」ことについては、十分な理解
がされていないことが多い。「電子署名を検証する」ことは、実体社会では押
印の印影を確認することである。そう考えた時、多くの場合、書類や契約書の
印影が本物かどうか確認していないことに気がつく。もちろん、高額の契約書
や金融機関等では、印鑑証明書との印影確認をしているが、日常においてそこ
まで確認しているのであろうか?行われていないことが実際である。こう書く
とすべての押印の印影を印鑑証明書で確認しなければいけないと私が考えてい
ると思われるかもしれないがそうではない。既存の社会文化においては、印影
以外の事実関係があったりその押印の効力が限定的であったりする場合には、
印鑑証明書との印影照合をしないでも押印が正当であるとの認識がなされてい
る。この様に私は、実体社会での「印鑑の押印を検証する」ことの意味やそれ
に関わる人々の認識を整理した上で、インターネットの特徴や脆弱性を加味し
て、どのような仕組みにしていけばいいかということを考えるようにしている。

私は仕事を通じて、既存の社会文化における我々の認識を再認識させられ、そ
の上で、インターネットを取り込んだ社会文化においては我々の認識自体を変
えていかなければいけないことに気づかされることも多い。そう考えていくと、
私の仕事は、既存の社会文化を整理し、それにインターネットの特徴や脆弱性
を加味し、新たな社会文化を再構築しようとしているように思えることがよく
ある。

我々の社会文化は短期間で作られたものではない。数百年の月日を重ね、成功
や失敗を重ねて作られてきたものであることは言うまでもない。それを我々は、
インターネットを取り込んで、数年間で再構築しようとしている感にとらわれ
ることがある。短期間での再構築するためには、我々は新しい技術を見据える
ことも重要であるとともに、これまで構築してきた我々の社会文化を再認識し
て、見直さなければいけない。

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