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【 2 】News & Views Column
       「法令上の用語としての『インターネット』」
                      有限責任中間法人JPCERTコーディネーションセンター
                                                              早貸淳子
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インターネットという用語が初めてわが国の法律に登場したのは、平成12年12
月に制定された「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」(IT基本法)で
す。同法中の「高度情報通信ネットワーク社会」の定義として、「インターネ
ットその他の高度情報通信ネットワークを通じて自由かつ安全に多様な情報又
は知識を世界的規模で入手し、……」という具合に使用されています。

その前後において、インターネット経由の電子申請・届出を可能にするための
法改正が相次いで行われています。しかし、この時点では、「インターネッ
ト」という言葉は、国民の権利義務を直接規定するような法律で使用するのは
時期尚早ということで、例えば、平成14年に制定された「行政手続IT利用法」
では、「電子申請等は、電子情報処理組織(行政機関等の使用に係る電子計算
機(入出力装置を含む。以下同じ。)(※)と申請等をする者の使用に係る電子
計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用して行
わせることができる。」という具合に規定されていました。「インターネッ
ト」という言葉を用いて表現するのに比べると、とても読みづらいですね。
※法令上の「電子計算機」とは、CPUが搭載された機器のことを言います。

今日では、「インターネット」という用語を使用する法令は少なくなく、平成
19年5月2日現在で、181の法令で使用されています。「インターネット異性紹
介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」のように、法律
の名称中に「インターネット」の語が含まれているものも見受けられます。

これらの法令における「インターネット」とは、法律中の定義規定はないもの
の、立法担当者の説明として、「インターネット・プロトコル(IP)と呼ばれる
共通のルールに基づいて接続されたネットワークの総称」とされており、実際
に何がインターネットに該当するかは、「インターネット・プロトコル」の定
義次第になっていると言えます。

「インターネット・プロトコル」の定義次第では、新たに提供されるかもしれ
ない情報通信ネットワークが「インターネット」の定義からはみ出してしまう
可能性もあります。「インターネット」を例示として掲げている法律はともか
く、決め打ちで「インターネット」を指定して規律している法律が適用される
分野では、新たに提供されるネットワークがインターネットの定義に当てはま
るのかどうかが問題となる場面が生じるかもしれません。

立法・行政の分野とIT・セキュリティの分野を行き来しながら今日に至った身
としては、「インターネット・プロトコル」の定義を検討する方々と法令の条
文を検討する方々が重なっているようには思えない現下の状況において、今
後、法令上に登場する「インターネット」がどういう変遷をたどっていくの
か、興味がつきないところです。

■ 著者略歴

早貸淳子

1984年法務省入省、外務省、経済産業省等に出向。各種登記制度のコンピュー
タ化立法、民商事法、電子署名・認証業法、電子商取引法制、国際裁判管轄、
準拠法等を担当。2003年7月から2005年3月独立行政法人情報処理推進機構
(IPA)セキュリティセンター長。2006年4月から現職の有限責任中間法人JPCERT
コーディネーションセンター常務理事。

http://www.jpcert.or.jp/

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