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【 2 】News & Views Column
       「携帯電話の世代移行に思うこと」
                                      NTTコミュニケーションズ 宍倉弘祐
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今年のゴールデンウィークは曜日の並びが良く、2日休みを取って9日間という
大型連休にした方々も多かったようです。そんな連休の前半、私は友人達と数
台の車に分乗してドライブを楽しんでいました。高速道路を長く走る中で意外
と活躍したのが、携帯電話のプッシュツートーク(PTT)です。

PTTとは、最近のTV-CMでよく流れていますNTTドコモやAUで提供されている複
数使用者によるトランシーバーのような片方向通話サービスです。細かく行き
先を決めていなかった私達にとって「次のサービスエリアで休憩しよう」など
車同士の連絡を取るのに便利でした。連絡ならメールでも出来ますが、各車内
で友人達と盛り上がっている雰囲気も伝わる音声はなかなかいいものです。技
術的には、IMS(IP Multimedia Subsystem)プラットフォーム上でSIPで呼制御
してRTPで音声データをやりとりする、いわゆるVoIPの一種です。利用時に音
質や遅延にそれほど不満を感じなかったことから考えて、高速パケット通信が
可能な第三世代携帯電話(3G)をうまく生かしていると言えるかも知れません。

この3G携帯電話、2Gからの世代移行が順調に進んでいます(*1)。

前述の友人達に移行のきっかけを聞いたところ「最新機能を持った端末を買お
うとしたら、3G端末しかなかったから」とのこと。3Gならではのネットワーク
サービス(前述のPTT、TV電話、大容量コンテンツ通信)を目的に移行したわけ
ではなく、最新の端末機能を利用しようとしたら結果的に3G端末だった、とい
うことです。実際にNTTドコモの契約者数の推移を見ると、3G端末の機能が劇
的に向上した2004年3月に、契約純増数が前月の倍以上伸びています。開発リ
ソースを2G端末から3G端末にシフトした事業者の移行戦略が効果をあげている
のです。

さて、次世代インターネットへの移行戦略と言って思いつくのはIPv6です。私
もISPのエンジニアとしてバックボーンのIPv6化等に携わっています。もちろ
ん、IPというオープンな通信方式の上にさまざまな企業や事業者が参画してい
るインターネットと、網も端末も通信方式も事業者によってコントロールされ
ている携帯電話網とでは単純に比較できるものではありません。ただ、新通信
技術ならではのサービスにこだわることなく、ユーザーの求めているものを提
供しながら移行を成功させている携帯電話の姿からは学ぶところもあるように
感じています。

(*1) 電気通信事業者協会: http://www.tca.or.jp/

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